レポート原文


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レポート原文

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1.線引き制度とは

A.都市計画区域

 わが国の土地は約38万㎢である。この中で、宅地(住宅地、商業用地および工業用地)として利用されている面積は176万haであり(1998年)、全体のわずか4.7%にすぎない。当然ながら、この宅地利用区域内を中心にして都市的土地利用があるが、その大部分は低地部と大地部、とりわけ臨海低地部に集中している。このことは、わが国が島国であり、その中央に山地が存在し、海に面したわずかなところに平地があるという地形上の特徴による。そして、この限られた平地を中心に多くの都市が展開しており、しかも全人口の約8割が都市に集中している。このことから、都市における土地は、市民のための限られた貴重な資源であるといえ、その効率的かつ環境に調和した利用が求められている。そのため、都市には土地利用の規制が存在する。この規制の及ぶ範囲が都市計画区域である。

 都市計画区域は、都市計画の対象となる区域であり、都道府県により指定される。都市計画区域が指定された地域では、都市施設の整備や市街地開発事業が進められ、健全で文化的な都市生活と機能的な都市活動の確保が図られ、またそうした事業を円滑に進めるための規制がかけられる。都市計画区域は全国で9万9561㎢と、国土の25.7%を占めているに過ぎないが、91.6%の人が居住している。

 なお、各都市計画区域には、「都市計画区域の整備、開発または保全の方針」が都道府県により定められることになっている(都市計画法第6条の二)。これを一般に都市計画マスタープランと呼ぶ。

 

B.市街化区域と市街化調整区域

 高度経済成長時代の日本では、都心部への人口の流入、都心部およびその周辺部の土地取得の困難さ、地価の高騰などが原因となり、都心部から郊外へと無秩序・無計画に市街地の開発が進行していくという、スプロール現象が大規模に生じた。その結果、道路・公園・上下水道などのインフラの整備が十分に行われていなかったり、防災面で脆弱性を持っていたりする居住環境の悪い市街地が形成されたほか、農地や林地だった地域の土地が切り売りされて自然環境が荒廃するといった現象も生じた。

  また、上述のスプロール現象が生じた結果、公共施設の整備やその運営が非効率になり、種々の不都合が発生した。原因の一つは、既に市街地が形成されている地区では、地価の高騰や用地買収の難しさのために、道路や鉄道などを整備することが困難になり、その結果、計画的なインフラの整備が難しくなったことである。そしてもう一つは、市街地が広範囲に分布している場合、道路や上下水道、電線をそれだけの範囲にわたって整備・維持する必要があるため、インフラに関わるコストが増大してしまったことである。

 このスプロール現象に対処するために、都市計画区域の中をさらに、市街化を促進する地区と市街化を抑制する地区に明確に分けることが求められた。そのため、1968年(昭和43年)に都市計画法が抜本的に改正され、いわゆる線引き制度が創設されることになった。これにより、都道府県は、都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画区域に、市街化区域と市街化調整区域との区分を定めることができるようになったのである(都市計画法第7条第1項)。市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域であり、一方、市街化調整区域とは、市街化を抑制すべき区域である(都市計画法第7条第2,3項)。「無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため」は、線引き制度創設の目的である、 スプロール現象とそれによりもたらされる弊害の防止、すなわち、「無秩序に拡散する市街地を一定の範囲に止め、効率的な公共施設の整備を可能にする」ことを意味している。

 なお、都市計画法では「区域区分」と称されているが、この「都市計画区域に、市街化区域と市街化調整区域との区分を定める」ことを一般に「線引き」と呼ぶ。現在、市街化区域は、全国で1万4454㎢、市街化調整区域は3万7740㎢が指定されている。

 線引きの効果としては、以下のようなものがあげられる。

市街化区域では、

① 土地の利用規制を行うため、用途地域が定められる。
② 市街地に必要な道路、公園、下水道の計画が定められる。また、住居系の用途地域では、義務教育施設の計画が定められる。
③ 再開発が必要な地区についての整備方針が定められる。
④ 市街地開発事業が行われる地区が定められる。
⑤ 原則として、1000㎡以上(三大都市圏の既成市街地等では500㎡)の開発行為は許可を受けなければならない。
⑥ 農地転用は届出で済み、許可を受けることを要しない。

