迷犬ルパンシリーズの主人公。
朝日正義刑事の飼い犬で、人間の名探偵に匹敵する推理力を有する。もちろん、人語は話せないが、証拠品をくわえてきたり、手がかりに向かって吠えたりすることで、朝日刑事やその仲間たちに事件のヒントを与えている。その名探偵ぶりは、警視庁捜査一課の面々からも一目置かれているほどである。
チャウチャウと柴犬の雑種で、茶色い毛玉のような姿をしている。
出生不明の野良犬だったが、朝日が下宿する川澄家の飼い犬・
サファイア(未)と出会ったことと、朝日が屋台で食べていたおでんをちょろまかしたことがきっかけで、そのまま川澄家に居着き、
ユノキプロをめぐる連続殺人事件の解決に貢献したことで、正式に朝日の飼い犬となった。
すばしっこくいたずら好きで、食べ物や履き物をかっさらうことが趣味。朝日を日常的に翻弄する一方、自分に好意的な人間相手には素直に振る舞う要領のよさがある。
また、妻となったサファイアにベタぼれしている一方、事件で出会う人間の女性や他の雌犬には愛嬌を振りまいている。
しかし、人間の探偵たちと同様に、義理人情と正義感はわきまえており、特に同胞である犬が人間の犯罪の犠牲になったときは、激しい怒りを見せる。また、飼い主の朝日に対しては遠慮会釈のない大きな態度でふるまっているが、心底では朝日に信頼を寄せているらしい。
デッド・デテクティブ(未)の結末で、ルパンの誕生についての
意外な事実が語られている。
牧薩次とキリコの最後の事件になった『戯作・誕生殺人事件』の中では老犬となっていることが語られた。その後、スナック蟻巣の閉店を描いた『残照 アリスの国の墓誌』で、既にこの世にいないことが示唆されている。
同じペット探偵の
三毛猫ホームズとは作者を越えての面識があり、「迷犬ルパンと三毛猫ホームズ」では共闘している。
最終更新:2020年12月27日 22:02