「大乱戦(後編)」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

大乱戦(後編)」(2008/08/12 (火) 20:48:03) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

**大乱戦 ◆1qmjaShGfE キュルケは何も出来ないままこの戦いを見守っていた。 ケンシロウは強い、物凄く強い。こんな強さがこの世に存在していた事に驚いてしまうぐらい強い。 だが、どうやら相手もそんなケンシロウと戦えてしまうぐらい強いのだ。 何度か魔法での援護を考え、その間を計るもあまりにスピードが速すぎるのと、ケンシロウの邪魔になってはと思いとどまっていた。 それと、戦場が主に上り線ホームだった事がここまでキュルケの命を救ってきたのだが、遂に状況が変わる。 ケンシロウの両目が抉られたのだ。 「ケン!!」 悲鳴を上げるキュルケ。 それをやった男は黒シャツ男の相手で忙しそうだが、もう一人の大男がケンシロウに向かう。 これは見過ごすわけにはいかなかった。 しかし、ケンシロウは両目から血を流しながら大男と戦っている。 とても信じられないが、目は瞑っているようにしか見えないのにケンシロウは大男と真正面から撃ち合っているのだ。 それどころか、どうやら押しているらしい。ケンシロウの拳が、蹴りが大男をぐらつかせる。 「凄い! 本当に凄いわケン!」 そこで上りの電車がホームに入ってくる。 窓ガラス越しだとかすかにしか二人の闘いは見えないが、それでもさっきの様子だと大丈夫のようだ。 電車が停車すると、ちょうど電車の影になって二人の様子が見えない。 黒シャツの男がこちらのホームに来た時は少し恐かったが、今までのように無視してくれたので助かった。 彼は反対側のホームに、電車の天井を飛び越えて移り、そして電車がホームから離れていく。 彼が電車の最後尾に飛びついていた時には呆気に取られたものだ。 (無茶苦茶するわね。居なくなってくれるのは嬉しいからいいけど) 懸案事項が減った事で再度ケンシロウとラオウの勝負を見る。 「ケン!!」 ケンシロウは壁際に蹲って頭を押さえており、ラオウは全身から血を噴出しながらも立ち上がろうとしていたところだった。 視界を失ったケンシロウに、ラオウは一切の容赦をしなかった。 だが、そんなケンシロウにラオウの拳は当たらず、ケンシロウの拳は防ぐラオウの腕をすりぬけてくる。 これぞまさに北斗神拳究極奥義、無想転生。これを用いるケンシロウは最早天下無敵。 ラオウの剛拳を持ってしても、それを打ち破る事適わなかった。 「おのれ! おのれケンシロウ!!」 憤怒の表情のまま何度も立ち上がり拳を振り上げるラオウ。 だがそれは無想転生の究極奥義たる所以を再確認するだけであった。 勇次郎との激闘の傷跡も残る今、ラオウはその底力すら尽きようとしていた。 そこで、ケンシロウに変化が生じた。 苦しそうに頭を抱えてその場に蹲る。 DIOが放った目突きは眼底までは届かなかったが、ケンシロウの頭蓋骨に大きな衝撃を与えていたのだ。 ラオウが目の前に居る事で無理をしていたケンシロウだったが、ここが限界点だったようだ。 かつて、師リュウケンを葬った時の事が思い出される。 哄笑と共にラオウは立ち上がった。 「やはり天はこのラオウをこそ欲しておるわ!」 拳を振り下ろそうとしたラオウのその真後ろで、大きな爆発音が響いた。 爆薬か何かを用いたと思われるその威力は、不意打ちとはいえラオウをよろめかせる程であった。 振り返るラオウ。 そこには、杖を手に必死の形相でラオウを睨むキュルケの姿があった。 「ケンから離れなさいバケモノ!」 その女はただ杖を構えるだけで、他に何かを持っている様子は見られない。 ラオウはルイズのやった魔法を思い出していた。 「女、それは魔法か?」 キュルケは気丈に言い放つ。 「そうよ! トライアングルメイジ微熱のキュルケが貴方の相手よ!」 トライアングルがどれ程のものかラオウは知らないので、大したはったりにはならなかったが、その啖呵はラオウをその気にさせたようだ。 恐怖を与える為、ゆっくりと歩くラオウ。 そこに、キュルケはありったけの魔力を込め、火の三乗魔法を打ち込んだ。 メイジは火、水、風、土四つの系統を重ね合わせて魔法を行使する。 これを幾つ重ねられるかがそのメイジの技量であり、一つならドット、二つならライン、三つならトライアングル、四つならスクエアと呼ばれる。 