とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part05

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匿名ユーザー

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「そ、その、一緒に行って良い?」

もっと素直になりたい。そう思った美琴が、こ のチャンスを逃すまいと出た行動、それは一緒 に買い物に行くことだった。

「え?お前が、一緒に?」

「その、ダメ、かしら・・・?」

「ッ!? ・・・ダメじゃない、です」

(ヤバイ、今の上目遣い、ドキッしちまっ た・・・さっきから俺おかしいぞ。御坂に対し てドキドキしすぎだ!相手はあのビリビリ中学 生だぞ!?)

「そ、その!でもどうしてだ?こう言っちゃな んだが俺が行くのはただのスーパーだぞ?デ パートじゃあるまいし、お前が行って楽しい場 所じゃないと思うんだが・・・」

「私料理は好きだけど学校の授業位でしか作っ たことがないのよ。授業で使う食材は基本学校 が用意した物を使うし、一度食材選びからして みたかったのよね」

「そ、そうか。わかった。じゃあ一緒に行こう ぜ。ただあんま時間ないから急ぐぞ。」

「りょーかい。さあ、行きましょ!」

そうして二人はスーパーへ向け駆け出した。



スーパーへ向かう道中美琴は少し気を落として いた。

(はぁぁぁぁ・・・スーパーに行きたい理由、 嘘ではないけど、一番の理由ではないのよ ね・・・ でも流石にまだ「もっとアンタと一緒にいたい からよ」なんて言えるわけがない・・・しょう がないわよね。うん。しょうがない。 ・・・でももしそう言えたらこいつはどうする のかな?)

と、今更だが先ほどのことを少し後悔している 最中だったのだ。すると先程から何も話さない 美琴に居心地が悪くなったのか、美琴の前を走 る上条が話し始めた。

「お前、けっこー体力あるのな?もう結構走っ てるのに平気そうじゃん」

「そりゃ、朝まで追いかけっこしてたら体力も 付くわよ。おかげ様でね。」

と、そう言った途端、上条の走るのをやめた。 上条に合わせ止まった美琴は怪訝に思い声をか けた。

「どうしたの?」

「ははは・・・そっか俺のせいかー。そりゃ朝 まで追いかけられてたら体力付くわなー。い やー悪かった悪かった。」

「・・・追いかけてたの私なんだけど。」

「・・・あ、あれ?そうだっけか?」

「はぁ。隠さないでいいわよ。アンタその頃の 事覚えてないんでしょ?」

「ごめん・・・」

「いいわよ。こっちこそ今のあんたを苦しめる ようなこと言って悪かったわ。 ・・・いい機会だからこの際聞いちゃうけど、 アンタいつから記憶がないの?」

「・・・俺の記憶で初めて御坂に会ったのはあ の自販機のとこだ。俺が金飲まれて、お前が 笑って、その後、妹が来た時。それが最初。」

「そっか・・・なら追いかけっこの時の事知ら なくて当然ね。」

「ごめんッ!」

「いいの。アンタは何も悪くわないんだし。そ りゃあの頃は楽しかったし、初めて私と渡り合 えるやつに合えて嬉しかった。だからアンタが 覚えてないのは悲しい。・・・それでもね?」

「それ、でも?」



「あの時、絶望して死のうとしていた私を救っ てくれたのは今のアンタでしょ?だったらあん たが怯えているような変化はおきないわよ。」

「・・・いいのか?」

「いーの。私は今のアンタを好きになったんだ から。」

「え?」

「・・・あ」

やってしまった。とゆうか言ってしまった。話 の流れからすんなり口から出てしまったのだ。

「え、あ、いッ、いや!違うからね!?そうゆ う意味の好きじゃないんだから!?」

「あ、そ、そうだよな!!い、いやー御坂が俺 のことなんか好きなわけないのに、上条さん嬉 しくってドキッとしていまいましたよ~」

「え?」

「・・・あ」

今度は上条がやらかした。

「え、あ、いや!嬉しくってっていうのは単純 に女の子に好きって言われたのが嬉しかったっ て意味で!!ドキっとってのはびっくりしたか らです!!」

「そ、そう・・・」

「そうです・・・」

「「・・・」」

耳が痛くなるような沈黙の中、二人は赤面し顔 を背けながら思考していた。

(こ、こいつは無自覚でこうゆうことを言うや つなのよ!!それは今までの経験でわかってる でしょ!?落ち着きなさい私!!)

(テンパってて無意識で言ったが俺なんて事 言ってんだよ!?あれじゃあ俺が御坂のこと好 きみたいじゃねえか!?)

沈黙が続く中なんとか少し平静を取り戻した美 琴が先に口を開いた。

「そ、そういえば!時間大丈夫なの!?今18時 40分よ!?」

「あ!や、やべぇ、タイムセール19時までなん だよ!急ぐぞ御坂!」

そうしてようやく二人はまた走り出した。 そして走りながら先ほどの話を終わらせるため 美琴が話す。

「ね、ねえ!さっきの話の続きなんだけ ど!!」

「あとにしてくれ!今は急ぐ!!」

「一言だけだからきいて!

私は、ホントのあんたを知ってるから!!」

「!」

「・・・だから!あたしの前では今のアンタで いてくれていいんだからね!」

「・・・御坂」

「何?」

「・・・サンキュ」

前を向きながらそう言う上条に対し、美琴は優 しく微笑んだ。 その時、一瞬美琴の様子を伺いみた上条はバッ と前を向きなおす。 怪訝に感じた美琴が声をかけた。

「どうしたの?」

「・・・なんでもねぇ」

「?」

(笑顔にドキっとしてました。なんて言え ねー・・・ホント今日の俺どうしたんだ?さっ きはあんなこと言っちまうし、今だって・・・ だああああ!!わかんねえええ!!)

未だ美琴は素直になりきれてはいないが、少し は変わることが出来ていた。その少しが確実に 上条に影響を出し始めていた。









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