『haunted カレー』その63~109

47hauntedカレー その63 ◆F57im1gMT.:sage :2006/11/20(月) 04:41:14 (p)ID:GaL276jR(9)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157465397/n893
の続きー
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――溶けちゃう…
――溶けて、いっちゃう……

浴室の洗い場の上で、愛理は播磨に突かれながら愛理はこらえきれない嬌声をあげる。
タイルの上にあぐらをかいた播磨の腰の上で、愛理は貫かれた陰部から全身に広がる感覚に
酩酊していた。
陰部だけではない。
播磨の右の掌は愛理の左の胸を弄び、その下腕部は右の乳房を持ち上げている。
男の大きな掌と太い指がおっぱいに埋まりこむ。
その感触は愛理にどうしようもない疼きを産み出す。

播磨の左手は愛理の臍の下、子宮の上の下腹部を優しく撫でまわしている。
臍をなぞられると、熱いたぎりが膣の奥深くからこぼれてしまう。
後ろから身体を抱きしめられただけで、愛理の腰の裏辺りにどうしようもない熱が
生まれてしまっている。

突き入れられただけで達してしまった愛理の肉壷は、それから一度も覚めることなく
播磨の男根を感じさせられてしまっている。
絶頂の、さらに上へ。感じきって敏感になった粘膜で播磨の勃起の固さや形を
強制的に覚えさせられてしまう。

つながったままの身体を持ち上げられ、落とされる。
ガチガチに勃起した播磨の肉棒が刺さったまま腰を持ち上げられ、落とされる。

女の子の粘膜を固い肉棒で縫われるたび、愛理は意味をなさない声を上げてしまう。
身体の一番奥深くを突かれるたび、愛理の心を覆うベールが薄くなっていく。
ぎゅっと後ろから抱きしめられ、播磨の掌が愛理の肌をまさぐるだけで、愛理は
幼い子供みたいな顔になっていく。

数えるほどしか経験のない愛理は、こうして座位で繋がることも、全裸で
エッチすることも全く初めてのことだった。
衣服や毛布も何もない、なにも隠すもののない姿で播磨に抱かれる。

鏡に映った自分の姿。上気した頬。何かに酔ったような瞳の色。
全身に一糸もまとっていない姿を、見られ、好きなようにされている。
その姿を見るとさらに、愛理は自分の中をより昂ぶらせてしまう。
そしてひときわ深く突き入れられた瞬間、愛理は白い首筋を反らして声にならない絶叫をあげた。 内臓の位置を、生殖器の位置を教えられてしまう。

――ヒゲの、播磨の、固くて、熱い……アレが
――ふ、深いっ!!

「ひやあっ」



その呂律の回らない声は播磨をも興奮させていた。

48hauntedカレー その64 ◆F57im1gMT.:sage :2006/11/20(月) 04:42:01 (p)ID:GaL276jR(9)
「ひやあっ」



その呂律の回らない声は播磨をも興奮させていた。




愛理の細い腰を抱きながら、播磨は不思議に思う。
充血して勃起しまくった自らの男根で愛理の内側に突き入れると、すげー気持ちがいい。
内側の熱いひだひだが締め付けてくる。ゆっくり動かないとあっという間に出ちまいそうだ。

でも、それだけじゃない。
ぎゅ、と身体を抱きしめると、なぜだかいい気持ちになってくる。
スベスベする身体を後ろから抱き寄せて肌を触れ合わせると、なぜだかわからないが
胸の中がなにかで充満したような気分になる。
ずっと空っぽだった部分が満たされたような、そんな気持ち。

初めての感覚だが、それは播磨にとっては全然不快ではない。

好きな異性と触れ合う、ということがどういうことか自覚していない播磨は気付かない。
可愛いと思っている女の子を腕に抱く、その意味をいまいち理解していない播磨には、
なぜそう感じてしまうのか、この感覚がどこから来るのか判っていない。

判らないまま播磨はよりいっそう強く愛理の身体を抱きしめる。




播磨の指が胸を犯している。
愛理の乳肉に節くれだった播磨の指が埋まりこみ、絞るように握りこんでくる。
怖い。痛い。
でも、気持ちがいい。
愛理は困惑していた。
技巧のかけらもない、播磨の指。
ぎゅ、っと握ってくるだけの稚拙で獰猛な指使い。
それでも、好きな男にされているという思いが痛みを快感に変換してしまう。

乳房を爪あとがつくくらい強く握りこまれ、腰の下から突き上げられる。
播磨の男根の先端が子宮の膣の一番奥を叩き、子宮の入り口を押されてしまう。


愛理は思わず自らの唇を手で押さえた。
恥ずかしい叫びが漏れないように。
エッチな声を、播磨に聞かれてしまわないように。
しかし、播磨の腕がそれをさせない。
播磨の太い腕が、大きな手のひらが愛理の手首を掴む。
可愛らしい指を薄桃色のつややかな唇から引き剥がし、浴室の空気に露出させる。
そうするともう愛理の声を遮るものは何もない。


49hauntedカレー その65 ◆F57im1gMT.:sage :2006/11/20(月) 04:42:39 (p)ID:GaL276jR(9)
 播磨はなぜそうしたのか自分でもわからない。
それでも、自分の腕の中にいる金髪のお嬢さまが快感に震えているのにはたまらなく興奮
してしまう。
気の強いクラスメイトの、いつもの口調からは想像できないようなエロい声を聞いていると
腰の奥あたりにザワザワという騒ぎを感じてしまう。
そんな声が聞きたくて、お嬢の喘ぐのが聞きたくて、播磨はこのお嬢さまの
細い手首を掴んでしまっていた。





手首を握られる。
すごい強い力で。ごつごつした荒れた手のひらで。無骨な指で。ガサガサだが、体温の高い掌で。 握られる。握り締められる。
それは愛理の骨が溶けそうなくらい甘い感覚だった。それが腕の骨の芯まで流れ込んでくる。
愛理は力が抜けてしまう。
手首を握られ、腕を好きにされてしまうというだけで愛理はもう腕を動かすことができない。

愛理の両手首を播磨の掌が封じる。
愛理は播磨のふとももの上で、肉竿で深く深く貫かれながら情けない声を漏らしていた。
愛理の両腕は背中に廻され、播磨の片手の掌で握り締められ動かすことができない。


愛理は真夏の海の家での出来事を思い出していた。
素っ裸のヒゲに、羽交い絞めにされて、どうすることもできなかった。

そのときと違っているのは、自分が水着すらつけていない全裸であることと、
声を出させないように唇に押し当てられていた手が、逆に愛理の唇を自由にしていること。


そしてなにより、愛理が自らを縛ってしまっていること。


愛理は、唇から漏れてしまいそうになる叫びを必死にこらえていた。
――イヤ
――やめて
そう口に出してしまいそうになる。
体験したことのない快楽の入り口に押し上げられるたび、愛理は怖くなってしまう。
だから怖くて、不安で、ついそう口にしてしまいそうになる。

――でも、もしそう言ったら。
愛理は快楽に溶けつつある脳で考える。
――ヒゲは、優しいから。純粋で単純な馬鹿だから。
――きっとやめてしまう。こんなふうに、胸を揉みながらえっちしてくれなくなってしまう。
「ふ、ふぁっ……っ…いっ」
愛理は唇からこぼれる声を我慢できない。

――イヤ、って言ったらダメ
そんな思いが愛理の心を解きほぐしていく。
愛理の唇はついに綻び、声を漏らし始めた。

「…い、イイ……ヒゲ……いい……いいよぉ」

50hauntedカレー その66 ◆F57im1gMT.:sage :2006/11/20(月) 04:43:44 (p)ID:GaL276jR(9)
「…い、イイ……ヒゲ……いい……いいよぉ」

播磨は耳を疑った。
「……イイ……それ、いいの」
間違いなく、自分の腕の中のこの女がそう言っている。
普段からは想像もできない声。
ついさっきまでのこのお嬢さまの口調とは全然違う。
播磨の心臓は激しく暴れだした。
愛理は引き続き、上ずった口調で言う。


「き、きもち…イイの。ぎゅってされると、すごく…い、イイ…の」



そう口にしただけで愛理は子宮が震えるのを感じる。
播磨の腰の上には気の強いお嬢さまの仮面を脱ぎ去った女の子がいた。

鳴きながら、愛理は唇を動かす。
鼻から甘い泣き声を漏らしながら、えっちな言葉を口にする。
「きもちいい」「イイ」「もっとして」
そう口にするたびに、愛理の胸の奥から甘い蜜が生まれ出てくる。
胸の中を一杯に充満して、切なく震えさせる蜜。
それは少女の子宮をキュンと収縮させる魔法の言葉だった。


播磨はその声を聞くたび、どうにかなってしまいそうになる。
普段からはとても想像できないようなエロい声。
高慢で、高飛車で、気が強くて、居丈高で、でもそれでいて憎みきれない普段のお嬢の声。
その声とは全然違う、弱々しくて可愛らしい、エロい声。
「そ、そこ、も、もっと、や、優しく……お、お願いっ…」
腕の中から、か細くそう囁かれる。

瞬間、ただでさえ薄い播磨の理性が沸騰した。
力づくで愛理の身体を抱きしめ、上下に激しく揺する。
全身で愛理の身体を貪る。
骨が折れそうなくらい強く愛理の身体を抱きしめ、
蕩けそうなほど熱い肉壷を勃起で突きまくる。
一突きするたびに漏れるお嬢さまの悲鳴も、播磨にとっては快感を増幅させる
音楽でしかない。



荒い息が愛理の背筋に掛かる。
獣のような息遣いが愛理の耳元から聞こえる。
播磨は愛理の髪に顔を埋めながら、羽交い絞めにした愛理の腰を持ち上げながら突き上げている。
愛理の下半身からは力が抜け、上半身は播磨に抱きしめられてなすがままになってしまっている。
呻くような声が愛理の耳たぶを震わせ、その声と吐息が愛理の身体の芯を熱く溶かしていく。


51hauntedカレー その67 ◆F57im1gMT.:sage :2006/11/20(月) 04:47:51 (p)ID:GaL276jR(9)
 播磨は思う。
――なんで、この女が俺なんかとこうしているのか?
――なんで、この女をぎゅっとするとこんなに気持ちがいいのか?

判らないまま播磨は腰を使う。
考えようとするのだが、あまりの気持ちよさに脳が回らない。
――いい匂いがして、柔らかくて、小さくて、温かい。
全身で感じている愛理の身体。
その全てが播磨に何かを感じさせている。
胸の中が一杯になる。
安心できるなにか。離したくないなにか。
判らないが、播磨は結論めいたものに届こうとしていた。

――熱い。熱くて、お嬢が、お嬢ん中が、熱くて、エロくて、こんなに……こんなに、
可愛い声出してて、やっぱ、お嬢は……お嬢が――

播磨が「自分は愛理のことを好きだ」という結論に到達する寸前、
腕の中の少女が急に痙攣した。
絶頂に達した愛理はひときわ高い悲鳴とともに全身をびくっ、と震わせる。

その絶頂に達した愛理の急な締め付けに反応し、播磨はついに射精してしまう。

びゅるっ、びゅるっ、と音がしそうなほどの噴射。

脳を白く焼くような激しい射精の快楽。
獣のようなうめき声を漏らすほどの気持ちよさに、播磨は結論に達する寸前だった思考を
どこかに飛ばしてしまう。
動物めいた声を響かせながら播磨は愛理の身体を力いっぱい抱きしめ、
お嬢さまの歓喜で震えるその白い体の奥底に白い欲望を叩きつけていた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今日はここまでー
あと2~3回の投下で終わる予定
終わるはずだ
終わるといいな
まあ覚悟して(ry

次回投下は12月に入ってからかな。もうしばらくお付き合い下さい。
210hauntedカレー その68  ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/04(月) 00:28:41 (p)ID:+LoWEK4/(6)
>>51の続きー
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
洗い場のタイルの上。
播磨の腰の上に抱えられたまま愛理は一番奥深くを突かれてしまう。
浴室の中には液体の立てる音と身体のぶつかり合う音、愛理の漏らす喘ぎ声と
播磨の荒い息遣いが充満する。
悲鳴にも似た切ない声が浴室のタイルで反射し、愛理の耳に届く。
――えっちな声。
――でも、こんな声を出せて……
――嬉しい
愛理はそう思っていた。
抱きしめられながら思い切り播磨に突かれる。
後ろから腰の上に座らされて、下から思いのままに突き入れられる。
播磨の大きな手のひらが乳肌に食い込み、腹をぎゅっと抱きしめられる。
それらすべては愛理を快楽の頂点へと容赦なく押し上げていく。
「ヒゲ…あ、あたしっ、お、おかしく…なっちゃうッ!!」
愛理の悲鳴にも近い声は興奮しきっている播磨には届いていない。
「身体、ヘンに、ヘンに、なっちゃ――!」
愛理は身体を駆け抜ける衝動に全身を痙攣させてしまう。
快楽の極みに到達し、愛理の膣はひくひく、と収縮し内に包み込んでいる
播磨の勃起を無意識のうちに締め上げる。

熱い液体を愛理の一番奥にぶちまけながら、ドクドクと脈動する播磨の男根。
身体の底からじわじわと伝わってくる熱。
それは全身に浸透していきながら、愛理の神経を真っ白い快楽に染めていく。

――熱い…暖かい……
身体の中に広がってくる熱さ。膣の奥に叩きつけられた播磨の精液が愛理の子宮の内側を焼く。
嬉しさと、興奮と、歓喜の混ざったような感情が愛理に別の種類の絶頂へと導く。

身体の底が抜けてしまったみたいな感覚とともに、愛理は全身を蕩かすような快楽の怒涛に
意識を薄くさせてしまった。

びゅ、びゅ、と愛理の播磨と繋がったままの女陰から熱い液体が飛び散る。
もし意識が明瞭だったら愛理はその液を失禁だと思って消え入りたくなるくらい
恥ずかしく思っただろう。
でも薄れている認識のなか、愛理はその潮を意識できない。
絶頂に登りつめながら身体の奥にじんわりとした熱を感じていた愛理は
自分の潮吹きに気付かずに、ただ口から幸福な悲鳴をあげ続けることしかできなかった。



視界が戻ってくる。
うっすらと汗をかいた首筋に播磨の熱い息がかかるのが愛理には嬉しい。
くてっと頭を播磨の肩に預けながら、息を荒くしている播磨の顔を薄目で見る。
――ヘンな顔。鼻の穴こんなに大きくしちゃって、顔中汗だらけで。
そんな顔なのに、見ていると愛理の胸は締め上げられるように切なくなる。


播磨が手を回して愛理の腹を撫でる。
放出されたばかりの子宮。その上を太い指で撫でられる。
硬くてごつごつした、でも大きくて優しい手のひらで、愛撫される。

それだけで愛理はまたイってしまいそうになる。

イったときよりも、もっとずっと気持ちいい。
春の日差しの中、暖かいふわふわした毛皮に全身をうずめているような幸福感に
愛理は包まれていた。

211hauntedカレー その69  ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/04(月) 00:29:33 (p)ID:+LoWEK4/(6)
「冷えちまったな」
「……そうね」

そう言いながら、再び湯船にちゃぷんと二人で浸かる。
洗い場で冷えた肌に、ぬるくなったお湯が心地いい。

今度は愛理は播磨の方を向いてお湯に浸かっている。
播磨の足の間に横座りしながら、播磨の顔を見ている。
ずっと後ろからされていたから、こうして面と向かって播磨の顔を見るのは
愛理にはなんだか面映い。

――や、やだ。やっぱり、顔、見れない……

そんな感じにもじもじしている愛理。

しかしそんな愛理を見ている播磨の目には悲しい色が浮かんでいる。

播磨の凶悪な目。その目の色が罪の意識でいっぱいになる。
「お、お嬢……その……すまねえ……」
消え入りそうな声で播磨が言う。
「え? ナニ?」
「その……そんな気なかったんだけどよ……つい…すまねえ」
愛理は心底すまなそうな声を出している播磨を怪訝に思った。
播磨は愛理の胸元を見ながらすまなさそうに何か謝っている。

