『haunted カレー』その1~21

537『haunted カレー』その1◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 03:49:15 (p)ID:C90avq4n(9)
http://www.geocities.jp/seki_ken44/
の中の"haunted"シリーズを読んでおくと更に楽しめるかもしれません。
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どうしてこんなことになってるんだ?
播磨拳児は頭の上に巨大な?を浮かべながら呆然としていた。


時間は数十分前に遡る。


『haunted カレー』




――コン♪



ん?どこかで何か…鳴って……る?







――キン コン♪

あ?あれは…
ドアホンの音か?




寝ぼけ眼のまま、播磨拳児は玄関に足を向ける。
今日は土曜日。昨日の夜から投稿作品のネーム作りに入っていた播磨は
明け方に机に突っ伏して今の今、土曜日の午後まで寝こけていたわけである。
そんなレム睡眠の奴隷状態の時ですら、播磨がチャイムの音に敏感なのにはわけがある。
しばらく前にたまたま鍵を忘れた絃子のチャイム連打に気づかずに寝こけていて
あとでエアガンのBB弾1マガジン連射を喰らったというトラウマのせいでチャイムには
半覚醒のまま対応してしまうという習性が身についてしまった播磨だった。

そんな播磨が無意識のうちにドアを開けると。



お嬢がそこに立っていた。



いつもの金色の髪。薄く淹れた紅茶の色の瞳。勝気で自信満々の表情の日英ハーフの
お嬢さま。今日は黒いノースリーブのワンピースを着ている。白い肌とのコントラストが
目に痛い。
播磨が開いたドアの前に屹立していたのはそんな人物だった。

なぜ?と考える間もなく、愛理はドアの隙間に飛び込んでくる。

「遅いわよ! さっさと開けなさい」

538『haunted カレー』その2◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 03:49:59 (p)ID:C90avq4n(9)
「遅いわよ! さっさと開けなさい」

なぜ怒鳴られるのかわからないまま播磨はとっさに鉄のドアを閉めようとしたが、
不躾にもドアの内側にちゃっかり入り込んでいる小柄な身体を挟むわけにはいかないと
瞬時に手を止める。どこまでも漢である。

「……」
「チャイム鳴らしたらすぐ出なさいよ」
ドアの隙間からするりと室内に入り込んできた愛理はどういうわけか怒っている。
見ると片手にはスーパーのレジ袋。もう片手にはスポーツバッグ。
愛理は播磨の状態なんか全然気遣う風も見せずにづかづかと家の中に上がり込む。
「刑部先生、今日はいないんでしょ」
「なんで知ってんだ…?」
播磨の疑問を完全に無視して愛理はキッチンへと廊下を歩く。勝手に。

愛理は持参したエプロンを身に付けながらテキパキとレジ袋の中から野菜を取り出す。
そして振り返りながら
「どうせろくな食事してないと思って。……カレー作ってあげるわ。好きでしょ?」
と言った。





あまりにも勝手な物言いに、反論しようにも播磨は何も言い返せなかった。
愛理のその自信満々の笑みが播磨の心臓に突き刺さったからである。
かろうじて視線を逸らしながら
「ああ……」
とだけ口にすることが出来たのは幾分この殺人的な笑みに耐性が出来ていたからだろう。
「…いやたしかにカレーは好きだけどよ」
「じゃあいいじゃない」

――そういえば、カレーと肉じゃが、どっちが好きか昔尋ねられたことがあったっけ。
播磨はまだ寝ぼけた脳でそれだけを思い出すことが出来た。
そのあとの記憶が定かではないのは……きっとなにか……強い衝撃?
を頭部に受けたから、のような気がする。
あれ?なんで記憶がボケてんだっけ?強い衝撃?膝……真っ白かったな。
アレは誰の膝だったんだろう?

そんな上手く廻らない脳のまま、、台所でなにかきびきびと動いている愛理を呆然と
見つめることしかできない播磨だった。


――それにしても……どうしてこんなことになってるんだ?
そんなわけで、播磨拳児は頭の上に巨大な?を浮かべながら呆然としていた。

愛理が今日着ているのは黒のノースリーブのワンピース。
肩をちょっと大胆に露出している感じで、そして下半身はと言うとくびれた細い
ウエストのラインをきっちりと出しながら腰をタイト気味に覆い、太股の半ばから
すこしだけ下で終わっている。
愛理はその上に白いエプロンをつけてキッチンに向かっているわけで、
それをなにをするとでもなくぼんやりと見つめている播磨だったりする。

――まあいいか。
そんな姿を見るともなしに眺めていると、自分の胸の中にぐるぐるとわだかまる疑問なんて
どうでもいいもののように思えてくる。
単純なこの不良はそんな風に考えていた。


539『haunted カレー』その3◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 03:50:35 (p)ID:C90avq4n(9)
 複雑な家庭環境の中で育ったせいで播磨拳児にはあまり母親の記憶というものが無い。
同居人である刑部絃子は酒のつまみを作るときくらいしか料理をしない。
だから播磨にとっては女性がキッチンに立っている姿というのは新鮮なものなのである。

何が楽しいのか、この金髪の同級生のお嬢さまは鼻歌でも歌いだしそうな上機嫌で
播磨のマンションのキッチンでジャガイモの皮を剥いている。
愛理は決して手早いとは言えないが、それでも丁寧な手つきで包丁を動かしていく。
ジャガイモの皮を剥き芽を取る。タマネギを剥き、慎重に千切りにしていく。
ザク、ザク、というリズミカルではないがしっかりとした包丁の音は
播磨に郷愁のような何かを感じさせる。

後ろから見て露出しているのは柔らかそうな白い肩。すべすべしている膝裏。
思わず触りたくなるようなうなじ。
両側で結んだ金髪の房からこぼれた後れ毛が数本、襟足を飾っている。
ワンピースの開いた背中から覗くのはホントに白い肌。
エプロンの白い紐が溶け込みそうなほど白い肌は抜けるような透明感があって。
肌触りがよさそうで。

突然振り返った愛理が驚いたように言う。
「…! な、なによ? まだできないんだから待ってなさい!」
播磨は無意識のうちに自分が愛理のすぐ側まで忍び寄っていたことに気が付いた。
――俺。いつの間に。
「あ、いや、その、…いい匂いがしたんでつい……」
「そう? 玉葱たくさん使うからきっと美味しいわよ」
そう言って微笑む愛理。
そして目じりにたまっている涙がほろりとこぼれる。

播磨は心臓が止まったかと思った。
タマネギを刻んだために涙が出ただけなのだ、ということに気づくまでたぶん播磨の
心臓は止まったままだった。

「……ふふ」

涙を見られたことに照れたように笑みを浮かべる愛理。
それはいつも学校で見せている「美人の微笑み」ではなく。
素のままの沢近愛理という少女が見せる極上の微笑みだった。

油を引いた鍋にタマネギを入れながら、愛理は幸せそうな笑みを見せる。
作った笑顔ではなく、内側からあふれてくる微笑。

――やべえ。なんでコイツこんなに………
播磨は言葉を失った。なんだ。これはなんて言えばいいんだ?
困惑する播磨をよそに愛理は微笑んだまま涙をぬぐった。

――か、可愛い……んだよ……? いつものすまし顔よか全然……キレイじゃねえか…

そう思った播磨は愛理の顔をさらに観察する。
驚いたような愛理の顔。柔らかな肩。つるつるの肌。
ミルクを溶かし込んだような透明感のある肌。その肌の手触りは――

肌?
播磨は愛理の両肩をしっかりと掴んでその顔を覗き込んでいる自分を発見した。

――い、いつの間に。ナニやってんだ俺は!

