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カルマニア:帝国の西域

Kevin McDonald 氏の「Lions of Rhugandy」を参考にしています。

カルマニア(西域領)


[支配者]:パラムタレス西域領総督
[首都]:カイトール
[人口]:90万人

[他国が見た西域人]:何を考えてるのかいまいち分からない。独自の論理を持っており、古代の法を守っている。理屈っぽい。真鍮の鎧を着た騎士とローブの魔道士がいる。背は高くがっしりとしている。髪はブロンドから栗色、瞳は青や灰色。

[概説]:
 カルマニアは帝国の西方辺境に位置する属領地であり、西域領と呼ばれ、古都カイトールから総督が赤の皇帝の代理として支配を行っている。気候は厳しく、年の半分は氷雪に覆われる。概ねゆるやかな起伏の農業地が広がり、カルマノイ(貴族)は都市の邸宅に住んでおり、近隣の丘の頂には放棄された古城が点在している。

 社会は支配者階級──カルマノイ(貴族)、ハザーリ(騎士)、ヴィジール(魔術師)──と、被支配者階級の「農奴」に別れている。支配者階級は“先陣”サイランティールの民の末裔であり、「農奴」たちは征服されたペローリアの民衆である。支配者の3つのカースト内の移動は自由だが、農奴は一生をそのカーストで送る。

 「光」と「闇」の二元論を中心としたその文化は独特のもので、帝国に編入されて400年以上たつにもかかわらずいまだ君主領とされない。

[住民]:
 支配者階級は西方系ウェアラン人、農奴はペローリア系ウェアラン人。

■カルマニアの民族

ペランダ人:古代からこの地に住むペローリア系の民族。
カルマニア人:1000年ほど前に移住してきた1万人の西方人の末裔。

ハラングヴァット:淡水海やポラリストール河上で生活する水の民。
バスモリ:カルマニア人に駆逐されたが、真鍮山脈に生き残っているという噂がある。
デヴィ・ヴァク・ル:肌の青い人種で“水の青い人”という意味。淡水海の周辺に住む。湖底に住む種族もいるという。

[言語]:
 支配者階級はカルマニア語と新ペローリア語。
 農奴はペローリア農民語を用いる。

[政治]:
 ルナー帝国の総督が4人のサトラップ(伯爵)を支配し、サトラップが大小のカルマノイ(貴族)を、カルマノイがハザーリ(騎士)を、ハザーリが農奴を支配する、という封建制度が取られている。封土の大きさがその社会的地位を表わす指標となっている。

[歴史]:
 帝国に編入された後、アロニウス・ジャランティールという英雄がカルマニア正教とルナー教を融和させ、カルマニアは「ルナーの道」の実践者となった。後にシェン・セレリスが帝国を滅ぼした際も、流浪の赤の皇帝を助けて帝国の復興に多大な貢献をした。現在の美術・服飾分野の「ルナー様式」には、カルマニアの影響が色濃く残っている。

[宗教]:
 支配階級の間では「カルマニア正教」が第一の宗教となっている。貴族らは自分の家門の祖も同時に崇拝している。人口の90%を占める農奴の間では、古来よりのペローリアの神々──穀物女神ペラ、大地母神オリア、農夫の神トゥロスなど──が根強く信仰されている。「見えざるオーランス」という異端派が、カルマニア西部でその勢力を拡大している。

[軍事]:
 ルナー帝国のハートランド軍団。サトラップや多くの大貴族もハザーリ(騎士)やヴィジール(魔術師)を雇い入れており、アレハンドロ伯の「女王連隊」(Queen's Regiment)、「魔弓兵」(Spell Archars)は有名である。いったんダート戦争が始まれば、各国のベテラン傭兵が高額の給金で求められる。

[特産品]:オローニン川流域の綿花。ライ麦、ジャガイモ、大麦、小麦の栽培。淡水海の漁獲。真鍮山脈の真鍮、青銅。その軍馬は強靱さで名高く、重騎兵(騎士)を供出できるのは帝国ではほぼカルマニアだけである。

西域領の主な地名

[ジョール領](Jhor Satrapy)


かつてのカルマニア帝国の中心地。“先陣”サイランティールの故地、フロネラのジョーリ地方から名付けられた。森深い地。オローニン川流域の農業産品と、真鍮山脈の鉱業で栄えている。統治者は“禿頭”ハラザルア伯。

