駒ヶ岳を望む森の中にあった「秘境駅」である。上の写真はホームから駅入口を見たものである。所在地は森町姫川であり、駅ナンバリングはH63であった。
姫川駅の様子
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駅待合室 |
待合室からホームを見下ろす |
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駅の風景(長万部方面を望む) |
駅の風景(函館方面を望む) |
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駅入口の標識 |
姫川駅の駅名標 |
駅情報
2面2線のホームを持つ駅である。一線スルーで、通過列車は南側(待合室の反対側)の線路を通る。長万部方面はホームが切れた先でカーブしており、その先で単線に戻っている。反対に函館方面を望むと遠くに2つの峰を持つ山が見える。渡島半島の名峰・駒ヶ岳である。
駅待合室はホームから階段を上がった場所にある。
地図上では国道5号沿いにあるが、駅と国道は森に隔てられており、夏季は直接の移動は困難と考えられる(冬季は雪が積もるため草木の生い茂る夏季よりは移動しやすい)。駅からは左右に林道が伸びており、右手(北)方向の道を行くと民家が2軒ある。更に行くと「駅入口の標識」(前掲)の建つ交差点で舗装された道路に出る。これを右手に曲がると国道5号方面に出ることができる。駅から国道に出るにも、国道から駅に行くにも、道は非常にわかりにくい[※註]。国道5号を函館方面に行くとサンクスがあるようだが、徒歩で 30 分程度かかると思われる。周囲に郵便局は存在しない。
前掲の標識は駅周辺住人の手作りによるもののようである。金属加工が趣味なのか、近隣のゴミ集積所などにもこれと似たような加工がなされていた。
渡島半島にはいわゆる「義経伝説」が伝えられている。奥州から逃れた源義経はこの地にたどり着き、しばし在留したという。愛妾である静御前がこれを追ったが、静がこの地にたどり着いたとき義経は既に更に北へと逃れていた。絶望した静は川に身を投げた。それが現在の姫川である…というものであるが、その「姫川」はこの駅の付近ではなく、山を越えた渡島半島の反対側・乙部町を流れる川である。またその間にそびえる山はその名も「九郎岳」「姫待峠」というが、何故この駅が「姫川」なのか・・・よくわからない。駅近くを川が流れているが、こちらは「尾白内川」というらしい。
※註:細い林道なので地図にも載っていないことが多いが、Mapion の地図では駅から北に伸びる細い道の存在を確認することができる。
信号場としての開業は1913年8月であるが、正式な駅になったのは国鉄の分割民営化時である。しかし2017年3月3日をもって廃駅となり、再び信号場に格下げされた。
駅跡地から函館バスの白川入口バス停と姫川バス停がほぼ等距離の位置にある。
隣接駅
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(Hokkaido University Railway Research Group, Japan)
最終更新:2017年04月25日 20:33