通常スクエアメイジは一国の中でも数える程しかおらず、トライアングルメイジはメイジの中でもエリートと称される程の技量の持ち主とされる。 彼女はこの年にしてトライアングルであり、メイジとしてはすこぶる優秀な部類に入る。 特に戦闘でこそその力を発揮する火系統を得意としており、詠唱の間さえ取れるのなら、十二分に戦力として戦えるのだ。 そんな彼女が出来うる最強の炎をラオウへと叩きつける。 正直に言うと、近くに居るケンシロウもちょっと危ないかなとは思ったのが、どうやらそんな手加減してられる相手でもないらしい。 一瞬で業火に巻かれるラオウ。 だが、その歩みは止まらない。 「拳王は燃えぬ!」 理不尽極まりない主張をその闘気で押し通し、キュルケの居るホームへと飛び移ろうとする。 「このっ! トライアングルを見くびるんじゃないわよ!」 キュルケの気合に応えて、更に炎が大きくなる。 それでもその炎はラオウを傷つける事は無かったが、自然界ではありえない程の業火が放つ熱まで止める事は出来ない。 ラオウは僅かに眉をひそめる。 だが、一飛びでキュルケを打ち砕く事に支障は無かった。 「無駄だ愚か者が!」 ホームの床を蹴るラオウ。 同時にその目の片隅に微かな輝きを見つける。 飛び道具か、ならばと指を構えて北斗神拳奥義、二指真空把にて投げ返さんとするラオウ。 しかしその飛び道具が高速で回転していると見抜き、空中で伸身宙返り、その飛び道具の軌道から外れ、線路の上に着地する。 キュルケはラオウが炎に構わず飛び込んできた事に驚き、魔法を解いてしまっている。 そんなキュルケの前に、高速で近づく者が居る。 片足に付けた回転する何かの力で疾走し、キュルケの前で急停止。 同時に大きく弧を描きながら戻ってきた飛び道具を、その指に引っ掛けラオウを見下ろす。 「そのぐらいにしとけよ」 キュルケの前に突如現れた銀髪の男、赤木シゲルはそう言って何時ものように、口を開かぬまま含むように笑った。 赤木はラオウが文句なりを言い出す前に口を開く。 「よう、ここに黒シャツ黒ズボンの大男は来なかったか?」 ラオウは赤木の言葉を無視する。 「なんだ貴様は?」 代わりに、助けてもらったキュルケが答える。 「あの男なら、電車に乗ってあっちに行ったわ」 乗ってというか掴まってなのだが、意図は通じるのでキュルケはそれで良しとした。 赤木は勇次郎の恐ろしいまでの戦闘ペースに半ば呆れながらラオウに言う。 「俺の名は赤木、赤木シゲルだ。何故あんたは殺し合いに? 優勝して欲しい物でもあるのか?」 そんな話を振りながら、赤木は背中に回した手を使ってキュルケに出口を指差して合図する。 「今死ぬ貴様に語った所で詮無きことよ」 どうやら話し合いの余地は無いらしい。 戦闘中という事もあり、気が高ぶっている状態での交渉事だ。こういう事もあろうと赤木は予測していた。 「向こうで蹲っている男を連れて学校へ行け。そこに俺の仲間が集まっている」 小声でキュルケにそう言う。 「無理よ、あの男からは逃げられないわ。私も戦う」 言い合っている暇は無いとばかりにぴしゃりと言い放つ赤木。 「奴は俺が引き付ける。急げ」 そこまで言うと、手に持ったモーターギアをラオウへと投げつけた。 同時に動き出すキュルケ。確かに言い合っている暇は無い。 ラオウはそれを跳躍してかわしながら赤木に飛び蹴りを放つ。 自分は一挙動もせず、足に付けたモーターギアの回転だけで大きく移動し、それを避ける赤木。 外れたラオウの蹴りが、ホームの壁を大きく打ち砕く。 (五分も保たせられれば御の字だな) 移動しながらモーターギアを回収し、こちらを睨むラオウへと突進する。 その攻撃範囲は見ていた。 そこをぎりぎりかすめるように、モーターギアで壁を登っていく赤木。 案の定ラオウの拳は届かず、壁を伝ってラオウの背後へと抜ける。 「まるで闘牛だな。赤い旗でも振ってやろうか?」 そう挑発する赤木。 振り返ったラオウは、しかし笑っていた。 「それでかわしたつもりか?」 同時に赤木の腹部が大きく裂ける。 やはり、赤木の見立てどおり、ラオウは赤木ごときで手に負える相手ではなかった。 傷を労わっている暇は無い。大きく踏み込んでくるラオウに対し、モーターギアを二つ足に付け、全速で後退する赤木。 (やはり、モーターギア二つならば、奴の移動速度より速い) だがここは細長いホーム。モーターギアの速度を活かし切るには幅が狭すぎた。 あっという間にホームの端まで追い詰められる。 途中何度か横をすり抜けようと狙ってみたのだが、ラオウの歩法がそれを許さなかったのだ。 