慌てて愛理から離れようとする播磨だが、愛理の顔に浮かんだ表情を見た瞬間、
また思考回路のブレーカーが吹き飛んだ。

540『haunted カレー』その4◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 03:51:21 (p)ID:C90avq4n(9)
 播磨の手の中にあったのは、驚きと、昂ぶりと、期待に潤んだ瞳。
薔薇色に染まった頬。
声を出しかけて止まった唇。
上目遣いの瞳。
透き通った深い色をした愛理の瞳が何かを期待するかのように播磨を見つめている。

殺人的な可愛らしさ。破壊力を持ったそれは播磨拳児の脳をショートさせる。
離したくない。この少女が欲しい。

暴力的なキスが愛理の唇を襲う。

播磨の唇が愛理を蹂躙する。
インターホンのボタンを押す前、愛理がマンションの部屋のドアの前で
丹念に塗りなおしていたリップクリーム。可憐な薄い唇に塗られたそのリップクリームは、
播磨の唇でたちまちのうちにこそぎ取られてしまう。
播磨の胸に当てられた細い腕はこの不良の身体を押し返そうともせず、ただ播磨の
寝巻き代わりのTシャツの胸元を力なく握り締めている。

呼吸が止まるような激しいキスを受けると、愛理は背筋を駆け上ってくる快楽に脳裏を
炙られてしまう。
チリチリと胸の奥が焦げそうなほどの熱くて痛い想いが全身から力を奪っていく。
「ん……くっ……」
鼻から漏らす声。その喘ぎの色っぽさに播磨は身体の芯がジンジンと熱を帯びてしまう。

「……だ、だめ……」
女の子らしく抗ってみる愛理だが、播磨の大きな手のひらで手首を軽く掴まれただけで
たやすく屈してしまう。全身を骨抜きにされたようにされるがままになってしまう。
心臓は胸の中で激しく暴れ回り、どんなに呼吸をしても息が苦しい。
掴まれた手から力が吸い取られるみたいに、愛理の身体は播磨に抵抗できない。
いつもは播磨を睨み殺せそうな激しい視線を発する瞳も、今は弱々しく
播磨の顔を見つめることしかできない。

「お嬢…」
播磨のそんな声が耳に入るだけで、愛理は腰の奥が熱くなるのを止められない。

「だめ…火、止めなきゃ…焦げちゃう」
愛理のか細い声も播磨の耳には届かない。
播磨の頭にはより深くキスをすること以外何も考えられない。
両手で愛理の頬を掴み、少しだけ傾けると唇を押し当てる。
金髪のお嬢さまの小さくて柔らかい唇の感触を粘膜で確かめる。

舌で唇を押し割ると、愛理の歯列を舌先でなぞる。
歯茎と唇の裏を舌で撫でる。
うなじから耳の裏あたりを指先で触れながら荒い鼻息を浴びせかける。

無意識のうちに愛理の弱点を攻める播磨。
播磨の心には「いじめてみよう」とか「感じさせて無理矢理にしてしまおう」
といった感情は全くない。
これまで何度かしたキスのうち、愛理が反応してしまったときの責め方を
無意識になぞっているだけだったりする。


キッチンのステンレスの調理台を背に、愛理は播磨に半ばのしかかられるように
されながら激しいキスを受けている。後ろ手に調理台に手を突きながら、上からキスを
してくる播磨の唇に抗うことができない。

541『haunted カレー』その5◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 03:51:43 (p)ID:C90avq4n(9)
 播磨の舌先が愛理の舌を捉える。
唇の間で押し合う舌。
押しとどめようとする愛理の小さな舌は播磨に簡単に押し込まれてしまう。
そして播磨の舌が愛理の舌の裏をくすぐる。
上唇を軽く唇で咥えられ、歯列を舐められ、唇全体を吸い取られる。
そのたびに視界がぼやけそうなほど愛理の興奮は高まる。
「ん………くっ…うぅんっ」
播磨のキスを受けながら、必死にコンロのスイッチに手を伸ばし火を止めようとする愛理。
そうしている間にも播磨の舌が愛理の口の中を這いまわり、舌先が愛理の歯列をこじ開ける。
歯茎の内側を舐められる。
「タマネ……ギ、焦げ、ちゃ……」
愛理は首を振って一瞬だけ播磨の唇から逃れると懇願するような声を上げるが、また
一瞬後には播磨の唇に塞がれてしまう。

「火、止めて…から…ちょっ……待っ……」
愛理が必死に伸ばした指先がコンロの「消火」ボタンに掛かる。
白くて細いその指はそのボタンを押しかけるが、その瞬間播磨の舌が愛理の上あごの
裏側を這った。ゾクゾクという怪しい感覚が愛理の背筋を駆け上ってくる。
腰が蕩けてしまう。ひざが力を失う。
その感触に愛理はまた全感覚を奪われ、何も考えられなくなる。
「んふっ」
自分の漏らしてしまった声のイヤらしさに愛理は呆然とする。
雌猫が盛っているような声。
自分がコイツの前では一匹のメスに過ぎないのだ、という冷たくも恐ろしい、
それでいてそう考えるだけで身体の芯がジンジンしてくるような熱い想像が脳裏に浮かんでくる。


「タ……ネギ……焦げ……ちゃ……」
必死にそんな声を絞り出す愛理だが、播磨はそんなものには聞く耳も持たないかのように
キスの雨を降らせてくる。額。頬。耳。鼻梁。眉。
播磨の荒れた唇が触れた皮膚。愛理はその裏側に熱を感じている。
播磨の唇の爆撃を受けた肌が、焼けるように心地いい。
唾液で塗れたところからビリビリするような快感が生まれてくる。
播磨の体臭を鼻どうしがぶつかりそうなほどの距離で嗅ぐたびに、愛理の鼓動は
熱く激しくなっていく。

そして播磨の掌がエプロンの胸当ての上に乗せられ、エプロンとワンピースを内側から
持ち上げている乳房を握り締める。
調理台の縁に後ろ手をついていた腕から力が抜ける。
さらに不利な体勢に追い込まれながら、愛理は眼前の不良の愛撫に陶酔するように頭を振る。
「ふぅっ……」
愛理は涙で縁取られた目を見開き、荒々しい掌の感触に酔いしれる。
エプロンと、ワンピースと、ブラジャー越しなのに、それでも脳天を
破裂させてしまいそうな感覚。
全身の骨の芯が溶けそうな感覚が愛理を襲う。

たとえば自分で強く揉んでみても痛いだけなのに、播磨にそうされるときには
その痛みの中に甘く切ない熱さがあるのを愛理は知っている。

――ふ、服の……上からなのに……こんなに……もし、裸の胸を……されたら。
――されちゃったら……
――コイツに、揉まれちゃったら。
一瞬で生まれたその妄想は愛理の心の中で期待と興奮を煽る。
身体の芯に生まれた小さな火に油が注がれたように、熱と白い興奮が全身にあふれてくる。

542『haunted カレー』その6◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 03:56:39 (p)ID:C90avq4n(9)
 キスをされるたびに上半身に震えが走り、下半身からは力が奪われてしまう。
調理台から滑り落ちそうになった愛理の腰を播磨が抱きとめる。
「……っ……」
ただそれだけで甘い声が漏れそうになる。
愛理はそれを必死にこらえる。
無駄なあがきだとはわかってはいても。
もはや自分でも自覚してしまっている、好きな男。その前ではしたない姿を晒したくない。
その一心で、声を出さないように愛理は必死に歯を食いしばる。


