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パソコンに向かい住人たちとやいのやいのしていると突如電話が鳴った。液晶画面には細野の名前と電話番号が表示されている。
「う~い?」
『うーぃ。突然だけど今暇?』
「ん、暇だけど?」
『なら○○まで来れる?』
「行けるけどなんで?」
『私も暇だから、遊ぼうよ』
「なんでいきなり!?」
『服でも選んであげようかと。だって昨日のあれはないでしょ』
声が若干笑っている。やっぱりダサかったのね・・・。
『どれくらいかかりそう?』
「ん・・・3時くらいなら大丈夫だと思う」
『じゃあ適当にぶらついてるから、来たら電話よろしく』
「わかった」
電話を置く。・・・ヤバい。緊張してきたのか妙にドキドキする。
(とりあえず風呂入るか・・・)
盛り上がる住人たちに言葉を残し、十歩は着替えを持って風呂場に消えた。


呼び出された場所はとあるデパート。入口で電話をかけてみるとポテトをつまみながらぼーっとしている細野を発見。
「すまね。待ってないか?」
「ううん、全然。3時くらいって聞いてたから何か食べようとしてたよ」
本当はもう少しかかると思っていたのだが、結構早めに出たから2時40分くらいに着くことができた。
「自分でもなんとなく思ってたけど、ダサい?」
「無くはないけど、オシャレとしては無いな」
「ハッキリ言うなぁ・・・」
自分にセンスがないのはわかってるけどさすがにここまで言われると結構きつい。
「半端にごまかしても後で恥かくのが相手ならちゃんと言ってあげる私の優しさを分かってほしいね」
「うむ・・・」
2人でポテトをつまみながらまったりする。一応おろしてはきたが、手持ちはあまりない。
「で、なにするんだ?」
「まぁ、行けば分かるよ。そんじゃ行きますかー」
そう言って細野は歩き出した。十歩も軽くキョドりながら細野の後を追う。


鏡に映った俺。何を言うまでもなく髪がザクザク切られていく。別に伸ばしたくて伸ばしてたわけではないけど、ぱらぱらと落ちていく髪を見てるとなんだか少し切なくなった。

細野につれてこられたここは美容院。床屋さんではなくて美容院。
「・・・なんで美容院?」
ここに連れてこられた理由が分からない。服を選んでくれるとは聞いていたが・・・。
「ユウト、それワックス?」
「え、あぁ。そうだけど・・・」
「立てるのはいいんだけど、それなりの見た目も重要なの。そこら辺ちゃんとしてもらいな~」
細野は常連なのか、店の人に普通に話しかけている。
どうやら予約済みらしく、待ってる人を尻目にいまひとつ理解できないまま椅子に座らされた。

と、短い回想をしている間に終わったらしい。なんかイケメンばりに纏まった髪型になった。やっぱりプロってすごい。カットだけで3000円飛んだけど。
「お、よくなったんじゃない?」
自分ではよくわからないのでトイレに行くついでに確認。
戻ってくると、細野が手に電動歯ブラシみたいな謎の機械を持っている。連邦の新兵器?
「はい、座ってー」
「な、なにする気だ?」
「いいから目閉じてる」
音がすごい近くて怖い。歯医者の待合室にいるような気分に似ている。
しばらくして鏡を見てみる。知らない人物が映っていた。眉毛が細い。
「ちょっと待てちょっと待て・・・。・・・これはいったいなんだ?」
「コーディネイト?」
「いや、そういうこっちゃなくてだな・・・」
俺のためにやってくれてることはなんとなくわかる。俺としても悪い気はしないが、さすがにちょっと強引すぎる。
たぶん顔に出てたんだろう。不満と言うか、意味が分からないという感じ。
「迷惑だったかな・・・。勝手に舞い上がってたね。ごめん・・・」
一気に細野のテンションが下がる。女ってのはなんでこう扱いづらいんだ・・・。
「どうせならイケメンにしてくれ」
「あ・・・うん。でもそれはちょっと欲張りすぎw」
どうやら機嫌を直してくれたらしい。そのまま細野の後をついていくと、また俺の空気に合わなさそうなお洒落な店へ到着。細野は店員と仲良さげに話をしてる。
「・・・知りあい?」
「ここ、私のバイト先なんだw」
「あーww」
納得。だからここを選んだのか。
細野が話をしている間に服を物色する。買わなかっただけで服に興味はある。だぼだぼ系の服とか。
「ユウト童顔だからそれだと高校生くらいに見えちゃうよ?」
好みの服があったから手にとって見ていると、いつの間にか戻ってきた細野に撃墜される。
「すっきりした感じの方がいいと思う」
「たとえば?」
少し離れていく細野。しかし向かう先はレディースのコーナーなんだがww
持ってきたのは細いズボン。
「さすがにこれは入らないからw」
「大丈夫大丈夫w」
言われるままに履いてみたら意外と入る。ストレッチタイプのズボンだったらしい。やたらと足が細く見える。愛用のカーゴパンツとはえらい違いだww