真鍮山脈(Brass Mountains)
かつて建国王カルマノスが単身赴き、「真鍮の獅子」(Lion of Brass)を殺した山脈。現在でも貴族たちは獅子狩りを行うが、ライオンはほとんど見られなくなっている。真鍮鉱山で有名。
ケンデソス(Kendesos)
中都市。カルマニア最大の法大学があり、貴族の子弟やヴィジール(魔術師)たちはここでカルマニアの「白と黒」の法を学ぶ。
カイトール(Kitor)
大都市。西域領の首都。真鍮山脈の険峻な山腹に位置し、花崗岩でできた難攻不落の市壁が第二期のカルマニア帝国の繁栄を偲ばせている。4ウェイン終りの「カイトールの戦い」を記念した、美しい浮彫は有名。都の地下には「蒼の三眼」のドワーフ奴隷によって掘られた坑道が迷宮のように広がっている。鉱山からとれる真鍮でハザーリ(騎士)たちの輝く鎧が作られている。
オローニン川(Oronin River)
豊かなオローニン渓谷を潤す川。河岸には古代遺跡の白い柱が立ち並んでいる。
オローニン湖(Lake Oronin)
かつては青の城が湖の中心にそびえていたが、「青の城の戦い」以後その姿が見られたことはない。

[ウォリオン領](Worion Satrapy)


 この地の大部分はモラタップ伯が治めており、近隣のブローリアに住む部族民は伯爵に年貢を納めている。丘がちで、蛮族の影響が濃い文化を持つ。地元民に信仰されているのは雄牛の神バイソス、大地母神オリア、トゥロス(ロウドリル)などである。

ウォリオン丘陵地(Worion Hills)
蛮地と接する丘陵地帯。
エーゼル川(Esel River)
ヨルプ山脈から淡水海へ流れ込む川。蛮人たちの住むブローリア、「大閉鎖」下にあるチャーグとの国境地帯を成している。流域には辺境警備の砦が立ち並んでいる。
ストラール(Storal)
エーゼル川河口の中都市。ブローリア、ウォリオン上流への交易船と淡水海の湖上船のための大規模な造船所がある。
ブリヌス(Brinus)
オローニン湖畔の寺院都市。“善なる神”イドヴァヌスへ捧げる最高寺院と「マギ」たちの学院があり、カルマニア正教の中心地となっている。祭儀長アークムーアもここに居を構える。
アジャーク(Ajark)
この都市は異端「見えざるオーランス」発祥の地として名を知られている。そこではマギたちが、いかにしてオーランスが赤の女神に啓発されたかを語っている。この都市の高さ50m、厚さ5mという堅固な市壁の由来は知られていない。
ブローリア(Brolia)
未開の蛮族が住む。農耕を知らない非常に野蛮な段階のオーランス人が住み、狩猟と採集をおこなっている。彼らの一部はウォリオン伯へ朝貢を強いられている。

[スポル領](Spol Satrapy)


 「スポルの薄闇の帝国」は、ナイサロールの異端の影響を受けつつ、「光の帝国」と戦うために暗黒の力に引き寄せられていった。その中心地だったスポルは、暗黒と氷雪の神々の信仰が未だに見られる。山がちで、地味は痩せている。統治者は“真鍮の腕”アレハンドロだが、彼が「女王連隊」を連れドラゴン・パスに駐屯している間は、彼の母のヨラネラ伯爵夫人が統治を代行する。

ポラリストール河(Polaristor River)
淡水海から白海へそそぐ大河。西方との貿易で交易舟が盛んに行き来している。
灰色山脈(Gray Mountains)
エリギアにある山脈。古代からヴァンパイアが住むことで知られる。彼らは「論理王国」の堕落した生き残りなのかもしれない。
バーントウォール(Burntwall)
かつてのカルマニア帝都(シャーダッシュ/ドールベリー)だが、「四本の光の矢の戦い」で赤の女神に焼き払われた。現在はモルタルが剥がれ落ち、南側の壁が魔術の火炎で黒焦げになった危険な列柱の立ち並ぶ廃虚に過ぎない。地元民は亡霊がうろつく場所といってここに近づくのを忌避する。
ゴッズロック(God's Rock)
難攻不落の城。アレハンドロ伯は普通の貴族のように都市の邸宅に住むのを好まず、この丘の頂の古城に住んでいるのである。
エンシール(Enthyr)
スポル領の首都。