愛理は自分の胸元に目を落とすと、白い胸の皮膚の中に赤い小さな三日月が
いくつか浮かんでいる。
爪跡。
播磨が、自分の胸をぎゅっとしてくれたときについた、痕が愛理の乳房に浮き出ている。
指先が乳肉を揉みしだき、爪が肌に食い込んでついた痕。
うす赤い、愛理には嬉しい傷痕がおっぱいの上に点々とついている。

愛理はイヤな顔一つせずにその痕に嬉しそうに触れると
「イヤだって、私は言ってないでしょ」
とだけ答えた。

しかし播磨の表情は晴れない。
「……大事にしてえって、言ったのによ……クソッ……お嬢。ホント、すまねえ」
湯船の水面に頭を突っ込みそうな勢いで愛理に頭を下げている。

「あ、頭上げなさいよ」
驚きつつも愛理は播磨に言った。
「ア、アンタみたいな暴力バカと……す、するんだから、コレくらい覚悟してるわよ……。
だ、だから別に…アンタが気にすることじゃないんだからね」

「でもよ…」
この女の子を大切にしたい、とそう思ったそのすぐ後にこんな傷をつけてしまった、と
いうことが播磨をさらに深く落ち込ませている。
無意識のうちに女性を神格化してしまうという播磨の悪い癖がさらに拍車を
掛けているのかもしれない。
ともあれ深くブルーに落ち込んでいる播磨。

愛理はそんな男を立ち直らせようとする。
この気の強いお嬢さまが好きなのは、バカで粗野でぶっきらぼうだけど
いつでも前向きで強い瞳を持っているバカなのだ。
「そ、そんなに、わ、悪いと思ってるなら…キス、しなさいよ」
そう言うと愛理は瞼を閉じた。

212hauntedカレー その70  ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/04(月) 00:30:10 (p)ID:+LoWEK4/(6)
 愛理は瞳を閉じながら、軽く顔を上に向け、すこしだけ胸を張る。
風呂の水面から出た見事な乳房の曲線美が播磨に向けられる。


だからなのか、生まれつきの勘違い属性を持っている播磨拳児は
どこにキスしたらいいのか、ということを完璧に誤解した。



ちゅ


そんな擬音のしそうな口付けが愛理に振ってきた。





おっぱいの上に。

「ひあっ」
愛理は思わず目を見開くと自分の乳を見る。
播磨が神妙な顔でおっぱいの爪の痕のついた部分に唇を寄せている。

不良が自分の胸を舐めている。
大きな口が、広くて厚い舌が愛理の乳肌を触れ、押し、舐めあげる。
獰猛な肉食獣が、優しく慈しむような
敏感な肌をザラザラの舌が滑っていく。

甘い声が漏れそうになる。

乳首のすぐ横についた爪痕を舌先で舐め、唾液を塗りこめるように幅広い舌が
その傷と乳暈を同時に擦り上げる。
ゾクリという電流が金髪の少女の脊椎を駆け上がる。
二度、三度と舌が這う度に愛理は横座りになった足の間が熱くなるのを感じる。
おっぱいを持ち上げられて下側にキスされる。
胸の谷間に唇を押し当てられる。
傷つけないように愛理の乳房を捧げ持つ播磨の手のひらの感触と、
優しく振ってくる唇の柔らかさ。熱くて厚い舌の優しい愛撫。

それらはついさっき絶頂に至った少女の陰部を熱くさせるのに十分だった。

「…そ、そっちじゃ、ないわよ」
蕩けた瞳の少女は目の前の不良に抱きつくとその唇を奪った。

213hauntedカレー その71  ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/04(月) 00:31:01 (p)ID:+LoWEK4/(6)











15分後。
愛理と播磨は脱衣所で身体を拭いている。

――ケダモノ。
愛理は播磨のことをそう思った。
――お風呂の中で、しちゃうなんて。
――湯船のなかで、あんなことするなんて!
思い出しただけで愛理は頬が赤くなる。

湯船の中で入れられて、キスされた瞬間またイってしまった。
そして対面座位のまま、お尻や背筋を撫でられて、コイツの腰の上で
えっちな声を上げさせられた。
おっぱいにキスされながら。
ぎゅって抱きしめられながら。

――やっぱりコイツはケダモノね。
そう結論しながらも、愛理は思った。

――でも、私のほうから抱きついてしちゃったんだから、わ、私も…ケダモノ…なのかしら……
そう考えると愛理はまた恥ずかしくなって髪の毛を拭くタオルのなかでさらに頬を
赤くしてしまうのだった。




そんな愛理に播磨の声が降ってくる。
「お嬢」
「……」
恥ずかしがっている愛理は黙って髪をタオルで拭いている。
「今日……泊まっていくか?」
「……うん」
タオルの下で咲くような微笑みを浮かべながら愛理は答えた。

愛理は嬉しかった。
自分が勝手に一人相撲をとってるんじゃないかという疑いがさっきからずっと、愛理の心の
どこかに暗い影を落としていたから。


214hauntedカレー その71  ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/04(月) 00:32:37 (p)ID:+LoWEK4/(6)
 愛理は今まで誰かを好きになったことがない。
デートの経験ならば何度もあったけれど、好意を寄せられることはあっても自分から
誰かを好きになったことがなかった。
だから誰かに自分の気持ちを伝えるのも初めてで、それが本当に伝わっているのか、
暴走して突っ走ってはいないか、それが不安だった。

"同居人の刑部先生が不在なのをいいことに、勝手にヒゲの家に上がりこんで
カレーを作ってアイツに食べさせよう!"

そう思ったのは火曜日、物理の授業の終わり際に「金曜と来週火曜の物理は私が研修に行かねば
ならないので自習」だと刑部先生が告げたときだった。
構想はカレーの特訓から始まり、胸が痛くなるくらいの期待と跳ね除けられるんじゃないかと
いう不安とともに買い物を済ませ、こうして家に上がりこんでカレーをご馳走して、期待以上に
たくさんキスされて抱かれてエッチなことをしてしまっている。

それでも、愛理の心にはいつでもコイツはたいして喜んでるわけじゃないんじゃないかとか、
じつはありがた迷惑なんじゃないかとか、目の前にいるから手を出してるけど実は他の子が
好きなんじゃないかとか、そういう疑いの霧が晴れることはない。

だから。
播磨が自分に側にいて欲しい、ということを言ってくれたのは嬉しい。
播磨の家に泊まって、二人きりで、一緒にいられるのは嬉しい。






播磨はどうにもおかしな気分に襲われていた。
タオルで顔は見えないが、この金髪のお嬢さまがどうにも気になる。
あんな嬉しそうな声を聞かされたらどうにかなりそうになる。

――どうしよう

バカな脳みそをフル回転させた挙句、播磨は気付いた。抱きしめてしまえばいいのだ。
つか、抱きしめても怒られないだろう。それくらい気付け。


播磨が愛理の身体を抱きしめたとき、こらえ切れない溜息のような喘ぎが聞こえてきた。

「……ナカムラには、天満のとこに泊まるって言ってきたから」

――ホントはオレはその天満ちゃんとこうなりたかったのに。
――どういうわけだがお嬢とこんなことしてるなんてな。
奇妙な笑みが播磨の顔に浮かぶ。後悔ではない。人生の不思議さにおかしくなって
つい笑ってしまったのである。

「バカ」

播磨の苦笑を「最初から泊まる気だったんじゃねーか」という笑いだと捉えた愛理が
播磨に食って掛かる。よく判らないながらも、最近はそういう愛理の反発が嫌いでは
なくなってきている播磨は愛理の頭をタオルごと自分の胸に押し付ける。

「……バカ」
愛理が再び声にした小さな悪態は、甘い睦言にしかならなかった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今日はここまでー
ホント展開遅くてすまんね
マジあと二回か三回でけりをつける・・・つける予定・・・つけられる筈だ・・・つけられるといいな・・・まあ覚悟(ry

 





327hauntedカレー その72 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/13(水) 00:45:33 (p)ID:XaG5YQy3(7)
>>214の続きー
-------------------------------------------------------------------------------------

――やっぱりコイツはバカね……!

愛理は半ば本気で腹を立てている。

――女の子を自分の部屋に招いといて、しかもこんな…下着とシャツだけっていう格好の
美少女を前にして、マンガを読ませるなんて、コイツ……ホントに……ッ!

怒りをこらえながら手元の紙に眼を落とす愛理。



ここは播磨の自室。モノのあまりない狭い部屋の中で愛理はネームを読む。
着ているのは乾燥機の中に発見した播磨のワイシャツ。
下着は下だけは履いているのだが、ブラは付けていない。
「裸ワイシャツは男の浪漫」という、いったいどこで聞いてきたのか不明な知識をもとに
着てみたワイシャツであるが、播磨には効いているのか効いていないのかわからない。


ドライヤーで髪を乾かしたあとで愛理は居間で待っていた播磨からお願いをされた。
「お嬢、頼みがある」
と真顔で言われたとき、愛理の胸は高鳴った。

頼みの内容がマンガを見て欲しい、ということだと聞かされた愛理は本気で怒ろうとした。

――それが…なんでコイツはこんなにバカなのかしら!

とはいえ、播磨の頼みを断れる愛理ではない。
あまり普段マンガを読まない愛理だが、それでも懸命に播磨のマンガのネームを読んでいる。

主人公の少年がヒロインらしき少女とすれ違ったりケンカしたりしながらやきもきしたり
イライラしたり仲直りしたり。そういうお話だった。
凡庸といえば凡庸だが、主人公の少年がどことなく播磨に似ていたり、ヒロインの髪型が
少しだけ自分の髪型っぽかったりするのが愛理にはなんとなく嬉しい。

「ふーん」
「……ど、どうでしょうか沢近センセイ」
播磨はなぜだか愛理を先生扱いである。
「コレ、前のやつの続き?」
播磨には言っていないが、『週刊ジンマガ増刊号』に掲載になった前作をしっかり
読んでいる愛理であった。
「ハイ」
「前のヤツ、見せてくれる?」
そして播磨のマンガが載った増刊を読みながら愛理は尋ねた。

「ヒゲ……この二人って、つきあってるの?」
「そのつもりなんだが」
「まるっきりダメね」
と、ダメ出しをする愛理。


328hauntedカレー その73 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/13(水) 00:46:30 (p)ID:XaG5YQy3(7)
「だいたい、付き合ってる自分の彼女にこの主人公はなんで優しくしてあげないの?」
「え? ……優しくしてねえか?」
「可愛いねとか素敵だよとか、そういうこと言わないんじゃ彼氏失格もいいとこね」
「……」
「アンタは女心がわかんないからこんな展開にしちゃうのよ」
「…………」
言い過ぎてしまったか、と自省する愛理。
そして凹んでいる播磨を見ているうちに、愛理はなぜだか罪悪感に襲われてしまう。
「で、でも、アンタのマンガも……いいとこあるわよ」
顔を上げた播磨の目が愛理を射抜く。
「絵だけだったらアンタより上手い人はいるけど、それだけね。胸にキュンと来ないのよ」
「……俺のは来んのか?」
「……」
「なあ、お嬢」
真剣な瞳で見つめられながら、愛理は視線をそらすことができなかった。
息が止まりそうなくらい熱いドキドキが愛理の胸の中で暴れだす。
愛理は唇を開く。
「わ、私は、あ、アンタ……のマンガ……す、好きよ」
スキ、と言ってしまった。告白したわけでもないのに頬が瞬時に赤くなる。
播磨の顔をまっすぐに見られない。
上目使いでちら、と播磨の顔を覗う。

不思議そうな顔をしてはいるが、そう言われてまんざらでもないような播磨の顔。









播磨は困惑していた。
――テーブルの向こうに座布団を敷いて座ってもらおうとしたのに、
どういうわけか俺の隣に座っている。それも女の子座りで。
――俺のワイシャツを着てる。それもなんだか下着着てねーのか? 少なくとも
ブラジャーはしてないみてえだ……

襟ぐりから見える細い首筋。
裾野や谷間が覗く白いふくらみ。
播磨拳児も健康な男子である。
見ないようにしてもついつい目が行ってしまう。
愛理がページをめくるたびに、ワイシャツの胸元がふわっと動いて谷間が目に眩しい。


愛理はいつもは二つに結んでいる金髪を素直に肩に垂らしている。
見慣れていないその姿は播磨にはなんだか新鮮で、愛理じゃない女の子を
部屋に入れてしまっているような感覚に襲われる。

そしてマンガを誉めてくれてからはなんだかその愛理の様子がおかしい。
視線は泳いでいるみたいだし、腰を動かしてなんか落ち着かないみたいだ。

播磨は何気なくそんな愛理の金色の髪の毛を一房手に取り、匂いを嗅いでみる。
シャンプーの匂いだけじゃない、どことなく高級そうな匂い。香水か?
こういうものの種類がわからない播磨はそう考える。

そんな風にふわふわな金髪を指で弄っている播磨拳児は致命的なくらい鈍いのである。
だからそうしている間、愛理が蕩けそうな視線で自分を見つめている事にも気づいていない。
髪の毛を梳くたびに愛理がうっとりとした目で嬉しそうに頬を染めていることにだって
気がついていない。

329hauntedカレー その74 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/13(水) 00:48:25 (p)ID:XaG5YQy3(7)
 金髪の手触りを楽しんでいる播磨は、浴室でしてたときに何か大事なことに
気付きかけていた、ということを思い出した。
――なんだったっけ?

バカな脳を振り絞って思い出す。そうだ。

――なんで、この女が俺なんかとこうしているのか?
――なんで、この女をぎゅっとするとこんなに気持ちがいいのか?

ってことだった。


「なあお嬢」
播磨が愛理の顔を見て尋ねる。
「……な、なによっ!?」
瞬時に表情を変える愛理。もはや名人芸の領域である。
もちろんそれにまったく気づかない播磨は愛理に言った。
「前から聞きてえと思ってたんだが」
播磨は続ける。
そしてもちろん不器用な播磨は、当然のように間違った訊きかたをしてしまう。
「お嬢は美人だしモテるじゃねえか。なのになんで俺なんかとこんなことしてんだ?」







瞬間、愛理の目が見開かれる。瞳孔が収縮し、妖しい光が宿る。
その中に見えるのは激しい怒りの炎。
いや、目の中だけではない。
愛理の全身から立ちのぼる静かなオーラのような怒りを播磨は目にしていた。
まっすぐに吊りあがった眉。
見開かれた瞳は肉食獣のようなギラギラした輝きに満ちていた。
播磨は恐ろしいと思うのと同時に、その猛獣のような瞳の色に魅惑されている。


――ヤバイ。これはヤバイ。
播磨は気付いていた。
――これはマジで怒り狂ってるヤツの目だッ!
動物として、この目をした生き物には勝てない、と播磨の野生の勘が告げてくる。
しかし播磨が反応するよりも早く、愛理はこの朴念仁の首に腕を回していた。
逃げられないようにガッチリとホールド。
そして。


ガブッ


そのまま播磨拳児の鼻を噛んだ。
愛理の真っ白な歯列が播磨の浅黒い肌を噛んでいる。
血が出るほどには強くなく、でも播磨の目から涙が数滴こぼれる程度には強く。

「んがっ」
播磨の鼻声の悲鳴に「いい気味」と思ってる愛理。
そんな愛理は噛み付いていた播磨の鼻から歯を剥がすと、噛んだ痕に舌を這わせた。
播磨はゾクゾクしてきた。顔という敏感な皮膚を女の子が舐めてくれる、なんてのは
播磨の人生でも一度も無かった事だからだ。

330hauntedカレー その75 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/13(水) 00:49:06 (p)ID:XaG5YQy3(7)
 舐めている愛理の舌は鼻から唇にシフトしていく。
ヒゲの感触がする上唇を舐め、そのまま舌先で唇を割る。
「んあっ」
驚きで固まっている播磨の唇を甘噛みし、吸い、舌で撫で回す。
播磨の歯茎に口付けし、舌全体で播磨の口内の唾液を吸い取る。




味。コイツの味。
吸い取る唾液の味を舌の味蕾が感じるたび。顔面に吹きかけられる興奮した播磨の息を
気持ちよく感じてしまう。鼻息が顔をこそばゆくくすぐるたびに、愛理は腰の裏側あたりに
重くて熱い塊を感じてしまう。