すぐ横には上へと上る階段がある。 (ここで逃げたらあの二人は逃げ切れない。もう二回、こいつをかわす必要がある……か) 床だけでは幅が狭い。ならば、床と壁の二面を使えば、走行可能面は倍になるのだが、実はこれはただの見せ掛けである。 壁を走った所で、赤木の体は床に居る状態からでも攻撃可能なのだから。 ここでの真の選択肢は、上か下かの二ルートだ。 下に居ながらにして、天井すれすれを走る者を攻撃する事は出来ない。 逆に上に跳んでしまったなら、床すれすれを通る者を攻撃出来ない。 実は赤木はこの場には少し前から着いて居たのだ。 そして、じっとあの四人を観察していた。 その動き、その攻撃手段、性癖、全てをだ。 遠間を攻撃する手段を、少なくともラオウという男は見せていない。 仮にあのケンシロウという男と同じ地を這う衝撃波を使えたとしても、モーターギアの速度ならば逃げきれる。 ならば後は上か下かのギャンブルだけだ。 赤木はモーターギアを後ろに向けて回転させる。 そのまま背後の壁を登り、頂点で壁面から離れる。 真下へ落下し、その速度を維持したまままっすぐにラオウへと走り出す。 助走は充分。既にトップスピードだ。 ラオウは不敵に笑いながら赤木を待ち構えている。 赤木には格闘技に関する知識が無い。 それは間合いの取り方であったり、四肢を含む体の運用方法であったり様々であるが、それを系統立てて学ぶ機会が無かった。 赤木の頭脳とセンスなら、基礎だけでもその身に修めていれば、その先を想像する事が出来たであろう。 街のチンピラ相手ならば、それでも赤木の持つ洞察力と感性で充分相手取れる。 更に言うならば、並の格闘家であっても街角でのケンカならばどうとでも処理出来たであろう。 だが、この場所で相手にしているのは、専用の訓練を受けたその道の猛者と呼ばれる者達である。 斗貴子もそうであったが、赤木が強力な武器を用いても彼等に敵わないのはその為である。 そして、今回の不幸は、その斗貴子ですら問題にしない程の相手を迎えた事である。 ラオウの技は、赤木の想像の及ぶ範囲ではなく、それがどれほどのものか彼には認識する事すら不可能だったのだ。 それと知っていれば、赤木は別の手を選んだであろう。 ラオウの手の届かない場所から攻撃する、もしくは何かの手段を用いてラオウの行動を阻害する等である。 そう、赤木はラオウの眼前に姿を現した瞬間に、既に詰んでいたのだった。 (上も下も左も右も、そして後ろの階段も、全てアウトだ) それでも尚、赤木は上下の選択肢を選ぶ。 上と見せかけて下。相手の飛ぶ瞬間を見極めて、ぎりぎりまでそれを伏せておく。 壁の側まで走り、斜めに壁を走り上る。 ラオウはまだ動かない。 ギリギリまで引っ張る。自分が下を抜けるギリギリではない、ラオウが飛ぶ瞬間ギリギリまでだ。 僅かにラオウの体がぶれた。その瞬間に赤木はコースを変更、床すれすれを抜けるコースに切り替える。 驚くべき事に、その瞬間には既にラオウは宙を舞っている。 そうする、と読んでいなければラオウのその速さに反応出来なかったであろう。 その上で、ラオウには上を通ろうと下を抜けようと関係なかったのだ。 飛び蹴りの体勢から空中で体を捻って裏拳を赤木に放つ。 ラオウの巨体で赤木のモーターギアすら上回る素早さなのだ。 間近でそれを見た時の迫力たるや、想像を絶する。 赤木は、その裏拳をまともに受けて壁際へと殴り飛ばされた。 赤木の体では、この男の拳を一撃でも受ければ致命傷となる。 その一撃を、遂にもらってしまったのだ。 その場に着地したラオウは吹っ飛んだ赤木を見る。 「まだ息があるか。運の良い奴よ」 そんなラオウを見ながら、赤木は苦しそうにしながら笑う。 「運だって? 俺がたまたま下にあったバッグを盾にしてあんたのパンチをもらったのも、吹っ飛んだ先に網製のゴミ箱があって、それがクッションになって壁に叩きつけられずに済んだのも偶然? 随分おめでたい頭だな」 赤木が下のルートを使ってラオウを抜こうとしたのは、そこに置いてあったバッグを盾にパンチを防ぐ為。 そして、さきほどモーターギアで背面の壁を駆け上がったのは、その動きで怪しまれずにゴミ箱を倒しておく為。 ラオウは少し呆れて言った。 「それで死なずに済んだのは良い。だがこの後はどうする?」 赤木は首を横に振る。 「こうして、アンタが俺に興味を持ってくれれば、それで良かった」 赤木の物言いに訝しげな顔になるラオウ。 「どういう事だ?」 足に装着していたモーターギアを外し、核金に戻す。 