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2001年5月
光文社 光文社文庫
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[[ユーカリおばさんシリーズ]]の完結編。
ただし、シリーズ最後の事件は1993年の「[[津軽海峡死景色]]」であり、本作では[[亀谷ユーカリ]]は物語冒頭ですでに他界しているので、内容的には中断していたシリーズの後日談になっている。
主な舞台は、関係者の回想で語られる、若き日のユーカリが遭遇した列車消失事件である。
ユーカリの死後、アトリエ「[[銀の鈴]]」の今後を考えながら清掃に来ていた[[三津木新哉]]と[[くるみ>綾川くるみ]]の夫妻は、ユーカリの旧友を名乗る四条杉彦・小百合夫妻の訪問を受ける。彼らの口から語られたのは、昭和10年に四条夫妻とユーカリが出会った特急燕号車中で起きた奇怪な事件の物語だった。
皇室の家系につながる華族だった杉彦は、当時浅草の踊り子だった小百合と恋に落ち、駆け落ちを決意して東海道本線の特急燕号に乗り込んだ。
しかし、その逃避行にはトラブルが続発する。そして、ついに連続殺人事件が発生し、ついには燕号の機関車と最後尾の客車が丹那トンネル内で消失してしまった。
偶然の出会いで四条夫妻を助けたユーカリは、続発する怪事件に挑んで行く。
たたみ掛けるような事件の続発で読者を引き込む娯楽編であると同時に、ユーカリが生涯怒りを向けていた歴史の暗部も指摘されており、シリーズの区切りにふさわしい物語になっている。
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2001年5月
光文社 光文社文庫
[[ユーカリおばさんシリーズ]]の完結編。
ただし、シリーズ最後の事件は1993年の「[[津軽海峡死景色]]」であり、本作では[[亀谷ユーカリ]]は物語冒頭ですでに他界しているので、内容的には中断していたシリーズの後日談になっている。
主な舞台は、関係者の回想で語られる、若き日のユーカリが遭遇した列車消失事件である。
ユーカリの死後、アトリエ「[[銀の鈴]]」の今後を考えながら清掃に来ていた[[三津木新哉]]と[[くるみ>綾川くるみ]]の夫妻は、ユーカリの旧友を名乗る四条杉彦・小百合夫妻の訪問を受ける。彼らの口から語られたのは、昭和10年に四条夫妻とユーカリが出会った特急燕号車中で起きた奇怪な事件の物語だった。
皇室の家系につながる華族だった杉彦は、当時浅草の踊り子だった小百合と恋に落ち、駆け落ちを決意して東海道本線の特急燕号に乗り込んだ。
しかし、その逃避行にはトラブルが続発する。そして、ついに連続殺人事件が発生し、ついには燕号の機関車と最後尾の客車が丹那トンネル内で消失してしまった。
偶然の出会いで四条夫妻を助けたユーカリは、続発する怪事件に挑んで行く。
たたみ掛けるような事件の続発で読者を引き込む娯楽編であると同時に、ユーカリが生涯怒りを向けていた歴史の暗部も指摘されており、シリーズの区切りにふさわしい物語になっている。