ちゅぼっ、と音がしそうなくらい激しいキスを終わらせると愛理はすこしだけ上気した顔で
「……アンタには一生わかりっこないわよ」
とだけ言った。

「なんだそりゃ――」
そう口にする播磨の唇を愛理は再びふさぐ。
昂ぶった胸の動悸が愛理の身体を本能のままに動かしている。
ねっとりとした音が唇の間から漏れる。
愛理の唇が播磨の唾液を吸い取り、混ぜ合わせ、送り込む。

愛理は思っていた。
――さっきの無神経な言葉は、鼻を噛んだくらいじゃ全然収まらない。
――キスくらいじゃ、全然足りない。
肉食獣の瞳で愛理は播磨を睨みつける。

愛理の気迫に押されたのか、キスされたままベッドの上に押し倒される播磨。

唇を離すと、愛理はついばむように播磨の上唇に、下唇に、頬に、鼻の下に、
顔中にキスの雨を降らせる。
唇が一回触れるごとに、一回唇が押し付けられる度に愛理の胸の芯はズキズキと
疼きはじめる。

愛理は播磨の鼻の頭にキスをする。頬を舌で舐め、顎を唇で吸う。
瞼の閉じられた眼窩に舌を這わせ、額に口付けしながら前髪に鼻を埋める。
そうして播磨の顔中を唾液でベトベトにしながら、愛理は播磨を唇で味わっていた。

てかてかと唾液で光る播磨の顔を見下ろすと、愛理はすこし満足げに微笑み、
また唇を播磨の唇に押し当てる。

331hauntedカレー その76 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/13(水) 00:52:41 (p)ID:XaG5YQy3(7)
 自分の身体の上から、覆いかぶさっている愛理の瞳の色に播磨はどぎまぎしてしまう。
蕩けるような淡いブラウンの瞳。
熱に浮かされたような、見るものの心を鷲づかみにするような、お嬢さまの瞳。
それが自分の顔のすぐ上にある。
垂れ下がる金色の髪のなか、その瞳が播磨の目を射抜いた。

播磨は愛理の両頬を掴むと、お返しに形のよい眉の上あたりに唇を押し当てる。
そうしながら金色の前髪に鼻を埋めているといい匂いが伝わってくる。
シャンプーなのか、香水なのかは播磨にはわからないが、とにかくなんか
高そうないい匂いだ。
もやもやした何かが胸の中に生まれてくるのが判った。
胸の中で言葉にしがたい何かが溢れてくる。
さっきわかりかけていた何かが。

播磨は愛理の細い背中に手を這わせる。
ワイシャツ越しに背骨のあたりを指で撫でると、そのたびに愛理が小さくぴく、と震える。
まるで自分がこのお嬢さまの身体を思うままにしてるんじゃないか、という錯覚を播磨は覚える。
実際は錯覚でもなんでもないのだが、このバカはそういう点にもまったくもって疎いのだ。


頭を抱くと、播磨は愛理の耳たぶを優しく唇で噛む。咥え、吸い、愛撫する。
「…………」
無言で耐える愛理だったが、播磨が舌を耳の裏に這わせる頃になるとちいさい甘い鼻声を
止める事ができなくなっている。「……ん…ふぅ…はぁっ……」というような、聞くものの精神を
一瞬で燃え上がらせるような可愛い鼻声が漏れてくる。

にゅるっ、というような感触がする。
押し付けあった唇の間に播磨が感じるのは熱い、愛理の味がする肌。
その舌はこのお嬢さまの味がした。それは唇を割ると播磨の口の中にまで入り込んでくる。
薄い舌が播磨の唇の裏側を撫でる。ぬらりという感触に脳髄がびくりと驚く。
播磨が驚きに目を開くと、数センチの距離に愛理の大きな瞳がある。
深くて不思議な色をした瞳孔が播磨の視界のほとんどを占めている。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今日はココまでー
つーか、えちシーンにすら入れねえ俺の遅筆っつーか遅展開っぷりに腹が立つやら立たないやら
あと2~3回で終わる・・・って何回言ってんだ俺。
まあとにかく、頑張るからどうかお付き合いくだされ。

あ、ちなみに怒ってるお嬢は
(p)http://kasamatusan.sakura.ne.jp/cgi-bin2/src/ichi64820.jpg.html
こんなのかな

 



474hauntedカレー その77 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:47:35 (p)ID:+IhWQrdO(11)
でわ
>>331の続きー
――――――――――――――――――――――
播磨をベッドに押し倒したまま、愛理は腰の上にまたがる。
起き上がろうとする播磨の肩を押さえたまま、愛理はワイシャツから覗く真っ白いふとももを
播磨のジャージの腰にこすり付ける。
その感触に硬くなった播磨の剛直が下着越しに愛理を刺激してくる。

――固い。熱い。播磨の。ヒゲの。このバカの………おちんちん……

その固さを感じた愛理の動悸は激しくなる。
腰の裏側がジンジンと熱くなり、股間にじわじわと熱いなにかが漏れてくる。

抗議してくる声を無視して愛理は播磨のジャージをパンツごと引き下ろす。
十分に充血して硬くなったグロテスクな肉竿がぷるん、とこぼれ出た。

「な、なによ……こんなに、大きくしちゃって…」
愛理は何度見ても見慣れない、その器官に目を奪われてしまう。
隆々と固く勃起した、天を突くようなそれは禍々しいほどに充血していた。
浅黒い色の皮膚と、毒々しい赤黒さの亀頭。
それを見つめているだけで愛理の秘奥は熱くなってくる。
――こ、こんなの……入れる…入れてた…なんて…
口の中に感じた味を思い出してしまう愛理。
その苦いとも言えるような味と熱さを思い出し、愛理は口の中の唾液を飲み込んでしまう。
――だ、ダメ……こんな、明るくて、見られてるのに、口でなんて……

隆々と猛っているその男根に愛理は下着越しに自分の陰部をこすりつける。
下着のクロッチを重く濡らしている愛理の愛液が播磨の亀頭に擦り付けられる。
熱い布地越しに触れてもわかるくらい、播磨の亀頭は熱かった。
愛理はもう限界だった。
もどかしげに下着を脱ぐと、ワイシャツを着たままで播磨の腰を跨ぐ形になる。
羽織っているワイシャツを脱ごうかとも思ったが、あんなことやそんなことを
してしまった後ではなんとなく気恥ずかしい。



播磨の目にはなにかに酔ったような愛理の瞳が映る。
素肌の上にワイシャツだけを羽織った、金髪の美少女。
その少女は、播磨にまたがったまま男根に陰部を押し付けた。

にゅるん。

とろとろに熟しきっていたそこは意外なほど無抵抗に播磨の性器を受け入れた。
しかし滑らかだったのは入り口だけで、愛理の肉のトンネルを貫く播磨の勃起は
熱い抱擁のような抵抗をうける。受け入れる愛理の女陰が悲鳴を上げる。

まるで体を引き裂くような太い感触。
播磨の男根を騎乗位で受け入れた愛理はその痛みに眉をしかめる。
「ん……ふぁぁっ」
愛理の唇から思わず情けない声が漏れる。

逃がさない。逃げられない。
そのまま体重がかかり、愛理は播磨をすべて受け入れてしまう。
愛理は背筋をわずかに曲げながら、陰唇はぎゅうぎゅうと播磨の男根を食い締めている。
播磨の男根に内側を無理矢理に引き伸ばされてしまっている。


475hauntedカレー その78 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:48:18 (p)ID:+IhWQrdO(11)
――ふ、深い……
愛理は初めての感覚に震えが止まらない。
何度もつながったことのある播磨のモノだったが、こんな体勢で入れられたことはなかった。
膣を蹂躙され、変形させられている。
播磨の亀頭でもって内臓の位置を教えられてしまう。

愛理は動けない。
今までにないくらいきつい、激しい挿入を受けているから。
愛理の中が完全に埋まり、押し広げられている。
疼くような痛みが愛理の陰部からジンジンと広がってくる。

愛理は動けない。
ワイシャツだけを着たこのお嬢様は、不良の男根を受け入れたまま、
身じろぎもできないでいる。

――でもこのままだと、このヒゲは…心配してくれて……抜いてしまうかも。
そんな不安に駆られた愛理は播磨が着ているTシャツを捲り上げた。
「ナニすんだよ」
「あ、アンタが…多少でも人並みなとこ、見せなくてどーすんのよ」
播磨の服を脱がせて、多少でも時間を稼ごうとする愛理。
シャツをはだけると、きれいに割れた腹筋と厚い胸板が見える。
「あー、もうなんだかな…」
不平を言いつつ播磨はTシャツを脱ぐ。
たくましい肩。浅黒い肌が愛理の目に飛び込んでくる。

そうした後で、播磨は愛理の着ているワイシャツの胸元に手を伸ばす。

「な、なにすんのよっ!?」
「いや、俺だけ脱いでたら不公平じゃねえか」
そう言うと播磨は愛理の手を振りほどきワイシャツのボタンを外し続ける。

愛理は播磨の手の動きを止められない。
播磨の指が、自分の着ているワイシャツのボタンをはずしていく。
脱がされる。
体を、胸を見られてしまう。
恥ずかしさと嬉しさの混ざった気持ちが愛理の中に吹き荒れる。
白い乳のふくらみが少しづつ、空気にさらされていく。

そして釣鐘型の美しいふくらみが、播磨の目の前で露にされる。
「……」
恥ずかしくて何もいえない愛理。
騎乗位で播磨の男根を受け入れたまま、愛理は小さく震えながらその視線を受け止める。

「……」
その白いふくらみを見つめたまま何も言わない播磨。
「……な、なんとか言ったらどうなのよ」
「……なんとかって、ナンだよ?」
「……そ、その……お、女の子の……裸、見たら……キ、キレイだよ、とか……
か、カワイイね、とか……」
愛理はもじもじしながらもそんな可愛いことを言ってみせる。


476hauntedカレー その79 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:48:52 (p)ID:+IhWQrdO(11)
 何秒間か考え込んでいた播磨が口を開く。
「……なあお嬢」
「な、なによっ」
「オメエ、おっぱいでっかくなってねえか?」
愛理は瞬時に顔を真っ赤にしてしまう。

播磨拳児が沢近愛理とエッチするようになってから数ヶ月。
女性ホルモンが分泌されているせいか、それともエッチするたびに抓られたり揉まれまくったり
されているせいなのか、とにかく愛理のバストはブラのカップにして一サイズ以上大きく
成長してしまっている。

「ア、アンタの……アンタのせいなんだから! ……アンタが…好き勝手に揉んで…揉むから…」
そう言いつつ愛理は自分の胸を隠すように手のひらを押し当てる。
圧迫された乳が柔らかく変形し、手のひらからこぼれるようにもにゅ、と形を変える。
白い、肌の中に薄青く浮かぶ血管が見えるほど透明な愛理のバストが、
播磨の視線を感じて薄ばら色に上気し始める。

「ヒゲ……あ、アンタは……女の子の胸って、お、おっきい方が…好き?」
播磨の男根を受け入れたまま、愛理は尋ねる。
「そ、それとも…小さいほうが……いい、とか?」
女性誌には『小さいバストが好きな男もいる』と書いてあったのを愛理は思い出していた。
――どっちだろう。ヒゲ、おっきいおっぱいが好きだったらいいけど……



不安な瞳が播磨を見下ろしている。
――らしくねえ。
播磨はそう思った。
いつだって自信満々な、愛理の目。ところがその薄いブラウンの瞳に浮かんでいるのは
迷子になった小さな子供みたいな色だった。
播磨はその目の中の不安な色を消したくて、バカなりにない頭を絞って答えをひねり出す。
「いや……その……なんつーか、お嬢が……お嬢はいつだって自信満々じゃねーか」
「……」
「そんなお嬢が、姿勢良く胸張ったりしてるときに、おっぱいがでっけえと……その、
なんつーか……スゲー、カッコイイと思うぜ」
「……」
播磨には、愛理の瞳が潤んだように見えた。
「あ、アンタは……お、おっきい……胸、キライ、じゃないの?」
「いや、その、……ス、好きだぜ」
それを聞いた愛理は何も答えられない。
なにか、心の奥底から湧き出てくるもので体中が満たされてくる。
「あ、いや、その、でっかいから、イイ、ってんじゃなくて……その……お嬢には、
でっかいほうが似合ってるっていうか……体こんな細えのに、胸だけでけえと
エロっぽいっていうか……見ててドキドキするっつーか……
ム、ムラムラしてきちまうって言うか…」

愛理はもう、播磨の言葉だけになってしまっている。
好きだぜ、と言われた瞬間にはもう脳がこんがりとショートしている。
エロっぽい、という普段なら怒っているだろうセリフでさえも今は
媚薬のように愛理の女の子を熱く滾らせてしまっている。

――痛くない。
硬く張り詰めていた男根が、自分の内側をきつく擦り上げてくる。
膣の一番奥を突き上げてくる。限界まで引き伸ばされていた粘膜がひりつく。しかし
もう痛くはない。
痛みを感じる前にしびれるような心地よさに変わっていく。

477hauntedカレー その80 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:49:32 (p)ID:+IhWQrdO(11)
 愛理は腰をさらに落として深く、深く繋がる。
乗馬の正しい騎乗姿勢のように背筋を伸ばしながら播磨に跨っている愛理。
そうすると、播磨の勃起した男根が愛理の身体の中の一番深い部分にまで達する。
今まで誰にも触れられたことのない、膣の一番奥を播磨の肉竿の先端で触れられている。

顔を赤くしながら中空に視線をさまよわせる愛理。
腰をわずかに上げ、膣の中で亀頭を感じる。
そして腰を下ろし、そのまま深く突き入れさせる。
それを何度も繰り返す。そのたびに愛理の子宮の入り口をこつ、こつ、と播磨の男性器の
先端が突付く。
愛理は身体の中でそんな部分があることすら知らなかった部位を播磨のペニスで
確認させられてしまう。

愛理の経験の少ない粘膜が広げられ、馴染まされていく。
処女を捧げたそのときから、内側が播磨のサイズに拡張されてきているとはいえ
愛理の膣はまだまだ狭い。播磨の勃起を埋め込まれた状態で身体を動かすと内側がひどく
狭いのが良くわかる。
肉鞘を内側からくつろげ、広げつつある播磨の男根を感じる。
愛理は女の子の媚粘膜でその形を確認している。
硬い、張り詰めた亀頭。
突かれるたびに粘膜を狂おしく掻き出して掻き入れてくる、矢尻のように張り出した雁首。
そして充血しきった竿の表面に血管が浮き出ていることさえわかる。
勃起に浮き出た血管が愛理の女の子の粘膜を擦り、愛理の喉の奥から
声にならない喘ぎを出させてしまう。さっきまでこらえていた痛みの声ではなく、
大好きな男とつながって、互いに感じあえることの喜びの音だった。

愛理はもう腰が勝手に動く。
そんな自分の体の動きにこの金髪のお嬢さまは怖くなってしまう。
もうこれ以上深く入れられたくないのに。
これ以上高みに上るのは怖いのに。
それでも愛理の身体は貪欲に播磨の腰に陰部を押し付け、くねり、深く突き入れさせてしまう。



愛理が腰を使うたびに、播磨は脳を直接擦り上げられているような快感に打ちのめされる。
愛理が唇から漏らすいやらしい声も、漂ってくるどこか甘い汗の匂いも、
体で感じる愛理の体温も、すべてが播磨を気持ちよくさせていく。

「くっ……」
眉をしかめながら快感をこらえる播磨。
息が荒くなり、腹の上下動が激しくなる。
「きもち、いいの?」
酔ったような真っ赤な顔で愛理が尋ねてくる。
「すげー、イイぜ」
その言葉が愛理をさらに熱くさせる。
きゅうっ、と愛理の肉壷が収縮する。
播磨の固く張り詰めた勃起をぎゅうぎゅう食い締めながら愛理は播磨の男性器の
形を感じてしまう。
――まるでこのヒゲみたいに無骨で。
――このバカみたいに無神経で。
――でも、こいつと同じくらい、正直。