「もう充分だという事さ。俺の仕事はあの二人を逃がす事だ」 ラオウはちらとケンシロウが倒れていた場所を見ると、既にそこに彼の姿は無い。 キュルケも居なくなっている。 振り返って赤木を見下ろすラオウ。 何時もならば怒りに任せて赤木を叩き潰していたであろう。 だがラオウはここに来てから疑問に思ってきた事を、こいつならば答えられるやもと思い訊ねる事にした。 「お前はケンシロウ達とは知り合いか?」 「いいや、今会ったばかりだ」 「ならば、何故そんな者の為に命を捨てる?」 ラオウから即座の殺意を感じられなくなった赤木は、胸ポケットからタバコを取り出し火をつける。 この男からどれだけ意識的な隙を引き出そうと、赤木がここから逃げ出す事は出来ない。 そしてこの男は殺人を忌避しない。それを当然として生きてきた者の血臭が漂っている。 ならば、後は死を待つだけだ。 「俺の目的はこのイベントを潰す事だ。その為にはあのケンシロウという男は欠かせない戦力だ」 「それで貴様が死ぬ事になってもか?」 「結果そうなるのなら仕方が無い。その時はただ、死ねばいい」 ふーっと大きく煙を吐く。まるで喫茶店でアイスティーを飲みながら一息ついているかのように寛いだまま。 「……貴様は他人の為に何故死ねる? ましてや知己ですら無い者の為に」 赤木はラオウの言葉から何かを感じ取ったのか、ラオウに問い返す。 「そういう奴に会ったのか?」 「…………」 「そいつと俺が同じ理由とは思わないが、俺の理由で良ければ話してやる」 そう言ってもう一度大きくタバコを吸い、煙を吐く。 「別に他人の為じゃない。俺は他人に俺の運命を決められるのが気に喰わない」 そこでラオウを指差す。 「あんたも一緒だろ。ただ手段が違うだけだ」 これ以上もう語る事は無い。タバコを線路の上に投げ捨てる。 「これで終わりだ。さっさと殺れよ、止めやしない」 ラオウは右手で抜き手の形を作り、それを赤木へと振りぬいた。 赤木の後ろにあった壁が砕け、埃が舞う。 すぐに赤木が聞いた。 「何のつもりだ?」 ラオウは赤木の顔の真横を貫いた手刀を抜いて、赤木に背を向ける。 「ただ死ねばいい、か。言った通りだったな。自らの最後の瞬間を目を逸らさず見つめられる男、そうは居ない」 口ではそんな理由を述べたが、本当の所はラオウにもわかってはいない。 死を覚悟し、他人の為と言って散っていった男達の顔が脳裏に浮かんだのは事実だが、だから赤木を見逃すという論理がラオウの中で成立しないのだ。 だから何故かと問われれば、何となくとしか答えようが無い。 赤木が見たラオウは、彼が望み続けていた命のやりとりを何度も何度も、それこそ気が遠くなるぐらい繰り返してきた男である。 そんな男が敵を生かしておく事の意味を知らないわけはない。 その上でそうするというのなら、赤木にとって、滅多に無い事ではあるが、この男に借りを作ったという事になる。 壁によりかかったまま赤木はラオウに声をかける。 「おい!」 振り返るラオウに、核金を放り投げる。 「そいつを怪我した場所に当てておけば治療してくれる。使えよ」 やってる事が矛盾していると気付いてはいたが、敬意を払える相手、それも敵に負い目を作りたく無かったのだ。 ラオウはそれを受け取ると、ケンシロウ達が上っていった階段へと向かった。 ホームを飛び越えて向こう側に渡る前に、一度だけ赤木を見る。 ラオウは赤木を自らの配下に欲しいと思ったが、何者かの配下になった赤木を見るのも不愉快だと思い、声をかけるのを止める事にした。 こんな思考もまた、ここに来てからのものだとラオウはまだ気付いていなかった。 ラオウが去った後、ふらふらになりながら赤木は立ち上がって階段を登る。 「……一つ、死線は越えたか……」 いつもなら、これで運は引っくり返る。 だが、ここには麻雀とは違う流れがある。 「もう一つ、って所か」 それはあくまで感性の話、何か根拠があってそう言っているのではない。 血が垂れ滴るわき腹を押さえ、自らの惨状を見下ろし苦笑する。 「武器の大半を失い、わき腹からは出血、体中は痺れてまともに動きやしない……」 鳴海、あの頼れる大男が居ればまた話は違ったのであろう。 奴ならばどんな死線であろうと乗り越えられる、そんな気概と力を感じた。 彼にケンシロウという男が加われば、今地下鉄駅で大暴れした連中が相手でも遜色は無いはず。 倒すべき敵も確認した、情報は着々と集まっている。 後一つ、恐らく今以上の死線となるそれを越えれば、これらの情報が活きる。それまで生き残れるかどうか。 