播磨は愛理の腰を左手一本で抱きとめると、右手でコンロの火を止める。
ジュージューと音を立てて焦げ始めていたタマネギの匂いが弱くなる。
愛理が安堵する間もなく、播磨の唇は本格的にこの金髪のお嬢さまを貪ろうとしてくる。

愛理の背中にあったまな板が流しに投げ捨てられ、愛理の上半身は調理台の上に
仰向けにされてしまう。かろうじて足だけは床についているが、度重なる播磨のキスで
膝が萎えてしまっている。抵抗することも逃げ出すこともできない。甘い絶望が愛理の
胸の中に充満する。もう、この不良にされるがままにされるしかない。そして愛理はそれを
心の底から望んでいた。

唇が軽く合わされると、息が吹き込まれる。
唇が甘噛みされ、愛理の背中に廻された掌が背筋を這い回る。
その掌の甘い感触に酔いしれる間もなく、背骨が痛くなるくらい固く抱きしめられる。

されるがままの愛理は、ただひたすらに口の中に差し込まれる播磨の舌を
夢中で吸い上げることしかできない。
力が抜けそうになる愛理の腰に播磨の身体が押し付けられる。
ステンレスの調理台と播磨の身体に挟まれた愛理は身動きができない。
いや、そもそも興奮しきっている愛理にはされるがままになるしか
選択肢はなかった。
そして押し付けられた播磨のジーンズの中の肉体は、驚くほど熱く固くなっている。
その固さを押し付けられるだけで、その部分の温度を感じてしまうだけで、
愛理の下着の中に熱い泉が生まれてしまう。

播磨が唇を離しても愛理が唇を閉じられないでいるのは、息が荒くなっているから
だけではなかった。
ねっとりと口の中を蹂躙しつくしたこの不良の舌が愛しい。
まだやめないでほしい。
またさっきみたいに、荒く激しくキスしてほしい。
その想いが愛理の胸の中でぐるぐると渦を巻いている。
もちろん愛理には恥ずかしすぎてそんなおねだりができるわけがない。
だから、潤んだ瞳と赤く染まった頬のままで熱く見つめることしかできない。
熱い視線で見つめれば、サングラスの内側の播磨の目が見えるかもしれない。
呆けた愛理は懇願するような目つきでこのサングラスの不良少年の目を射るように見つめ続ける。

形のいい唇。
愛理の半開きになったままのその唇の中に赤い舌が覗く。
さっきまで舐めまわし、舌でなぞり、吸っていたこのお嬢さまの唇。
そんな愛理の口元を見ているだけで、播磨は腰が重くなりそうなほど
ズボンの下の自分自身が固くなってくる。

「お嬢……」
「………」
ステンレスのキッチンに半ば押し倒されながら、愛理は目の前の男に
何も言うことができない。


543『haunted カレー』その7◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 04:00:53 (p)ID:C90avq4n(9)
 再び襲ってきた衝撃。
播磨の舌。播磨の唾液。播磨の匂い。播磨の体温。
すべては暴力的に愛理の理性に襲い掛かる。
播磨の腕が背中に廻される。


――しっかし、腰、細えな。
愛理の腰を抱きながら播磨は思う。
壊れちまいそうで。
壊してしまいそうで。
いつもそっと抱いているのだが、愛理が漏らす甘い喘ぎやら見つめてくる無垢な瞳の色
なんかに興奮しすぎていつのまにか折れそうなほど強く抱きしめている。


播磨の腕が愛理のエプロンの胸当てをまさぐる。
こんもりと盛り上がったそこを這い回る播磨の掌は、エプロンの下に入り込むと
ワンピースの胸元を探り出す。
掌に感じる手触り。
この世のどんなものよりも柔らかいような、愛理の胸の二つの小山。
それを覆う布地は、既製品ではありえない精緻さで金髪のお嬢さまのバストを包んでいる。
婦人服職人が数週間かけて縫製した高級オーダーメードのワンピースは
誂えたように……というか実際に誂えたのだが、この神秘の双丘を自然の形そのままに
覆っている。

沢近愛理が播磨拳児に抱かれてから三ヶ月。
その間、まったくもって不器用な播磨は数回しかこのお嬢さまとそういう行為に
至ってはいない。
それでも、播磨拳児の掌によって生み出された刺激は愛理のブラジャーのサイズを
一つ大きなものにしてしまっていた。

これまでの体験が愛理の脳裏にフラッシュバックする。
播磨の掌が愛理の胸をこねる度に、先端を摘む度に、唇で甘噛みする度に、自分の
胸の内側に興奮と快美の嵐が吹き荒れてしまったときのことを思い出す。
半泣きで播磨の首筋に抱きついたこと。
幼児のような叫びを上げながら、はしたなくも乱れてしまったときのこと。
ヒゲのアレを口でしてあげたときのこと。
制服のまま押し倒されるようにエッチしてしまったときのこと。
また、そうされてしまう。
また、そうなってしまう。
胸の中に生まれるそんな予感。そんな不安。そんな期待。
それはとても心細くて、情けなくて、それでも甘く愛理の胸をさいなんでいく。


……そんな心境の愛理の胸を高級オートクチュールのワンピの上から揉んでいる播磨。
きつくないのに身体の曲線は余すところなく表現している、そんなすばらしい服なのだが
播磨はそんなことに気づくようなタマではない。
気づいていないから当然なのだが、播磨はその服の価格や価値なんかはまったく歯牙にも
掛けずに無造作に愛理の胸元のボタンを外していく。



愛理は前ボタンのこのワンピースを選んだときに、播磨にこうされることを
考えていないわけではなかった。
愛理が今朝、播磨の家に押しかける前にたっぷり二時間は服選びに迷っていた訳は
「どの服ならばあの男が喜ぶだろうか?」ということだけではなく、
「この服を着たら、アイツは脱がしにくくないだろうか?」ということでもあった。
愛理にはもう一着、お気に入りのAラインのワンピースがあったのだが、
最終的にこのノースリーブのほうを選んだのは、もう片方のそれを着たら
女の服に慣れてないあの朴念仁が脱がしにくいかもしれない、とかすかに
心のどこかで思ってしまったから。

544『haunted カレー』その8◆F57im1gMT.:sage :2006/08/11(金) 04:01:57 (p)ID:C90avq4n(9)
 数時間前に自室の姿見の前で動悸を抑えるかのようにワンピースを抱きしめていた愛理。
頬を期待に染めながら身体の前にワンピースをあてがい、播磨の言葉と行動を
想像する。
そのとき愛理が脳内に想い描いていた光景。それがいま現実のものとなろうとしていた。


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と、今日のところはここまで。感想レスお待ちしてます。

652『haunted カレー』その9◆F57im1gMT.:sage :2006/08/18(金) 03:18:11 (p)ID:E0drDxa7(7)
>>544の続きー
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ずらされたエプロンの下でワンピースのボタンが一つ一つ、外される。
ボタンが一つ外れるたびに、その胸元からは徐々に真っ白い乳肌がこぼれていく。
ノースリーブのワンピースの黒。シルクの光沢のあるその黒と、愛理の透き通りそうな
白い肌のコントラストが播磨の目を焼く。
ボタンが解かれ、ワンピースの布地がはだけていく。そのたびに、その白い小山が
露わになる。
肌が空気に触れる、それだけの刺激のはずなのに愛理の心臓はどんどん高鳴っていく。

