進級をかけた男のあがき

133 :名無しさん@ピンキー 2007/07/08(日) 15:11:01 ID:iMctpwux
誰もいない?
投下するなら今のうち……
134 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:12:16 ID:iMctpwux
「おかしい……何故いつも、僕が何かをしようとすると、裏目に出るんだ?」

花井春樹は一人、自分の部屋で焦っていた
谷先生から出席日数がやばいと言われた次の日、花井は学校に泊まろうとして、何故か北海道にいた
その日は運良く出席になったが、このまま行けば後一日どころか一週間ぐらい休んでしまいそうだ
終了式まで後一ヶ月……
もう、自分の行動は信用しないほうが良い
何か他に保険を作る必要があった 

「……朝は自分で起きるだけじゃだめだな。誰か一緒に登校してくれる人を探して、頼んでみよう」

過去の経験から、一人で行動したときほどろくな事になっていない
だから、誰かと一緒に行動すれば、悪いことにならないはずだ
ただ、問題はその相手……

「うちのクラスだと、男子は……ダメだな。あてにならない。高野君……もダメだな。余計悪化する気がする。
大塚君……は家が遠いし……ヤクモンも家が遠い……と、なると……」

花井の視線が窓の外に向けられた
そこには幼馴染の家が見える

「やっぱり、周防に頼むしかないか……」

ハア……と、花井はため息をついた
小学校以来、美琴とは一緒に登校することは滅多に無い
長年の幼馴染という関係のせいで、茶化されることが多く、それが嫌でそんな風になってしまったのだ
だが、今の状況から言えば、美琴は最も理想的である
背に腹は代えられない

「周防なら、断らないはずだしな。変な噂が立っても、どうにかなるし……」

花井は美琴に頼むことにした
135 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:13:03 ID:iMctpwux
「花井〜、来たぞ〜!」

次の日の朝、約束どおり美琴は花井の家の前にいた
いつもよりかなり早めに家を出て、花井を待つ……
が、花井の家からは、人が出てくる気配どころか人の声も聞こえない

「何だ?あいつ……まだ、寝てるのか?」

ドアに手をかけると、鍵は開いてる
顔を覗かせてみると、花井の家の中は静まりかえっていた

「何だ、誰もいないのか……」

美琴はそう言うと、勝手に花井家に入って行った

136 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:14:17 ID:iMctpwux
 勝手知ったる他人の家……
美琴は迷うことなく花井の部屋に着くと、そのドアをノックも無く開けた
そこには案の定、花井がまだ寝ている

「人に頼んでおいて、まだ寝ているとは……」

美琴はちょっとムカッとしていた
実際のところ、花井はいつもは四時に起きている
だが、今日に限って言えば、昨日美琴と一緒に登校することを頼んだときに、交換条件として美琴の新技の実験台にされていた
その傷が未だに癒えず、眠りが浅くなってしまって、いまだに寝ていることになっているのだが……

「花井!起きろ〜!!」
「……周防?」

花井にかけられる美琴の元気な声
その声で、花井は少し目を覚ました
そして、振り上げられる美琴の綺麗な足
……足??

ゴスッ!
「グホォ!!」

無常にも、美琴の踵は花井に突き刺さった
花井は搾り出すような声を出した後、全身の力が抜け動かなくなる

「花井?起きた?……まだ寝てるよ……」

寝ているのではなくて、気絶しているのだが……
例え優秀な格闘家であっても、不意打ちを食らえばそのダメージは甚大である
花井もその例の漏れず、見事に気絶していた

「これでも起きないか……よし!奥の手だ!!」

美琴はそう言うと、花井の布団を一気に剥いだ
冬の冷気が体を蝕み、普通なら一気に目が覚める
そう……気絶していなければ……
案の定、この程度の刺激では、花井は目を覚まさない

「起きないな〜……ウオッ!」

美琴は寝ている花井を見て、思わず女性らしからぬ変な声を出してしまう
男性諸君ならご存知だろう
朝は見事なテントをはることを……
花井も例に漏れず、大きくなっていた

「なんつー所を大きくしてるんだ?こいつは……」

美琴も興味が無いわけではないので、自然にそっちに目がいてしまう
美琴は無意識に観察していた

(思ったよりでかいな〜……って、そうじゃなくって!)
137 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:15:23 ID:iMctpwux
「ほら!起きろ!遅刻するぞ!!」

恥かしくなった美琴は、花井を揺するが全く起きる気配がない

(……こいつ、実は起きてるんじゃないか?)