■スポルの魔女
現在でも、スポル人は闇の力、黒魔道、不死術などで悪名高い。ヨロネラ伯爵夫人が魔女ではないか、とはよく聞かれる悪口である。

[バインドル領](Bindle Satrapy)


 バインドルは第2ウェイン、「血王戦争」後にルナー帝国に併合された。カルマニア帝国時代には「淡水海同盟」という政治体に属し、現在もカルマニアとは一風変わった文化を持つ。地勢は山がちで、多くのフィヨルド(氷河地形の一種)が見られる。統治者は若きカウファン・デストリノ伯。

ハランダッシュ(Harandash)
大都市。バインドル領最大の都市で、フィヨルドの奥に位置する良港。「大封鎖」解放後は西方貿易の拠点として非常な賑わいを見せている。
チャーグ(Charg)
未だ大封鎖下にある。チャーグが解放されたとき、そこから現れるのが何かを知る者はいない。
淡水海(Sweet Sea)
冷たく透明な真水の海。淡水海には一生を舟の上で過ごすハラングヴァット(Harangvat)という「舟人」が多く住む。この海から東へはポラリストール河、西へはジャニューブ河が流出する。古代には食人神ヤー・ガンと、恐るべき魔道を使う「青人」が海底に住んでいた。

西域領の著名人

パラムタレス(Palamtales)
西域領総督(Governer)。もともとはコスターディ君主領の靴修理役人の息子であった。彼は有能で機敏、かつ抜け目の無い男だが、表面上は誰に対しても愛想がよい。
“禿頭”ハラザルア(Haraxalur the Bald)
ジョール領サトラップ。伯爵は無能な人物だが、その血筋に忠誠を誓う廷臣たちに救われている。
“怒れる男”モラタップ(Moralatap of the Anger)
ウォリオン領サトラップ。大貴族間の権力闘争(ダート戦争)に勝利して現在の地位を得た。その際「辛抱強くて友情に厚く、女性には優しいが敵には容赦がない」という評判を得ている。彼は私兵を率い南方ブローリアの蛮族討伐へ出かける。彼はかつては女性だったという。
“真鍮の腕”アレハンドロ(Alehandro of the Brass Arm)
スポル領サトラップ。この伯爵は戦いと軍隊の熱狂的な支持者であり、配下の騎士と魔道士からなる「女王連隊」は、戦いを求めてプラックスやドラゴン・パス地方まで遠征を行う。
カウファン・デストリノ(Kaufan Destrino)
バインドル領サトラップ。彼はいつの日かチャーグが大封鎖から解放され、恐ろしい破滅が襲いかかるであろうことを確信している。彼は異端派「見えざるオーランス」に帰依している。デストリノ伯はチャーグ国境に新たな砦を幾つも築き、ハザーリたちの勇気を奮い立たせようと努めている。
ヨラネラ、タロンド伯爵夫人(Yolanela the Taloness)
彼女の前半生は謎につつまれている。彼女は帝国首都グラマーから3日の行程の範囲に立ち入ることを禁じられており、皇帝の声がしたならば、かならず膝と肘をついて土下座しなければならないことになっている。
サランコ(Saranko)
“見えざるオーランス”大司教。彼は難解な分派を数年で大衆運動にまで育て上げた。ヨロネラ伯爵夫人の息子の一人。異母兄弟の祭儀長アークムーアを害する計画が噂されている。
ブロスタンジャン・アークムーア(Brostangian Archmoor)
カルマニア正教の祭儀長。彼は見えざるオーランスは異端であると明言せよ、という配下の「マギ」たちからの要求に抵抗しつづけている。
“三眼の”ピク(Three Eyed Picu)
「蒼の三眼」のカルトの長の“壊れた”ドワーフ。ドワーフたちを奴隷としてつかって多大な利益を上げている。


カルマニアの神名録


アロニウス・ジャランティール Aronius Jaranthir

アロニウス・ジャランティールはバインドル出身のカルマノイであり、カルマニアにルナーの道をもたらし、第二の生においてエギとなった。彼はルナー騎士たちの神である。
信者:カルマノイ(カルマニアに2000人)

