ネタバレコラム:劇中の事実と虚構

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*&bold(){ネタバレ注意!}  辻作品の特色として、牧薩次を中心に劇中の人物が小説を書き、その劇中劇と劇中現実が入れ子になって、読者にトリックを仕掛けるというパターンが多々あります。特に、「[[仮題・中学殺人事件]]」から「[[TVアニメ殺人事件]]」までの初期6部作は、「TVアニメ殺人事件」のエピローグで、薩次とその友人皿塚麻樹による創作と明言されてしまっています。(一部、現実か創作か曖昧な部分はある)  そうすると、薩次とキリコは少年時代に殺人事件に遭遇したことはなく、二人の探偵としての実績は薩次がミステリ作家としてデビューしてからのものということになります。  しかし、その後の作品で二人が数々の事件に遭遇する中で、中学時代以来の探偵としての実績は随所に語られています。また、後年辻ミステリ世界を支えることになるレギュラー陣のほとんどは「TVアニメ殺人事件」でデビューしており、これを劇中劇と割り切ってしまうと、「[[アリスの国の殺人]]」以降の作品と大きく矛盾してしまいます。  この劇中劇と劇中現実との混乱は、他のシリーズにも及んでいます。  例えば、[[薩次&キリコシリーズ]]の「[[寝台特急ひかり殺人事件]]」でも薩次の劇中劇はトリックとして使用されていますが、その劇中劇における[[可能克郎]]と[[キリエル伯爵]]との出会いは、[[克郎&智佐子シリーズ]]の「[[列車内での悲鳴はお静かに]]」で回想され、キリエル伯爵が克郎と智佐子の仲を取り持つというシチュエーションまで存在します。  さて、この混乱を読者としてはどう受け止めれば良いのでしょうか。(つづく)

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