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&sizex(6){&bold(){清水寺}}
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ほか
&ref(kiyomizudera.jpg)
&sizex(5){&color(red){概略}}
&bold(){清水寺}(きよみずでら)は、京都市東山区にある寺院。宗派はもと法相宗に属したが現在は独立して北法相宗大本山を名乗る。山号は音羽山。本尊は[[千手観音]]、開基(創立者)は延鎮上人。また、石山寺(滋賀県大津市)、長谷寺(奈良県桜井市)などと並び、古くからの観音霊場として知られる。[[西国三十三箇所]]観音霊場の第16番札所でもあり、[[古都京都の文化財]]の一部として世界遺産に登録されている。
&sizex(5){&color(red){歴史}}
宝亀9年(778)、大和国子島寺(奈良県高市郡高取町に現存)の僧・延鎮が、夢のお告げで霊泉を訪ねて辿りついたのが、現在清水寺が建つ音羽山であった。この山には数百年も修行を続けているという行叡居士(ぎょうえいこじ)という修行者(観音の化身ともいう)がいた。行叡は「自分はこれから東国へ旅立つので、後を頼む」と言い残し、去っていったため、延鎮は行叡居士が残していった霊木に観音像を刻み、草庵に安置した。これが清水寺のはじまりという。その2年後、鹿を捕えようとして音羽山に入り込んだ坂上田村麻呂は、修行中の延鎮に出会った。田村麻呂は妻の高子の病気平癒のため、薬になる鹿の生き血を求めてこの山に来たのであるが、延鎮より殺生の罪を説かれ、観音に帰依して観音像を祀るために自邸を本堂として寄進したという。後に征夷大将軍となった田村麻呂は、無事に蝦夷を平定し都に帰ることができた。延暦17年(798)、延鎮と田村麻呂は協力して本堂を大規模に改築し、観音像の脇侍として[[地蔵菩薩]]と[[毘沙門天>四天王]]の像を造り、ともに祀ったという。延暦24年(805)に坂上田村麻呂が寺地を賜り、弘仁元年(810)、嵯峨天皇の勅許を得て公認の寺院となったことが史実とされ、この頃に本格的な寺観が整ったようである。清水寺は『源氏物語』、『枕草子』、『更級日記』などの古典文学に言及されており、『枕草子』では「さはがしきもの」の例として清水寺の縁日の日を挙げており、平安期に既に多くの参詣者を集めていたことが伺われる。また清水寺は京都では珍しい法相宗(南都六宗のひとつ)寺院で、長らく興福寺の支配下にあった。本堂をはじめとする伽藍はたびたび焼失し、現在の本堂は寛永10年(1633)、[[徳川家光>徳川氏]]の寄進による再建である。他の諸堂の多くはこの年に再建されている。
&sizex(5){&color(red){伽藍}}
東大路通から清水寺までの約1kmの坂道は清水坂と称され、道の両側には観光客向けのみやげ物店などが軒を連ねている。境内は標高242mの清水山(音羽山)中腹に石垣を築いて整地され、多くの建物が軒を接するように建ち並んでいる。
***本堂
[[徳川家光>徳川氏]]の寄進により寛永10年(1633)に再建。「清水の舞台」で知られる。寄棟造、檜皮葺。正面左右に入母屋造の翼廊が突き出し、多くの長大な柱(139本という)が「舞台」と呼ばれる山の斜面にせり出した部分を支える舞台造。内陣には、秘仏本尊の[[千手観音]]、[[毘沙門天>四天王]]、[[地蔵菩薩]]をそれぞれ安置する3基の厨子が置かれ、本尊厨子の周囲には[[千手観音]]の眷属である二十八部衆と風神雷神像が安置される。本尊の[[千手観音]]立像は、42本の手のうちの2本を頭上で組み合わせる特殊な形。この様式を持つ[[千手観音]]は清水型と呼ばれる。33年に1度開扉される秘仏であり、平成12年(2000)3月3日から12月3日まで開扉された。
