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733系電車
JR北海道


 札沼線の桑園-北海道医療大学間の電化開業に伴う電車の編成数増強などを目的として、2012年より導入が進められている一般形車両である。

 従来の731系や735系をベースにしつつも、様々な改良を加えた設計がなされている。3両編成で、車内はデッキなしの片側3ドア、オールロングシート。座席は配色が変更され、優先座席はオレンジ色、それ以外はエメラルドグリーンとなった。735系と同様に床面が低くなっており、ドア付近は段差のないステップレス構造となっている。岩見沢・苫小牧方の先頭車には車いす対応トイレが設けられているが、735系のものよりもスペースが拡大され、より使いやすいものとなった。車体はステンレス車体であるが、レーザー溶接の採用により、ビードのないシンプルな見た目となっている。735系で採用されたアルミ車体は長期の運用を経た上で検討されることとなり、今回の733系では採用が見送られている。

 2012年6月1日、札沼線の電化開業と共に営業運転を開始した。2012年には3両編成×12本の計36両、2013年には3両編成×7本の計21両の6両が製造されている。なお、2013年以降に追加製造された編成では、行き先表示器が従来の3色LED式からフルカラーLED式になるなど、細かな仕様変更がなされている。また2014年以降には快速エアポート用として6両編成×7本と普通列車用の続番として3両編成×2本の計48両が製造された。これにより製造数は731系を上回っている。

 2016年3月の北海道新幹線開業に合わせて、函館~新函館北斗間を結ぶ快速・普通はこだてライナーにも使われ、こちらは1000番台を名乗る。大きな違いは車体の帯がラベンダー色であることと、客室ドアが函館の金森倉庫をイメージしたレンガ色となっていることである。このほか、3000番台と同様の構造を採用した結果、雪切り室が省略され、中間車の客室スペースが拡大している。

 2014年11月現在、函館本線(小樽-札幌-岩見沢-滝川)、千歳線(白石-南千歳-沼ノ端・新千歳空港)、室蘭本線(沼ノ端-苫小牧)、札沼線(桑園-石狩当別-北海道医療大学)で運用されており、普通列車や区間快速いしかりライナー、そして快速エアポートとして、札幌地区の都市圏輸送を担っている。なお、721系・731系・735系との併結も可能で、ラッシュ時にはこれらの車両とコンビを組んだ6両編成も数多く見受けられる。

その他の情報


車内の様子 735系よりも大型化されたトイレ
2012年製造車正面の種別表示器 2013年製造車正面の種別表示器
2012年製造車側面の種別・行き先表示器 2013年製造車側面の種別・行き先表示器
733系1000番台による「はこだてライナー」 はこだてライナーの車内の様子



[2012/8/8,勝オロ]
[2014/11/21改]
[2016/ 7/ 2改]




Copyright 1997-2016 北海道大学鉄道研究会
(Hokkaido University Railway Research Group, Japan)
最終更新:2017年02月23日 23:30
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