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「第2話 ジッポとえんぴつ」(2007/12/11 (火) 15:22:53) の最新版変更点
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最初も言ったが俺は彼女いない歴=年齢の童貞なので、こうして話していること自体ガクブルと緊張の連続だった。でも知らない相手ということに安心しているのか割と落ち着いて話をすることができたと思う。<br>
「それではー」<br>
「あ、はい・・・」<br>
別れの言葉を告げられ、しぶしぶ押した電源ボタン。ぷつっという音とともに通話が終了する。<br>
「これで終わりか・・・」<br>
口に出して呟くと、胸の中の何かがしおしおと元気をなくしていくようだった。<br>
特に面白そうなネタにはならなかったな。スレに書くほどでもなかったか・・・。<br>
とか思っていたら再び電話がかかってきた。<br>
「あ、はい。どうしました?」<br>
「あ、あのー、ご迷惑でなければ登録させていただいてもいいでしょうかー?」<br>
胸の中の何かが再び力を取り戻した。俺のテンションわかりやすいw<br>
「えぇ、構わないですよ」<br>
「ありがとうございますー、それでは」<br>
女子大生の電話番号ゲッツ!<br>
これなんてエロゲ?ww<br>
そんな浮かれ気分でスレに書き込んでいると、住人たちから電話しろとのコメントが。・・・マジか。<br>
いきなりかけて迷惑じゃなかろうかとか思い、とりあえず洗濯物を干して適当な時間を過ごした後、決心してケータイを握りしめる俺。・・・いざ!<br>
鳴り響くコール音。<br>
『うわ、早速かけてきた。ウザっ!』<br>
自分が脳内で作り出したマイナスイメージにちょっぴり鬱な気分に。<br>
しかし、3度目のコール音で出た相手。<br>
「あれ、どうしたんですか?」<br>
「あ・・・いや、ちゃんと繋がるかな・・・って」<br>
「こちらからかけたんですからちゃんと繋がりますよーw」<br>
適当な言葉が見つからず、初めて好きな子の家に電話する中学生並の返答が出た。<br>
(何しゃべればいいんだよ・・・)<br>
住人たちに助けを求めようかとも思ったが、書き込みながらの電話は少し辛いので断念。<br>
「えーと、そういえば・・・なんてお呼びしたらいいでょう」<br>
「あ、そ、そうですね・・・」<br>
俺はおたおたと周りを見回してどうしようかと焦る。そんな俺の目に飛び込んできたオイルライターの詰め替え用オイル。<br>
「あ、それじゃあジッポで」<br>
なんで仮名にしたんだ俺・・・orz<br>
「あははw それじゃ私は・・・えんぴつで!」<br>
「近くにあったんですか?www」<br>
「バレました?ww」<br>
どうやらノリのいい人らしい。なかなかいい感じのような気がする。<br>
ハァハァしながらなんとか会話しようとネタを探す。しかし女性と話すなんてことを何年もやってない俺にはかなりハードルが高い。助けてvipperたち!<br>
そんな中、俺は相手の言葉のイントネーションに引っかかりを感じた。もしかして・・・<br>
「えんぴつさんって関西の方ですか?」<br>
「え、あ・・・訛ってました?」<br>
やっちゃったー。と、たぶん苦笑いしている相手。<br>
誰もいないのに思わず手を振ってしまう俺カコワルイ。<br>
「自分も関西なんですよ」<br>
「それじゃあ、もしかしたら結構近くに住んでるかもしれないですねー」<br>
そう願いたいです!<br>
声には出さなかったが心の底からそう思った。<br>
「あ、電話だと高くつくかもしれないですけど・・・大丈夫ですか?」<br>
俺の電話代を気にしてくれる。マジ嬉しい。<br>
さっさと切りたかったのかもという可能性は虚しいから考えない。<br>
「あー・・・。そう、かもですね・・・ハハハ」<br>
テンションが下がる俺。<br>
きっと俺とのコミュニケーションを早めに打ち切りたいに違いない。<br>
気分は正しくorz<br>
「それじゃあ・・・」<br>
グッバイ青春。短い夢を見させてくれてありがとう。<br>
「メールにしましょうかー」<br>
「・・・はぇ?」<br>
たぶん、いや絶対引かれた。自分でもビックリするくらい変な声が出た。そして俺の股間はエレクチオン。<br>
「え、えーとアドはですね」<br>
もそもそ告げる俺。確認し終えて電話終了。<br>
早速<br>
『届いてますかー?』<br>
の電波を受信。<br>
「届いてますよー」<br>
メルアドもばっちり控えたぜ。<br>
その後しばらくメールのやり取りが続くものの、彼女はこれからバイトがあるということでそれも途切れる。昨夜眠っていなかった俺はそこから熟睡。</p>