それがわかっていながら、核金を手放してしまう。そんな自分を省みて自嘲する。 (こればっかりは性分だからな、どうしようもねえ) 一度立ち止まって、タバコを取り出し火をつける。 それだけの事に随分と苦労したが、大きく吸い込んで煙を吐く。 その味が、ホームで吸った時と同じ味に感じられる。それが赤木シゲルという男なのであろう。 マーティン・ジグマールは地下鉄駅の入り口を見張っていた。 先ほど出てきたケンシロウは何やら怪我を負っているようだったが、ジグマールのトレビアンセンスが警告を発したため、手を出すのはやめる事にした。 一度逃げ出した自分を受け入れてくれるとも思い難く、また二人が病院とは反対方向に歩いていった為、ジグマールは判断に迷う。 そうこうしている間に、二人は急いでいるのか足早に駅を離れて行った。 少しして、金髪の大男が出てきた。 怪我は最初から負っていたようなので、下でそれ以上に怪我を受けたかどうかはわからない。 彼は辺りを見回した後、北西へと進路を取った。 後下に残っているのは、黒シャツ黒ズボンの男と人間ワープ使い疑惑の男だ。 もう一人入って行った銀髪の男も居る。 こいつらの動きを見張り、その上で隙があるようなら殺す。 ジグマールは息を殺してそんな自分にとって都合の良い展開を待ち続けていた。 【F-4 S7駅階段/1日目 午後】 【赤木しげる@アカギ】 [状態]:脇腹に裂傷、全身打撲 [装備]:基本支給品、 ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス (残り9本) [道具]:傷薬、包帯、消毒用アルコール(学校の保健室内で手に入れたもの) 始祖の祈祷書@ゼロの使い魔(水に濡れふやけてます) キック力増強シューズ@名探偵コナン 水のルビー@ゼロの使い魔 [思考] 基本:対主催・ゲーム転覆を成功させることを最優先 1:対主催を全員説得できるような、脱出や主催者、首輪について考察する 2:強敵を打ち破る策を考えておく 3:このバトルロワイアルに関する情報を把握する (各施設の意味、首輪の機能、支給品の技術 や種類など。) 4:鳴海たちと合流するため、8時前には学校に行く ※光成を、自分達同様に呼び出されたものであると認識しています。 ※参加者をここに集めた方法に、 スタンド・核鉄・人形のいずれかが関係していると思っています。 ※参加者の中に、主催者の天敵たる存在がいると思っています (その天敵が死亡している可能性も、考慮しています) ※斗貴子は、主催者側の用意したジョーカーであると認識しています。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました 【F-3 民家の中/1日目 午後】 【津村斗貴子@武装錬金】 [状態]:しろがね化 精神崩壊、判断力低下(本人は極めて正常だと思っている)、右手消失、全身大火傷、頭部に刺し傷     非常に危険な状態であり、早急に処置しなければ死ぬ可能性もある。 [装備]:核金(サンライトハート)@武装錬金 [思考・状況] 基本:最後の一人になり、優勝者の褒美としてカズキを蘇らせる。 1:とりあえず休む 2:カズキを殺したアカギを、この手で殺す。 3:強者との戦闘は極力避け、弱者、自動人形を積極的に殺す 4:吉良、勇次郎、軍服の男(暗闇大使)は最終的に必ず殺す。 ※本編終了後、武装錬金ピリオド辺りから登場 ※全身に酷い火傷を負っており、右手も消失と、かなりの重傷です。  今は気力で持ちこたえてますが、早急に処置をしなければ、命の危険があります。 ※セーラー服はボロボロに焼け焦げており、所々に穴が空いています。 ※軍服の男(暗闇大使)は参加者の一人だと勘違いしています ※斗貴子が飲んだ液体は生命の水(アクア・ウィタエ)です また斗貴子は生命の水の事は知らず、只の治療薬の一種かと思っています ※カズキの死体は暗闇大使に掘り起こされました。 また暗闇大使は大首領の力を借り、ワープ能力を使いました 今後暗闇大使が介入するかは不明です ※しろがねとなったため、身体能力、治癒力が向上しています また斗貴子はまだその事に気付いていません ※核鉄の異変に気づきました ※アカギがカズキを殺した張本人だと、思っています。 【E-3 地下鉄の中/1日目 午後】 【DIO@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]:エネルギー枯渇(ザ・ワールドで時を止められる時間が1秒になる程) [装備]:スタンド『世界』、 [道具]:ダーツ(残弾数1)、デルフリンガー@ゼロの使い魔     参加者顔写真&詳細プロフィール付き名簿。