***奥の院
本堂より小規模ながら、崖にせり出した舞台造の建物である。本堂と同様に[[千手観音]]、[[毘沙門天>四天王]]、[[地蔵菩薩]]、二十八部衆、風神雷神の諸仏を安置する。本尊の秘仏[[千手観音]]坐像は、鎌倉時代の作で像高69cm。正面・右・左の3つの顔をもち、頭上に25の小面を乗せた特異な形の像で、平成12年(2000)に重要文化財に指定されている。平成15年(2003)には3月7日から12月7日まで243年ぶりに開帳された。
***随求堂
塔頭慈心院の本堂で、江戸中期に再興された。衆生の願い・求めにすぐに随って、すべて叶えてくれるという大功徳をもつ本尊随求菩薩(秘仏)を祀る。堂下には随求菩薩の胎内に見たてた真っ暗な空間を大数珠をたよりにお詣りする「胎内めぐり」がある(有料)。
***仁王門
丹塗りの美しさから赤門とも呼ばれる。入母屋造、檜皮葺で仁王像を安置する。
***三重塔
西門の横に建ち、三重塔としては日本最大級の高さ約31m。寛永9年(1632)に再建された。各重の横木に桃山様式の文様を残すと共に平安後期に完成された和様式が保たれた建築物。初層内陣には[[大日如来]]像をまつり、四周の壁や天井、柱などには[[密教]]仏画や飛天、龍などが極彩色で描かれている。内部は通常非公開。
***子安塔
本堂の南、錦雲渓を隔てた丘上に建つ。江戸初期に再建。檜皮葺で高さ約15mと、やや小ぶりの塔。子安観音をまつり、安産や子育てに信仰を集める。もとは仁王門前にあったが、明治末に現在の場所に移築された。旧参道の「産寧坂(三年坂)」の名称は、この「産寧(安産)」の信仰にちなむものである。
***音羽の滝
こんこんと流れ出る清水は古来から清めの水として尊ばれ、今日でも参詣者が列をなして柄杓に水を汲み、六根清浄や所願成就を祈る。滝の祠には[[不動明王>明王]]と清水寺開祖の延鎮上人がまつられている。
&sizex(5){&color(red){主な塔頭・鎮守社}}
***成就院
境内北方にある、清水寺の本坊。室町時代中期、文明年間(1469~1487)に願阿上人により創建された。現在の建物は寛永16年(1639)に[[徳川家光>徳川氏]]の妹、[[和子>徳川氏]]([[東福門院>徳川氏]])の寄進により再興されたものという。「月の庭」と呼ばれる[[池泉回遊式庭園]]は江戸時代初期の作庭で国の[[名勝>名勝・特別名勝]]に指定されている。秋季などに行われる特別公開の時期を除き、通常非公開である。
***地主神社
本堂の北にある、清水寺の鎮守社で縁結びの神として信仰を集めている。本殿、拝殿、総門は寛永10年(1633)の再建。
&sizex(5){&color(red){文化財}}
***国宝
本堂
***重要文化財(建造物)
清水寺伽藍(仁王門 馬駐 西門 三重塔 鐘楼 経堂 田村堂(開山堂) 朝倉堂 鎮守堂(春日社) 本坊北総門 轟門 釈迦堂 阿弥陀堂 奥の院 子安塔)
地主神社(本殿 拝殿 総門)
***重要文化財(美術工芸品)
木造[[千手観音]]坐像(奥の院本尊) 木造[[十一面観音]]立像 木造伝観音・勢至菩薩立像 木造[[大日如来]]坐像 渡海船額(末吉船図・角倉船図) 板絵著色朝比奈草摺曳図(伝・長谷川久蔵筆) 鉄鰐口 梵鐘 木造[[毘沙門天>四天王]]立像(慈心院所蔵)
#blockquote(){重要文化財の仏像のうち、[[千手観音]]坐像は秘仏、その他の像は宝蔵殿に収蔵され非公開である。朝比奈草摺曳図(絵馬)は、京都市内の社寺に残る大絵馬のうち最古のものとして著名で、寛永6年(1629)の旧本堂炎上の際、これのみ焼け残ったもの。天正20年(1592)の奉納銘があり、筆者は[[長谷川等伯]]の子、[[久蔵>長谷川等伯]]とされている。}
***名勝
成就院庭園
&sizex(5){&color(red){拝観情報}}
住所 京都市東山区清水1
電話番号 075-551-1234
拝観時間 6:00~18:00(季節により変動あり)
拝観料 本堂拝観300円、胎内めぐり100円
アクセス 市バス「清水道」下車徒歩10分
駐車場 徒歩圏内(約10分)に市営駐車場あり(800円)
&sizex(5){&color(red){主な行事}}