愛理の一番敏感な部位で抱きしめられるたびにビクン、と跳ね上がる
播磨の男性器。
その形、その熱さは愛理の奥底を抉りながらもっと高く上らせていく。

478hauntedカレー その81 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:50:55 (p)ID:+IhWQrdO(11)
 吸い付くような粘膜が播磨の男根を包み込み、襞が亀頭を優しく撫で上げる。
愛理が播磨の上で腰を振るたび、雁首を擦る肉の洞窟の柔らかさは射精をこらえるのに
播磨にとてつもない集中力を必要とする。

そんな播磨の体の上で、荒く息をつくたびに愛理の美乳がふるふると揺れる。

播磨はその乳房にそっと手を伸ばす。
胸全体を触るように握られると、愛理は呼吸すらできなくなった。
手のひら全体で乳房を持ち上げるように、優しく揉む。
太い節くれだった播磨の指が愛理の乳房に柔らかく埋まりこむ。
播磨の色黒の指が透き通るような愛理の白い肌を優しく刺激する。

一瞬で愛理の身体は反応してしまう。
硬く立ち上がった乳首が播磨の掌のしわに擦られると、乳房のすべての細胞が
燃えてしまうかのような気持ちよさを感じてしまう。
大好きな男にそうされている、という気持ちがその快楽を増幅し、胸肉の中に
妖しいさざなみを産んでいく。

そして乳首全体を優しく摘まれる。
指の腹で優しく転がされる。
今までとは全然違う、優しい愛撫。
おっぱいの中までもが熱く燃えてしまいそうな感覚に愛理はとまどっていた。



播磨は今まで、愛理を抱いたときにはその乳は揉みたいから揉んでいた。
柔らかいふくらみを掌でもみくちゃにすると気持ちいい。だから思うままに
揉み、こね回し、引っ張り、もてあそんでいた。

でもどういうわけか、今はこの金髪のお嬢さまのエロい声が聞きたいという欲求が
播磨の胸の中に溢れてきている。
だから優しく、こわれものを扱うように愛撫をしている。
たおやかな楽器を演奏するように、不器用な指で懸命におっぱいを愛でている。

播磨の無骨な指が愛理の乳房を持ち上げ、乳暈をこすりたて、乳頭を摘むように挟み
愛撫している。

人差し指の上に乳首を乗せ、親指の腹で挟みながら刺激する。
人差し指と中指の間に乳輪全体を位置させて、Vサインで挟み込む。
三本の指で撫でながら乳首を折り転がす。

精密なポインティングデバイスのように、播磨の指が愛理を操作している。
指で優しく撫でるたびに、気の強いお嬢さまが普段からは想像できない
色っぽい嘆声を上げる。
その声が播磨には嬉しくて、この不器用な不良はつたない愛撫を繰り返す。

愛理が首を切なげに振ると、それに遅れて金色の髪の毛がふわっと広がる。
部屋の中に愛理の髪の毛のいい匂いが充満する。
汗でぬれた愛理の頬に金髪が張り付くのも播磨を興奮させていく。

――なんだ? 触って気持ちいいってだけなのに、なんで、こんなに楽しいんだ?
その気持ちの正体に、このまったくもって鈍い播磨は気づいていない。



479hauntedカレー その82 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:52:20 (p)ID:+IhWQrdO(11)


乳首を摘まれると、そこから全身に真っ白い快楽電流が流れ出す。
播磨の指の指紋ですら。
厚ぼったい掌の皺でさえ。
荒く切られた爪の感触も。
愛理にとっては、それらすべてがこの上ない幸福感を与えてくれるものになっていた。

秀でた額に汗の雫を浮かばせながら、愛理は大好きな不良の名前を口にする。
あだ名で呼び、名前を叫ぶ。
「ヒ、ヒゲッ……そ、そこ、そんなに、そんなにされたらぁっ」
体の下から乳をいいようにまさぐられる。
「は、は、播磨ッあぁっ」
ろれつの回らない声のまま、愛理はもう背筋に力を入れられない。
崩れるように、播磨の胸に体を預けてしまう。

愛理の二つの白い膨らみが播磨の胸板に押し付けられる。
おっぱいがふにゅ、と二人の体の間でエアバッグのようにつぶれ、
愛理の乳首が播磨の胸でもって擦られる。

そんな体勢になっても、愛理の腰は別の生き物のように貪欲に上下動を
続けていた。
――恥ずかしい
そう思っても、愛理はその動きを止めることができなかった。
腰を引くたびに自分の内側を削ぐように擦りたててくる播磨の凶悪な肉棒。
そして腰を押し付けるたびに体の中がいっぱいになっていくような充足感。
一番深く押し付けたときに感じる、コツンと体内を叩いてくれる播磨の亀頭の先端。
「…は、りまっ…い、イイ、いいのっ、そこ、そこぉっ……い、いい…もっと…」
よく意味のわからない言葉を吐きながら、愛理は播磨の胸に突っ伏したまま
腰を振り、くねらせながら播磨の体を感じている。


掌に熱くて固い感触がする。
見ると、播磨の両肩の上辺りに突いていた掌を握り締められていた。
右手も左手も、播磨の掌に繋がれていた。
掌が掌で受け止められ、指の股と股が押し付け合われる。
気持ちいい。
愛理は素直にそう感じる。
播磨拳児の固い掌が、節くれだった太い指が、愛理の手を握り込んでくる。
愛理は知らなかった。手や指というものが、愛情を感じる器官だということを。
愛理は今まで、手というものは文字を書いたり、物を作ったり、髪を梳いたりするための
器官だと思っていた。
それだけの用途しかない、と思っていた掌に、大好きな男を優しく愛しむという
働きがあることをはじめて知った。
好きな人から優しくされて嬉しくなる器官だということを生まれて初めて感じた。
手の中に、播磨の掌がある。
指の間に、無骨な不良の指がある。
そのことだけで、愛理の手指は甘痒い愛しさに痺れてしまう。
骨が溶けて、手が液体になってしまうかのような感覚に襲われる。
嬉しい感触が手から腕を上ってくる。肩から侵食して胸を犯し、背筋を伝って全身に広がる。
膣がきゅ、と収縮し肉壷の最奥から熱い分泌液があふれてくる。


どうしようもない。
愛理にはもうどうしようもなかった。
ただ、跨っているバカのことが大好きで、愛しくて、苦しくなってしまう。
手を繋がれて、深く深く貫かれたまま、言葉にならない喘ぎ声を漏らすしかない。
腰を播磨のそれに打ちつけながら、自分の中を蹂躙する男根に狂ってしまう。


480hauntedカレー その83 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:53:03 (p)ID:+IhWQrdO(11)
 ひと掻きされるたびに、脳の内側に白い閃光が瞬く。
チカチカする白い光が愛理を包む。
こんな時間が永遠に続けばいいのに、と愛理は思った。
大好きな男に貫かれて、手のひらを繋ぎあって、その体温を感じあえる。
汗と涙でぐしゃぐしゃになった顔を播磨の汗ばんだ首に押し付ける。
そして腰を一回打ち付けるたびに。
男の槍で体を貫かれるたび。
愛理はもっと高い際に追い詰められていってしまう。
恐怖と、興奮と、快楽の渦の中で愛理は愛しくて愛しくてしょうがない、頭の悪い、
バカで趣味の悪い、そんな播磨拳児の名前を呼びながら果てるほかなかった。

今まで感じたことの無い体験。
全身の細胞が愛しさで悲鳴を上げている。

「やっ……ヒゲぇっ……は、ハリマぁッ…き、きて、きてぇぇっ―――」

喜悦の波の頂点で、愛理は一瞬失神した。


とろとろになる。
体が解けて、熱くて硬いものにぐんにゃりと支えられてしまう。


汗を額に光らせたまま、愛理は播磨の首に顔を突っ伏すように崩れ落ちる。
荒い息。播磨の上下する胸に自分の胸を柔らかく押し当てながら荒い呼吸をする。
播磨の汗と自分の汗で濡れた肌。それは愛理には全然不快ではない。
播磨の匂いと自分が溶け合うような感覚は、愛理にとっては嬉しさしか生まない。

――好き。
――コイツのことが、大好き。
――誰よりも何よりも、コイツのことが大好き。

愛理はそんな想いを口には出せない。
ただ、汗にぬれた播磨の胸に頬を押し付けることでしかそんな気持ちを伝えられない。


481hauntedカレー その84 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:53:41 (p)ID:+IhWQrdO(11)
 愛理が汗を拭ってベッドに戻ると、規則的な呼吸の音が聞こえてくる。
「ヒゲ? ねえ、ヒゲ? ……寝ちゃったの?」
「……zzz……ZZZ…」
播磨は高いびきをかいてぐーすか寝ている。
「……フン。なによ。さっさと寝ちゃうなんて」
あきれた、という顔でふくれる愛理。

――え、えっち……するだけじゃなくて、ベッドの中でお話もできるのかと
楽しみにしていたのに。
愛理はベッドにもぐりこむと、播磨の寝顔のすぐ横に頭を入れる。
横に寝ている男。
愛理は鋭利な印象を与える瞳を瞬かせて、目の前の寝こけている物体を優しい視線で見つめる。
ヒゲの顔。
色黒な肌。
愛理はそっと頬に触れてみる。
意外な感触がする。
ヒゲのチクチクとした触感が愛理には目新しいのか、飽きずに指先で播磨のあごを撫ぜる。
頬ずりをしてみる。
愛理の白くて肌理細かな頬が播磨の日焼けした頬に触れる。

ときには播磨を射殺せるくらいの凶悪な眼光を発する愛理のその瞳も、
今は柔らかな表情を見せている。

愛理は顔を播磨の眼前に持ってくる。そして播磨の寝息に合わせて息を吸ってみた。
播磨の匂いのする呼気を胸いっぱいに吸い込む。
肺の奥深くまでこの不良の色に染められてしまう感じがして、とても気持ちいい。
――もっと匂いを嗅ぎたい。
――もっと肌で触れたい。
愛理はそう感じていた。

――あんなにバカで。
――ケダモノで。
――野蛮で。
――だけど、寝ている顔は子供みたい。
さっき噛んだ鼻先にそっと口づけをしてみる。
その感触が愛理の母性を刺激する。キュン、と音を立てて胸の奥が暖かくなる。
甘痒い感覚が胸の中に広がる。


愛理は目を開けたまま自分の顔を播磨の顔に近づける。
閉じられた瞼。
額にそっと唇を触れさせる。
汗とシャンプーの混ざり合った匂い。
播磨の体臭を強く感じる。でも、どういうわけか、まったく不快ではない。
あの時…体育祭で掛けられた体操着と同じ匂い。
男臭くて、でも嗅いでるとなぜか胸がドキドキする匂い。
全裸の胸が、播磨の肌に触れる。
押し付けると柔らかく変形するそれは、播磨の肌と触れ合いながら、じわじわと
暖かい幸福感を産み出している。
そんな胸の中に溢れてくる痛痒い切なさが愛理に普段なら絶対言えない言葉を言わせる。
「好きよ…」
自分でそう口にしてしまうと愛理の胸の動悸はさらに高まる。
耳から入ってきた自分の言葉が胸の中で増幅されていく。
愛理は自分の言葉に酔っていた。
「大好き。ヒゲ……播磨君……播磨……好き。大好き」
自分の言葉がまるで自分じゃないみたい。
胸の中の切なさは渦を巻いてぐるぐるとあふれ出る。

482hauntedカレー その85 ◆F57im1gMT.:sage :2006/12/21(木) 02:55:18 (p)ID:+IhWQrdO(11)
――なんで、コイツが起きてるときにはこう言えないんだろう。
ちょっとだけ切ない気持ちのまま、愛理は播磨の頭に顔を寄せる。
――好き。大好き。
もう、それ以外何も考えられないくらいの熱い想い。


「んが」
寝返りを打つ播磨。その腕が愛理の肩を抱きしめるような形で固まる。
眠りながらも播磨は無意識のうちに愛理の滑らかな背中に手を這わせる。
播磨は二度、三度とその柔らかくてすべすべな肌をいとおしむように撫でると、
その塊ごと胸に抱きしめた。
柔らかい体をぎゅっと抱きしめる。

――暖かい……

「ヒゲ…播磨…」
「ん……むがー」
「好き……ヒゲ……播磨…大好き…大好きッ…播磨……播磨……」

播磨の裸の胸に顔を埋めながら、愛理は睡魔に囚われるまで
ずっとその心情を吐露しつづけていた。






―――――――――――――――――――――――――――――――――
今日はここまでー
いやー長い。やっとエチシーンまで書けたよ。
あと一回か二回の投下で…ってまたかッ!>俺
終わりは近づいている、というくらいにしとくかw
感想待ってます。んでわ。

 

 



701hauntedカレー その86 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/05(金) 01:14:31 (p)ID:9z5P5Gqw(8)
>>482の続きー
―――――――――――――――――――――
播磨拳児は目を覚ました。なんか、いい匂いがする。それに暖かい。
左腕に感じる圧迫。
顔を左に向けると金色の渦が視界に飛び込んできた。

金色の暴流をまじまじと見つめると、それは日の光を浴びた金髪だった。
自分の左腕を腕枕にして、朝日を浴びながら金髪のお嬢さまが可愛らしい寝息を立てている。

そのお嬢さま、沢近愛理は幸せな夢でも見ているのか、その寝顔はかすかに口元が緩んでいる。
まったくの無防備な、安心しきった顔。
播磨はその寝顔を見ているうちに何かが胸の中に湧き出てくるのを感じた。
胸の中心を柔らかくなでられているような感覚。
なんか落ち着かないが、それでも決して不快ではない不思議な感覚だった。

その姿はまるで、
「――天使みてえだな」
と、そう思わず口にしてしまい、自分で驚いている播磨。

昨夜は鼻を噛まれたし、背中に幾筋も爪の跡をつけてくれたけどな。
こうして見てると、ホント、お嬢は美人なんだなと思う。

形のいい眉毛も。
綺麗な形をした唇も。透き通りそうな白い肌も。
太陽と同じ色をした金髪も。餅よりも柔らかそうなほっぺたも。

全部、美人な顔の必須要素のように思えてくる。
播磨はその顔から目を離せない。
飽きもせず、播磨は至近距離から愛理の顔を見つめ続ける。
その顔を見ているうちに、播磨はあることを思いついた。








幸せな少女は目を覚ました。
思い出せないが何か幸せな夢を見ていた日英ハーフの少女は寝惚けたまま、
体のすぐそばにあるはずの温かいなにかに抱きつこうと手を伸ばす。

その手は空を切る。


愛理は何度か夢に見たことがある。
大好きな男の子にキスされて、抱きしめてもらう夢。
その夢の中の播磨はいつになく饒舌で、愛理に優しい言葉を掛けてくれる。
愛理の髪を撫でながら甘いセリフを吐いてくれる。
幸せで、暖かくて、泣きたくなるような感覚に包まれた愛理が、その播磨に抱きつこうとした
瞬間に目が覚めてしまう。
誰もいないベッドの上で、枕を抱きしめながら夢から醒めた瞬間の喪失感を
愛理は忘れられない。
一人きりで、寝室のベッドの天蓋が目に映ったときの感覚。
夢だった、ということに気付いた時の深い絶望感。


――また…?
――また、あの夢だったの……


702hauntedカレー その87 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/05(金) 01:15:12 (p)ID:9z5P5Gqw(8)
――また、あの夢だったの……

喪失感とともに愛理は起き上がる。
胸の中が急に冷たくなる。
失われたぬくもりに胸が苦しくなる。

そんな愛理は寝ぼけた目で周囲を見る。

いつもの自分の寝室ではない。
そこは、狭くて貧相な播磨の部屋だった。

愛理は部屋の中を見渡す。
すると椅子に座って自分を見つめている播磨拳児と目が合った。

ヒゲ?
窓際に座っている、目つきの悪い男。
タンクトップとトランクスだけの姿のバカで優しくて愛理の大好きな男が
そこにいた。
――よかった。
――夢じゃなかったんだ……
少女は安堵のため息をつきながら、不良の顔を見る。
がさつで、乱暴で、頭が悪いけれど、それでも……大好きな男。
その播磨のサングラスを外したままの視線は愛理に突き刺さっている。
いつになく真剣な表情で。そして手にはスケッチブック。
播磨が口を開く。
「おう、起きたのか」
「……な、なに、してんのよ」
「スケッチ、させてもらってた」

