※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

混迷 ◆X7hJKGoxpY氏


(俺は……どうすればいい……どうすれば………)
生きたい。
ただ生き残りたい。
生物としてはまさに当然の感情――まずそれが彼の行動を縛っていた。
だがそこに自由などはない。
ここでは命を奪いあうことを強制されている。

何故自分は何度も自由を奪われるのであろうか。
何もこの地に限ったことではない。
強者によって弱者は力を奪われる。
暴力、財力、権力――
何故なのだろうか。
本当は涯も分かっている。
それこそが社会というものの本質であるのだ。
強者もまた道徳や社会通念、法といったものに力を奪われる。
その点、強者に見える存在も弱者の一つでしかない。
即ち、弱者の自由と強者の自由、これは本質的には同じものなのである。
まさに食物連鎖の図式。
ならば己が本当の自由を得るためにはどうすればいいか。
その手段は一つしかない。
孤立すること。
己が社会から距離を取ること。
己を食らうものから離れてしまうこと。
孤立出来なければ、あるいは完全に孤立しきれなければ今回のように自由を奪われる。
再び自由を得るためにはそこからもう一度孤立せねばならない。
この地からの孤立――殺人はその最初の一歩。

だが、それならば先程の二人も殺すべきでは無かったか。
何故殺さなかったのか。
(無理だっ……俺には………!俺を助けてくれた……しかも無抵抗の相手をっ………!)
それは易々と他人を切り捨てることの出来ない涯の甘さ。
生きたいという感情、自由を求める願いとは全く矛盾したこの精神もまた彼には捨てられないものであった。
(俺は……どうすればいい………?)
わからない。
だが、行動するしかない。
遠くから聞こえた、金を奪いに来いと挑発する言葉。
何故そのようなことを言ったのかは分からない。
だが、奪えと言ってくれるのであれば奪おう。
そして自由を自ら手放すその心情を見極めよう。

(孤立せよ……!)


【B-5/アトラクションゾーン/夕方】
【工藤涯】
 [状態]:右腕と腹部に刺し傷 他擦り傷などの軽傷 やや精神不安定
 [道具]:フォーク 鉄バット 野球グローブ(ナイフによる穴あり) 野球ボール 支給品一式×2
 [所持金]:2000万円
 [思考]:生還する 今後の行動方針に迷う 声のもとへ向かう





045:余裕 投下順 047:純愛
045:余裕 時系列順 047:純愛
040:見当 工藤涯 059:子供







| 新しいページ | 編集 | 差分 | 編集履歴 | ページ名変更 | アップロード | 検索 | ページ一覧 | タグ | RSS | ご利用ガイド | 管理者に問合せ |
@wiki - 無料レンタルウィキサービス | プライバシーポリシー