1月1日より7日間 修正会
2月1日より3日間 修二会
節分当日(立春前日) 節分会
2月15日 涅槃会
3月5日 玄奘三蔵会
3月彼岸入り 春の彼岸会
4月8日 降誕会
4月初旬 春季・夜の特別拝観
5月23日 開山忌
8月1日より5日間 盂蘭盆法話
8月9日~16日 千日詣り(開白~結願)
8月14日~16日 宵まいり(夜の特別拝観)
8月15日 盂蘭盆法会
8月23日 地蔵盆会
11月13日 慈恩会
11月16日 落葉忌
11月中旬~下旬 秋季・夜の特別拝観
12月1日より3日間 仏名会
12月8日 成道会
12月12日 「今年の漢字」発表(事情によりずれる場合もあり)
&sizex(5){&color(red){その他}}
***ライトアップ・夜間拝観
春は4月初旬~中旬、秋は11月中旬~下旬に行われる。
***北法相宗 仏教文化講座
例月第二・第四日曜日に早朝7時半(冬期8時)より大講堂円通殿において開講。
***京洛六阿弥陀まいり
六阿弥陀縁日の正月15日・2月8日・3月14日・4月15日・5月18日・6月19日・7月14日・8月15日・9月18日・10月8日・11月24日・12月24日に阿弥陀堂にて催される。
***今年の漢字
日本本漢字能力検定協会が全国公募して毎年決定する、その年の世相に合う漢字一文字のことである。1995年から発表されており、毎年12月12日の「漢字の日」前後に京都の清水寺貫主により揮毫され、本尊に奉納される。
歴代今年の漢字一覧
1995年 : 震 兵庫県南部地震発生。地下鉄サリン事件により社会不安が拡大。
1996年 : 食 O-157による集団食中毒が多発して学校の給食などにも影響。
1997年 : 倒 大型企業倒産・銀行破綻が相次ぐ。
1998年 : 毒 和歌山毒物カレー事件の余波で毒物混入事件が多発。
1999年 : 末 世紀末。東海村JCO臨界事故発生。相次ぐ警察不祥事。
2000年 : 金 シドニーオリンピックで、田村亮子(現姓・谷亮子)が悲願の金メダル。初の南北首脳会談
2001年 : 戦 アメリカ同時多発テロ事件発生。 アメリカ軍によるアフガニスタン侵攻開始。
2002年 : 帰 初の日朝首脳会談。北朝鮮に拉致された日本人5人が帰国。
2003年 : 虎 阪神タイガース18年ぶり優勝。
2004年 : 災 新潟県中越地震発生。台風23号が上陸して多大な被害を与えた。
2005年 : 愛 愛・地球博の開催や純愛ドラマの流行、黒田慶樹氏と紀宮清子内親王の成婚など。
2006年 : 命 悠仁親王の誕生の他、小・中学生の自殺多発や北朝鮮の核実験、医師不足などによる命の不安。
2007年 : 偽 不二家や白い恋人、赤福餅など食品表示偽装、年金記録問題の発覚。
***京都検定出題
平成16年(2004)第1回京都検定2級出題
「清水寺成就院は、寛永6年(1629)に焼失したが、誰の寄進により再興したか。」
「次のうち西国三十三箇所霊場でないのはどれか。 (ア)長楽寺 (イ)今熊野観音寺 (ウ)清水寺 (エ)善峯寺」
平成17年(2005)第2回京都検定2級出題
「清水寺の塔頭である成就院の庭園は国の名勝に指定されているが、通称は何というか。」
「神社と主なご利益について誤っているものを選びなさい。 (ア)北野天満宮・学問の神 (イ)恵美須神社・商売繁盛の神 (ウ)白山神社・育児の神 (エ)地主神社・良縁の神」
平成17年(2005)第2回京都検定1級出題
「西国三十三所観音霊場のうち、第16番札所の寺院は( )である。」
&sizex(5){&color(red){リンク}}
清水寺オフィシャル http://www.kiyomizudera.or.jp/
地主神社オフィシャル http://www.jishujinja.or.jp/
----
#amazon(text,image,4062741989)
&sizex(6){&bold(){清水寺}}
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ほか