そう言いながら播磨がスケッチブックを見せる。
白がまぶしい紙面には、ワイシャツだけを身につけた少女が幸せそうな寝顔を見せて
眠っている絵が描いてある。

「……!?」
愛理は絶句した。
真っ白なシーツの白の中に、ワイシャツの胸元からこぼれた肌の質感。
流れるような髪の流れ。
薄い線で陰影と光沢がつけられた光の冠をかぶっているような金髪。
その中の天使のようなあどけない表情。

――これが……私?
当惑しつつそのスケッチに魅入られる愛理。
柔らかで安らかな表情は、確かに自分のようではあるがどうにも表情が違う。
自分でも見たことのない表情。
自分がこんな顔ができるということを愛理は知らなかった。

「そのままにしててくれ」
播磨はスケッチブックをめくると、新しいページになにやら線を描き始めた。
視線はベッドの上に座り込んだままの愛理の体を捕らえている。

「!!」
愛理は恥ずかしさのあまり、毛布を被って隠れてしまう。

703hauntedカレー その88 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/05(金) 01:15:43 (p)ID:9z5P5Gqw(8)
 愛理は恥ずかしさのあまり、毛布を被って隠れてしまう。

「なんで隠れんだ?」
「だ、だって、私、顔も洗ってないし、髪だってぐしゃぐしゃだし…」
「バカだな。そんなん関係ねえ」
毛布を被る愛理の手を掴むと軽々と剥いでしまう。
「お嬢はいつだって美人なんだからよ」
愛理は一瞬きょとんとした顔をすると、ぼん、と音がしそうなくらい顔を赤らめた。
「な、ナ、なにい、い言ってんのよ?」
「あン? 俺なんかヘンなこと言ったか?」
播磨はあたりまえのことを言ってるだけ、という顔で訊いてくる。
愛理は思い出した。播磨拳児という男はお世辞を言う人間ではないのだ。
播磨の言葉が胸の奥に染み込んでくる。「いつだって美人」
そう、コイツが言ったとしたらそれは間違いなくコイツの本当の心情なのだ。

愛理はふわふわした感覚が腰のあたりから沸いてくる。
背筋をそのふわふわ感が這い登って来て、愛理は純粋な幸福感に包まれる。

「ポーズ取ってくれるか?」
愛理は頬を染めたまま、首を縦に振ることしかできない。
「じゃあ横座りしてくれ」
足を崩すと、太ももがワイシャツの裾からはみ出してしまう。
それでも、愛理は播磨の言葉に逆らうことはできない。
「手は横に。そう、それでいい」
愛理はなぜだか播磨の声に素直に従ってしまう。




コチ、コチ、と時計の音が部屋の中に響く。
ベッドの上で、播磨のぶかぶかのワイシャツとショーツだけを身に着けた愛理が
座ったままスケッチのモデルになっている。
ちょっとだけ上体を突き出すようなポーズは、ボタンを留めていない胸元から
白いふくらみの裾野から中腹くらいまでを露出させている。
腰の横あたりに突いた手は、ワイシャツの袖丈が余り気味で、袖の先からは
指先だけが露出している。
もう片手は太股の上に置かれ、やはり指先だけが覗かせた手で腿の内側を
隠すようにしている。
そしてワイシャツの裾が愛理のふとももの上にミニスカートのように広がり、その
白さを部屋の中に照らす。
金色の髪の毛はふわふわと天然のウェーブのままに肩から流れ落ち、
赤く染まった頬を半ば隠すように愛理の顔を飾っている。

愛理のハシバミ色の瞳は朝日の光の加減によって暗い影が明るい虹彩に浮かび上がり、
まるで宝石みたいなきらめきを見せる。
そんな瞳がうっすらと潤みながら播磨を見つめてきている。
播磨には、心なしかその瞳にいつもみたいな凶悪さがこもってないようにも見える。
琥珀のような深みをもった目の色。その色が揺らぐたびに、播磨はなんだか息が苦しくなる。
白い肌。微かに赤く染まる頬。目尻にすこしだけたまる涙。
それらを見ているだけで、播磨の胸の中に熱い温度のなにかが充満してくる。
だんだん浅く荒く速くなる愛理の呼吸のなかに含まれる何かが播磨をおかしくさせて
しまいそうになる。
目に留まる愛理のワイシャツの胸のふくらみ。播磨はその柔らかさをつい思い出してしまう。
ふっくらとしたつややかな唇。下半身が覚えているその柔らかさが脳裏によみがえってくる。
下半身に妖しい気分が沸き出る。
播磨はそんな気持ちをこらえながら必死にスケッチブックに鉛筆を走らせる。


704hauntedカレー その89 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/05(金) 01:16:30 (p)ID:9z5P5Gqw(8)
 真剣な播磨の瞳。
それは電子レンジのマイクロ波が食品を内部から炙るみたいに、愛理の皮膚を貫いて
体の芯に熱を与えてくる。
ワイシャツごしに形よく膨らんだ胸を播磨に見つめられると、愛理の胸の奥に熱い炎が灯る。
見えてるんじゃないかという思いが、愛理の耳を熱くしてしまう。
ボタンを留めていない胸元が広がり過ぎているんじゃないかと、つい胸に手が伸びそうになる。
「見えてねえよ。隠すなって」
そんな無造作な播磨の一言が愛理の腕を外させる。

――どうして?
愛理は不思議に思う。

――どうして、コイツの言葉には逆らえないの?
――コイツの命令を聞くと、なんで身体が勝手に動いてしまうの?

播磨の目が愛理の細くて白い手指を捉えると、この金髪のお嬢さまは力が抜けて骨の芯が
溶けてしまいそうになる。
白く透き通った太股の形を取る播磨の目は、愛理の下半身から力を奪ってしまう。
視線で撫でられているような感覚に囚われ、ゾクゾクという快感が背筋を駆け上ってくる。
播磨の指。それはごつくて、粗暴で、でも優しい。
それが自分の姿を描いている、というのはなんだか恥ずかしくて、反面とても嬉しくもある。
愛理は最初に播磨と行為に及んだときのことを思い出していた。
スケッチに協力すると言ってこの部屋に上がりこんで。今みたいに裸になって。
コイツに押し倒されて。
ピンク色の回想が愛理の脳裏で上映されている。
荒っぽくキスされて。好きなようにされちゃって。

それは多少事実とは違った回想だったが、愛理にとっては幸福な事実に他ならない。


愛理は播磨の下半身のトランクスの異変に気づいた。
トランクスの布地を突き上げる、天を突くように硬くなった男性のシンボルの形が
愛理の瞳を捕らえて離さない。

――ひ、ヒゲ……わたしの…こと、見て…あんなに…してるの?
――あんな凶悪なのが。ゆうべは……中に……

その想像だけで愛理の下半身は熱くなる。羽織ったワイシャツの中で、
下だけ履いているショーツの内側が熱を帯びる。
それの熱さ、硬さを思い出しただけで愛理の女の子は充血しはじめてしまう。
突き入れられた感触とその形を思い起こすと、金色の和毛の中に熱い液が溢れてきてしまう。
体の奥深くに突きこまれたときの感覚。きつく抱きしめられながら耳元に囁かれた言葉。
汗の匂い。播磨の目の色。そんなものが愛理の脳裏にはフラッシュバックのようによみがえり、
そしてとろりとした粘液が愛理の下着を黒く染めだしてしまう。
どく、どく、という心臓の鼓動の音が響く。その音が播磨に聞こえてしまうんじゃないかと
思えるくらい激しい鼓動が愛理の胸の中で暴れている。
下着を着けていない胸の中心では薄い色の乳首が硬く充血し立ち上がり始めている。
今、この日英ハーフのお嬢さまは紛れもなく発情していた。





鉛筆の音が止まる。
播磨はしげしげとスケッチブックを見ると、満足そうな表情を浮かべながらスケッチブックを
裏返す。
「描けたぜ。ありがとよ」
播磨は描き上げたスケッチを愛理に見せる。


705hauntedカレー その90 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/05(金) 01:17:07 (p)ID:9z5P5Gqw(8)
 それは幸福そうな笑みを浮かべた少女がワイシャツだけを身に着けて横座りしている絵。
頬の柔らかそうな質感や、ちょっとだけ上気した頬の色まで表現されている。
ワイシャツの中から胸を少しだけ覗かせている乳房の柔らかさや腰周りの肉の手触りまで
想像できそうな、そんな絵。
可愛らしくも、どことなく色っぽさのあふれている、そんなスケッチだった。



愛理はそれを潤んだ目で見つめて思った。
いつも鏡の中に見る女の子よりも、もっとずっと可愛い。
自分はこんな優しい顔をしてない。
こんなに儚げで、無防備で、守ってあげたくなるような表情はしていない。
…していない、はずだ。
播磨に自分がこんな風に見えている、播磨が自分をこんな風に見てくれている、
ということが愛理にとっては嬉しくてたまらない。
大好きな男の目に映る自分がこんな姿をしている、というのはなんだか
くすぐったくて、照れくさくて、面映い。
そんな気分が体中に充満してきて胸が苦しくなる。
呼吸をしても酸素が肺に入ってこないみたい。
きゅうっ、と胸が締め付けられるような切なさを味わいながら、愛理は呆けた頭で考える。

――もっと、コイツを喜ばせたい。
――もっと、コイツに私のことを見て欲しい。

その二つへと思い至った愛理は、普段からは考えられないような短絡的な行動を決意する。


愛理はこくんと唾を飲み込むと、胸元へと手を伸ばす。
そして震える指でワイシャツのボタンを外していく。
「な……」
播磨の驚きも声にはならない。
土曜の朝のさわやかな強い光。それを浴びた愛理の白い肌は内側から輝くような光沢を見せる。
ボタンが全部外され、両肩からするりとワイシャツが落ちる。袖の中から生まれてくる
なだらかな肩。ほっそりと長い腕。
乳房の小山の膨らみが午前中の太陽に照らされる。
浮き出た肋骨も、細い腰のくびれも、脂肪のついていない腹も、全てが播磨の目に晒される。
熱に浮かされたように真っ赤な顔で、愛理は播磨の足元あたりに視線を落とす。

小さく小刻みに震える愛理。
ふるふるふる、と乳房も揺れる。
時折ちらり、と播磨の顔を上目遣いでその反応をうかがい見る。
昨日はあれだけ散々抱かれて抱き合ってたのに、このお嬢さまはやはり女の子である。
裸を見られるのには恥じらいや抵抗がある。
それでも、その恥ずかしさよりも播磨を喜ばせたい、播磨に見てもらいたい、
という欲求が勝っていた。

愛理は形のいい乳房の下で腕を組む。
両腕の上に、最近とみに大きさを増した乳房が乗り、さらにその膨らみを強調してしまう。
そして両ひざをふとももの外に曲げて女の子座りしている両足の間では、
下着が重くなるくらいの熱と湿りが生まれている。
愛理が前日、自室でどれがいいか悩みに悩んで決めた可愛らしい下着は内側から
濡れてしまっている。
白いシルクの光沢に包まれたお尻のラインや前面のレースの模様も、うっすらとかいた汗に
濡れているように感じられる。股を閉じているので播磨からは見えないが、もうクロッチの
部分は濡れてしまい色が変わっている。

「……か、描きなさいよ」
かすれた声で愛理は播磨に命令する。
声が震えてしまっているのがバレそうなので、大きな声はもう出せない。


706hauntedカレー その91 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/05(金) 01:17:47 (p)ID:9z5P5Gqw(8)
「あ、ああ…ありがとよ」
そっけない返事を返す播磨。しかしその声は上ずっている。
そしてその目は愛理の胸から離せない。
汗のベールで覆われたその半球は余りに魅力的で、鉛筆を持つ手が思わず震えそうになる。




沈黙が二人の間を包む。耳が痛くなるくらいの沈黙。コチコチという時計の音や
遠くを飛ぶ鳥の鳴き声、車の走行音などがかすかに部屋の中に入ってくるが
それらはかえって静けさを増幅させるだけだった。

二人はお互いの呼吸の音を聞いていた。
愛理が聞いているのは鉛筆が走る音と、荒い鼻息。時折こくりと言うのは口の中の唾液を
飲み込む音だろう。
愛理は思い出してしまう。昨日キスされたときの、播磨の口の中の味を。
昨日キスしたときの、播磨の唇の感触を。
それを思い出した愛理は舌の裏側から熱い唾液が分泌されるのを感じる。
キスされて吸われた、キスされて送り込まれた播磨の味を思い出した愛理の体は
自動的に愛理の口の中までも臨戦態勢にしていってしまう。
舌が口の中で泳ぐ
裸の胸を晒しながら、愛理の興奮はさらに高まる一方だった。
薄い桜色の乳首も今はすっかり充血して立ち上がりきっている。
触れて欲しい、舐めて吸って欲しい、と言わんばかりのその乳首は背伸びをして
播磨の指と唇を待っている。
――こんな……見られて…ち、ちくび、立っちゃってるなんて……
自分の吐息が掛かるだけで背筋にぴくんと電気が流れてしまうほど、敏感になった愛理の胸。
乳房全体が薄桃色に充血し、まるでその大きさを増しているかのようだ。

そんな乳房を掬い上げながら、愛理は腕をかるく組んだポーズで播磨に描かれている。

腰のくびれのラインを描こうとする播磨の視線は愛理の腹筋から力を喪わせてしまい、
呼吸が浅く速くなってしまう。
なだらかな下腹部とへそを観察する播磨。愛理はその視線を子宮で受け止めてしまう。
播磨の視線が体を貫き、愛理の体の一番奥深くで甘い疼きが目覚めてしまう。

英国の血を引いた愛理の肌。普段は静脈すら透けて見えるほど透明感のあるその白い肌は
いまや薄く桜の色に染まり、その表面にはうっすらと汗の層ができていた。

――…なんで…見られてるだけなのに…
その視線が愛撫のように愛理の肌を撫でる。
サングラスを取った、目つきの悪い不良の瞳が愛理の肌を焼いていく。
――見てる…ヒゲ、私のこと、見てくれてる……
愛理の陰部はもうどろどろに溶けている。
播磨の視線に全身を思うままに炙られ、そして播磨の勃起を見せられてはもう愛理には
どうすることもできなかった。
好きな男に自分の体をすみずみまで見られて、ただ体の芯をじくじくと蝕んでくるような
甘い熱に全身を任せてしまうほかになかった。
女の子座りした愛理の女の子の部分は、下着をすっかり濡らしきり、シーツにまで黒い
水の染みをつくっていた。


――ムチャムチャエロい。
播磨はそう感じながら、視線を愛理の全身に走らせていた。
ぷりんとしたおっぱいも。時々もじもじと擦り合わせている太股も。
その間の濡れている下着の奥も。
とろんとした瞳の色も。はふぅ、というような色っぽいため息を
ついているふっくらとした唇も。
――エロイな。


707hauntedカレー その92 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/05(金) 01:21:24 (p)ID:9z5P5Gqw(8)
 昨日あれだけいろいろやったりいろいろしてもらったのにもかかわらず、
播磨はこのお嬢さまの裸に慣れることなどなく、いまだにそう思う。
裸を見ているだけでこんなにも興奮できるものなのか?と、もともとすくない、
そして興奮してさらに減少している思考力のなかでちょっぴりそう考える。
播磨のトランクスの中では痛いくらいに硬く激しく自己主張している播磨Jrが
布地を持ち上げている。
それでも鉛筆が止まらないのは流石というかバカというか、スケッチブックを
投げ捨ててこの少女に襲い掛からないのは播磨拳児という男の根っからの
生真面目さのせいなのかもしれない。あまり他人からはそう思われることはないが。

荒くなる呼吸。
発散される汗。女の子の匂い。
播磨の部屋のなかにそういったものが徐々に充満していく。
愛理はもう、吐息を押し殺すことができなくなっていた。
はふぅ、と鼻に掛かった切ない声を定期的に漏らしながら苦しそうに、
それでいて恍惚とした表情で頭をくたりと折り、汗ばんだ首筋を
播磨に晒していた。
播磨の鉛筆はスケッチブックを削るように激しく動き、震えながら愛理の体の線を
描き写していく。