アトヤー Atyar *

知識の盗賊。
信者:家門を守るためにその特殊な魔術をつかうヴィジールが少数いる。アトヤーはエントロピー(混沌)の神であり、公に信仰されることはほとんどない。

ベントゥス Bentus *

快楽の高神。この神のカルトはときに大いに拡大し、しばしば抑圧を受ける。
信者:ごく少数。神の最大の寺院はミンティヌスにある(ペローリア全土で1000人)

バイソス Bisos

雄牛の神。イドヴァヌスの右手。シャー(現在では赤の皇帝)の守護者。
信者:南カルマニアからバインドルにかけて、全ての相を合わせておよそ4万人。
 騎士バイソス   バイソスの騎士の相。
 自由の民バイソス 自作農の神
 雄牛バイソス   オローニン湖周辺住民の神

カルマノス Carmanos

預言者カルマノスはカルマニア教を明らかにした。後に、カルマノスは赤の女神の復活を準備した女神自身の化身であったことが証明された。
信者:カルマノイ
神話:『法をもたらす者カルマノス』

シャルメイン Charmain *

オローニン湖の青の城の女神、預言者カルマノスの母。オローニン河谷の民の権威と保護の精霊。
信者:オローニン湖やオローニン川で生計を立てる民(古カルマニアに5万人)

異邦の徒ダアク Daak the Stranger *

この者はデンダーラのもてなし(と人品)を乱用した。“外来者”の悪を体現する。
信者:ごくわずか。彼は稀に略奪者たちに信仰されている。

ダクスダリウス Daxdarius

ペランダ地方の戦争と将官の神。ファランクス兵の保護者。
信者:ハザールとペランダの兵士。通常特別な連隊のメンバーに限られる(ドブリアンとカルマニアに3千人)

デルドロムス Derdromus

地界の王、死の保護者、懲罰の管理者。
信者:ペランダ人、スポル人、幾ばくかのヴィジール。

ドバーダン Doburdun

エンテコスの守護者。ドーブルドゥンはペランダ地方の嵐の神であり、近年までエンテコスの下位カルトとして信仰されていた。



■2004/08/04 (水) カルマニア神殿

俗魔術:
(1)雄牛のシャーたち
カルマニアの雄牛のシャーたちから伝わる俗魔術。実際は、カルマニア以前のペランダから伝わるもの。

■カルマニア神殿

カルマノス Karmanos
預言者、法のもたらし手

イドヴァヌス Idovanus
善神、至高神

ガネサタルス Ganesatarus
悪神、至高神

アロニウス・ジャランティール Aronius Jaranthir
ルナー騎士、赤騎士

アクロラール、雄牛の角の Akrolar the Bull-horn
道化の神、精霊使い

バイソス Bisos
自由民の神、騎士の神、イドヴァヌスの右手

パメル、予言者 Pamel the Soother
癒し手、薬草と予言の女神

ドゥルバダス、獅子 Durbadath the Lion
狩猟の神、光の神

ケト・トゥロス KetTuros
都市の神、商人と宮廷人の神

マラキヌス、賢人 Malakinus the Learned
白魔道士

アラナブリリス Alanabrilis
盗賊の神、“ランブリルの仮面”

