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**62章 《クマッタに惚れた男~そして馬鹿ホモへ》 …コテになること、そして自らの成長のために反逆者になることを決意した彼は、 まず名無しである自分と別離するために、新たな名前を求める。 この珍奇な男の登場をクマッタは喜び、そのクマッタとの戦うに明け暮れていた 名無したちも、一時的に彼へと興味を移していた。 名無しであることを捨てた男は、その場に居合わせた一同に自身の名を決めるよう懇願した。 多くの名無したちが彼の要望に応え…… そしてその結果、名無しではない、彼の新しい名前が決定した。 《うんぴ》。称号は《クマッタに惚れた男》 本来ならば恥ずべき名前である。だが彼は驚いたことに、あるいはその数分前に 名無しとして繰り返していた異常な発言にふさわしく、 このふざけた名前を喜んで受け入れた。 幾人かの名無しがやめとけと忠告したにも関わらず、だ。 ここに《クマッタに惚れた男、うんぴ》が誕生した。 正直なところ、三戦板の民たちはこのうんぴという男にほとんど興味を抱いていなかった。 というのもこれに先立つ数日前、新党は新コテの誕生と名付けの儀式ブームであったのだ。 このブームに乗り合計四人のコテが新党で誕生し、……そしてその四人ともが わずか数日で新党からも三戦板からも姿を消していた。 うんぴというこの多少毛色の変わった新コテも、 どうせ数日で姿を見なくなる泡沫コテに違いない。 名無したちの多くはそう感じていたのだ。 …だが、このうんぴという男は先の泡沫コテたちとは その行動力において大きく異なっていた。 彼はまず幾つかの新党に敵対する勢力に単身乗り込むと、 「ここにうんぴあり! 俺を殺せる者はいないか! 反逆するぞ!!」 と大音声で叫んだ。 (…実はこれには裏事情がある。普段から幾つかの勢力に反感を抱いていた クマッタは、誕生したばかりのうんぴを利用して痛撃を加えようと企てたのだ) だが、まだ生まれたばかりで声が大きいだけのうんぴは、 この時は各勢力からまるで相手にされず、 肩を落としてスゴスゴと引き上げていった。 だが、これですべてを投げ出してしまううんぴではなかった。 新党の敵対勢力から撤退したうんぴは、その足で空白となっていた土地に乗り込む。 そしてその土地を一夜にして自分の隠れ砦へと変えてしまったのである。 隠れ砦に籠ったうんぴは、自分の無力を噛み締め、反省をした。 時同じくしてそのうんぴのもとに親切な名無しが訪れ、 反逆について根本的なアドバイスを送る。 「うんぴよ。反逆というのは元々属している組織に対してする行為のことだぞ」と。 かくて前夜クマッタにいいように利用されたうんぴの眼は覚まされる。 うんぴは気付いたのだ。まずはもっとも短なものに反逆するべきだ。それは自分自身の称号に。 つまり、クマッタに惚れた男である自分が最初に倒すべき相手は、クマッタであるべきだと。 ターゲットを本格的に定めたうんぴは三国時代の夏候淵もかくやというほど電撃的に行動した。すぐさまクマッタに対して攻撃を仕掛けたのである。 その頃クマッタは、うんぴという新たな手駒が手に入ったとでも思っていたのだろう、新党であぐらをかいてこの世の春を謳歌していた。 そこへ手下だと思っていたうんぴが、突如乱入しその凶刃を振るったのである!! 当初、クマッタは動揺し、何が起きたのか理解できないようだった。 うんぴが自分に反逆したと気付いた後は、 もう一度他勢力へ目を向けようと及び腰で必死に説得を試みた。 これは普段のクマッタにはふさわしくない弱気であった。 もしかしたらクマッタはうんぴから、その野生の勘で自身をのぞく 不死身の生命力を感じ取っていたのかも知れない。 だが、うんぴはクマッタの言葉に耳を貸さなかった。 彼はクマッタが考えるより遥かに一途で純粋な男だった。 一度決めたクマッタへの反逆を、たやすくひるがえすはずはなかったのだ。 うんぴは「やめろ、やめろ。お前ごときが俺様にかなうか」と手を振るクマッタに、 愚直に突撃を繰り返した。それは攻撃としては明らかに稚拙だったが、 しかし何度振り払われても諦めることなく向かっていった。 はじめに及び腰だった時点で、クマッタに勝機はなかったのかもしれない。 ついにクマッタはうんぴのあまりのしつこさに耐えかねて、 「お前なんか相手に出来るか。俺様は風呂に入る。言っておくがこれは逃走ではないぞ」 と言い捨てて、尻尾を巻いて新党から走り去っていった。 うんぴは 「クマッタ逃走!!!!1111」 と鮮やかに宣言をし、もはやクマッタは越えるべき壁ではないと判断する。 そして彼はわすが一夜で、《クマッタに惚れた男》という名を捨てて、 新たな称号を求めるのだった。 …余談ではあるがこの日、一度は新党から立ち去ったクマッタが、 うんぴや名無したちも寝静まった深夜、と言うよりも早朝になって、この地を再訪した。 クマッタはうんぴの姿がどこにも見えないのを確認すると、 「やれやれ、やっぱり逃走って決め付けやがったか。風呂に入っただけなのによう」 となぜか大声で一人叫んだという。 果たして真相がどこにあるのかは、これを読んだ各々に判断を委ねたいと思う。 「ロコふるーちぇ伝説62章」

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