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&bold(){清水寺}(きよみずでら)は、京都市東山区にある寺院。宗派はもと法相宗に属したが現在は独立して北法相宗大本山を名乗る。山号は音羽山。本尊は[[千手観音]]、開基(創立者)は延鎮上人。また、石山寺(滋賀県大津市)、長谷寺(奈良県桜井市)などと並び、古くからの観音霊場として知られる。[[西国三十三箇所]]観音霊場の第16番札所でもあり、[[古都京都の文化財]]の一部として世界遺産に登録されている。
&sizex(5){&color(red){歴史}}
宝亀9年(778)、大和国子島寺(奈良県高市郡高取町に現存)の僧・延鎮が、夢のお告げで霊泉を訪ねて辿りついたのが、現在清水寺が建つ音羽山であった。この山には数百年も修行を続けているという行叡居士(ぎょうえいこじ)という修行者(観音の化身ともいう)がいた。行叡は「自分はこれから東国へ旅立つので、後を頼む」と言い残し、去っていったため、延鎮は行叡居士が残していった霊木に観音像を刻み、草庵に安置した。これが清水寺のはじまりという。その2年後、鹿を捕えようとして音羽山に入り込んだ坂上田村麻呂は、修行中の延鎮に出会った。田村麻呂は妻の高子の病気平癒のため、薬になる鹿の生き血を求めてこの山に来たのであるが、延鎮より殺生の罪を説かれ、観音に帰依して観音像を祀るために自邸を本堂として寄進したという。後に征夷大将軍となった田村麻呂は、無事に蝦夷を平定し都に帰ることができた。延暦17年(798)、延鎮と田村麻呂は協力して本堂を大規模に改築し、観音像の脇侍として[[地蔵菩薩]]と[[毘沙門天>四天王]]の像を造り、ともに祀ったという。延暦24年(805)に坂上田村麻呂が寺地を賜り、弘仁元年(810)、嵯峨天皇の勅許を得て公認の寺院となったことが史実とされ、この頃に本格的な寺観が整ったようである。清水寺は『源氏物語』、『枕草子』、『更級日記』などの古典文学に言及されており、『枕草子』では「さはがしきもの」の例として清水寺の縁日の日を挙げており、平安期に既に多くの参詣者を集めていたことが伺われる。また清水寺は京都では珍しい法相宗(南都六宗のひとつ)寺院で、長らく興福寺の支配下にあった。本堂をはじめとする伽藍はたびたび焼失し、現在の本堂は寛永10年(1633)、[[徳川家光>徳川氏]]の寄進による再建である。他の諸堂の多くはこの年に再建されている。
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東大路通から清水寺までの約1kmの坂道は清水坂と称され、道の両側には観光客向けのみやげ物店などが軒を連ねている。境内は標高242mの清水山(音羽山)中腹に石垣を築いて整地され、多くの建物が軒を接するように建ち並んでいる。
***本堂
[[徳川家光>徳川氏]]の寄進により寛永10年(1633)に再建。「清水の舞台」で知られる。寄棟造、檜皮葺。正面左右に入母屋造の翼廊が突き出し、多くの長大な柱(139本という)が「舞台」と呼ばれる山の斜面にせり出した部分を支える舞台造。内陣には、秘仏本尊の[[千手観音]]、[[毘沙門天>四天王]]、[[地蔵菩薩]]をそれぞれ安置する3基の厨子が置かれ、本尊厨子の周囲には[[千手観音]]の眷属である二十八部衆と風神雷神像が安置される。本尊の[[千手観音]]立像は、42本の手のうちの2本を頭上で組み合わせる特殊な形。この様式を持つ[[千手観音]]は清水型と呼ばれる。33年に1度開扉される秘仏であり、平成12年(2000)3月3日から12月3日まで開扉された。
***奥の院
本堂より小規模ながら、崖にせり出した舞台造の建物である。本堂と同様に[[千手観音]]、[[毘沙門天>四天王]]、[[地蔵菩薩]]、二十八部衆、風神雷神の諸仏を安置する。本尊の秘仏[[千手観音]]坐像は、鎌倉時代の作で像高69cm。正面・右・左の3つの顔をもち、頭上に25の小面を乗せた特異な形の像で、平成12年(2000)に重要文化財に指定されている。平成15年(2003)には3月7日から12月7日まで243年ぶりに開帳された。
