1.プロフィールの作成
- 文字数に捕らわれず、好きなようにキャラクターを文章で記述して説明する。この文章は[プロフィール]と呼ばれ、基本的には他の PL, GM (以下、PL/GM をまとめて[テーブル]と呼ぶ)に公開、共有される。(ただし、文字数に捕らわれないと言っても長すぎれば皆が困るので注意。簡潔を旨とすることが望ましいだろう。)
2.プロフィールからのキーフレーズの抽出
- プロフィール中から[キーワード]と[アトリビュート]を抽出する。[キーワード]とは予めルール中に提示されている[アトリビュート]のリストで、プロフィール中で外部参照することで簡潔にそのキャラクターの特徴を示すことができる。
- キーワードは〔プロフィール〕、〔民族〕、〔職業〕、〔魔術〕の各々からなることが多い。基本的に HeroQuest に準拠して内容を定める。
3. 能力値の決定
3.1 初期能力値の決定
- アトリビュートの絶対的な強さを示す[能力値]を、各アトリビュートに対してサイコロを振って決定する。サイコロの総数は、下記のキャラクターレベルのガイドラインによって決定される(通常は、GM がそのセッションに望ましいレベルを指定する)
キャラクターレベルのガイドライン
ダイス |
平均値 |
上昇幅 |
目安 |
予想最高能力値 |
3D6 |
10.5 |
150% |
一般入信者 |
1W1 ~ 4w1 |
4D6 |
14 |
175% |
上級入信者 |
10w1 ~ 13w1 |
5D6 |
17.5 |
200% |
司祭・指導者 |
2w2 ~ 8w2 |
6D6 |
21 |
225% |
国家的英雄 |
17w2 ~ 4w3 |
<b>TIPS</b> |
キーワード中に同じアトリビュートを含むものを重ねてとることで、複数回アトリビュートの値を決定するロールをおこなうことができ、イメージと異なる能力値が出現することを避けることができる。 |
たとえば、ヒョルト人の民族キーワードには〈槍と盾戦闘〉、以下戦士キーワードからも、フマクト信者キーワードからも個人戦闘系がたっぷり入っているので、都合 4 回くらい同じアトリビュートに対して再ロールできるため、「戦闘がヘナチョコなフマクト信者」は発生しにくくなっている。 |
3.2 弱点の指定
- [弱点]とは、GM が PL に向かって「も」利用することができるアトリビュート。
- あるアトリビュートが弱点であるかどうかは、プロフィールでは直接指定できる。一方その他のキーワード由来のアトリビュートの場合、<b>弱点にした時点で能力値が(ダイスの最高値 + ダイスの最低値)- 現在能力値 に反転する</b>。例えば、一般入信者なら 21 - 現在能力値、に変更。そして、アトリビュートの内容が反転して記述されることになる。
- 内容の反転は「意味の反転」だけでなく、「意味が極端になる」「とんでもない属性がつく」というかたちでもよい。
3.3 選択アトリビュートの上昇
- PL は、任意に幾つかのアトリビュートと、同数の弱点を選び、それらの能力値に[キャラクターレベル]のガイドラインに示された上昇幅の値を掛けることで、能力値を上昇させることができる(端数切り上げ)。
**例: |
〈気だてがよい 16〉と〈鈍重×((弱点を意味する記号)) 18〉を選択し、「一般入信者」の上昇幅である 150% を掛ける。結果、このキャラクターは〈気だてがよい 12w1〉、〈鈍重× 16w1〉を持つことになった。 |
★ルールには上昇のチャートをつける
4. キャラクターレベルの確定
- [キャラクターレベル]とは、キャラクターが現在保有する全てのアトリビュートの能力値の平均値である。
- 今後、キャラクターに新しいアトリビュートが付け加わる場合、このキャラクターレベルを基準値にしてその能力値が決定される。実際に能力値を定める時は、キャラクターレベルに等しい期待値を持つサイコロを振って決定する。
例: |
最終的に、キャラクターレベルが 14.52222… という値になった。今後このキャラクターに対して新しくアトリビュートが付け加わる時は、4D6+1 (期待値で 15.0) を振って決定する(弱点として反転させるなら、30 - サイコロの目 の値になる)。 |
5. 魔術の固定
- 全てのキャラクターが持つアトリビュートは、その能力値に関わらず[アトリビュートのルーン強度]として R0 を有する。