止めを刺したのは自分なのだが、そんなことは少しも思わず、美琴は思った
もし、起きているとしたら、何か強行手段を取ったほうがいいかもしれない

「ほら、起きないならズボンを脱がすぞ〜」

そう言って、美琴は花井のパジャマのズボンの縁に手をかける
真面目な花井のことだ
脱がされる前に飛び起きるはず……
だが……起きない

「本当に脱がすからな?本当に…本当だぞ?」

相手は気絶しているんだから意味が無いのだが、美琴は意地になっていた
我慢比べと言わんばかりに、少しずつ花井のズボンをずり下げていく
そして……

「きゃあ!」

ズボンの限界を超え、花井のたくましい息子が飛び出してきた
目の前に予想以上に激しく出てきたため、美琴は女らしい悲鳴を上げる

「すごい……昔とは全然違う……」

昔、興味本位で花井のズボンをむしり取った時があったが、こんなに大きくはなかった
たくましくて、固くて、熱くて……

(あれ?あたし……)

美琴は無意識に花井の息子を握っていた
手の中の花井は、熱く脈打っている
気のせいでなければ、手の中で少しずつ大きくなっている
それでも花井は目覚めない

「起きないのか?ねえ……」

良く観察するために、美琴は花井の息子に顔を近づけてた
表現することのできない独特の、でも嫌じゃない臭い……
グロテスクだけど、どことなく可愛い形……
ここまでしても、花井は起きない
美琴の目は怪しい光を湛え始めていた

138 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:15:53 ID:iMctpwux
「……キスでもしないと起きないかな?」

美琴は花井の息子に口を近づける
そして、チュッとキスをした

ピクッ

「…お?」

その刺激で、花井は少し反応した
だが、それだけ……

「これ位じゃ起きないか……もっと強くしないとだめかな?」

美琴はそう呟くと、花井の息子を口に咥えた
それだけで、ピクピクと花井の体が反応する
そのことが、美琴には少し面白い

「ング……ンン………ジュルッ!」

花井の息子は、口の中で舐めまわすと細かく震え、強く吸うとビクッと大きく震える
花井が起きないのをいいことに、美琴はその行為をだんだん大胆にした

(……何やっているんだろ……あたし……)

起こそうとしただけのはずなのに、気がつけば自分は花井のものをしゃぶっている……
花井が起きて、これを見たらどう思うだろう……
もしかしたら、すでに起きていて混乱しているのかもしれない……
この状況をどうしようか、悩んでいるのかもしれない……
美琴はこの状況を取り繕う自信はなかった
だが不思議なことに、この行為を止めることができないでいる

(あたし……花井に…見られたいのかな……?)

そう思ったら、トロッと美琴の内股を恥かしい液が垂れた
美琴のそこは熱く濡れ、シーツでは吸い込みきれなかった恥かしい液が溢れ出したのだ

(すごい……あたし…こんなに濡れてる……)

美琴は自分のそこを触ってみた
熱く濡れたそこから快感が走りぬけ、手が離せなくなる
自然と、もう片方の手は胸に伸びていた

139 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:16:28 ID:iMctpwux
「ンン…ジュル……チュッ……ああ!」

花井の部屋には、美琴の声と濡れた音が響いていた
美琴は服の上から胸を揉み、自分の恥かしいところを弄る
しかし……

(……物足りない……)

美琴は、服の上からの刺激では物足りなく感じていた
花井の息子を咥えながら、美琴は制服の前を開け、シーツを膝まで下ろす

「んんん!!」

胸と恥かしいところを直接触ると、快感が全身に走り抜けた
その強さを現すかのように、美琴の口の動きも激しくなる

「ジュルッ…ジュ……ンン…チュッ!ジュルッ!!」

美琴は強くなった快感に、絶頂に達しそうになっていた
しかし……

どぷ……

「んんんんん!!!!!」

美琴が深く咥えたとき、花井は美琴の口の中に吐き出した
その直撃を喉に受け、美琴は目を白黒させる
のどの奥に出され、吐き出すことのできないそれを美琴は飲みくだしていった

140 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:17:27 ID:iMctpwux
「ケホッ……急に出すなよな……」

花井が出し終えたところで、美琴は口を離した
青臭く変な味がしたが、不思議と嫌だとも不味いとも思わない
口に出された分は、全部飲んでしまっていた

「あ……小さくなっちゃった……」

出し終えて満足したのか、花井の息子はみるみる小さくなる
美琴は名残惜しそうに、それに触った
その時!