そして、こくんと何かを飲み込むように愛理の喉が動いたとき、そのスケッチは描き上がった。
興奮した線は幾箇所か愛理の体のラインを外していたり、陰影の線が雑になっていたり
しているところもあるが、それでもその紙の上には間違いなくえっちな空気を発散しまくってる
女の子が裸で座っていた。
触れれば落ちんばかりに熟した果実のような。
あるいは食べられるのを待っている据え膳のような。
そんな少女がスケッチブックの中から播磨を誘っている。

その完成したスケッチには一瞥もせずに、播磨は机の上にスケッチブックを置くと、
荒っぽく愛理を抱きしめた。
「きゃっ」
小さく叫ぶ愛理。
それは驚いただけで、拒絶の叫びではない。
熱い肌。播磨拳児の筋肉質な体が、愛理の裸の肩や胸や背中に触れる。
触れ合った肌から伝わってくる、陶然とするような感触が愛理の下着をさらに重くする。
「お嬢」
播磨が愛理の耳元に囁く。
耳たぶが痒くなるような震動と声のトーンが愛理の蕩けかけた理性をさらに呆けさせる。
――やだ、ヒゲ……こんな…まだ朝なのに…
愛理の支離滅裂な思考が形を取る前に、播磨は愛理の片手を掴むと自分の股間に
手を持っていった。
トランクス越しに愛理の掌に触れる熱い塊。
鉄のように硬くて、でもビクビクと脈動するそれは愛理の記憶の中のそれよりははるかに
硬くて熱くて大きかった。

「すまねえ。お嬢の裸見てたらこんなになっちまった」
それを聞いた途端、愛理の子宮が収縮してしまった。
「……してもかまわねえか?」
辛そうに自分の顔を覗き込む播磨に、愛理は涙が出そうになる。
こんな、すぐ近くで。
こんな、距離のないところから。
こんな、体の匂い嗅がされて。
お願いされちゃったら……絶対に、拒めない。
――無理矢理してもいいのに……でも、やっぱりコイツは私のことを大事にしてくれてる。
――やっぱりコイツ優しいんだ……コイツ……
目の縁に涙を浮かばせながら愛理は大好きな男の耳元に優しく囁いた。
「うん。……して。あ、アンタの、好きなようにしていいから」
------------------------------------------------------------------------
今日はここまでー あと二~三回の投…(ry
まあ、あとちょっとだけ、よろしく お付き合いください。感想くれるとよりさらに頑張って書きます。
796hauntedカレー その93 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:42:36 (p)ID:wTfVHEn6(10)
>>707の続きー
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「うん。……して。あ、アンタの、好きなようにしていいから」

気の強い、可愛げのない女。
女王様然としたただのクラスメイト。
いけすかない、自分の天敵。
こういう関係になる前まではそう思っていた。
ベッドの上で女の子座りしている愛理の体を抱きしめている播磨は、その細い体が
小刻みに震えているのを感じた。
そんな愛理が、口にしたセリフ。
「あ、アンタの、好きなようにしていいから」
少し前までなんとも思ってなかった女の口からこぼれたそんな言葉。
播磨は興奮のあまり脳が沸騰しそうだった。
「………ん…」
愛理は目を閉じて顔をわずかに上向きにする。
かすかに開いた唇を突き出すように播磨に向ける。
耳まで真っ赤に染めているその体は、興奮と緊張と期待で細かく震えている。
唇から漏れる吐息は切なげで、熱病にかかっているかのように熱かった。

播磨の顔にその熱い吐息が掛かる。
どことなく感じる甘い香り。
この生意気でおっかない、気の強いお嬢さまの生の匂いが播磨の鼻腔を満たす。
播磨はその熱の出所に唇を近づかせる。

そして愛理の桜色をした唇に播磨の唇が触れる。
愛理の唇は柔らかく変形し、播磨のそれを受け止める。




――夢じゃない。
愛理はまずそう思った。
熱くて、カサカサしてる播磨の唇。
肩を掴んでいる、大きくて骨太でバカ力な掌。
顔に、胸に、身体に感じるこの頭の悪いクラスメイトの体温。
顔に吹き付けられる、大好きな男の鼻息。
愛理が腕を回した播磨の肩。タンクトップからはみ出たその筋肉の硬さ。
それら全ては、愛理にこれが現実のことであるということを悟らせてくれる。
今の状況が何度も見た喪失感に溢れた悪夢ではないことを教えてくれる。
それは愛理にとってなによりも嬉しいことだった。

閉じられた愛理の瞼の奥から、熱い熱い液体が溢れてくる。
――キスしただけなのに。
――唇が、触れ合っただけなのに。
――どうして。こんなに。幸せな、気分に、なれるの?
播磨の唇。ガサガサしていて、無骨で、ぶしつけな、そんな唇。
その唇が自分の唇に触れている。自分の口を味わってくれている。
柔らかくて暖かい粘膜どうしで触れ合っている。
それだけで、愛理は胸の中で心臓が跳ね回り、その心臓を柔らかく掴まれてしまうような
切なさが愛理の体の中に吹き荒れる。
播磨が上の唇をそっと食んでくる。唇に挟まれて、吸われる。
舌が唇を舐めてくる。播磨の唾液の味が唇に塗りつけられる。

797hauntedカレー その94 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:43:07 (p)ID:wTfVHEn6(10)
――ヒゲの…コイツの、味……
粘膜に播磨の体臭を感じて、愛理は興奮の極みへと登らされてしまう。
心臓の鼓動が、播磨に気づかれてしまうんじゃないかと思えるほど大きくなる。
全身の皮膚にうっすらと汗をかいてしまう。
顔の毛細血管が膨張し、茹でたタコみたいに真っ赤に染め上げられてしまう。
耳から火が出るくらい熱くなる。
口から息ができないせいで、鼻から荒い呼吸をしてしまう愛理。
その音が播磨に聞こえてしまうのが恥ずかしくて、愛理はさらに赤い色に染まる。

播磨の舌が、愛理の唇を割って入り込んでくる。真っ白な前歯を舐められる。
ザラザラした感触が、愛理の粘膜を撫でてくる。
そして愛理は口中に播磨の熱い唾液を流し込まれる。
それは濃度の高いアルコールのように、この金髪のお嬢さまを酩酊させていく。
それだけで、愛理は乳首が熱を感じてしまうくらい、固く充血してきてしまう。
愛理の女の子の中では、内側の襞がキュンキュンと震えるように収縮している。

まるで怯える小動物のように小刻みにふるふると震えながら、愛理はその身体を
播磨の腕の中で発情させていた。


播磨の腕で押されると愛理は射的の人形みたいに軽々とコテンと後ろに倒される。
ベッドに仰向けにされた愛理は弱弱しい瞳で播磨を見上げることしかできない。
シーツに広がった、金色の髪の中から愛理は身体の上の播磨の顔を見つめる。
興奮しているような、すこしだけ上気した播磨の表情は愛理を満足させる。


レースの模様があしらわれたその下着は、やはり愛理が昨日悩みに悩んで
選んできたものだった。サイドから中央にかけて精緻なレースの模様が編みこまれている。
そこのところだけ透けててセクシーだ、と思って愛理はコレを選んだのだが
クロッチが黒くみえてしまうほどに濡れている今では下着の種類はもう関係ない。



ベッドに倒された愛理の下着を播磨は掴むと、そのまま裏返すように引っ張る。
ショーツのクロッチが引き剥がされると、熱しきった愛理の陰部はねっとりと
底から糸を引いてしまう。

熱くなった愛理の粘膜が空気に触れる。
シルクのショーツが長い足から抜き取られる。

――やだ……
朝の光に照らされたベッドの上で、愛理は自分を隠すものが何一つないのを感じる。
今までさんざん「そういうこと」をしていたのに、こんな明るいところで、
まだ昼のうちから見られてしまう、というのは愛理にとっては想像したことのない
行為だった。

急に恥ずかしくなった愛理は、顔の目元を腕で隠してしまう。
恥ずかしすぎて、播磨の顔をまともに見れない。
足も閉じようとしたが、両脚の間に播磨の身体がある。
播磨はそんな愛理の両腕を片手で軽々と掴む。

――いつもみたいに、されちゃう……
愛理はそう思った。
ホントはしたいのに、恥ずかしくて抗ってみせる。照れくさくて、大胆になりきれない。
そんなときはいつだって、播磨が無理矢理に愛理の形ばかりの抵抗を引き剥がして
事に及ぶのがいつものことだった。
もちろん愛理は本気で抵抗しているわけではない。だから、そうやって半ば強引に
奪われるのは愛理はイヤではなかった。むしろ、そうされるのが嬉しくさえあった。

798hauntedカレー その95 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:44:11 (p)ID:wTfVHEn6(10)
 しかし、どういうわけか今日の播磨は愛理の腕を引き剥がそうとはしない。
愛理の手首を握っていた掌をそっと離すと、痛みをこらえるかのような声で
愛理に尋ねてくる。

「お嬢……怖えのか?」
「……!」
腕の間から播磨を覗うと、辛そうな表情で愛理を見ている。
自分が傷つけているんじゃないかと不安になっている顔だ。
そんな顔をされたくない。コイツを傷つけたくない。
だから愛理は顔を隠していた腕を外すと、播磨に食って掛かる。

「そ……そんなわけ、ないじゃない!」
「そうか?」
「そ、それに、す……好きにしていい、って言ったでしょ」
頬を染めたまま、全裸で愛理は播磨に向かう。
――恥ずかしい。見られて。熱くなってて。濡れちゃってて。
――でも、恥ずかしがってたら、コイツ、誤解しちゃう。バカだから。
バカ正直な想い人を間近に見ながら、愛理はその全てを晒そうと決意する。

「で、できるだけ、その、優しくすっから…」
そう言うと播磨は愛理の頬を撫でる。
優しくも何も、ごつごつした手指で無造作に触れただけなのだが
愛理にはそれですら優しい愛撫になってしまう。
播磨に怒鳴って一瞬だけきつくなっていた瞳が、またトロンと
とろけたような色に酔っていく。
頬がまた、うっすらとピンク色に染まってしまう。




播磨は何かに気づきかけていた。
今まで愛理とするときには、ただ自分が気持ちよくなりたいだけで動いていた。
ただ、どういうわけか今はこのお嬢がエロい顔になってるのを見たい自分がいる。
もし播磨がケダモノだったらそんなことは一切気にせず、女の身体を貪ることしか
考えないのだろう。しかし、どうにも複雑なこの播磨拳児という男はバカなりに
ロマンチストなところが多分にあるのかもしれない。ただ繋がるだけでは
足りないんじゃないか、なんてことを言葉にして思ったりはしないがなんとなく
そんな風に感じてしまっている。
……ていうかそれは「惚れてる相手」ともっと深いエッチがしたいという欲求なわけなのだが、
そもそも自分がこのお嬢さまに惚れていることに気づいていないというバカさ加減も
ある意味播磨らしいと言えるのかも知れない。

ともかく、そんな播磨はシーツに広がった金髪のなかからこのお嬢さま上目遣いで
見つめられて、かつてない感覚に襲われる。
――どうすればイイんだ?
播磨は思い付きを考えるでもなく行動に移す。


799hauntedカレー その95 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:45:22 (p)ID:wTfVHEn6(10)
 播磨は愛理の額に唇を落とした。
驚くくらいきめ細かい肌が唇に気持ちいい。
次に、瞼の上にキスをする。
薄い瞼の下の瞳の感触になんだか胸が苦しくなる。

シーツの上に投げ出されていた愛理の掌を握ると、播磨は頬に唇を触れさせる。
ほんの少しだけ赤くなった肌が唇に熱を伝えてくる。んぐっ、というような
息をこらえるような音が愛理の喉元からしてくる。

手を繋いだまま、シーツの上の金色のなかにある耳たぶに口付けをする。
唇でやはり赤くなっている耳の柔らかさを感じると、何かを我慢できなくなったような声が
愛理の口から漏れる。

唇を耳たぶから離して、自分の下にいる愛理の顔をうかがう。
さっきよりももっと赤い顔をしたお嬢さまが酔ったような目つきで見上げてくる。
手の中で、小さな愛理の掌がもそもそと動いている。
指先が掌の中心をなぞるみたいに。
恥ずかしそうな顔のまま、指でおねだりをしているみたいに。



――なんか、イイな
播磨はそう考えていた。
――いつもの自信満々の顔もそりゃイイけど、こんな顔をしてるお嬢もなんかイイ。
――お嬢っぽくねえけど、なんかお嬢みてえだ……
今のその姿こそが愛理の素顔に近いのだ、ということをこの頭と目つきの悪い不良は
気づいていない。気づいていないながらも、その顔を好きだという播磨は鋭いのか鈍いのか。

播磨は横たわっている愛理の立ち上がった乳首に手を伸ばす。
指先が掠っただけなのに、愛理の唇からは甘い声が漏れる。






愛理は背筋をビクンと痙攣させる。
――うそ!?
――触られただけなのに?
触れられた乳首から、ジンジンするような熱さが胸全体に広がっていく。
それは下半身の力が抜けてしまうくらい、気持ちいい。
――やだ
――どうして
――えっちなコだと思われる
愛理の脳裏にそんな思いが渦巻く。

考えがまとまらないうちに、愛理の白い首筋を播磨の唇が這う。
そうされながら、乳首を指で触られ、つねられ、もてあそばれてしまう。
ぴく、ぴく、とはじかれたように身体を泳がせる愛理。








そんな愛理の体臭が播磨の鼻をくすぐる。
どことなく甘いような、ほのかに香るようなそんな匂いを嗅ぎながら、
播磨は張り詰めきった男性器を愛理の股間へとあてがう。

800hauntedカレー その97 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:46:06 (p)ID:wTfVHEn6(10)
 じっとりと熱をもった愛理の陰部。内側から蜜をこぼしながら熱くとろけている
そこは、播磨の硬さを感じるとさらに熱さを増していく。
液体を亀頭にまぶすと、播磨はそれで愛理の入り口をゆっくりと圧迫していく。
嬉し涙を目尻にためた愛理の紅茶色の瞳が丸く見開かれる。
小さく開いた唇からは、まぎれもなく甘い喘ぎが漏れている。
焦点がうまく合っていないその瞳で見つめられると、播磨は胸が苦しくなるのを
感じる。心臓を鷲掴みにされたような感覚。入れたい。入れて無茶苦茶にしたい、
という想いと、大切に愛しみたい、という相反する感情が播磨の中に溢れてくる。
熱く脈動する男性を愛理の入り口にさらに強く押し付ける。
とろとろになっているそこは、驚くほどあっさりと播磨の侵入を許した。








ぎゅうう、と愛理は内側から自分が拡げられる感触を覚える。
播磨の勃起しきった硬い剛直が、自分に入り込んできている。
入り口を超え、中を広げられ、さらに奥へ。
もうこれ以上入らない、と思える深さをさらにこえて、一番奥にまで
播磨の硬いモノが押し入ってくる。

充満しきったソレを慣らすかのように、播磨は突きこんだまましばらく動かないでいる。
愛理は痛いわけではない。神経は張り詰めているし、普通なら痛く感じても
不思議ではないくらいの感覚なのだが、愛理にとっては呼吸が勝手に
浅くなるだけのことだった。愛理はそれを痛いとは感じていない。

ペニスがゆっくりと脈動をしているのが愛理にはわかった。
内側いっぱいに嵌められたその播磨の男性自身が、播磨の心臓と呼吸のリズムで
わずかに動いている。
「お嬢ンなか、柔らけえな」
ぽそりと播磨がそんな言葉を漏らした。
オンナノコをバカにして、だとか、私はモノじゃないわよ、とか、そういった考えは
今の愛理の脳裏には浮かばない。ただ嬉しさが湧き出てくる。全身の細胞を嬉しさで
暴れさせてしまうような高揚感が播磨と繋がっている女の子の器官から沸いてくる。