柔らかそうな小山を包むのはハーフカップのレースのブラジャー。やはり色は黒。
高級そうなそれを縁どるレースの網目から透けて見える肌の白さは、どんな男の心だって
揺さぶるだろう。
もちろん播磨の心も例外ではない。
ふっくらと下から持ち上げられた今にもこぼれ落ちそうなその見事な乳房の半球は
播磨の目を捕らえて離さない。
片側に寄せられたエプロン、大きく胸元を寛げられたワンピース。その中から覗く白い肌。
乳房の悩ましい曲面。触りたい。
そう考えた播磨の掌がブラジャーごと愛理の胸を鷲掴みにする。

「……っ!!!!」

瞬間、愛理の呼吸が止まった。
播磨の野太い指。粗野で、暴力的で、繊細さのかけらもないその指がブラジャーの上から
愛理のバストに埋まりこむ。
そして、その感触は愛理に無上の快感の波を叩き付けた。

荒々しい。野蛮。馬鹿。馬鹿力。
痛みや嫌悪を感じてしかるべき揉み込みなのに、でもそれは愛理にとって泣きたくなるくらい
切ない感情を湧き出させてしまう。
播磨の手指に柔らかい胸肉が悲鳴を上げていく。
荒れた指が愛理のデリケートな柔肌に埋まり込み、爪が軽く乳房に食い込む。
しかし愛理の脳裏では悲鳴は甘い喘ぎに変わり、痛みは甘痒い刺激になっていく。

腰を調理台のステンレスの縁に押し付けて立ったまま、愛理は後ろ手に腕をついて
播磨の愛撫を受けている。
播磨の指の動きで膝は次第に力を失い、腕さえも上半身の重さを支えきれなくなりかけている。

ぎゅむっ、と音がしそうなほど激しく、播磨の太い指が愛理の胸を変形させる。
レースの縁がゆがみ、乳首が下着の裏地で擦られる。
そのやるせない感覚が愛理の心身を揺さぶっていく。

上気した頬と、涙をたたえた瞳が播磨をとろんとした視線で見つめている。
宝石みたいにキレイだな、と播磨が思ったことのある瞳。
……もちろん女性を褒める習慣を持たない播磨はその感想を愛理に伝えたことはない。
伝えたら確実に何かが起こっただろうが、女性心理についての想像力が貧困な播磨は
伝えることすら思いついたことがない。
ともかく、その瞳に見つめられた播磨はその視線になにかを感じる。
八の字に歪められた眉には哀切な感情が込められている。
播磨はそれに気づいた。
「あ……わ、悪ぃ。その……痛かったか?」
荒々しい揉み込みに痛がっている、と勘違いした播磨。
勘違いしても仕方がないくらい傍若無人な揉み方だったのだが、女性の感情について
まったく理解を欠いているこの男は「もっと」とせがんでいる表情にもただ謝ってしまう。


653『haunted カレー』その10◆F57im1gMT.:sage :2006/08/18(金) 03:20:40 (p)ID:E0drDxa7(7)
「……」
興奮した顔のまま、無言で首を横に振る愛理。
「そうか……」
安心しつつも釈然としない播磨。
これからは優しくしよう、と決意しつつ愛理のブラジャーを摘む。
「おいお嬢……これ、外して……いいか?」
播磨なりに緊張した口調で、この不良は身体の下の少女に尋ねた。
「……」
顔を真っ赤にしながら、愛理はのしかかってくる播磨にそっぽを向く。

――そんなバカなこと聞いてくるから、ヒゲはバカなのよ

愛理はそう怒りながらも、かすかに首を縦に振ることは忘れない。

播磨は調理台の上に上体を押し倒した体勢から愛理の肩を軽く持ち上げると、ワンピースと
脇の隙間から背中に手を廻す。そして愛理の背中を探る。
播磨はブラジャーの背中のバンドに手を這わせるが、それらしいホックは見当たらない。

愛理はその感触に声が出ない。
大きな掌。力強い、播磨の掌で背筋を撫でられる。肩甲骨を触られ、脊椎に指を這わせられる。
――恥ずかしい。気持ちいい。暖かい。優しい。
言葉にならない、そんな想い。
愛理の胸の中に乳房を揉まれたときの昂ぶりとは別の種類の暖かさが溢れてくる。

「ん? あれ?」
訝しげに愛理の背中を愛撫する播磨に、顔を真っ赤にしながら愛理は教える。
「ま、前よ」
「なにがだ?」
「ホック……前」
顔を赤くしながら、愛理はそれだけを吐き捨てるように口にする。
余計なことを言おうとすると、舌がもつれてしまいそうになるからだ。
「そうなのか」
「……」
自分の言葉が無愛想すぎたかも、と一秒後には不安になる愛理は逸らしていた視線を
この頭の悪い不良の顔に戻した。……全く気にしていない。やっぱり、コイツはバカだ。
愛理はそう思いつつ、播磨を優しい色の瞳で見つめている。

「こうか? ん?」
フロントホックの外し方がわからない播磨。ブラジャーの布地を掴むと
ホック部分を摘み上げている。

愛理は一瞬、自分で外してみようとも思ったが、即座にその考えを否定する。

――そんなこと、恥ずかしすぎてできるわけないじゃない!!

「そ、そこ…持ち上げて、ひねるのよ」
「こうか?」
……残念なことに回転軸が違う。

ついに播磨は我慢できなくなったのか、ブラジャーのホック部分ごと布地を掴むと、
一気に上に捲くり上げた。
ブラジャーの中で窮屈にしていた胸の質量が開放され、それはぷりん、という擬態語の
似合うような揺れ方をしながらブラジャーの下の隙間から外に向けて殺到する。

「っ……」
声にならない声を漏らす愛理。
ブラジャーが剥かれて、愛理の乳房はその白い肌を全部露出してしまう。
こんもりと盛り上がった二つの肉丘は、仰向けになっても美しいドーム型を
保ったままの姿で、まるで皿に盛られたプリンのCMのようにふるりと反動で揺れる。


654『haunted カレー』その11◆F57im1gMT.:sage :2006/08/18(金) 03:23:23 (p)ID:E0drDxa7(7)
――視線が、熱い……ううん。痛い……
そう感じた愛理は反射的に胸を手で隠してしまう。
もう何度も身体を交わし、全裸を何度も見られているのにも関わらず、愛理は
いまだに播磨に裸の胸を見せるのを恥ずかしくて仕方がない。

片手で自分の胸を抱くようにして、右手の指で左の乳首を隠し、肘の先あたりを
右の乳房に押し当てて乳首の露出を防いでいる。
それは男の劣情を誘うポーズでしかないのだが、愛理にはそんなことが
理解できるわけもなく。ただ、赤く染まった顔のまま、上目遣いでこの男を
見つめることしかできない。

指の中でとくん、とくんと興奮し続ける自分の乳首の感触。
そして乳首で感じる自分の指の感触に愛理は身震いした。
驚くほど固く隆起してしまっている自分の乳首。
夜中の寝室で、播磨のことを想いながら揉んだり、摘んだりしたときにもここまで
固くなったことはなかった。
それが今、こんなになってしまっている。
そして、指で隠してるだけでこんなに気持ちいいのに。
コイツに触られたら。揉まれたり、摘まれたり、口で吸われたりなんかしたらどんなに――
その桃色の想像は愛理をさらに快楽の沼の中に引きずり込んでいってしまう。
膝が笑いはじめ、腰が調理台の縁から落ちそうになる。
播磨の腰が愛理の両足の間に入り込み、ずり落ちそうになる愛理を支える。
それは同時に愛理の女の子の部分が、播磨のズボンの中の勃起に
下着越しにあてがわれてしまうことを意味する。
まくれあがってしまったワンピースの裾からは、愛理が選んだ上下揃いの黒い下着が見え隠れする。

――か、固、くて、熱い……ズボンの上からなのに、なんで、コイツ……こんなに…熱いの!?