などの効果がある。

また、「市街化調整区域」では、

① 原則として用途地域は定められない。
② 市街化を前提とした都市施設の整備は行われない。
③ 開発が原則として禁止される。

などの効果がある。

 線引きは、その趣旨に照らせば大都市の都市計画区域において行うことは当然である。しかし、それ以外では、その要・不要 を都市計画マスタープランにおいて検討し、それに基づいて都道府県が判断する必要がある。したがって、都市計画区域には、線引きが行われているものと、行われていないものがあり、前者は一般に線引き都市計画区域、後者は非線引き都市計画区域と称される。なお、非線引き都市計画区域の中で、用途地域が定められていない部分を特に、都市計画白地区域あるいは白地区域と呼ぶ。土地利用規制が極めて緩いため、無秩序な開発が生じやすい。

 都市計画区域で線引きを行うかどうかを決定する際の重要な視点として、

・人口および産業の動向を踏まえた市街地の拡大の可能性

・まとまりのある良好な環境の市街地を形成するための、都市的土地利用の拡散の制限の必要性

・緑地等自然的環境の整備または保全への配慮

がある。また、地理的条件、人口の見通しと分布、土地需要の見通し、土地利用の現況、都市基盤施設の整備状況と見通し、プロジェクトの実施の有無などについても調査し、総合的に判断することも必要となる。 

 

C.準都市計画区域

 現在、国土の3/4が都市計画区域外である。こうした区域は、本来、自然的環境の整備や保全、農林漁業の生産条件の整備を主眼に地域整備が図られるところである。しかし、幹線道路の沿道や高速道路インターチェンジ周辺などで大規模商業施設やパチンコ店などの出店があり、無秩序な開発や農地の改廃が見受けられる地域もある。そこで、対応策として、2000年の都市計画法の改正で準都市計画区域の制度が導入された。都市計画区域外でも、相当数の住居などの建築やその敷地の造成が行われ、あるいは行われる恐れがあり、そのまま放置すれば将来の都市としての整備、開発および保全に支障をきたすと判断される区域が、都道府県により準都市計画区域に指定される(都市計画法第5条第2項)。

 準都市計画区域内では、様々な地域地区制の中で、用途地域、特別用途地区、特定用途制限地区、高度地区、美観地区、風致地区および伝統的建造物保存地区に関し必要なものを定めることができる。また、一定規模以上の開発は開発許可が必要となる。

 

2.各区域の指定のあり方と手順

A.都市計画区域

 都市計画法第5条第1項では、「市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。」と定められている。またこのほかに、三大都市圏の都市開発区域や、新たな住居都市、工業都市などを開発し、保全する必要がある区域が都市計画区域として指定される。

 同じ都市計画区域でも地区別に細かく見れば、都市的土地利用あるいは市街地だけが都市計画区域の対象とはいえない。自然と調和した、豊かで快適な都市が作られるには、既成市街地に加えて、今後に市街化が見込まれる地区、市街化を抑制すべき地区、自然を保全する地区というような多様な地区を都市計画区域に含める必要がある。この意味で、どの範囲を都市計画区域とするかに一定の基準や明確なルールは無い。中心市街地を核としながら、地域・地区における日常的交流実態や歴史的結びつき、上位計画との関係。自然条件等を踏まえ、総合的な判断により区域指定される。

 都市計画区域案の作成手順について整理する。まず、設定する都市計画区域を漏れなく包括すると考えられる検討対象地域を設け、その中の地区別の人口分布、土地利用の現状と将来の見通しを立てる。その上で、中心となる市街地を明らかにし、それとの関係を踏まえつつ各地区を都市計画区域に含めることが妥当か否かを検討する。

 ついで、本検討終了後にまずは孤立ゾーンが無いかどうかをチェックし、その上で都市としての一体性や、土地利用基本計画との整合性、他の個別規制法による地域指定との関係などを総合的に検討し、最終的な都市計画区域案を作成する。なお、都市計画区域は、必ずしも当該市町村にとどめる必要は無く、その区域外にわたり指定することもできる。したがって、上述の手順による都市計画区域案の作成プロセスは重要であり、合理的な都市計画区域の指定となるように留意する必要がある。

 都市計画区域案ができれば、法定決定手続きを踏むことになるが、その過程で当該市町村および都道府県都市計画審議会の意見を聞くとともに、国土交通大臣の同意が必要となる(都市計画法第5条第3項)

 