「あっ!」

花井の息子を弄っていた美琴の手を、花井の手が掴んでいた

(起きた!!)

この状況で言い訳はできない
それ以前に、花井のズボンをずり下ろした時点で言い訳なんてできないのだが……
美琴は目を瞑り、花井の言葉を待つ
襲われるかもしれない……罵倒されるかもしれない……
でも、それならまだ良い
花井に嫌われるかもしれないことが、美琴にとって一番怖かった……

「す〜……す〜……」
「……え?」
(……寝てるのか?)

見れば、花井はまだ寝息を立てている
美琴は全身から力が抜け、へたり込んでしまった

「はぁ〜…」

緊張が抜け安心したことで、美琴の中に燻っている快感が再び燃え上がってきた
美琴は、自分の手を掴んでいる花井の手を見る
太くて固くて少しざらざらしている手……

ごくっ……

美琴は花井の隣に寝ると、その手を自分の熱く濡れている場所に持っていった

「ああ!……んんん……」

触ると同時に嬌声が上がり、美琴は慌てて口を噤む
今、起こすわけにはいかない
でも、その行為は止まらない

「んん……んんん!!」

自分の手では感じることのできない快感だった
美琴は花井の手を自分の腰に押し付け、快感を貪る
花井の指が少し動き、美琴の敏感な部分を擦った

「んんんんんん!!!!!」

口を噤んでいたため大きな声にならなかったが、美琴は確かにその瞬間、絶頂に達していた……
141 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:18:05 ID:iMctpwux
「はぁ……はぁ……はぁ……まだ起きないよ……」

美琴は隣の花井を見ながら、呆れたように言った
季節が冬のせいか、熱が冷めてくると寒く感じる

(この腕で抱きしめられたら、寒さも感じないんだろうな……って、何を考えてるんだ!あたしは!!)

花井のたくましい腕に抱きしめられる自分を想像し、美琴は恥かしさで赤くなる
と……

がしっ!

「え?……きゃあ!」

ガシッ!

隣で寝ているはずの花井に抱きしめられてしまった

「ちょっと……離せ……」

美琴はモゾモゾと抵抗するが、花井の力は強く、抜け出すことができない
そのうち、美琴の抵抗は弱くなる

(いつの間に……こんなに……たくましくなってたんだ……)

目の前にある精悍な顔を見て、美琴は思った
この腕の中にいると、とても安心できる
このまま、自分の全てを任してしまってもいい気がする

「………お休み……花井……」

花井の頬にキスをすると、美琴は花井の腕の中で眠りについていた

142 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:19:28 ID:iMctpwux
「ん……朝か………うわ!」

花井が目を覚ますと、何故か隣には美琴がいて一緒に寝ている
思わず、驚いてしまった
その声で、美琴も目を覚ます

「……ん?……あ…花井……おはよう」
「ああ……おはよう、周防……って、何で僕の隣で寝てるんだ!それになんて格好を……」
「え?……あ、いや……これは……」

見れば、美琴の格好は制服の前が開き、ブラが外れて胸が見えており、シーツがずらされている
美琴の顔には白いものがこびり付いており、妙に布団の腰の辺りが湿っぽい
花井も下半身丸出しだ
美琴はさっきの行為の後、直す暇もなく花井と寝てしまったため、そのままだったのだ
美琴は何とか言い訳しようとするが、物証が上がっているために上手く言う事ができない

「まさか……これは……」
「あのな、花井……ええっと……」
「僕は…僕は、何てことをしてしまったんだ!」
「……はぁ?」

花井は美琴の言葉を聞かず、いきなり咆えた
その言葉に美琴の目は丸くなる
どうやら、何かを勘違いしているみたいだ

「僕は寝ぼけて、周防を襲ってしまった!そうだろ!?すまなかった!!」
「え?……えっと……」
「はっきり言ってくれ!!」

花井はその場で、飛び跳ねるように土下座した
それを見ながら、美琴の混乱する頭の中で、様々な計算が繰り広げられていた
このまま事実を言うのは、いくら花井とは言え恥かしい
そうなると……