愛理の心が震える。
泣きたくなる。胸の中のドキドキが止まらない。

播磨の手が愛理の乳房を隠している腕を掴む。
大きな手。その播磨の手で軽く手首を掴まれただけで、愛理の腕からは力が抜けてしまう。
握られた手首の骨が芯から溶けてしまいそうな感覚。何の抵抗もできずにされるがままに
乳房から手が引き剥がされてしまう。

小山のようなその白いふくらみは、愛理が身じろぎするだけでふるふると揺れ動く。
播磨は瞬時にそれに目を奪われる。
白い愛理の皮膚の中でもいっそう白い、かすかに皮膚の内側の青い静脈すら透けて見えている
愛理の乳房。
その中心に隠されていた、淡い色の乳暈。充血を始めているその淡い桃色の中に、
固く隆起している乳首があった。
キスと愛撫だけで呆けたように発情している愛理の乳首は、その内側の鼓動を
表すかのように薄桃色の姿を固く屹立させていた。

――どうしよう。
愛理は戸惑っていた。
このままじゃ、いつもみたいに一方的にされてしまう。
『されるだけじゃなくて、してあげたい』
ひそかに読んだ女性誌の特集記事。それを読んで以来その気になっていた愛理だったが、
今日もいつものように一方的にされるままになってしまう予感がする。

――耐えないと。
――コイツの指なんか、たいしたことな

そこまで考えた瞬間、愛理の脳天から真っ白い快楽の電流が走った。
播磨は乳房全体を鷲掴みにすると、親指の指先で固く立ち上がった乳首を転がしている。
乳首を乳房に押し込まれるように弄る。指の腹でその感触を楽しむ。

655『haunted カレー』その12◆F57im1gMT.:sage :2006/08/18(金) 03:27:51 (p)ID:E0drDxa7(7)
12名無しさん@ピンキー:sage :2006/06/24(土) 11:07:05 ID:6qJl3BkC
どこをどう勘違いしたらピンフになるんだ?
タンヤオならまだわかるんだが…
 播磨の指の指紋の一本一本が、愛理の充血した乳首にこすれるたびに
愛理の乳房の中に甘く切ない波紋が広がっていく。おっぱいの肉がとろとろに
なってしまいそうな波動。同時にちりちりと背筋を甘くこすりたててくるような甘い電流。

愛理は泣きたくなった。どうして、この乱暴でバカでガサツな男に、こんなにも
感じさせられてしまうんだろう。そう思いながらも同時に、「コイツでよかった」
と考えている愛理もいる。サングラス越しの播磨の目はよく見えないけれど、この男は私を見て、
私の身体を触って喜んでいる。そう考えると、愛理は今まで感じたことのない充足感に
浸ることができた。それは自分の肉体を愛するものに捧げることのできる満足だ、ということに
愛理はまだ自分では気づいていない。

――学校でこのヒゲが他の女の子に話しかけられたり、天満の妹と仲良さそうに
話しているときに心に感じる痛み。
――スケベで粗暴なこの男がだれか他の女といやらしいことをしているんじゃないか、という
想像をしたときに心の底にわだかまる暗くて重い感情。
――コイツの好きなのは、他の誰かなんじゃないかという、いつも拭いきれない疑惑と不安。

そういった不の感情。恋心から生じる、暗い想いは今、愛理の中から消失していく。
播磨拳児とこういう関係になってからずっと愛理の内側に溜まっていた黒い想像が、
播磨に触れられ、キスをされ、荒々しく求められることでたちどころに消えていく。


――ヒゲの指。荒っぽくて、太くて、醜くて、野蛮で、優しくない。でも、気持ちいい。
――コイツの唇。ガサガサで、獰猛で、粗野で、下品。でも、気持ちいい。
――目。サングラスなんか掛けてて、バカで、凶暴で、凶悪。目つき悪い。でも、
見つめられると苦しくなる。切なくなる。


暗く湿った塊が、真夏の太陽の下でたちどころに乾燥してしまうかのように。
播磨という熱は愛理の内側の暗い感情をたちどころに吹き飛ばしてしまう。



「…ふぅっ…」
播磨の大きな掌が、愛理の乳房を優しく撫でる。
指で乳肌の柔らかさを味わい、掌全体で愛理の胸の量感を楽しんでいる。
敏感な皮膚が播磨の荒れた手で弄られる。
愛理は唇からいやらしい声が漏れないように、必死に唇を食い締める。
苦しげな鼻息もなるべく荒くならないように息を殺す。
そのことがよりいっそう愛理の興奮を高めていく。


固く結んでいる唇に気がついたのか、播磨は優しい愛撫を続けながら
その唇にキスをした。
色が白くなるくらい食い締められている唇。
播磨の唇が触れ、舌がそれを舐める。
愛理の固く閉まった唇はそれだけで門を開いてしまう。播磨の舌が金髪のお嬢さまの
口内に侵入する。

舌が融けそうな、甘い甘いキス。
愛理は脳を呆けさせながらその甘さに耽溺する。
愛理の神経が唇に集中している。
そのとき――


播磨は体勢を変えようとして、唇を離そうとした。

反射的に愛理は唇を逃がすまいとする。
キスをやめないで、と引き止めるような愛理の唇の動き。
舌は絡みつくように播磨の舌に絡みつき、唇で舌をくわえて離さない。

656『haunted カレー』その13◆F57im1gMT.:sage :2006/08/18(金) 03:29:33 (p)ID:E0drDxa7(7)
13名無しさん@ピンキー:sage :2006/06/24(土) 12:27:49 ID:bLmoP3MA
4暗刻単騎町でいいじゃん。
 舌をくわえられたまま、吸い上げられる。
その動きは播磨には全く新鮮な刺激で、背筋を興奮が一瞬で這い登り、
愛理のバストを掴んでいた掌に無意識に力がこもってしまった。

――!?
愛理はのけぞった。
播磨の爪が乳房に食い込んでいる。
乳首が摘まれて、そのまま播磨の太い指の間で潰される。
しかし、痛みはそれほどではなかった。
ズキン、ズキン、というかすかな痛みは伝わってくるのに、瞬時にその痛みが
甘美な痒みのようなものに変わってしまうのだ。

――おかしい。私は、おかしく……なってしまった

優しくして欲しいのに、痛いのはイヤなのに、こんなふうに手荒にされて
気持ちよくなってしまっている。
そのことに恐怖を感じる間もなく、愛理は口の上あごの裏側辺りを播磨の舌先で擦られる。
そして左の乳房は播磨の右掌に鷲掴みにされ、右の乳首は指先で摘まれ、
挟まれ、転がされ続けている。
播磨は手指で愛理の乳房を握りながら、舌先でこのお嬢さまの舌の裏側を擦り、
自分のズボンの腰で愛理の性器を下着越しに刺激する。

下着を剥がれて胸を晒され。
胸を播磨の太い指で犯されて。
唇を奪われ、口の中も蹂躙される。
全部、コイツの思い通りに、したい放題にされてしまう。
きっと、この先も……これからも、コイツの好きなようにされてしまうんだろう。
貪られ、喰らい付かれ、食べられてしまう。
そう考えるだけで、愛理はズキズキと身体の芯が熱くなってくるのを感じる。
興奮が激しすぎて手の震えが止まらない。
手だけじゃなくて、全身が歓喜への期待で震えてしまう。

