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いま賭ける、この――」(2008/08/10 (日) 19:21:36) の最新版変更点

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**いま賭ける、この―― ◆VACHiMDUA6  さて皆様、のるかそるかの賭事をしたことがあるでしょうか?  麻雀、ポーカー、グラスとコイン……何でも構いません。  賭けるものは……富、名誉、魂、血液……何でも構いません。  イチかバチか。  言葉で言ってしまえば簡単ですが、現実問題大変です。  特に……賭けの対象が大きいときほど、それは重くのしかかります。  その重圧に耐えきれなく逃げ出したとき、或いは耐えられると思って潰されたとき……そこに在るのは『敗北』の二文字です。  大切なのは『機』、そして『読み』でございます。  読み間違えたならば……やはり同じことになります。  かといって……このことを恐れてもいけません。  『恐れ』は……『機』を逃させ、『読み』を不確かなものにします。  『恐れ』はいらない……かと思うと、『恐れ』を知らぬ『蛮勇』は余計に脆くて拙いもの。恐れが悪いとは一概に言い切れません。  やはり……賭けごとは難しいものです。  さて、偽りの共闘下にある、一人の少年。  彼は此処で、重大な選択を迫られます。  のるかそるか、イチかバチか……まさにその通りの二者択一。  彼の選択はどのようなものであるか……お見逃しのないよう……。 ■ 「――それでは、バトルロワイアルを続行する!!」  その言葉で死者を告げる殺し合いの放送が終わった。  勝は唇を噛み締める。  八人。この殺し合いによって実に八人もの命が奪われたのだ。  こんな状況で、殺人者になったものが――一人が一人を殺したとするならば――八人もいる。  その中には恐らく――いや確実に――フェイスレスが入っているだろう。そして今回呼ばれた犠牲者の内数人は、彼が手を下したものかもしれない。  やはり、一刻も早くこんな狂行を止めなければ。そのためにも―― 「綾崎」  はっ、と顔を上げる。  しろがねだ。しろがねがぼくに声をかけた。 「ああ、エレオノール。ちょうどいい、話がある」  できるだけ、不敵に声をだす。  今、勝は才賀勝を守る為にいる双子の兄『綾崎颯』なのだから。 「なんだ」  怪訝な顔でしろがね――エレオノールが返事をする。 「こっちに来てから会った人間はいるかい?」      ◇  ◆  ◇  情報というものは基本的に勝率を上げる。勝率――この場では生存率だが。  誰が危険なのか、そうでないのか、それがわかることで生き抜く……或いは救助や脱出などの幅は大いに広がる。 まず、このバトルロワイアルの場にいる全員の認識として、「勇次郎」や「拳王」という人間は危険人物である、というものがある。  それに加えて勝のわかる範囲では「フェイスレス」が危険人物。「加藤鳴海」は危険と対局の人物。目の前のしろがねは……灰色だ。 「これでいいか?」  しろがねが名簿を出す。その中には○の記号がつけてある。 「ああ」  名簿に目を通す。  しろがねにこちらから来て出会った人間、その人間が口にした人間の説明をさせ、その人間に○の印をつけさせた。 「ブラボー、というのが誰かはわからない」  ○の印があるのは『範馬勇次郎』。  これはあの場にいて注意を払っていたなら誰でも耳にした名前だ。  そして、『津村斗貴子』『蝶野攻爵』。  槍を持つ戦士――何故かエレオノールと才賀勝を知っていた――人間が上げた名前。  何故勝達の名前を知っていたのかわからないが、その正義感の強さからいって男が上げた人物に殺し合いにのっている者はいないだろう。  勝は受け取った名簿の『才賀勝』『才賀エレオノール』『白金』『綾崎颯(ハヤテ)』に更に印を入れる。  それに加え、先の放送で呼ばれた死者たちに横線を入れる。  これで合計十四名(綾崎ハヤテはどういう人間かわからないので除外)、名前がわからない人間を加えて十九名もの人間が特定できた。  まあこの中に重複がなければの話だが。  さて、やはりといったところだが……しろがねは「加藤鳴海」の名に反応を示さない。  本当に今ここにいるしろがねは、勝と出会った頃のしろがねのようだ。  しろがねがこうなってしまっている以上、鳴海もこうかもしれない。そう考えると……若干不安になるが、鳴海ならば少なくともこのような殺し合いに乗ることは絶対ないだろう。  さて、そこでなのだが――  自分は、才賀勝は「加藤鳴海」のことをしろがねに話した方がよいのだろうか?  メリットはある。しかしこの場合……とても大きなデメリットがある。  その説明の前にまず、この名簿の並び順は明らかにおかしいことを言おう。  五十音順でない。しかしただランダムに配置してあるだけかと言うとそうではない。  『葉隠覚悟』『葉隠散』――名字からいって、恐らくこの二人は親族であろう。  『範馬刃牙』『範馬勇次郎』――前に同じ。  『津村斗貴子』『蝶野攻爵』――件の少年が上げた人物。恐らくこの二人、知人であるはずだ。  『柊かがみ』『柊つかさ』――この二人も恐らく親族。  さて、そうすると……だ。この名簿の並び順はランダムでもない。五十音でもない。  ならばアルファベットかと言うと――それもない。  例えば始めから、『赤木しげる』、『市川』、『平山幸雄』……『A』『I』『H』という並びはおかしいからだ。  