B.市街化区域と市街化調整区域

 線引きは、都市計画区域のマスタープランのもとで行う。都市の発展動向、都市計画区域の人口および産業の将来の見通しなどを勘案し、産業活動の利便と居住環境の保全との調和を図り、また国土の合理的利用を確保し、効率的な投資が行えるように区域区分を定めるものとされている(都市計画法第13条)。さらに、線引きが関係市町村の住民の利害と深い関係があることから、その意見の聴取などにより関係市町村および住民の意見を踏まえ、十分に調整する必要がある。

 線引きに関する具体的な技術基準を、省令や都市計画運用指針などに従って整理すると、次のようになる。

①市街地を形成している区域とは、次の内容のような相当の人口と人口密度を有する市街地、ならびにこれに接続して市街化しつつある区域である。

・50ha以下のおおむね整形の土地の区域(国勢調査区または20~30ha程度の区域)ごとに算定して人口密度が40人/ha以上である連担した区域で、人口が3000以上である。

・上記に接続する土地の区域で、50ha以下のおおむね整形の土地の区域ごとに算定した場合における建築物の敷地その他の面積の合計が当該区域面積の1/3以上である。

②おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域に次のものは含まれない。

・市街化の動向、鉄道、道路、河川および用排水施設の整備の見通しなどを勘案すると、市街化することが不適当な区域。

・隘水、湛水、津波、高潮など災害の発生の恐れのある区域。

・優良な集団農地など、長期にわたり農用地として保存すべき区域。

・優れた自然の風景を維持し、都市の環境を保全し、水源を涵養し、土砂の流出を防備するなどのために保全すべき区域

逆に、次のような区域は優先的に市街化を図るべき区域に含める。

・新住宅市街地開発事業、工業団地造成事業、土地区画整理事業、一団地の住宅施設の都市計画が定められた区域、その見込みが確実な区域、ならびに20ha以上の住宅などの造成事業が完了した区域または実施中の区域。

・既に市街地を形成している区域に囲まれた100ha未満の区域で、前述の除外区域に該当しない区域。

・用途地域が指定されている区域。ただし、当面市街化を図ることが不適当な区域を除く。

・公有水面埋立法による埋立地は市街化調整区域に含めない。ただし、農用地造成を目的とするものを除く。

なお、計画的見通しがある住宅適地や工業適地などの区域、またはこれら区域とその周辺の既存集落等とを一体にした区域でおおむね50ha以上のもの、あるいはインターチェンジや鉄道新駅、大学、役場などの計画的市街地整備が確実に行われる区域で20ha以上のものは、飛び地の市街化区域に指定できる。逆に、市街化区域内で当分の間営農が継続され市街化整備の見込みが無く、また市街化区域の整備に支障が無いという要件を満たすものは、市街化調整区域に編入する。その際、市街化区域に囲まれる市街化調整区域が発生することもあるが、その規模基準を運用上大都市地域で2ha以上、その他地域で5ha以上としている。

③区域区分の境界は鉄道などの施設や、河川、海岸、崖その他の地形地物など土地の範囲を明示できるものにより定める。そのことが困難な場合は町界、字界などによる。

  また、市街化区域の設定に当たっては、次の点に留意が必要となる。

①過去の趨勢や上位計画を踏まえて、おおむね10年後の都市計画区域の人口および産業を十分見通し、これに基づいて行う。

②市街化区域の規模は、市街地に配置する人口および産業を適切に収容するもので無ければならない

③市街化区域の設定は、既成市街地、その周辺部および新市街地の考えによる。その中で新市街地は、市街地開発事業などが計画的に実施中あるいはその見込みが確実な区域を主体に考え、いたずらに市街化区域を広く定めることが無いように留意する。

 市街化区域の規模は、住居用地と工業用地、その他に分けて算定する。住居用地は、既成市街地の人口密度の動向や将来の住宅供給計画、市街地開発の形態、地形・地理的条件を踏まえ、将来の適正な人口密度を想定して行うことになる。工業用地は、工業立地の動向を考慮し、その生産とこれに関する流通業務が円滑に行われるように配慮して推測する。また、商業用地、業務用地なども必要に応じて規模を想定する。

