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711系電車
JR北海道


 1968年の小樽~滝川間の電化開業とともに登場した、日本初の交流専用近郊型電車である。北海道の厳しい気候条件に対応するために、雪きり室をはじめとする耐酷寒耐雪装備や1M方式、当時としては最新技術であるサイリスタ位相制御を導入しているなど、エポックメーキング的な車両である。1867年の銭函~手稲間の試験電化時に登場した試作車はユニットサッシや折り戸を採用しており特徴的であったが、現在すでに廃車となっている。3ドアセミクロスシートが基本の近郊型車両ではあるが、北海道の気候条件を考慮して、デッキつきの2扉セミクロスシートなっており急行型車両に近い形態となった。その車内構造を生かして、国鉄時代には「ちとせ」などの急行列車にも使用されていた。JR化後に混雑緩和のために3扉化改造された車両や試験的にロングシート化された車両も存在する。

 札幌圏の電化区間全域で3または6両編成で使用されているが、721系や731系の増備とともに、活躍の場は函館本線の岩見沢以北や室蘭本線の苫小牧‐室蘭間などでのローカル輸送がメインとなってきている。試作車を含む初期の車両は731系に置き換えられる形で大部分が廃車となった。一方では比較的新しい車両に対して冷房改造も平成15年から行われた。その後2012年に札沼線が電化した際に余剰となったキハ141系を室蘭本線の苫小牧‐室蘭間で使用することになったため、千歳線・室蘭本線からは撤退した。

 2012年11月現在、函館本線 (小樽‐札幌‐旭川間) 、札沼線 (桑園‐北海道医療大学間)で使用されている。

その他の情報


3扉改造車 走行風景
苗穂で保管される旧塗装車 旧塗装へ戻されたS-110編成

[2013/5/31改訂]


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(Hokkaido University Railway Research Group, Japan)
最終更新:2013年05月30日 11:25
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