愛理は怖くなった。
好きになりすぎて、愛理は怖くなった。
――ヒゲがいなくなったら…
――コイツが、こんなことしてくれなくなったら…
――こんな、幸せな気持ちが夢のようになくなってしまったら…
考えただけで愛理は怖くなった。
――いつまでも、ぎゅっとされていたい。
――ずっと、こういう風に抱かれていたい。
胸元がジンジンとしびれるような感覚に全身を浸しながら、愛理はそれだけを考えていた。
――スキ
愛理の瞼の奥から涙が溢れてくる。
――ヒゲのこと、スキ。大好き!
わずかに残った理性と照れがそれを口にはさせない。でも、愛理の心の中には
そんな声しか存在していない。

801hauntedカレー その97 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:50:44 (p)ID:wTfVHEn6(10)
 ゆっくりと抽送が始められる。
播磨はその長い男性器の全体を使うかのように、愛理の一番奥深くから
入り口近くまでゆっくりとピストン運動を始める。
雁首の高い、播磨の肉の凶器が愛理を蹂躙していく。
気位の高いこの金髪のお嬢さまの内側を拡げながら、播磨の肉槍は粘膜を
ゆっくりと、しかし確実に擦りあげていく。
じゅうぶんに分泌された愛理の愛液が、狭い肉穴のなかを潤しているので
きつ過ぎるいうことはない。ゆっくり引きぬかれ、押入れられるたびにさらにその液が
愛理の奥深くから湧き出て播磨の肉棒とシーツを濡らす。


播磨を受け入れている陰部。柔らかな粘膜で、愛理は播磨を感じている。
――ぎゅってされて、じゅぼじゅぼってされて……
愛理は昂奮と快楽に幼児化してしまいそうな脳でそれだけを想う。
――えっちな、えっちなことされてて、うれしい!……うれしいよ、ヒゲ……

押し入れられ。引き抜かれ。押し込まれ。引き出され。
抽送のたび、愛理の粘膜に伝えられる刺激。
心の底から大好きな男と粘膜同士で触れ合えるという幸せ。
その多幸感に酔いながら、愛理は呆けた頭で考える。
――ずっと、こうされてたい
涙にまみれた瞳を開くと、上気した播磨の顔がすぐ近くにある。
その顔は快感に溺れているようでもあり、また必死に快感をこらえているようでもある。
――ヒゲが、気持ちよくなってくれてる……
それだけで愛理はゾクゾクするような恍惚を味わってしまう。
自分の大好きな男が、自分の身体で快感を覚えている、というのは
愛理にとってこの上ない幸福なことだった。

――もっと。ずっと。ずーっと。
こうされていたい、と愛理は想った。指と指の間に、播磨の指を感じて。
おっぱいをぎゅっ、ぎゅっ、と握るように愛撫してくるもう片方の掌の熱さを感じて。
快感の頂点への一方通行の道を進んでいくほかに愛理にはなにもできなかった。
――ヒゲが、私以外の女とこんなことするのはイヤ。
――私とだけ、こうしてて欲しい。
――コイツ以外の男となんて、考えられない。
亀頭が愛理の女の子を広げる度に。播磨の脈動するペニスが愛理を蹂躙する度に。
この恋する少女は心の底からそう想っていた。

「……ぅくっ」
播磨の喉から漏れる快感の喘ぎ。
その声を聞くだけで、愛理の粘膜はさらに潤いを増していく。


播磨の掌が、愛理の乳房の形を変えていく。
持ち上げられ、摘ままれ、押し動かされ、ひねられる。
乳房全体が好きなようにされてしまっている。
播磨が喜んでいてくれてる。
コイツが、自分のおっぱいを触って喜んでいてくれてる。
その度に愛理の女の子はキュンキュンと嬉しがっている。
子宮口が体内でせり上がり、突きこんできている播磨の男根とキスを繰り返す。
一番深くでコツン、コツンという接触は愛理の全身から力を奪っていく。
もう愛理には顔を取り繕う余裕などなくなっていた。眉をハの字に折り曲げ、
播磨の腰に巻きつけた長い足に力をこめながら、播磨の男性を受け入れること、
もっと深く受け入れることしか考えていない。
子宮の位置を教えられるたびに、唇から甘く切ない声が漏れていく。

802hauntedカレー その99 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:54:58 (p)ID:wTfVHEn6(10)
 相変わらずゆっくりと動いている播磨。そんな播磨は不意に愛理のへその下辺りに
手のひらをあてがった。
そのまま擦るように、愛理のおへそ辺りの腹を押し何かを確認するように手を動かす。
「ひゃっ」
驚いて愛理はヘンな声を出してしまう。
「……」
「な、なによっ!?」
「いや、入ってるの、判るかと思ってよ」
播磨の掌からじんわりと熱が伝わってくる。
「わ、わかるわけないじゃない!」
「そうか」
純粋な幸福感。
愛理は今まで感じたことのない多幸感が自分を包んでいることに気づいた。
掌の大きいとこ。すごく優しいこと。その手が、自分を素敵に描いてくれたこと。
愛理はその掌を嬉しく想う。そんな手で撫でられて、触られて、ただ幸福だと想う。
胸の中になにかが膨らんでくる。愛しさで破裂しそうなソレは、愛理を酩酊させ
さらなる快感の深みへと引き込んでいってしまう。

「悪ぃな」
播磨が手を離そうとする刹那に、愛理はその掌の上から自分の手を押し当てる。

「……こ、こうしてても……いい、わよ」
優しい熱が離れるのがイヤで、愛理はそう播磨にささやいた。
「そ、そうか…」
そう言われた播磨は、躊躇しながらも手指で愛理を弄っていく。
おへそを指で弄られる。
へその下あたりを掌で優しく撫でられる。
くすぐったさと、暖かさ。
――突きこまれているコイツの…………お、お、おちんちん………
――その入っている所、その上を撫でられると……すごく、気持ちいい。
子宮の上を触られる。愛理の体の芯が熱くなる。
――まるで、魔法の指みたい。
――コイツが触ってくれるだけで。
――コイツの指が揉んでくれるだけで。
ゾクゾクしてくる。
腰の裏側にざわざわという騒がしい疼きを感じる。
勝手に筋肉が動いて、コイツをもっと感じたいと思ってしまう。




ちょっと前までは、こんな関係になるとはちっとも思ってなかった女。
ソイツが、自分の体の下でヘンな声を上げている。
柔らかい。女ってこんなに柔らかいんだと実感してしまう。
突いてキモチイイだけじゃない。
この女が、切なそうな顔をしてると、胸が苦しくなる。
指が絡んでくる。そんな指の細い感触が播磨を興奮させていく。
左手で愛理の掌を受け止めながら、右手を愛理の子宮の上あたりから
下に動かしていく。
掌をさらに下に動かすと、愛理の恥毛に行き着く。
濡れた恥毛のシャリシャリという手触りが面白くて、播磨は思わず手指でもてあそんでしまう。

薄くしか生えていない金色の和毛はべったりと蜜に濡れて、愛理の身体に
張り付いてしまっている。
そこを撫でられると、愛理はえもいわれぬ快感に心を躍らせてしまう。

柔らかい部位に触れられる。トクトクと充血している、女の子の肉の芽に播磨の指がかすめる。

803hauntedカレー その100 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/15(月) 02:57:04 (p)ID:wTfVHEn6(10)
 瞬間、愛理の体の芯がぶれた。
ぶるり、と全身が一瞬硬直した後で弛緩する感じ。
――そんなっ!?
愛理は体の芯がもっと甘くほどけていくのを感じる。
――もっと。もっと深く、キモチよくなれるなんて!?
愛理は夜中に播磨を想ってこっそりと一人でシてしまったことがないではない。
陰部を擦りながら、乳房を自分で握る。その感触を播磨のものだと思いながら絶頂へと
駆け上がっていったことは何度もある。
包皮に覆われたクリトリス。そこをいじるとキモチイイ、と知ってはいたが
生の感触の怖さに下着の上や、指で触れるか触れないかのかすかな愛撫しか加えたことはない。

そんな敏感すぎる愛理の女芯に、播磨の無骨な指が触れている。
脳の中の快楽神経を直接触られているみたいな快感。
後ろ暗いほどの恍惚感。
女の子の肉のトンネルで、播磨の力強い剛直を受け入れながら、クリトリスを責められて、
愛理は呼吸ができないくらいの快楽に溺れてしまう。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今日はここまでー

いや、その、ゴメン。ラス3とか言いつつエチシーンの最後まで行けなかった。
次回投下はなるべく早くしたいと思うのでまっててクレイ。
エチは今作のなかでは次で最後だと思うのでシチュのリクエストあったら入れられるかも。
んでわ!感想クレクレ――

878hauntedカレー その101 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/26(金) 02:52:13 (p)ID:g7rYrbCp(5)
>>803の続き。シーン的には>>796-803と一体なのでそこから助走をつけて読んでくれるといいとおもう。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
女の子の芯を触られて、愛理は何もできなかった。
浅く呼吸を繰り返す以外、なにもできない。
女の子の器官に深く播磨を受け入れたまま、播磨の指と腰の動きに体を支配されてしまう。

播磨の肉竿が愛理の中をこすり上げる。
襞が雁首で掻かれると、愛理の呼吸は止まってしまう。
播磨の太い指が包皮ごとクリトリスを押しつぶすように刺激する。
甘い電気が脊椎の中で暴れる。チリチリという白い電流が愛理の視界を焼く。
唇が勝手に開き、聞かせたくない甘い声を吐き出してしまう。


恥ずかしい。
醜態を晒してしまう。
――えっちな声を。いやらしい声を聞かれちゃう。
そう思って恐慌の只中にいる愛理の後頭部を播磨の掌が包む。
播磨はその頭を持ち上げるようにして自分の首筋にあてがう。
まるで、子供をあやして安心させるかのように。
自分の鼓動の音を聞かせて落ち着かせようとするかのように。


陶然とした表情で、愛理はその感触に酔っていた。
顔を預けているコイツの肌。
私のことを受け止めてくれている、コイツの身体。
じゅぷっ、じゅぷっ、という二人の結合部から漏れる水音も、
和毛ごしにこすられる陰核の快感も、すべて愛理を一番高みへ導いていく。


なんとなく「お嬢の髪の匂いが嗅ぎてえな」と思っただけの播磨の何気ない仕草に
そこまで萌えてしまうのは、
それだけこのお嬢さまがこの馬鹿に惚れているからなのかもしれない。


――好き。好き。大好き。
愛理は心の底からそう思う。
播磨にどんなことをされても、播磨にどんな声を聞かれても、もう恥ずかしくない。
乳房に播磨の手が触れている。
ゴツゴツした、無骨な指。
その手で揉まれるだけで、すごく嬉しい。
――コイツが、揉むのが好きだから。
――コイツが、大きなおっぱいがスキだって言うから。
だから愛理は胸が大きくなってよかったと思う。
ぎゅ、とされるたびに愛理の下半身の熱くなった粘膜がひく、と反応する。

――播磨。ヒゲ。好き。もっと。
――先っぽをきゅっと摘まれながら、とろとろになったあそこをコイツの……
お、おちんちんで、突かれる…の、すごい…気持ちいい……
全身の、播磨に触られているすべてのところから、体が溶けていってしまいそうな感覚。
そんな錯覚に陥るくらい、このお嬢さまは昂ぶっている。

肉穴の最奥を播磨に突付かれている。
子宮の位置を確認させられてしまう。
太い指で肉の芽をひねり倒されて、全身がビクリと踊る。
乳房を力強く握られ変形させられると、そこから切なくて狂おしい感情があふれ出す。




879hauntedカレー その102 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/26(金) 02:52:50 (p)ID:g7rYrbCp(5)
 愛理は達してしまうのが怖かった。
イキたくなかった。もっと、もっとずっと播磨にこうされていたかった。

抑制も、仮面もすでに愛理には存在していない。
身体の上で、自分を貪ってくれている、大好きな男。
その男に自らの体を捧げ続ける以外に愛理にはなにも無い。
受難の法悦に打ち震える殉教者のように。
ただそれを受け入れ、その身を捧げている。
いやらしい水音が播磨の部屋に響き渡る。
切ないあえぎ声が部屋中に満ちる。
愛理の脳内に溢れる想いが唇から勝手に漏れ出してくる。
この気の強い傍若無人なお嬢さまの唇が、今はすっかり素直になってしまっている。


――大好き。好き。やめないで。
頭の中だけで言っていたつもりの言葉。悦楽に蕩けたお嬢さまの脳は、
気持ちをそのまま唇に乗せていってしまっていた。

「スキ」「もっと」「ヒゲ」「大好き」「好き」「好きっ……」

そんな愛理の意識の断片が声になって播磨の耳に飛び込んでくる。
それが聞こえているのか聞こえていないのか、播磨はそう口走っている少女を
骨がきしむほどキツく抱きしめる。
自分の身体の下で、女王様然としたお嬢さまが恍惚の表情で足掻いている。
その顔。その表情。その瞳。
それを感じる播磨自身がさらに固さを増していく。
押入れ、掻き出し、突き込み、引き抜く。
その繰り返しの中、愛理の粘膜は刺激を受け続け播磨も快楽の頂点へと近づいていく。
そして播磨が一際深いストロークを打ち込んだ瞬間、愛理の限界は弾け飛んだ。



愛理の腰が無重力の中をさまよい、脳が内側から白く炙られるような感覚。
全身の神経が甘く切ないシアワセな電流に感電する。
理性は蒸発し、愛理はふっくらとした唇を「あ」の途中に開いたまま、喉の奥から
かすれた悲鳴を上げ、少女は昨日から数えて何度目かの絶頂に達した。






真っ白い肌を薄赤く染めながら、甘い声を漏らしている女。
播磨の体の下で、愛理は喉を逸らせてもはや声にならない声で絶叫している。
眉根を寄せて、快感に歪むその表情。
快楽に酔ってるような顔。幸福そうな表情。蕩けたような目の色。

金色の中の、そんな愛理の顔に播磨は打ち抜かれた。
お嬢さまの薄い色の瞳。快感に苦悶している顔。弓なりに逸らせた身体。
ぷっくりとした、発情した乳房。裸の身体。
それら全てが、播磨の心を打ち抜いた。

880hauntedカレー その103 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/26(金) 02:53:23 (p)ID:g7rYrbCp(5)
 それら全てが、播磨の心を打ち抜いた。

その顔を目にした瞬間、播磨のなかの限界が突破されてしまった。
肉竿に加えられる心地よい感触だけではなかった。
雁首を締め上げる、ひくひくと痙攣する愛理の媚粘膜の襞々の快感だけではなかった。
播磨は、身体の下の少女の絶頂の表情を見て、イってしまった。
「うっ…くぁっ……」
押し殺した喘ぎを漏らしながら、播磨は愛理の一番奥に噴射してしまう。
びゅるっ、びゅるっ、と音がしそうなほどの激しい奔流。


絶頂のなかにいる愛理は、自分の中が熱くなるのを感じた。
愛理の内側、女の子の器官の一番深いところ。
そこに、愛理は熱い滾りを感じた。
叩きつけられる、焼けそうな熱い波。熱い液体。
播磨以外の誰にも許したことのないそこを、播磨の体液が満たしていく。
播磨が気持ちよくなってくれた証拠。
それが、愛理の膣のなかに放たれる。
子宮口目掛けて噴き上げられる。
言葉にできないくらいの嬉しい気持ちの奔流が、愛理の子宮から全身にかけめぐる。

すでに高みに押し上げられていた愛理は、呼吸すらできなくなる。
気持ちよさの一番上の、さらに上。愛理の肉穴の中で生じた白い爆発は
愛理を強制的にそこに連れて行ってしまう。
そのつややかな唇は声のない「あ」をつくり、つぶらな瞳の瞼は半分閉じられたまま、
柔らかな小さな吐息を漏らしながら愛理はこの上ない幸せな失神へと落ちていった。









それが数秒だったのか、数分だったのか愛理にはわからない。
体に抱きつかれている感覚で愛理は意識を覚ました。
力強い腕。それが体に巻きついている。
自分の体の上から太い腕が肩を抱きしめていてくれている。
ヒゲが、金髪の中に指を差し入れて、後頭部を掴んで自分の首筋に
愛理の額を押し付けている。
暖かい。汗でぬれた肌のにおいがする。