***随求堂
塔頭慈心院の本堂で、江戸中期に再興された。衆生の願い・求めにすぐに随って、すべて叶えてくれるという大功徳をもつ本尊随求菩薩(秘仏)を祀る。堂下には随求菩薩の胎内に見たてた真っ暗な空間を大数珠をたよりにお詣りする「胎内めぐり」がある(有料)。
***仁王門
丹塗りの美しさから赤門とも呼ばれる。入母屋造、檜皮葺で仁王像を安置する。
***三重塔
西門の横に建ち、三重塔としては日本最大級の高さ約31m。寛永9年(1632)に再建された。各重の横木に桃山様式の文様を残すと共に平安後期に完成された和様式が保たれた建築物。初層内陣には[[大日如来]]像をまつり、四周の壁や天井、柱などには[[密教]]仏画や飛天、龍などが極彩色で描かれている。内部は通常非公開。
***子安塔
本堂の南、錦雲渓を隔てた丘上に建つ。江戸初期に再建。檜皮葺で高さ約15mと、やや小ぶりの塔。子安観音をまつり、安産や子育てに信仰を集める。もとは仁王門前にあったが、明治末に現在の場所に移築された。旧参道の「産寧坂(三年坂)」の名称は、この「産寧(安産)」の信仰にちなむものである。
***音羽の滝
こんこんと流れ出る清水は古来から清めの水として尊ばれ、今日でも参詣者が列をなして柄杓に水を汲み、六根清浄や所願成就を祈る。滝の祠には[[不動明王>明王]]と清水寺開祖の延鎮上人がまつられている。
&sizex(5){&color(red){主な塔頭・鎮守社}}
***成就院
境内北方にある、清水寺の本坊。室町時代中期、文明年間(1469~1487)に願阿上人により創建された。現在の建物は寛永16年(1639)に[[徳川家光>徳川氏]]の妹、[[和子>徳川氏]]([[東福門院>徳川氏]])の寄進により再興されたものという。「月の庭」と呼ばれる[[池泉回遊式庭園]]は江戸時代初期の作庭で国の[[名勝>名勝・特別名勝]]に指定されている。秋季などに行われる特別公開の時期を除き、通常非公開である。
***地主神社
本堂の北にある、清水寺の鎮守社で縁結びの神として信仰を集めている。本殿、拝殿、総門は寛永10年(1633)の再建。本殿は入母屋造と権現造の様式を合わせた檜皮葺の建物で、桃山風の華麗な極彩色で彩られている。拝殿は入母屋造、檜皮葺の建物で、鏡天井には[[狩野元信>狩野派]]の筆による龍図が描かれている。
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***国宝
本堂
***重要文化財(建造物)
清水寺伽藍(仁王門 馬駐 西門 三重塔 鐘楼 経堂 田村堂(開山堂) 朝倉堂 鎮守堂(春日社) 本坊北総門 轟門 釈迦堂 阿弥陀堂 奥の院 子安塔)
地主神社(本殿 拝殿 総門)
***重要文化財(美術工芸品)
木造[[千手観音]]坐像(奥の院本尊) 木造[[十一面観音]]立像 木造伝観音・勢至菩薩立像 木造[[大日如来]]坐像 渡海船額(末吉船図・角倉船図) 板絵著色朝比奈草摺曳図(伝・長谷川久蔵筆) 鉄鰐口 梵鐘 木造[[毘沙門天>四天王]]立像(慈心院所蔵)
#blockquote(){重要文化財の仏像のうち、[[千手観音]]坐像は秘仏、その他の像は宝蔵殿に収蔵され非公開である。朝比奈草摺曳図(絵馬)は、京都市内の社寺に残る大絵馬のうち最古のものとして著名で、寛永6年(1629)の旧本堂炎上の際、これのみ焼け残ったもの。天正20年(1592)の奉納銘があり、筆者は[[長谷川等伯]]の子、[[久蔵>長谷川等伯]]とされている。}
***名勝
成就院庭園
&sizex(5){&color(red){拝観情報}}
住所 京都市東山区清水1
電話番号 075-551-1234
拝観時間 6:00~18:00(季節により変動あり)
拝観料 本堂拝観300円、胎内めぐり100円
アクセス 市バス「清水道」下車徒歩10分
駐車場 徒歩圏内(約10分)に市営駐車場あり(800円)
&sizex(5){&color(red){主な行事}}