「そ…そうなんだよ!驚いたな〜、急に抱きしめられて……」
「やっぱり……」

美琴の言葉を聞いて、目に見えて花井は落ち込んだ
真面目な花井のことだから、本気で罪悪感に捕らわれているのだろう
美琴はどうにかして、花井を慰める事にした

「ほら……そんなに悩むな……あたしも犬に噛まれたものだと思って、気にしないからさ!」
「そんな訳にはいかないだろ!」
「え……」
「すまなかった、周防!何でも言ってくれ!警察に行けと言われれば今すぐ行くし、
気が済むまで殴りたいと言うなら僕は一切抵抗しない!死ねと言われれば今すぐ……」
「だから、いいってば!」
「……さすがは僕のミコちゃん……優しすぎる……」
「誰がお前のものなんだよ……」

そもそも冤罪なのだから、花井は何も悪くないのである
美琴も、冤罪なんかで捕まって欲しくないし、死んで欲しくない
だが、播磨とタメを張る勘違い王、花井
このままいくと、とんでもない方向に話が進むのは見えている

143 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:20:15 ID:iMctpwux
「……わかった……ミコちゃん、いや、周防!僕と結婚してくれ!!」
「はぁ?」
「今すぐにとは言わない。僕は周防の傍で、一生をかけて償いたいんだ!」
「な…な……」

手遅れだった……
花井はその性格上、一度言い出したら聞かない
美琴はそのことを良く知っているだけに、青ざめてしまった

「や……八雲ちゃんはどうするんだよ?」
「八雲君のことは仕方がない。今は何より、周防のことが僕にとっては一番大切なんだ!」
「あたしがいやだって言ったら……」
「僕にとって一番大切なものを傷つけてしまったんだ……絶対に振り向かせる!そして幸せにする!
それが一番の償いだと思うから……」
「………」
(まずい……これは、まずい……)

花井の言葉に、美琴は少し胸がときめいていた
花井がどれだけ自分を大切に思っているか、よく分かったから……
八雲に行っていた強烈なアプローチが今度は自分のほうに来るのだと思うと、美琴は断り続ける自信がない
今鳥みたいなやつならともかく、美琴も花井のことは嫌いではない
遅かれ早かれ、付き合うことになるはずだ
……そして、幸せにしてくれるはず……

「分かった……分かったから、顔を上げてくれ……」
「……受けてくれると思って良いのか?」
「ぐ……分かったよ!付き合うよ!」
「結婚を前提に?」
「結婚から離れろ!!」

ゴスッ!

美琴の照れ隠しの一撃が、花井に決まった
花井は何も言わず、そのまま崩れ落ちる

「ちょっと……花井?花井〜!!」

花井を心配する、でもどこか幸せそうな美琴の声が、花井家に響いていた

144 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:20:54 ID:iMctpwux
次の日 校門前

「おはよう!八雲君」
「おはよう、八雲ちゃん」
「あ……おはようございます……花井先輩…周防先輩……」
(……あれ?いつもと……違う……?)
「早速で悪いのだが、君に伝えなければならないことがある!」
「はい……」
(あ……花井先輩の心が……はっきりと見えないんだ……)
「僕は周防と正式に……」
「付き合うことになったんですね……おめでとうございます……」
「ぐ……やっぱり分かるか?」
「はい……」
「だから君とは…・・・」
「朝っぱらから、何言ってるんだ!!」
ごすっ!……ばた……
「あの……周防先輩?」
「あ……こいつの言うことは、あんまり気にしないで……」
「でも……先輩も幸せそうです……」
「あ…えっと……」
「花井先輩と……幸せになってください……」
「あの……ありがとう……」

その後、花井は出席日数が足りなくなってしまったが、日頃の行いの良さと抜群の成績のため、春休みの補修で進級が許された
美琴のウソがばれるのは、それから数日後のことである……

Happy end?

145 :進級をかけた男のあがき 2007/07/08(日) 15:30:05 ID:iMctpwux
以上です

今回は結構前に思い浮かんでいたネタで書きました
結構、使い古されたシチュエーションではありますが、ネタが外の人と被っていたりしてないですよね?

ところで、進級をかけた男のあがき(播磨編)を書いてみたいと思うのですが、いかがでしょう?
ちなみに、天満編などに分けて書く予定なので、長くなります
まとめて書いてから投下のほうがいいですか?
最終更新:2007年12月09日 12:41