 以上の内容を考慮して、線引きの手順をまとめると次のようになる。まず、将来の人口や産業の見通しを踏まえて、必要な市街地の規模を予測し、その上で、既成市街地もしくはその周辺地域とみなしうるかを判断し、集積地と未集積地とに区分する。集積地は当然ながら市街化区域となる。未集積地については、自然条件や法的規制を上位の判断とし、さらに農用地として保全すべきか、あるいは優先的に市街化を図るべきか、などを判断して、市街化を図るべき区域、判断を保留する区域、市街化を認めない区域に区分する。

 こうした判断を全ての区域について行ったうえで、必要な市街地が得られたか否かを判断し、もし過剰であれば市街化を図るべきとした区域の見直しを行い、不測であれば保留した区域を再吟味する。そして、最後に区域境界の形状や位置、都市基盤整備の問題、個別規制法との関係などをチェックし、問題が無ければ、市街地と市街化を図る区域を統合して市街化区域とし、保留区域と市街化を認めない区域を市街化調整区域として、区域区分案とする。

 

3.私権や開発の制限・規制について

A.開発行為の許可制度

 都市計画区域や準都市計画区域の設定、市街化区域・市街化調整区域の線引き制度を実効あるものにする具体的な施策として、それぞれの区域内で開発行為を行う場合に、都道府県知事または指定都市等の長の許可が必要となる制度がある。これが開発行為の許可制度である。

 開発行為は、都市計画法第4条12項により、「主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更」と定義されている。区画形質の変更は、統合や分割などによる敷地の境界の変更、切土や盛土による土地造成、農地や山林等の宅地以外の土地を建築物の敷地又は特定工作物の用地とすること、などを含む広範な概念である。

 ただし、農村生活の維持・発展や公共施設の整備などを考えると、全てを許可制にするには問題がある。そのため、都市計画法第二十九条は、許可を必要としない除外規定を設けている。具体例を挙げると、

①市街化区域、区域区分が無い都市計画区域、準都市計画区域で、政令が定める規模(市街化区域では1000㎡、それ以外では3000㎡)未満の開発行為は許可を必要としない。

②市街化調整区域、区域区分が無い都市計画区域、準都市計画区域で、農業、林業、漁業に供する建築物、その業務を営むものの居住用建築物の建築を目的とするものは許可を必要としない。

③駅舎その他の鉄道施設、社会福祉施設、医療施設、学校教育法による学校(大学、専修学校、各種学校を除く)、公民館、変電所、その他これに類する公益上必要な建築物の建築に伴う開発行為は、いずれの区域においても許可を必要としない。

などが挙げられる。

 

B.開発許可の基準

 一般に開発行為は、都市計画の基準に照らして適合する場合に許可される。すなわち、都市計画法第33条によれば、

・用途地域などの土地利用計画がある場合にはその内容に適合するか

・環境、防災の上で問題ないか

・都市基盤の整備計画と整合しているか

・申請者の資力、信用や施工者の能力があるか

・土地などの権利者の同意が得られているか 

などの点で検討が行われ、それらに問題が無い場合に許可しなければならないとしている。

 なお、市街化調整区域は、開発行為を抑制する目的で区域設定がなされる。したがって、特に市街化調整区域に認めざるを得ないもの、計画的まちづくりのうえで認めても差し支えないもの(都市計画法第34条に挙げられている)に限り開発行為が許可される。これは、市街化調整区域では開発が原則として禁止されることを意味している。

 

C.建築等の制限

 線引き制度を担保するには、開発行為だけでなく建築行為や建築物の用途変更などについても規制が必要となる。そのため、以下のような制度が存在する。

(1)建蔽率等の指定(都市計画法第41条)

 都道府県知事は、用途地域の定めの無い区域で開発行為を許可する場合に、必要に応じて建蔽率や建築物の高さ、壁面の位置、その他建築物の敷地、構造、設備に関する制限を定めることができる。また、本制限を定めたとき、知事が環境の保全上または公益上やむをえないと認めたときを除いて、制限に違反した建築をしてはならない。

(2)開発許可を受けた土地における建築等の制限(都市計画法第42条)

 開発許可を受けた開発区域内では、許可内容である予定建築物以外の建築物や特定工作物を建設することはできない。また、予定建築物以外へ用途を変更することもできない。なお、都道府県知事が利便の増進や環境の保全上支障がないと認めて許可したとき、または用途地域などが定められているときはこの限りではない。

(3)開発許可を受けた土地以外の土地における建築等の制限(都市計画法第43条)