――ヒゲ。
――ヒゲが、ぎゅってしてくれてる……


今までエッチしたとき、播磨が果てた後にすぐ離れてしまうのが愛理には不満だった。
それは射精をしてしまえば女の体になんか興味がなくなる、というオスの本能に近い
行動なのだが、もちろん動物よりもフクザツなこのお嬢さまはそれに納得するわけも
なかった。

881hauntedカレー その104 ◆F57im1gMT.:sage :2007/01/26(金) 02:54:21 (p)ID:g7rYrbCp(5)
 その播磨が、イってくれた後にこうして自分を抱きしめていてくれてる。
体が繋がったまま、熱いほとばしりを中に押し込めたまま、こうして
抱きしめていてくれている。
それは、愛理にとって何より幸福なことだった。
キスされて、おっぱいやあそこを触ってもらうことよりも。
自分の体で快感を貪って貰うことよりも。
播磨の固くなったオトコで女の子の中の部分を甘く擦られることよりも。
今みたいにこうして、満ち足りた暖かさに漂いながら、しっかりと抱きしめてもらうことは
愛理にとって純粋な幸福感の浴槽に漬かっているようなものだった。
うまく言葉にならない呟きは、このお嬢さまの赤心のまま。
播磨の耳に囁かれる睦言は、沢近愛理という少女の、心の底からの気持ちそのものだった。

「スキ…だいすき」

全裸で、ノーガードの状態で耳元にそんな言葉を囁かれた日には、男なら
どうにかならないほうがおかしい。

播磨は暴走した。
わけがわからない、身体の内側から溢れてくる奔流。
制御できない感情と興奮と使命感に翻弄されながら、
抱きしめているお嬢さまの唇を奪っていた。



ぱっ、と言うような音を立てて唇が覆われる。
播磨の唇が、愛理の半開きの唇に押し当てられる。
さっきまで快感の吐息を漏らしていた愛理の唇が、再び播磨のものにされてしまう。


全裸で播磨にのしかかられながら、膣の奥深くに熱い精を放たれて、体を深く
繋がらせたまま、唇と舌を奪われる。

体の全部をコイツのものにされてしまっているみたいで。
すべてを捧げることができて幸せで。
愛理はキスされながら、嬉しい涙をこぼしていた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今日はここまで。あと2回で完結予定。感想おくれー
926hauntedカレー その105 ◆F57im1gMT.:sage :2007/02/04(日) 03:01:02 (p)ID:8V6lte6A(8)
>>881の続きー
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エンジンの轟音と風を切る音。腰に伝わってくる振動。
生まれて初めてバイクの後ろに乗る愛理にとっては全てが目新しい。

道路と周りの世界がすごいスピードで後ろに流れていく。
上を見ると空と雲とがゆっくりと動いている。
――風がなくても、雲って流れるんだ。

スピードを上げるバイクの後ろで。
周囲に車がいても、道や町に人が溢れてても、そんなのには関係なく二人っきりになれる。
動いている二人だけの世界。

――バイクっていい。素敵だわ。
愛理はそう思いはじめていた。
ヒゲの広い背中に抱きついていられるから。
播磨の大きな体に腕を廻していられる。
愛理の鼻に感じる皮ジャンの匂い。
その厚い皮を通しても播磨の体温が伝わってくる。
被らされたヘルメットに残ったヒゲの体臭。
愛理は体を播磨の背中に押し付ける。
大きな背中に額を押し付けながら、愛理は好きな男の筋肉を感じている。



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えっちの後の、なんとなく気恥ずかしい雰囲気のままカレーの朝ごはんを食べた二人。

播磨がなんとなくそわそわしながら愛理に尋ねた。
「……お嬢」
「な、なによ?」
「今日、オメエ暇か?」
「……」
ドキン、と愛理の胸が高鳴った。
播磨が。このバカが。女心のこれっぽっちもわかってない、愛しい馬鹿な不良が。
――私のこと……誘ってくれてる?デートに?まさか?そんな?
心臓が愛理の胸の中で暴れている。足元から全身に、嬉しさが這い登ってくる。

「なんだよ? なんか予定でもあんのか?」
答えられない愛理に播磨はぶっきらぼうにさらに問いかける。
「……と、とくに予定は無い……わよ」
それでもつい素直になれない愛理は強がりを言ってしまう。誘ってもらえて嬉しいのに。
嬉しくて嬉しくて仕方が無いのに。唇が勝手にそう動いてしまう。
愛理は深い悔恨の念で死にたくなる。
「……じゃあよ、ちょっと付き合え」

スカートでバイクに乗せるわけにはいかないと、播磨はジーンズとTシャツを渡してきた。
絃子のだから気にすんな、と播磨は言ったのだが自分が家主の不在の間に勝手に
上がりこんでいると思っている愛理は躊躇する。
「いいから気にすんなっつの」
そう言いながら背を向ける播磨。
播磨は革ジャンを着ながら、靴を履いている。
「早くしろよ」
そう言われたら、愛理は言うままにするしかない。

927hauntedカレー その106 ◆F57im1gMT.:sage :2007/02/04(日) 03:01:47 (p)ID:8V6lte6A(8)
 そう言われたら、愛理は言うままにするしかない。

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そして今、愛理は播磨のバイクの後ろにまたがっている。
播磨のバイクは国道を飛ばして郊外へと走っていく。

愛理は自分がとても弱くなったと感じるときがある。
播磨がそばに居ないときや、播磨と触れ合ったあと。
突然、一人では立っていられないくらいの不安感に襲われることがある。

以前だったら、誰かに依存することなんて考えられなかった。

自分にはできないことなんか無い。
昔はそう思っていた。
どんなことだって自分にはできないことは無い。そう信じていた。
今は違う。
絶対にできないことがある。
播磨と離れ離れになることなんか愛理にはとてもできない。
――このバカと会わないでいることなんか、絶対にできやしない。
――コイツに撫でられたり、触られたりしないで生きていくことなんか……
絶対、絶対できっこない。

沢近愛理という少女が持っていた、誰にも弱みを見せないという強さ。
そんな強さには逆に脆いところがあるのかも知れない。

このお嬢さまは今や「弱さ」を知った。

誰かを好きになる、という弱みを知ってしまった今では
それなしで生きていくことができない。
そんな沢近愛理という少女は、こうして好きな男の背中に身体を押し付けながら、
強い風の中でその名を呼ぶことしかできない。
そんな風にくっついていても、愛理の心にはどこかしら不安が生じてしまう。
好きで、大好きで、何よりも大切な男。その播磨が、いつか自分のそばから
いなくなってしまうかもしれないという不安。
その不安を薄れさせようと愛理は播磨の背中によりいっそう強くしがみつく。
体を押し付け、革ジャンの背中に密着すればその不安が消えるかのように。
……消えはしない。

愛理は知っている。その不安が消える魔法の言葉を。
しかし、愛理が大好きなこの男はそんな言葉を口にしたりはしない。
「好きだ」「愛してる」
たったそれだけの言葉で、この気の強いお嬢さまは心の底からの平安を
得ることができる。でも、この頭の悪い不良はそんな言葉を口にしたりはしない。
だから愛理にできるのは、こうして少しでも強く播磨の身体と触れ合うことだけだった。

928hauntedカレー その107 ◆F57im1gMT.:sage :2007/02/04(日) 03:02:54 (p)ID:8V6lte6A(8)
 播磨は困惑していた。
どうにも、さっきから自分は自分らしくないことばかりしている。
バイクの後ろに女を乗せて走るだなんて軟派極まりないマネをしている。
今までだったら馬鹿にしていた行動。それを今、自分がしている。
いったいどうしたのか、なんでお嬢をこんな風に誘ってしまったのか、
播磨にはわからない。

強いて言うならば、朝飯を食った後で愛理が一瞬見せた寂しそうな表情が原因
かもしれない。気が強くていつも自信満々なこのお嬢さまが一瞬だけ見せた、
切なそうな表情。

それは実のところ「帰らなくちゃいけないのかな」という愛理の内心の不安が
取らせた表情だったのだが、普段まったく鈍いこの播磨拳児という男は
不思議にその表情に反応してしまった。

播磨拳児が知っている沢近愛理というのは、いつだって自信に満ちていて
世界の中心が自分だ、みたいな顔をしている女だった。
そんな女の不安そうな表情を播磨は見てしまった。
播磨は愛理の怒ってたり、バカにしてたり、不機嫌にしてたり、笑ってたりしてる顔は
何度も見たことがある。
なにかに酔ったようなエロい顔だって、わけのわからない言葉をわめきながら
喜んでいる顔だって、播磨は見たことはある。
でも、その顔が、どこか不安そうに歪むのは、播磨には耐えられなかった。
バカにされても、嘲笑されてもいい。
コイツに何か言って、そんな顔をさせないようにしなければいけない。
気がついたら、播磨は愛理をデートに誘ってしまっていた。
計算でもなんでもない、ただの反射的な行動で。

そんなことを考えながら播磨はバイクを走らせる。
国道を快調に走りながら、播磨は自分の腰に廻された愛理の手が震えていることに気づいた。



播磨は急にバイクを路肩に寄せて止めた。
「…ど、どうしたの?」
尋ねる愛理に、播磨は黙って着ている皮ジャンを脱いで差し出す。
「え……」
「寒ぃだろ。コレ着てろ」
そう言う播磨は白いTシャツしか着ていない。
「あ…あんたこそ寒いんじゃないの」
「いいから着ろっての。俺はお嬢なんかよりは頑丈なんだからよ」
そう言って播磨は皮ジャンを愛理に押し付けてさっさとバイクにまたがる。
「ほら、早く着ろって」
「…うん」
播磨の皮ジャンに袖を通す愛理だが、袖は余りまくり、裾は腰にまで達している。
古びた皮とコイツの汗の匂い。
深く息を吸い込むと体中が好きな男の匂いに包まれるみたいで、愛理の胸の奥は苦しくなる。

――コイツは……好きだとか…言ってくれないけど……
――愛してるとか、言ってくれたりしないけど……
――私のこと、大事に思ってくれてる…
――心配して、気にかけて、女の子だって扱ってくれてる……
播磨のほんのささいな気遣いだけで、愛理は頭の芯がクラクラするくらいの喜びを感じている。
バイクの後ろにまたがると、愛理は播磨の腰に腕を廻す。
全身を播磨の匂いで包まれて、胸には体温を感じる。

走り出すバイク。
愛理は播磨と一緒に風の壁に包まれている。
まるで二人の他には世界など存在しないかのよう。
身体の芯から、愛理は幸福を感じていた。

929hauntedカレー その108 ◆F57im1gMT.:sage :2007/02/04(日) 03:03:47 (p)ID:8V6lte6A(8)
――やめときゃよかった
革ジャンを着た愛理がまたバイクに乗ってきた瞬間、播磨はすぐにそう思った。

――プルプル震えてたから、てっきり寒がってるのかと思って渡したのによ
このお嬢さまは前よりもっときつくしがみついて来ている上に、革ジャン越しだった
お嬢さま胸の膨らみが、今はもうお互いのTシャツ越しだけで触れ合っている。

播磨は背中がくすぐったく感じる。
柔らかい、お嬢さまのふくよかな胸の小山が背中に押し付けられている。

それは痒いような、なんとなく不安で不安定な感じがする。
すごくか弱くて、守ってやらなきゃならないような弱々しい女の子。
自分の背中にいるのはそんなモノのような気がする。
しかし同時に、とても暖かくて優しいような感触を感じてもいる。
ふっくらとした、柔らかな体が播磨の背中に押し当てられている。
その触れあう身体から、じんわりと熱が伝わってくる。
優しくて。柔らかくて。暖かくて。
その熱は、播磨の身体の芯を甘く痒くさせる。
この頭の悪い不良少年の芯の部分を少しづつ、ほんの少しづつ変質させていった。
今日だけではない。
播磨拳児は、初めて愛理の身体を抱いたその日から変わりはじめていたのかもしれない。










カン、カンとバイクのエンジンの冷える音がする。
鳥の声。風の音。波が砕ける音。
それ以外の人工の音は全然しない。

そこは、海を見下ろす岬の一角にあった。
国道から分かれた曲がりくねった山道。
そこから少しだけ外れた、草の生い茂った空き地の隅。
大きな倒木がベンチのように転がっている。

そこから見下ろす海は遅い春の太陽の輝きを受けてキラキラと光っている。
どこまでも青い空。夏を予感させる白い雲。山並みの間から覗くそんな見事な光景が
愛理の前に広がっていた。

「俺はバカだし、ビンボー人だからお嬢がナニをしたら喜ぶのかわかんねえ」
「……」
「だけどな、俺は落ち着きたいときとか、一人で考えたりしたいときはココに来んだ」
「……」
「……誰にも教えたことはねぇけどな」
愛理は黙ったまま播磨のすぐ横に腰掛けている。
二人きり。
愛理はまるで、この世界にコイツと二人きりでいるかのような気分になる。
風の音。木々の揺れる音。遠くに山鳥の鳴く声。
それ以外の音はまるでしない。人工の音がまるでない世界。
人類が滅んでしまって、たった二人だけ生き残ったかのような静けさ。
愛理はそんな世界にいるかのような妄想に囚われる。

930hauntedカレー その109 ◆F57im1gMT.:sage :2007/02/04(日) 03:04:27 (p)ID:8V6lte6A(8)
 愛理の沈黙を「呆れられている証拠」だと取った播磨がつぶやくように言う。
「……つまんねえトコに連れてきちまったかも知れねえな。……悪ぃお嬢」

「ヒゲ」
「…なんだよ」
「次は、お弁当作って来るから」
「……」
この風景が好きな播磨は、胸を突き上げるような奇妙な気分に浸っていた。
自分が好きなものを、コイツは嫌いなわけじゃないみたいだ。
そんな気分は播磨をなんとなく暖かい気持ちにさせる。
「……」
それきり黙っているお嬢さま。
そしてその女の子は、こてんと播磨の肩に頭を預けてくる。


気が強くて、暴力的で、凶悪で、なにかってーと噛み付いてくる金髪のお嬢さま。
それが、今はまったく無警戒に身体を預けてきている。
「……ありがとよ」
不器用な不良少年にはそう言うことしかできなかった。
もしもこの播磨拳児という男が多少なりと女心がわかる奴だったなら、もう少し
気の利いた台詞を口にできていただろう。
もっとも、播磨がそんな器用な男だったならばこのお嬢さまもここまで惚れることは
なかっただろうが。


とにかく、そんな朴訥な言葉が愛理の胸の中を温かくしていく。
愛理の心の中を暖かくしていく。
全身の骨が幸せで、嬉しさで、悲鳴をあげている。
骨の芯が蕩けてしまいそうなくらいの嬉しい気持ちが愛理を高揚させる。
ドキドキしている音が聞こえるんじゃないかと心配な愛理は
どうでもいいことを口にする。
「……ヒゲ。アンタ、好き嫌いとかある?」
「いや。オメエが作ってくれるならなんでもいいぜ」

――ヒゲの言葉は、ズルい。
愛理はいつもそう思う。
――こっちが、なんの警戒もしてないときに、急に、そんなこと、言うなんて……
愛理にはもう、我慢も抑制も効かなかった。


急に抱きついてきた金髪のお嬢さま。
ぎゅうう、と自分の胸に抱きついてくる金色を見ているうちに播磨は、
不思議に嬉しい気持ちになってしまう。
この気持ちがなんという気持ちなのか、致命的に鈍くてバカなこの不良少年には
わからない。

それが判るまでには、もう少しの時間が必要だった。
あと一年。それくらいの間、このお嬢さまと何度も何度も抱き合い、キスをし、
深く繋がり、優しい気持ちに浸った後なら播磨にもそれが判るだろう。
それが「好き」という気持ちなのだと。



いつしか播磨の掌は愛理の金髪を優しく撫でている。
暖かい、大きな手のひらに包まれる快感。
優しい不良の手で撫でられながら、愛理は心の底から暖かさを感じていた。
昨日の夜遅くまでの運動に疲労してたのか、それとも朝起きぬけの播磨とのスポーツで
疲れていたのか、愛理は瞼の裏の色のまどろみに漂いながら、恍惚とした表情のまま
播磨の膝の上で眠りに落ちていった。
最終更新:2008年01月06日 04:57