- R0 強度のアトリビュートは、基本的に物理的な技能としてしか作用しない。結果的に、異界との接触その他に関与するアトリビュート(例えば、《祖霊と話す》や《アンブローリの召喚》)は、通常の環境では使用できない(寺院や魔力の地などの特殊な設定の介助を必要とする)。
- もしキャラクターが R1 以上のルーン強度を持つアトリビュートを持つ場合、そのキャラクターは何か特定の様式でそのアトリビュートを使用する際には、判定を通常の R0 からではなく、R1 から開始することができる。どういった様式でならそのアトリビュートを魔術として使用できるかは、キャラクターのプロフィールや魔術様式によって決定される。
5.1 共通魔術
- HeroQuest で導入された[共通魔術]/Common Magic は、基本的に R0 強度のアトリビュートとして修得される。
5.2 特殊魔術
- HeroQuest に準拠し、キャラクターは宗教に身を捧げることで、一般魔術の他に[特殊魔術]/Specialized Magic を得ることができる。
- 以下、神教徒を仮定する。神教徒には宗教に対する集中化度合いとして、下から順に
- 俗信者/Communal Worshipper
- 入信者/Initiate
- 神界に集中化した入信者/Initiate with Theism Concentrated
- 帰依者
が存在する。
5.2.1 《信仰/ Worship》と《入信者/帰依者》
- 神性や神殿との間に存在する、いわば異界との〈縁故〉である信仰能力は、原初的な意味での魔術機能を有する。そのルーン強度は以下の通り:
多神教《信仰》のルーン強度ガイドライン
アトリビュート名 |
基準ルーン強度 |
《(神殿)への信仰》 |
R0 |
《(神性)の入信者》 |
R0. 集中化後は R1 |
《(神性)の帰依者》 |
R1 |
- 基本的に、信仰能力による魔術行為は、異界へキャラクターが赴く際の儀式、及び神性と交感することで[ヒーローポイント]を得る、といった事が多い。
- 例えば、R1 判定に成功すれば R1 強度のヒーローポイントを即座に得ることができるから、その他の魔術、例えば《神技》の使用に際して必要になったヒーローポイントを充当できる。また、ルーン強度に見合った程度の情報を《神託》することも、信仰能力の範疇である。
5.2.2 《魂視/Soul Sight》
- RQ 時代は《霊視》と翻訳される能力であったが、精霊/Spirit とダイモン/Daimon や魂/Soul が厳密に分かれるようになったので、以降《魂視/Soul Sight》とする。
- 入信者以上に与えられる異界観相能力である《魂視》は、常に R1 強度を有する。結果的に、入信者以上の信者は物質界においても半ば異界的論理で物事を考えるようになってしまう(彼らの目には、『それ』が見えてしまうのだ)。
5.2.3 《神力》と《神技》
- まず、HW/HQ と異なり、誰でも《神技》をアトリビュートとして修得することは可能とする。《神技》をアトリビュートとして得たい場合、
- 一般魔術として提供する存在から修得する
- 自分の信仰する神性が、本体または下位カルトを通じて提供している《神技》を修得する
といった方法がある。このとき、《神技》は R0 ルーン強度を持つ(故に、一部の<b>純魔術的《神技》は修得してもそのままでは行使できない</b>)。
- 入信者となると《神力》を修得し、その神性が保有する《神技》の様式で使用することができるようになる。ただし、このとき《神力》の下位に存在する《神力》はアトリビュートとして固定できない。この段階では《神力》はルーン強度 R0 を有する。
- 神教に集中化を施すと、《神力》のルーン強度が R1 に上昇する。結果として、下位の《神技》から一つを選らんで、その《神技》については R1 強度の魔術として使用できるようになる。
- 帰依者となったとき(HQ に準じて、帰依者は常に神教に集中化していることに注意)、即座に下位の《神技》全てを新規アトリビュートとしてまずはキャラクターレベルに従ったサイコロを振り、能力値を定める。その後、好きな《神技》を3つ選んで、実際にアトリビュートとして固定して良い(選ばれなかった《神技》は、全くサイコロを振らなかったモノとしてキャラクターシートには情報を残さない)。
最終更新:2008年02月21日 21:18