ルイズの杖。     イングラムM10サブマシンガンの予備マガジン9。ライドル。     スタングレネード×2。時計型麻酔銃(1/1)。麻酔銃の予備針8本。     デイバック×4(DIO、桂、灰原、みゆき) [思考] 基本:帝王に負けはない。参加者を殺し、ゲームに優勝する 。アーカードのボディを乗っ取り、太陽を克服する 1:夜になるまで地下で英気を養う。及び、地下鉄に乗りにやって来た参加者を各個撃破し体力を回復 2:デルフリンガーから平賀才人他の情報収集・デルフリンガーを用済み、又は障害と判断した場合破壊する。 3:どんな手を使ってでもアーカードを打倒し、ジョースター家を根絶やしにする 4:魔法使い・しろがね等の血に興味 5:ゲームを仕組んだ輩を断罪する [備考] ※ジャギの腕はほぼ馴染みました ※時を止められる時間は約3秒間です ※首輪の他に、脳内に同様の爆弾が埋め込まれています ※S5駅方面の列車は途中で地上に出ることを確認しました ※デルフリンガーはコミックス2巻のフリッグの舞踏会の最中から召還されたようです。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました 【E-4 S7駅を出て西へ 一日目 午後】 【ケンシロウ@北斗の拳】 [状態]:カズマのシェルブリット一発分のダメージ有り(痩せ我慢は必要だが、行動制限は無い)全身各所に打撲傷     キング・クリムゾンにより肩に裂傷 両目損失 頭部への直接衝撃により激しい嘔吐感 [装備]: [道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1~3、本人確認済み) [思考・状況] 基本:殺し合いには乗らない、乗った相手には容赦しない。 1:キュルケと共にラオウから逃れる。 2:アミバを捜索、事と次第によれば殺害。 3:ジャギ・ラオウ・勇次郎他ゲームに乗った参加者を倒す。 4:助けられる人はできるだけ助ける。 5:乗ってない人間に独歩・ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎の情報を伝える。 [備考] ※参戦時期はラオウとの最終戦後です。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました 【キュルケ@ゼロの使い魔】 [状態]後頭部打撲(治療済) 貧血気味 マントが破られている [装備]タバサの杖@ゼロの使い魔 [道具]支給品一式 [思考・状況] 基本:学院に三人で帰る、殺し合いには乗ってない人を守る、乗っている人は倒す 1:ラオウからケンシロウを連れて逃れる 2:タバサ、ルイズと合流する。ルイズが殺し合いに乗っているか確認する。 3:サイトを殺した人物が乗っていた場合容赦はしない。 4:帰る方法を考える。 [備考] ※軽い頭痛と出血により、行動に支障。 ※首輪をマジックアイテムだと思っています。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました ※ケンシロウに惹かれ始めています 【F-4 S7駅を出た所 一日目 午後】 【マーティン・ジグマール@スクライド】 [状態]:全身に負傷中 美形+アフロ状態 [装備]: 本部の鎖鎌@グラップラー刃牙 アラミド繊維内蔵ライター@グラップラー刃牙(未開封)     法儀礼済みボールベアリングのクレイモア地雷(リモコン付き)@HELLSING(未開封) [道具]:支給品一式 [思考・状況] 基本:生き延びて全宇宙の支配者になる 1:S7駅出口で待ち伏せ 2:ギャラン=ドゥの言うとおりに行動する 3:ギャラン=ドゥが活動できるまで戦闘は避ける 4:匿ってもらう(美貌が使えそうなら使う) 5:素性を知っている吉良、コナン、マリア、銀時、ルイズたちの悪評をばら撒く [備考] アフロ状態が次の話まで続くかどうかは他の書き手に任せます ※人間ワープにけっこうな制限(半径1~2mほどしか動けない)が掛かっています 連続ワープは可能ですが、疲労はどんどんと累乗されていきます (例、二連続ワープをすれば四回分の疲労、参連続は九回分の疲労) ※ルイズと吉良吉影と覚悟はアルター使いと認識しました ※沖田のバズーカ@銀魂(弾切れ)をS8駅の車掌室に放置しています 【ギャラン=ドゥ@スクライド】 [状態]:ジグマールに潜伏状態 全身に負傷小(自己治癒中) 小程度の疲労 [思考・状況] 1:成り行きを観察中 [備考] ※ギャラン=ドゥは制限によりジグマールと命運を共にしています  そのため、ジグマールを生かしています ※ギャラン=ドゥは制限により、30分前後しか表に出られません(それ以降は体力を大幅に消費してしまいます) ※表に出られる時間はギャラン=ドゥ本人の体力と精神力に依存しています ※一度引っ込んだら2、3時間ほど間を置かないと、表に出られません(無理をすれば出られますが、体力を大幅に消費してしまいます) ※人間ワープにジグマールほどではないが、けっこうな制限(半径3~4mほどしか動けない)が掛かっています 連続ワープは可能ですが、疲労はどんどんと累乗されていきます (例、二連続ワープをすれば四回分の疲労、参連続は九回分の疲労) 【E-3 S7駅北西/1日目 午後】 【ラオウ@北斗の拳】 [状態]内臓に小ダメージ 、鼻の骨を骨折、 胴体に刀傷 限界に近い程の全身フルボッコ(強がって気にしないフリをしている) [装備]無し 核鉄(モーターギア)@武装錬金 [道具]支給品一式 [思考・状況] 1:ケンシロウを追う。 2:強敵を倒しながら優勝を目指す。 3:覚悟の迷いがなくなればまた戦いたい。 4:本郷、銀時の死に様に思う所あり 5:赤木が気に入った [備考] ※自分の体力とスピードに若干の制限が加えられたことを感じ取りました。又、秘孔を破られやすくなっている事にも ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました ※無意識にですが、その戦闘技術如何によらず、自らが認めた相手に敬意を払いその生き方をも認める事をしました 【E-3 地下鉄線路内/1日目 午後】 【範馬勇次郎@グラップラー刃牙】 [状態]体中に浅い銃創 闘争に餓えている 左腕欠損 胴体に刀傷 全身フルボッコ(強がって気にしないフリをしている)  [装備]ライター [道具]食料と水2人分、打ち上げ花火2発 [思考] 基本:闘争を楽しみつつ優勝し主催者を殺す 1:首輪を外したい 2:左腕をくっつける医者を見つけたい [備考] ※自分の体力とスピードに若干の制限が加えられたことを感じ取りました。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました |148:[[『歯車』が噛み合わない]]|[[投下順>第101話~第150話]]|150:[[地獄の季節]]| |148:[[『歯車』が噛み合わない]]|[[時系列順>第3回放送までの本編SS]]|152:[[【裏】貴重な貴重なサービスシーン]]| |145:[[銀の意志]]|赤木しげる|171:[[十九九九九九九~史上最大の同い年~]]| |145:[[銀の意志]]|津村斗貴子|151:[[小さな死 ~ La Petite Mort ~]]| |143:[[揺らいでいく未完成の『メモリー』]]|DIO|165:[[ターミネーターゼクロス]]| |137:[[漫画キャラバトルロワイアル0点・家出編]]|ケンシロウ|164:[[気付かないのはお約束]]| |137:[[漫画キャラバトルロワイアル0点・家出編]]|キュルケ|164:[[気付かないのはお約束]]| |137:[[漫画キャラバトルロワイアル0点・家出編]]|マーティン・シグマール|171:[[十九九九九九九~史上最大の同い年~]]| |142:[[激突! ラオウ対範馬勇次郎!!     ……特別ゲスト坂田銀時]]|ラオウ|167:[[ラオウ敗れる]]| |142:[[激突! ラオウ対範馬勇次郎!!     ……特別ゲスト坂田銀時]]|範馬勇次郎|158:[[一瞬のからくりサーカス]]| ----
**大乱戦(後編) ◆1qmjaShGfE キュルケは何も出来ないままこの戦いを見守っていた。 ケンシロウは強い、物凄く強い。こんな強さがこの世に存在していた事に驚いてしまうぐらい強い。 だが、どうやら相手もそんなケンシロウと戦えてしまうぐらい強いのだ。 何度か魔法での援護を考え、その間を計るもあまりにスピードが速すぎるのと、ケンシロウの邪魔になってはと思いとどまっていた。 それと、戦場が主に上り線ホームだった事がここまでキュルケの命を救ってきたのだが、遂に状況が変わる。 