とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「うーーん、いい天気!!」

快晴。
台風一過、雲一つない青空だ。
ベンチに座ってぐっと背伸びするのは、
常盤台の超電磁砲、御坂美琴である。
明日から学校も始まる。
最高学年として頑張らなければ。

「ちょっと、彼女さん!! 手伝ってくれてもええんでないかい!!?」

横であたふたとしているのは、上条当麻。
一応、御坂美琴の彼氏ということになっている。

「なんだ? その評価は? 正真正銘の彼氏様だコノヤロウ!!」

「誰になんの文句いってんのよ? さっさとしないと終わんないわよ?」

彼女の言葉にひーーんと答え再び課題に取り掛かる。

「手伝ってくれてもいーじゃん!!」

「自業自得でしょ? 計画立ててやらないのが悪い」

「これだから課題のないお嬢様学校は!!」

「私は毎日2時間を予習と復習にあてる習慣はあるけど?彼氏様?」

「ぐぅの音も出なくなったし!!」

最終手段、読書感想文のテーマは浦島太郎か?
なんて呟く彼氏にため息を吐く。

「っていうか、なんでわざわざ外に出たのよ?」

熱いから効率下がるじゃない?
と、とうぜんの疑問を口にする彼女。
なんだかんだ付き合って外にいるので、優しい。
上条は思っていることを口にせず、ごまかす。

「美琴先生のしたたる汗が見たくて」

「アホ」

ひどい、と泣く上条。
そろそろ、美琴センセーも暑い。

「もう、図書館に行くか、喫茶店にでも行きましょ?」

「やだー」

なんだそりゃ?

「やだー、って子供か!! もうすぐお昼だし、ちょうどいいでしょ?」

「やだー」

「……アンタねぇ……」

「ホットドックがいいーーーー!!」

「なんでホットドック限て……」

ここにきて、ようやく気付いた。
そうだ、今日は。

「やっと思い出したか」

「覚えて……たの?」

「おう、実は今日のために課題なんてとっくの昔に終わってますよーだ」

「で、でも今まで課題を理由にデートしなかった日だって……」

「今日のためのバイトですよーだ」

「そ、そうだったんだ……」

ガバリ、と立ち上がる上条。
目で追う美琴には、太陽がまぶしすぎる。

「さて、初デートをやり直そうぜ」

「……うん!!」

美琴は立ち上がり、上条の腕に抱き着いた。
その笑顔を見て、上条もまた、
心の中、あの日の誓いを新たにするのだった。










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