「んぅーーーーーーーーーー!!!!」

愛理は喘いだ。もう声を殺すこともできない。
唇が乳首に寄せられ、甘噛みされる。
唇全体で乳房の先端に吸い付き、口の中におっぱいが吸い込まれてしまう。

下着の中が熱い。
大人っぽいカットの、黒い下着。
数時間前に頬を染めながら選んだその下着がもうすっかり塗れて重くなってしまっているのに
愛理は気づいた。

ほとんど脱がされたワンピースと、身体にわずかに絡みついたエプロン。
下は腰までまくり上げられ、上半身は腰までボタンを外され両肩を剥かれたワンピース。
熱に浮かされたような視線で播磨を捉える愛理は、小さく震えながら播磨の掌を待ちわびる。


愛理は腰が抜けたように力が入らない。
それでも必死に尻を調理台からわずかに浮かせて、播磨の行為の邪魔にならないようにする。


充血し、愛液に塗れた愛理の女の子の部分は、すでに播磨のモノを受け入れる準備が
すっかり整っていた。薄い陰毛は溢れた液体で肌に張り付き、ひくひくと赤くなった
粘膜が男性器を待ちわびるように収縮する。

657hauntedの中の人◆F57im1gMT.:sage :2006/08/18(金) 03:30:11 (p)ID:E0drDxa7(7)
今日はここまで。相変わらず感想お待ちしてます。

770『haunted カレー』その14◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:15:04 (p)ID:WuvkcWQf(9)
>>656の続きー
--------------------------------------------------------------------------
愛理の黒い下着が膝に絡まっている。
調理台の上に上体を押し倒され、エプロンははだけられている愛理。
ワンピースは腰の周りに絡みつくだけ。下着も剥ぎ取られて、隠したい部分は
全部晒されてしまっている。
播磨の視線が痛い。怖い。
しかし、その怖さの中にどうしようもない熱い塊があるのを愛理は知っている。
播磨に見られている、と思うだけで愛理の背筋をゾクゾクするなにかが這い登ってくる。
胸のふくらみの中心からじわじわと熱が溢れてくる。
薄い金色の叢の中の芯が熱く固くなってきてしまう。

「っ!!!!」

その愛理は弓なりに背筋を反らせた。播磨の指が女の子の叢をそっと撫でたから。
ぬらりとしたその指の感触が、塗れて肌に張り付いた縮れ毛をかき分けて粘膜に触れる。
愛理は頭が真っ白になった。

播磨の指は入り口近くを擦りながら、充血した粘膜の内側に入っていく。

指が水音を立てながら塗れた粘膜を掻きこそいでいく。

――熱い。熱い……ヒゲ……熱いよ……

目の前の播磨の顔も愛理は恥ずかしくて直視できない。
愛理は赤くなった顔を腕で隠そうとするが、それは播磨の手で軽く止められてしまう。

「ぁん? 何顔隠してんだ?」

ぶっきらぼうな播磨のセリフは愛理の心を射抜いた。
播磨にしてみれば愛理が顔を隠す理由がわからずにただ訊いてみただけなのだが、
愛理にとっては羞恥を煽る言葉責めになってしまっている。

――顔、見たい…って言うの? コイツに、わ、私の……恥ずかしい、顔……コイツに……
見られて……

そう考える愛理の心の中は次第に白い熱に炙られていく。
どんなに恥ずかしくても、播磨にその顔を見られてしまう。
えっちな顔も、いやらしい声も、隠せない。
そう考えたとき、愛理の充血しきった陰核を播磨の指が擦った。

「ひうっぅ!!」

調理台の上で愛理の全身が軽く痙攣する。
白目を剥きかけた顔を見られたくなくて、愛理は腕を動かそうとするが、腹の上で
両手首を播磨の片手に押さえられているだけなのにびくともしない。

――あの、あのとき、みたいに……何にも抵抗できなくて……
トラウマになっている海の家での羽交い絞め事件を愛理は思い出した。
抵抗できない。思うままにされてしまう。貪られてしまう。
恐ろしさと、それより何倍も強い期待が愛理の中には溢れてくる。

プリンのようにふる、ふると揺れる愛理の乳房。仰向けになっていながらも
形よく盛り上がっている、その小山の先端に播磨は唇を寄せた。
乳首全体を軽く吸い込みながら、舌先で乳首の先端を撫でる。

「っ!! だ、だめっ、ヒ、ヒゲっ、そ、そんなにっ――」

全身が溶けそうなほどの熱を感じた愛理は意味のない叫びを漏らす。
身体が犯される。播磨のことだけしか感じられない。

771『haunted カレー』その15◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:15:38 (p)ID:WuvkcWQf(9)
 播磨の唇が離れても、乳首に感じた熱は去らない。
ズキ、ズキと痛みすら感じる乳首の勃起は内側にやるせない甘さを溜めたまま、
播磨にもっと触られたり、弄られたがっている。
乳首だけじゃない。もう一度腰に手を廻してほしい。ぎゅっと抱きしめられたい。
もう一回キスしてほしい。手を握っててほしい。

播磨のズボンの下の固い熱いもので、めちゃくちゃにしてほしい。

絶対に言葉には出せないその欲求が愛理の脳内に広がっている。
理性も思考も蒸発してしまった愛理には、熱く潤んだ瞳で播磨を見つめることしかできない。






播磨は猛りきっていた。お嬢の柔らかい唇や、いい匂いのする髪。
指から溢れる、それでいて手に吸い付いてくるようなおっぱい。
小さな手。細い手首。きめ細かな肌。もっと触っていたい。
いつもとは違う声。違う表情。もっと見たい。聞いていたい。
それら全てから生じるどうしようもない熱が播磨の全身から下半身に集まっていく。
履いているジャージの腰のゴムを持ち上げてしまうほどの男根の激しい充血。
播磨の勃起がズボン越しに愛理の肌に触れたとき、播磨の中の我慢が弾けとんだ。

ズボンとパンツを脱ぎ捨てると、播磨は愛理の片足を持ち上げる。

愛理の恥ずかしい粘膜が空に晒され、とぷ、と内側から切ない液体が
漏れてきてしまう。愛理は息を止めた。やってくる激しくて切ない衝撃を待ち受ける。
待ち望む。




















「……ヒ、ゲ?」

772『haunted カレー』その16◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:16:56 (p)ID:WuvkcWQf(9)
「……ヒ、ゲ?」
上ずった声で愛理は尋ねる。
視線を向ける。

そこには困惑しきった表情の播磨がいた。

播磨は頭を抱えている。

「お嬢、わりぃ」
「……?」
「アレ、準備してねえんだわ」
「……アレ、って……なに…よ?」
荒い息を必死に殺しながら愛理は尋ねる。
愛理の頭の中には体中が溶けそうな感覚と、ズキズキという甘い感情の入り混じった
なにかがぐるぐると渦巻いている。
コイツのアレで突かれないと収まらない疼き。
その疼きに理性を奪われながら、まとまらない考えで愛理は尋ねた。

照れているのか、恥らっているのか、顔を赤くしながらあさってのほうを向きつつ播磨は答えた。
「……コ……ンドームだよ」
その言葉が耳に入ってきたとたん、愛理は胸の中が熱くなる。

――コイツは、私のことを気遣ってくれている。ヒゲなのに。
――私のこと、大切に思ってくれてるんだ……
胸の中心に生まれた熱は心臓の鼓動とともに全身をじわじわと犯していく。
身体が融けそうなほど熱いその甘いどろりとした塊は、愛理の心の奥底からこんこんと
湧き出て身体の中に充満する。
――ヒゲなのに。コイツは、私のことを……
脊髄を流れ降りてくるその熱さ。
それは体内から子宮を満たすと、愛理の女の子の粘膜を熱く炙っていく。
――ヒゲ。ヒゲ……好き。大好き。
恥ずかしすぎて言葉にはできない想い。
のど元でせき止められた想いは、痛みすら感じさせる切なさとなって愛理の
胸をさらにさらに熱く甘く焦がしていく。
――胸が破裂しそう。だから。コイツに、言わないと。