フム’アクト Hum'akt
死と戦争の神


カルマニア帝国の歴史

http://d.hatena.ne.jp/mallion/20050613/1118673028
 カルマニアの歴史は、“先陣”サイランティールの逃避行に始まる。これは神知者に敗北した西方軍がフロネラを横断し、オローニン渓谷のペランダの地へと至る苦難の物語であった。
 サイランティールは、傭兵として圧政を引いていた「スポルの薄闇の帝国」と戦った。この帝国に対する戦いは、2つのレベルから読むことができる。まず純粋に軍事的な歴史としてのレベル。そして、解放された街が魔法の城となり、ペランダの人々の歓迎が「青の城」の神秘的な女神シャルメインとの絆を深めるといった、神話的なヒーロークエストとしてのレベルである。古い物語は、サイランティールが謎めいた消え方をしたという点で一致している。彼はペランダ地方の敵対者に殺されたとも、聖者や神となったとも、また愛する女神シャルメインを求めて「青の城」へ赴いたとも言われている。
 サイランティールとシャルメインの子がカルマノスであり、カルマニアの最初の王(シャー)と呼ばれている。彼の出生は定かではない。彼は魔法の湖の中で育てられたと言われている。彼は生得の指導者とみなされ、「法をもたらすもの」と呼ばれた。彼は“薄闇の帝国”と戦い、七つの都市を解放し、その最後の皇帝を殺した。
 カルマノスの去った後、多くのカルマニア軍事組織の開祖として知られる“戦将”スランダールが後を継いだ。彼は「薄闇の帝国」の最後の勢力を滅ぼし、それからかつての同盟者たちの土地を奪ってカルマニア王国の首府ジョールをオローニン渓谷に定めた。ペランダの独立の歴史はこの裏切りをもって終りを告げた。解放された都市は今やカルマニアの官吏と兵士たちに占領されたのである。
 スランダールの子、“平和の作り手”カルシャンダールは、平和で豊穣にみちた治世で知られている。彼は多くの妻と数え切れないほどの子をもち、スポル帝国の残党や「淡水海同盟」、ダラ・ハッパ帝国、ペランダの大司祭たちと手を組み、カルマニアの最初の宮殿を建立した。通商と芸術は栄えた。
 その後、宗教的分裂と内戦が、二つの王家の間で半世紀(847-900)に渡って続いた。これはカルシャンダールの妻たちの出自が著しく異なっていたためだとされる。“ 闇の王”たちはダラ・ハッパ帝国を攻撃し、夜と冬のトロウル的な野蛮な神々を崇拝した。闇の王たちは敵を脅迫するために、残虐行為と恐怖の戦略を用いた。 “光の王”たちはダラ・ハッパ帝国と同盟し、ダージーン国と戦った。光の王たちは、騎士道の理想とする「死か栄光か」という愚かな姿勢を体現していた(近世のカルマニア人は、このいずれもが同様に悪であるとする)。
 10世紀はじめ、カルマニアはEWFと衝突した。彼らは強大なドラゴンたちを殺すすべを発見し、ダラ・ハッパを“太陽ドラゴン”の支配より解放した。ダラ・ハッパとの同盟でペローリアの安全が確保されると、彼らはサイランティールの復讐よと、馬を駆ってフロネラのロスカルムを攻撃した。この時代の「獅子王」たちは、光と同盟した勇敢な戦士たちだった。
 ダラ・ハッパ帝国の皇帝にカルマニアのシャーの姫が嫁ぎ、三人の息子が生まれた。これが「世界を分かち合った三兄弟」──ダラ・ハッパの皇帝、カルマニアのシャー、セアードの高王──である。EWFが1042年に滅亡してよりおよそ一世紀に渡って、ドラゴンを敵とするこの三国は緊密な同盟国でありつづけた。カルマニアはこの間に多くのダラ・ハッパやゼイヤラン的な概念を取り入れた。
 ドラゴンが引き退いた後、ペローリア全土で反乱が頻発した。「戦の三世代」と呼ばれるこの時代に、カルマニアとダラ・ハッパの関係は悪化し、“大王”ハランによって起こされた対アルコス大戦役へとエスカレートしていく。この戦争の物語はペランダの叙事詩「アルコシアド」で語られている。だがアルコスとカルマニアの両軍が合流し、ドラゴン・パスの古の敵に対して侵略をはじめた時、戦争は終りをつげた。
 「ドラゴン・キル戦争」はカルマニア(そしてペローリア全土)に甚大な傷痕をのこした。ハランの後継者は、シャー・タヴァール(「雄牛の王」)と名乗るウォリオンの蛮人にその地位を簒奪された。彼とその配下はカルマニアを乗っ取り、その封土を回復した。シャータヴァールの子“征服帝”カルタヴァールはユスッパとライバンスを占領し、ダラ・ハッパ帝国を屈服させた。
 雄牛の王たちは(闇の)「雄牛」と(光の)「獅子」との間の大雑把な二元論を確立した。これはカルマニア宗教理論を微妙な違いを切り捨てて復活させたものだった。この理論は切り伏せる敵がいる間は軍隊に力を与えてくれたが、勝利の後には彼らを退廃と堕落の中に陥らせることになった。
 カルマニア帝国は、七母神が赤の女神をリンリディに連れ戻ったときには、既に周辺部から崩壊しはじめていたのである。


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