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俺は包み焼きハンバーグ。細野はまぐろ丼。間宮はすでに済ませてきたらしく、デザートを頼んだ。
食ってる間は間宮がボケて細野が突っ込む。見てる俺は大笑い。実に楽しかった。
飯を食い終えて、お金をテーブルに置いて立ち上がる細野。
「ん、どした?」
「いや、私これからバイトだからねw」
「え、ええ?偉く半端な時間じゃないか?」
「本当はさっき入る予定だったんだけどねw」
わざわざ時間空けて貰ったのか!
そうまで無理しなくてもよかったのに・・・。
とか言おうとしたけど、それは無粋すぎるよな。
「スマン、付き合わせて・・・」
「いいよいいよ。それじゃね」
さっさと出て行く細野。
え、ちょっと待って。細野が抜けたということは・・・。
向かいの席にはいまだデザートを美味しそうに食べている間宮がいる。
・・・これと2人でどうしろっての!?
「・・・・・・」
「・・・・・・」
2人の間に会話がない。ドリンクバーで撮ってきた飲み物はもう氷が溶けている。とりあえず語りかけようと唾液を呑み込んだ。
「えと、この格好おかしくない?」
「うん、カッコイイ」
「あ、ありがとう」
「うん」
「あははは」
「・・・・・・」
会話終了。
無理です細野さん。率先的に話してくれるあなたがいないと駄目なようです。
さっきまでまったり気分だった俺の脳内は今やスパーク状態。つまりよくわからない状態だ。
妙な沈黙のなか、視界の隅にちらちら映る店員。いちいち見にくんな。
「空いたお皿お下げしてもよろしいでしょうか?」
「あぁ、どうぞ」
ついでにこの不穏な空気も一緒に片付けてくれ。
「ユウト」
「う、はぃ!?」
ネタにもならないくらい、めちゃめちゃ珍妙な声が出た。
「ありがとう」
「・・・え、何が?」
「メール」
朝方出したメールのことだと気付くのに10秒以上かかった。
「あ、ああーw」
「うん」
「いや、そんなお礼言われるほどじゃないよ」
「・・・うん」
間宮はまさかのクーデレキャラらしい。もしくは知らない相手だと話すのが苦手なタイプか?
「今日のバイトはどうだった?」
「普通」
「ビッグマックとか作るのめんどくさそうだよな」
「めんどくさい」
「俺も今度行ってスマイル頼んでみようかw」
「いいよ」
「あ~・・・」
「・・・・・・」
俺は頑張った。半引きの俺が言うのもなんだが、会話ってテンポが大事なんだよな。初めて意味がわかった。
「えー・・・と、そろそろでようか?」
「・・・うん」
残ってた飲み物を飲み干し、レジへと向かう2人。
外に出ると日も落ちかけているのかかなり寒い。
「あー、送ってくよ」
「・・・ううん」
「結構遠い?」
「そんなには」
「じゃあ駅までかな?」
「うん」
沈黙再び。家でパソコンいじってるだけなら何時間でも黙ったままでいられるのに誰かといての沈黙ってなんでこんなに気が重いんだろう。
駅に向かう道すがら、何度か会話を振ってみたんだが結局一言、二言で切り捨てられて全部撃沈。もう会話することも諦めてそのまま駅まで送った。
「それじゃ、暗くなってきたから気をつけてな」
「うん」
そのまま軽く会釈して帰ろうとしたら間宮から声がかかる。
「・・・きょ」
「うん?」
「・・・今日は、ありがと・・・。・・・もにょもにょ」
いや、聞こえなかっただけだけどね。
細野も言ってた通り意思表示がすごく下手なんだな。俺も人と話すのは得意じゃない。上がっちゃうと全部小声になる。
「こちらこそw」
そんで、自転車に乗って帰宅。