1月1日より7日間 修正会
2月1日より3日間 修二会
節分当日(立春前日) 節分会
2月15日 涅槃会
3月5日 玄奘三蔵会
3月彼岸入り 春の彼岸会
4月8日 降誕会
4月初旬 春季・夜の特別拝観
5月23日 開山忌
8月1日より5日間 盂蘭盆法話
8月9日~16日 千日詣り(開白~結願)
8月14日~16日 宵まいり(夜の特別拝観)
8月15日 盂蘭盆法会
8月23日 地蔵盆会
11月13日 慈恩会
11月16日 落葉忌
11月中旬~下旬 秋季・夜の特別拝観
12月1日より3日間 仏名会
12月8日 成道会
12月12日 「今年の漢字」発表(事情によりずれる場合もあり)
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***ライトアップ・夜間拝観
春は4月初旬~中旬、秋は11月中旬~下旬に行われる。
***北法相宗 仏教文化講座
例月第二・第四日曜日に早朝7時半(冬期8時)より大講堂円通殿において開講。
***京洛六阿弥陀まいり
六阿弥陀縁日の正月15日・2月8日・3月14日・4月15日・5月18日・6月19日・7月14日・8月15日・9月18日・10月8日・11月24日・12月24日に阿弥陀堂にて催される。
***今年の漢字
日本本漢字能力検定協会が全国公募して毎年決定する、その年の世相に合う漢字一文字のことである。1995年から発表されており、毎年12月12日の「漢字の日」前後に京都の清水寺貫主により揮毫され、本尊に奉納される。
歴代今年の漢字一覧
1995年 : 震 兵庫県南部地震発生。地下鉄サリン事件により社会不安が拡大。
1996年 : 食 O-157による集団食中毒が多発して学校の給食などにも影響。
1997年 : 倒 大型企業倒産・銀行破綻が相次ぐ。
1998年 : 毒 和歌山毒物カレー事件の余波で毒物混入事件が多発。
1999年 : 末 世紀末。東海村JCO臨界事故発生。相次ぐ警察不祥事。
2000年 : 金 シドニーオリンピックで、田村亮子(現姓・谷亮子)が悲願の金メダル。初の南北首脳会談
2001年 : 戦 アメリカ同時多発テロ事件発生。 アメリカ軍によるアフガニスタン侵攻開始。
2002年 : 帰 初の日朝首脳会談。北朝鮮に拉致された日本人5人が帰国。
2003年 : 虎 阪神タイガース18年ぶり優勝。
2004年 : 災 新潟県中越地震発生。台風23号が上陸して多大な被害を与えた。
2005年 : 愛 愛・地球博の開催や純愛ドラマの流行、黒田慶樹氏と紀宮清子内親王の成婚など。
2006年 : 命 悠仁親王の誕生の他、小・中学生の自殺多発や北朝鮮の核実験、医師不足などによる命の不安。
2007年 : 偽 不二家や白い恋人、赤福餅など食品表示偽装、年金記録問題の発覚。
***京都検定出題
平成16年(2004)第1回京都検定2級出題
「清水寺成就院は、寛永6年(1629)に焼失したが、誰の寄進により再興したか。」
「次のうち西国三十三箇所霊場でないのはどれか。 (ア)長楽寺 (イ)今熊野観音寺 (ウ)清水寺 (エ)善峯寺」
平成17年(2005)第2回京都検定2級出題
「清水寺の塔頭である成就院の庭園は国の名勝に指定されているが、通称は何というか。」
「神社と主なご利益について誤っているものを選びなさい。 (ア)北野天満宮・学問の神 (イ)恵美須神社・商売繁盛の神 (ウ)白山神社・育児の神 (エ)地主神社・良縁の神」
平成17年(2005)第2回京都検定1級出題
「西国三十三所観音霊場のうち、第16番札所の寺院は( )である。」
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清水寺オフィシャル http://www.kiyomizudera.or.jp/
地主神社オフィシャル http://www.jishujinja.or.jp/
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