俺の名前は十歩ユウト。歳は21歳。趣味はアニメとゲームとマンガ。彼女いない歴=年齢でコンビニでバイトをしている。こんな俺だが、先日、突然携帯に知らない番号から電話がかかってきた。ちょっと暇つぶし程度にでも見ていって欲しい。

バイトが休みだった俺は外に出かけることもなく、いつものようにとあるスレに書き込んでいた。
「あるあr・・・ねぇよwww・・・・・・ん?」
そんなとき、ケータイが突然光りだして着信を知らせている。ディスプレイには知らない番号。
何かのネタになるだろうか・・・。そのくらいの軽い気持ちで、俺は携帯電話を手に取った。
「やっほーw」
聞こえてきたのは女性の声。
「やっほーw」
そのまま返す俺。・・・やばい、引かれたか?
「・・・・・・もしかして、間違えました・・・?」
少しの間をおいて控え目な声が聞こえてきた。やはり間違い電話だったらしい。
「あぁ、暇だったので大丈夫ですよ」
ただの間違い電話だし、ここで終わるだろうと思った。
しかし返ってきた言葉は
「あ、私も暇だったんですよw」
この予想外の返答に、俺の中の何かが芽を出した。
「教えてもらった番号にかけたはずなんですけど・・・。」
と話す相手にうーん、と一言。
「いまどき電話なんて持ってない人のほうが少ないですから、間違えても仕方ないですよー」
なんて笑って好印象を持たせようと黒いことを考える俺。その間もスレに書き込む手は止めない。ちなみにそのスレは少し前に消えてしまったらしい。
適当にお互いのことを話しながらトークが進む。
「お仕事とかじゃないですか?」
「いや、フリーターなんで暇を持て余してます。そちらこそ大丈夫ですか?」
「私は大学が休みなのでー」
女子大生キタコレ!

こうして、前代未聞の間違い電話と雑談が始まった。

最終更新:2007年12月11日 15:53