ならばどういう並び方かと言うと……おおよその検討はつく。  これはとあるグループ順で分けた五十音順だ。  『赤木しげる』から『鷲巣巌』までで『あ~わ』そしてその次に『葉隠覚悟』がきている。  これが証拠であるし……そして何よりも、『加藤鳴海』『才賀エレオノール』『才賀勝』『白金』、自分達が一つのグループになっているのである。  恐らくこのグループは親しいもの……いや、フェイスレスのことを含めて考えると知人や、顔見知りである、といった方が正しいであろう。  そのことを考慮に入れて考えると、先ほどしろがねが出会った人物、その人物が「ブラボー」と呼んでいる人物は、『防人衛』『武藤カズキ』であるということがわかる。(どちらがどちらかはわからないが)  それと推論だが、このグループの人間はこの戦いに乗らない者が多いだろう。 さて、このことがわかったことはとても良いことなのだが――同時に、悪いことでもある。  『綾崎颯(ハヤテ)』。自分がとっさに選んでしまったこの名は自分達と遠く離れた場所にある。  このグループわけのことをしろがねに伝えれば、必然的に自分が綾崎颯(ハヤテ)じゃない、と伝えることになる。  そのことで自分が才賀勝であると理解して貰えば重畳だが、先ほどの様子からいって『才賀勝の名を語る何者か』ととられることも考えられる。  言うか、それとも言わないか、どちらがいいのだろうか?  結論は――      ◇  ◆  ◇ 「とりあえずは繁華街へ行き、それから中心部。そして病院へ向かう。どれも人が大勢集まる場所だ」  禁止エリアがマップの端の方に集中していたこと、また、マップにのっていない場所へ行くと首輪の爆発装置が作動すること、その二つからいって才賀勝がマップの端へ行く可能性が低いということを伝えると、しろがねは納得し、こう結論付けた。  それには勝も納得だった。  鳴海が怪我人を保護して病院へ向かうことも考えられるし、フェイスレスが弱者を殺しに病院へ向かうことも考えられる。 それに加え、勇次郎や拳王その他殺人者は人が大勢いるところに行く、と考えられる。  結局、どうしてもこの選択肢になるのだ。  結論付けたエレオノールがオリンピアを操る。 「行くぞ。綾崎」  結局、勝は名簿のことも、鳴海のことも言い出さなかった。  鳴海のことを伝えれば、綾崎颯の孤立を目立たせてしまうからだ。  そう、これがデメリット。ただ、デメリットというにはそれはあまりにも大きすぎた。  結果少年は自分のことを話さない、その方に賭けた。 「ああ、わかったよ」  そのまま指示通りエレオノールに従い、勝はオリンピアに乗りこむ。  果たしてこの判断が正しかったのかは――今は誰にも、わからない。 【C-2 路上/1日目 朝】 【偽りの共闘チーム】 [行動方針] 1:繁華街へ向かう 2:その後中心部へ向かう 3:上記二つが済み次第病院に向かう 【才賀勝@からくりサーカス】 [状態]:両足の脹脛に一つずつ切り傷。軽傷のため行動に支障なし。 [装備]:なし [道具]:支給品一式、書き込んだ名簿、携帯電話(電話帳機能にアミバの番号あり) [思考・状況] 基本:殺し合いには乗らない 1:鳴海と合流する。 2:しろがねの誤解を解く。 3:乗っていない人を探して味方にする。 4:フェイスレスには最大限注意を払う。 5:みんなで脱出する。 [備考] ※参加者全員の顔と名前を覚えていますが、顔と名前は一致していません。 ※参戦時期はギイ死亡後から ※エレオノールが自分より過去の時代から来たことに気づいていません。 ※エレオノールには才賀勝の双子の兄だと嘘を吐いています。 ※エレオノールには、自分の名前を綾崎颯(ハヤテ)と偽っています。 ※名簿で〇印がついているのは、綾崎颯(ハヤテ)、才賀エレオノール、才賀勝、蝶野攻爵、津村斗貴子、範馬勇次郎、白金(フェイスレス指令) ※死亡者には横線が引いててあります ※名簿が知人のグループで分かれている、と考察しました ※才賀エレオノールには加藤鳴海のこと、名簿についての考察は話さないつもりです ※防人衛、武藤カズキのどちらかがブラボー、エレオノールの出会った少年と考えています 【才賀しろがね(エレオノール)@からくりサーカス】 [状態]:ピエロの衣装&メイク@からくりサーカス、ヴィルマの投げないナイフ@からくりサーカス(残り12本)、オリンピア@からくりサーカス、支給品一式 [道具]:青汁DX@武装錬金 [思考・状況] 基本:『本物の才賀勝』の安全を確保する 1:本物の才賀勝を優勝させるため皆殺し(殺し合いに乗っている人間を最優先) 2:強力な武器が欲しい。人形は手に入れたので他の武器。 3:花山、斗貴子、カズキに関しては襲うのは保留 4:100%勝を傷つけないと確信が持てた人間に関してのみ、殺すことを保留する。 5:偽物の才賀勝と共に行動する。 [備考] ※参戦時期は1巻。才賀勝と出会う前です。 ※才賀勝の事を偽物と勘違いしています。 |094:[[仮説]]|[[投下順>第051話~第100話]]|096:[[真赤な誓い]]| |093:[[デッド・ライン]]|[[時系列順>第2回放送までの本編SS]]|082:[[不死王、一人]]| |061:[[偽りの共闘]]|才賀勝|110:[[バトルロワイヤルの火薬庫]]| |061:[[偽りの共闘]]|才賀しろがね|110:[[バトルロワイヤルの火薬庫]]| ----

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