「き、今日は……大丈夫な日だ、から……」
上ずった声で、愛理はそれだけを告げる。
「いいのか?」
「いいの」
「悪ぃな。こんどするときは、つけてやるって言ったのによ」
「……いいの」
荒く息をつきながら、愛理は自己嫌悪に陥る。
言おうとしたのはその言葉ではない。

――言わなきゃ。言わなきゃ……好きだ、って……好きだ、って、言えたら……
でも唇は動かない。
その想いは涙となって薄い紅茶の色の瞳のふちに盛り上がってしまう。こぼれそう。
涙を見られたくなくて、愛理は播磨に抱きついた。
播磨拳児という男は、いつでも愛理の涙をみると困惑してしまうのだ。
愛理はそれを知っている。
それは単に女の涙に慣れてないだけなのか、それとも女の子が泣いているのは
全部自分が悪いと思い込んでしまう馬鹿みたいな実直さの表れなのか、わからない。
ただ、まるで足元で子猫が悲しげに鳴いているのに困惑している熊のように、
播磨拳児は愛理の涙をみるとおろおろしてしまうのだ。
だから、愛理は自分の涙を見せないように、播磨の首筋に顔を埋めながら
必死に涙声を殺して大好きな男にそっと囁く。

「……し、して………す、好きなだけ、し、して……いいから」

773『haunted カレー』その17◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:18:07 (p)ID:WuvkcWQf(9)
「……し、して………す、好きなだけ、し、して……いいから」

愛理は播磨の顔を見られない。
耳まで真っ赤にしながら、愛理は大好きな男の耳元に唇を押し付けて
そう囁いた。


「お嬢……」
「……」
「入れるぜ」
播磨の首の横で顔が縦に振られる感触がする。

興奮と期待で播磨の表情が一瞬強張る。

愛理の尻に手を廻し、怒張した男根を金色の叢に押し当てる。
綻んでいる柔らかい肉を押し分け、固く怒張している男性器を押し沈めていく。


柔らかい、それでいて閉じている愛理の性器を播磨の男根が押し広げていく。
十分に愛液でぬるぬるになっているそこはきついながらもさしたる抵抗はない。
それを播磨の勃起は軽く掻き分けていく。
複雑な襞のある愛理の内側。そこを敏感な性器で寛げ、押し込んでいくのは
気が遠くなるほど気持ちがいい。思わずぐうう、と獣のような呻きが播磨の喉から漏れる。


その呻きを聞いた愛理は、自分がまるで獣に襲われているかのような感覚を覚える。
野獣。ケダモノ。播磨拳児は誰からでもそう言われるだけの風貌を持っている。
――でも。
でも、愛理は知っている。
この頭の悪い乱暴なクラスメイトは人から誤解されやすいだけで、本当のところは
誰よりも優しい。
みんなからは怖がられているけど、他人の痛みを誰よりも判ることのできる、優しいひと。

その優しい野獣を満足させることができている、という想いは愛理の胸の中に
暖かい波を産んでいく。自分の身体の中で播磨の男性が歓んでいる、と思うだけで
愛理は胸が一杯になるくらいの満足感に恍惚となってしまう。

くふぅ、という満足の溜息が愛理の唇から漏れる。
播磨はそんな愛理に尋ねた。
「お嬢……痛くねえか?」

愛理の猛々しいつり目が、今だけは優しい色を帯びている。
なんでだか判らないが、播磨はその瞳の色を見るたびに胸の中に嵐が吹き荒れるような
感情に襲われる。

愛理の身体の中の襞が播磨の亀頭に絡みつく。
押し広げるときにはくすぐるように。引き抜くときには握り締めるように、播磨の
性器を愛しげに食い締めてくる。
ひと掻きで脳天が白くなりそうなほどの快感が播磨を襲う。

愛理の閉じられた瞼。
形のよい小鼻。
柔らかく盛り上がった頬。
真っ赤に充血している、熱い耳たぶ。
播磨はステンレスの流し台の上に愛理の上体を押し倒しながら、無数のキスの雨を
この気の強い美少女の顔に降らせていく。

愛理は必死に耐えていた。
唇からいやらしい喘ぎが漏れないように。
瞳から涙がこぼれないように。

774『haunted カレー』その18◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:18:34 (p)ID:WuvkcWQf(9)
 暖かい、襞の多い愛理の肉壷。
播磨は夢中になってピストン運動を続ける。
押し入れる。抜く。
付きこむ。引き抜く。
そのたびに、腰が抜けそうになるほどの快感が身体の底から湧き出してくる。

ゴツ、ゴツという振動を播磨は感じた。
見ると愛理の頭が調理台の端の壁にぶつかっている。

――やっぱ狭いな。

播磨はそう考えた。
これじゃ腰を打ち付けるたびに、お嬢の頭が調理台の壁にガンガン当たっちまう。

今までの播磨だったら一突きで気が遠くなるような気持ちよさの前ではそんなことは
考えもしなかっただろう。
しかし、幾度となくキスを交わし、何度か身体を重ねた今は違っている。
よくわかんねーけど、この女は大事にしないといけない。
お嬢はおっかないし、すぐ怒るけど……なんだか柔らかくて、ちっこくて、
守ってやんなきゃいけねえモンだ。
幾分ずれてはいるものの、播磨拳児はそう思っていた。バカなりに。

しかし播磨はバカだった。


播磨はゆっくりと、しかし確実に愛理の一番深くまで腰を打ち付ける。
子宮の入り口まで届いてしまうかのような、播磨の男根の感覚に愛理は目を剥く。
瞬間感じる、気が遠くなるような境地に酔いながら、愛理は必死に播磨にしがみついた。
愛理は播磨の首に手を廻して、その首筋に顔を埋める。深く抱きつき、愛しさを伝えようとする。

播磨がバカではなかったら、何かしら感じたであろう愛理の心裡。
それにまったく気づくことなく、播磨は首筋に顔を埋めているお嬢さまに言った。

「おいお嬢」

ちょうど抱きついてくれて好都合、と思いながら播磨は眼前の愛理の形のよい耳にささやく。
「両足で腰に掴まっててくれ」
「な、なにを――」
そう言うと、播磨は愛理の腰に手を回した。
そして挿入したまま愛理の腰を持ち上げる。

膣に感じる圧迫と、浮遊感の恐怖で無意識のうちに長い両足で播磨の腰を抱く愛理。
「バ、バカ、あんたナニやって――」
播磨が腰に廻した手を持ち替えるように少しだけ愛理を抱き上げた。
その瞬間、愛理の肉孔に挿さった播磨の剛直がより深く入り込む。

播磨はつながったまま、愛理の身体を持ち上げた。
首筋に抱きつかれたまま、男性器を挿入したまま女の身体を持ち上げる――いわゆる
「駅弁スタイル」である。


「――!!」
愛理は言葉が出てこない。
一番深いところに強烈な一撃を喰らった感覚。
痛いというよりもむしろ、生まれてから一度も触ったことの無い皮膚を
触られたかのようなショック。
愛理の脳天から真っ白い衝撃が走る。
あまりの衝撃に口を閉じる事ができない。
言葉にならない声を漏らしながら愛理は泣きそうな顔で播磨の首に手を廻している。

775『haunted カレー』その19◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:20:03 (p)ID:WuvkcWQf(9)
――バ、バカ…なに、してんのよ
唇は動くが言葉が出てこない。
息を吐くことができない。愛理は必死に肺から息を搾り出すようにして声を出す。
「……ナに、して……ん… の…ょ」