 市街化調整区域で、開発許可を受けた区域以外の区域では、特定の場合(例えば、国や地方公共団体が行う建築物の建築等)を除いて、都道府県知事の許可を受けなければ建築物や第一種特定工作物を新設してはならず、また改築したり、用途を変更してはならない。ただし、先ほど述べた、農村生活の維持・発展や公共施設の整備などのために設けられている除外規定などに該当する場合は、許可を必要としない。

 

D.規制の法的根拠

 日本国憲法第29条第2項では、「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。」と定められている。また、民法では、「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。」(第206条)、「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。」(第207条)と定められている。これらの条項は、財産権・所有権は、公共の福祉によって制約を受けることを示している。

 土地は、

・国民のための限られた貴重な資源である

・国民の諸活動に不可欠の基盤である

・その利用が他の土地の利用と密接な関係を持つ

・その価値が社会経済条件により変動する

などの公共の利害に関係する特性を持つ。そのため、土地に関しては、これらの条項のもとで、所有権よりも公共の福祉が優先されることになる。これが、ここで述べた各種規制の法的根拠となる。

  

4.実例

八王子市とか

 

5.課題?ここは適当に書いてます。間違ってたら直して。

 A.線引き制度創設時の問題点

 市街化調整区域は、大規模な開発がありうる区域とともに半永久的に市街化すべきでない区域を含むことから、その性格が多様であいまいであった。このため土地所有者が不安を感じて、市街化調整区域に対する拒絶反応を誘い、市街化区域における農地への宅地並み課税の後退とあいまって、市街化区域が広大に設定される結果を生じた。その結果、生産緑地という形で市街化区域内に大量の農地が存在することになった。これらの農地は、その後虫食い上に開発されたり、農地として使えなくなったり、空き地化していったりするものが多く、市街化区域内農地の土地利用が、都市計画の課題の一つとして生じることになった。

 

B.田園地域の都市開発と市街化区域設定基準の限界

 昭和50年代に入ると、田園地域において多様な用途の小規模な開発が進行するようになった。その原因については、都市化と市街化の成熟を背景とした市街化区域の拡大の鈍化、開発許可制度にかかわる規制緩和、都市開発の対象の森林から農地への移行、地域住民の生活から発せられる要求、および全国的な交通網の整備による開発立地条件の自由度の拡大が挙げられる。しかし、線引き制度は大都市における「高密集中型」市街地の形成と囲い込みを狙いとして作られたため、これを「低密分散型」の田園地域の市街地に適用するためには、線引き基準の弾力化が必要である。しかし、人口密度や市街地の規模の基準によって市街地を囲い込んで効率的な公共投資を行うという手法には限界がある。

 

C.開発許可制度の問題点

 市街化調整区域の開発許可に関する規制緩和が重ねられてきた結果、個別開発によるスプロールが見られるようになった。また、地区住民からの内発的な開発整備の必要は小規模に分散しており、従来の大規模な計画開発や市街化区域への編入によって、これらを吸引・誘導するには限界がある。土地利用の変化が多い地区、地域活性化プロジェクトを計画する地区などでは地区計画を定めて、これに適合する開発を許可するシステムが求められる。一方、地区計画を定めない調整区域では、個別開発について厳格に評価する必要がある。

 

D.市街化調整区域の規制の厳しさ

 過疎地域の市街化調整区域では、「人口が減り続ける最大の要因は線引き」との批判も多い。道路網の整備で時間距離が大幅に短縮される中、線引きがなく地価も安い近隣に人口が移動する例が多く見られるという。市街化調整区域の住民にはこうした不公平感だけではなく、農業で生計を立てられなくなった場合にどうすればよいのかという不安もある。こうした見地からは、柔軟な土地利用ができる緩和施策が求められている。

 

6.まとめ

 線引き制度は、都市が無秩序に拡大することを抑制するという点では、その目的を達成した反面、基盤施設の計画・効率的整備という目的や都市住民に対して良好な住環境の整った広い宅地を提供するという目的の点では、大きな問題を残した。
現在は、都市基盤施設の整備を誰の負担で、どのように進めていけばいいのかが市街化区域内の最も大きなテーマとなりつつある。 

 

7.参考資料

都市計画 [第2版](著者:樗木 武、 発行所:森北出版株式会社)

土地利用計画とまちづくり -規制・誘導から計画協議へ-(著者:水口 俊典、 発行所:株式会社 学芸出版社)

http://www.shikoku-np.co.jp/feature/tuiseki/147/index.htm