パッセ

フィニッシュの際、剣先を相手から外してしまうという残念な状況の事。
フェンシングにおいて最も忌避すべき、致命的なミスである。

どんなに華麗にパラードを回避しようとも、どんなに迅速にバレストラを踏んでも、どんなに正確にパラードリポストしようとも、これをしてしまうと全ては水泡に帰す。
それだけならまだしも、突けていないのだから当然得点にはならず、あまつさえ、試合は継続しているので、相手のコントルアタックやルミーズを食らってしまう事が殆ど。返り討ちである。

いつでも嫌だが、特に五点マッチでこれが出ると泣きたくなる。

また、二番底としてパッセ祭りというものも存在する。このメカニズムは解明されていないが、これに陥った選手は何をやっても報われず、あたかも運命の奴隷にでもなったかの様に淡々と相手に得点を献上してしまう。

目覚める事で何か意味のある事を切り開いていく「眠れる奴隷」である事を切に願うしかない。
逆に「終わりがないのが終わり」になってしまうとご愁傷さまである。
最終更新:2009年12月23日 14:04