「あ? ソファの上のほうがいいだろ。ココ狭えしよ」

――抜いて、バカ、こんな、抜いてっ
パクパクと唇は動くが、愛理の肺は空気を吐ききってしまっている。
言葉は出てこない。

――もし、こんな状態でコイツが歩いたら。
――歩かれちゃったら。
愛理は蒼白になった。

美琴の家でのお泊り会の夜に、みんなで見たアダルトビデオ。
男が、女の子とつながったまま立ち上がって……ビデオの中では「駅弁」と言っていた。
――こ、こんなの、できるわけ、ない……
ドキドキしながら目を丸くして画面を見つめていた愛理。
――こんなことされたら、女の子は壊れちゃうじゃない!
そう思いながら、播磨にそうされたらどうなるだろう、という妄想でひそかに
下着の奥が熱くなってしまった愛理だった。

そして、数日後にそれを想像しながら自室のベッドで果ててしまったときから
そのスタイルはしばしば愛理の妄想、播磨との睦み合いの妄想に登場する体位となっている。



愛理の妄想が現実になる。

身体が持ち上げられる。深く差し込まれた陰部に強い圧迫を感じる。
抱え込まれた尻に食い込む播磨の指。播磨の腰に廻した足に加重がかかる。
そして、そのまま後ろにスーっと落ちるような感覚。
ゾクゾクした。
恐怖と、それ以外のなにかの入り混じった感情。
壊されてしまう、という恐怖。
コイツになら壊されたとしても構わない、という信頼感。
涙が勝手にあふれてくる。
――怖い。
――怖くない。
――もっと優しく。
――もっと乱暴に。
愛理は自分でもどうされたいのかわからないでいる。
真っ白になった愛理の脳には、身体の芯に深々と打ち込まれた播磨の男根しか感じられない。

そしてこの男が床に着地した衝撃。その衝撃が繋がったペニスを通じて愛理の体の
最深部に打ち込まれる。
一番奥を突かれて呼吸ができなくなる。
生まれて始めての形容できない感覚に全身に鳥肌が走る。
痛いのでも、辛いのでもない。
純粋な衝撃。
それが愛理の一番奥深くで炸裂する。
――――――――――――!!
―――――――――――――――――――――――――――――!!!

愛理の脳裏で世界は真っ白に塗りつぶされてしまう。

776『haunted カレー』その20◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:21:47 (p)ID:WuvkcWQf(9)
 呼吸が出来ない。
鼻の奥がツンとする。
身体が串刺しにされたみたいな衝撃。
涙が一筋、勝手に流れ落ちてしまう。

その衝撃の余韻が身体を支配してしまっている。
それなのに。

播磨はさらに一歩を踏み出そうと身体を持ち上げてくる。



そして――――-愛理は数秒間、気を失った。




自分がソファの上に横たえられているのに気づいた。
下半身でつながったままの播磨は、唇を額に押し当てている。

幾度も叩かれた愛理の肉筒の一番奥。
子宮への入り口があるその部分がジンジンと痛みを発している。

――ヒ…ゲ…はりま……

ぼんやりと愛しい男の名を思う愛理。
陰部の底に感じるのが痛みではないことに愛理は気づいた。
今まで感じたことのない、それは熱。
熱い。焦げそうな熱さ、だと愛理は思った。

いや、熱さでもない。

拡散していく熱に、愛理はようやく思い至った。

じわじわと子宮口から広がってくるそれは熱さすら感じさせる濃い気持ちよさ。
拡散して、希薄になってようやくわかるほどの快感。
身体の底が抜けて、全身がこぼれ落ちてしまいそうなほどの嬉しさが、お腹の下のほうから
全身を包む。愛理は一番深いところを突かれて、全身が融けそうなほどの喜びを感じていた。

子宮につながっている、膣の一番深いところを突かれると、愛理の全身には
蕩けてしまいそうなくらいの幸福感が溢れてくる。
弱いところをさらけだしてまったく無防備な状態になってしまう。
何も隠せない。心を触られてしまう。



甘い痺れが愛理の脊椎を駆け上ってくる。
引き抜かれていく播磨の肉棒を愛しげに食い締める。
甘い電気が身体の奥底からあふれ出てくる。
胸の一番奥の深いところ。
そこから生まれてくる切なすぎる熱情は、ハーフの少女の心裏を
狂おしく荒し廻る。

「ふぁっ、ふっ、くふっ、だ、だめっ、だめなのっ、そこ、つ、ちょ、つよいっ!?」

愛理の唇は意味不明の喘ぎをもらす。もう理性は存在しない。

777『haunted カレー』その21◆F57im1gMT.:sage :2006/08/24(木) 03:23:18 (p)ID:WuvkcWQf(9)
――コイツの……お嬢の中はものすごく、気持ちいい。

――でも、どういうわけか、それだけじゃない。
――コイツが眉毛を八の字にして悶えてる表情。
――この生意気な女が漏らす、いつもとは違った甘い喘ぎ声。
――睨み殺すような目つきが涙で濡れて、蕩けそうな色で俺を見つめてくる。

――そんな全てが、俺の背筋をゾクゾクと這い登ってくる気持ちよさに変わってくる。

――コイツの、もっとエロい顔が見たい。
――コイツの、甘い声をもっと聞いていたい。
――コイツの目でもっと見つめられたい。

不思議な欲求。普段は思ったことのないそんな感情が、播磨を突き動かす。
その思いが播磨の腰をより深く、より重く動かし続けている。
播磨拳児は、この同級生のお嬢さまの身体を貪るのと同時に奉仕していた。

肉棒に吸い付いてくるような愛理の内側の襞。
押し込むと抵抗し、引き抜くとまとわりついてくるお嬢さまの媚肉が与えてくる
たまらない感触に播磨は思わず眉をしかめてしまう。

掌が愛理のたっぷりとした乳房を握り締める。
その瞬間、電気に打たれたように愛理はびく、と背筋を弓なりに反らす。

指と指の間に乳首を挟むと、そのまま乳房の中に押し込む。
人差し指を土台にして親指で摺るように乳首を刺激する。
子供が珍しい玩具をいじるように、播磨は愛理の乳首をもてあそぶ。
その指の圧力が、指紋の一本一本が、粗く切られた爪の先端が、
愛理の子宮全体に歓喜の波を呼び起こしてしまう。
その間も間断なく最奥の入り口をペニスの先端で叩かれされ、
肌の内側では乳首から流れ込む甘い電流に苛まれる。

愛理は声にならない悲鳴を上げながら、ゆっくりと、それでいて確実に
真っ白い、眩しい、目もくらむような絶頂に押し上げられていく。

播磨の歯が愛理の耳たぶを柔らかく食い締めた瞬間。

愛理の内側に溜まりに溜まっていた快楽が、その門の閂を外したかのように
あふれ出した。突沸するような激流が愛理の脳裏を埋め尽くす。
真っ白い暴流。意識を染め上げるその波頭の先端で、愛理は快楽の渦に
全身を弄ばれているのを感じた。

全身が硬直し、一瞬後に弛緩する。
ほとばしりが愛理の身体の奥底に叩きつけられる。
子宮口が白い噴射でノックされ、愛理はその衝撃に目を剥く。
そしてゆるんだ口元からかすかな喘ぎを漏らすと、そのまま糸の切れた人形のように
ソファに全身を沈めた。
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今日はここまで
もうちょっとだけ続くんじゃ
感想相変わらずお待ちしてます
最終更新:2008年01月06日 03:59