ケンシロウの両目が抉られたのだ。 「ケン!!」 悲鳴を上げるキュルケ。 それをやった男は黒シャツ男の相手で忙しそうだが、もう一人の大男がケンシロウに向かう。 これは見過ごすわけにはいかなかった。 しかし、ケンシロウは両目から血を流しながら大男と戦っている。 とても信じられないが、目は瞑っているようにしか見えないのにケンシロウは大男と真正面から撃ち合っているのだ。 それどころか、どうやら押しているらしい。ケンシロウの拳が、蹴りが大男をぐらつかせる。 「凄い! 本当に凄いわケン!」 そこで上りの電車がホームに入ってくる。 窓ガラス越しだとかすかにしか二人の闘いは見えないが、それでもさっきの様子だと大丈夫のようだ。 電車が停車すると、ちょうど電車の影になって二人の様子が見えない。 黒シャツの男がこちらのホームに来た時は少し恐かったが、今までのように無視してくれたので助かった。 彼は反対側のホームに、電車の天井を飛び越えて移り、そして電車がホームから離れていく。 彼が電車の最後尾に飛びついていた時には呆気に取られたものだ。 (無茶苦茶するわね。居なくなってくれるのは嬉しいからいいけど) 懸案事項が減った事で再度ケンシロウとラオウの勝負を見る。 「ケン!!」 ケンシロウは壁際に蹲って頭を押さえており、ラオウは全身から血を噴出しながらも立ち上がろうとしていたところだった。 視界を失ったケンシロウに、ラオウは一切の容赦をしなかった。 だが、そんなケンシロウにラオウの拳は当たらず、ケンシロウの拳は防ぐラオウの腕をすりぬけてくる。 これぞまさに北斗神拳究極奥義、無想転生。これを用いるケンシロウは最早天下無敵。 ラオウの剛拳を持ってしても、それを打ち破る事適わなかった。 「おのれ! おのれケンシロウ!!」 憤怒の表情のまま何度も立ち上がり拳を振り上げるラオウ。 だがそれは無想転生の究極奥義たる所以を再確認するだけであった。 勇次郎との激闘の傷跡も残る今、ラオウはその底力すら尽きようとしていた。 そこで、ケンシロウに変化が生じた。 苦しそうに頭を抱えてその場に蹲る。 DIOが放った目突きは眼底までは届かなかったが、ケンシロウの頭蓋骨に大きな衝撃を与えていたのだ。 ラオウが目の前に居る事で無理をしていたケンシロウだったが、ここが限界点だったようだ。 かつて、師リュウケンを葬った時の事が思い出される。 哄笑と共にラオウは立ち上がった。 「やはり天はこのラオウをこそ欲しておるわ!」 拳を振り下ろそうとしたラオウのその真後ろで、大きな爆発音が響いた。 爆薬か何かを用いたと思われるその威力は、不意打ちとはいえラオウをよろめかせる程であった。 振り返るラオウ。 そこには、杖を手に必死の形相でラオウを睨むキュルケの姿があった。 「ケンから離れなさいバケモノ!」 その女はただ杖を構えるだけで、他に何かを持っている様子は見られない。 ラオウはルイズのやった魔法を思い出していた。 「女、それは魔法か?」 キュルケは気丈に言い放つ。 「そうよ! トライアングルメイジ微熱のキュルケが貴方の相手よ!」 トライアングルがどれ程のものかラオウは知らないので、大したはったりにはならなかったが、その啖呵はラオウをその気にさせたようだ。 恐怖を与える為、ゆっくりと歩くラオウ。 そこに、キュルケはありったけの魔力を込め、火の三乗魔法を打ち込んだ。 メイジは火、水、風、土四つの系統を重ね合わせて魔法を行使する。 これを幾つ重ねられるかがそのメイジの技量であり、一つならドット、二つならライン、三つならトライアングル、四つならスクエアと呼ばれる。 通常スクエアメイジは一国の中でも数える程しかおらず、トライアングルメイジはメイジの中でもエリートと称される程の技量の持ち主とされる。 彼女はこの年にしてトライアングルであり、メイジとしてはすこぶる優秀な部類に入る。 特に戦闘でこそその力を発揮する火系統を得意としており、詠唱の間さえ取れるのなら、十二分に戦力として戦えるのだ。 そんな彼女が出来うる最強の炎をラオウへと叩きつける。 正直に言うと、近くに居るケンシロウもちょっと危ないかなとは思ったのが、どうやらそんな手加減してられる相手でもないらしい。 一瞬で業火に巻かれるラオウ。 だが、その歩みは止まらない。 「拳王は燃えぬ!」 理不尽極まりない主張をその闘気で押し通し、キュルケの居るホームへと飛び移ろうとする。 「このっ! トライアングルを見くびるんじゃないわよ!」 キュルケの気合に応えて、更に炎が大きくなる。 それでもその炎はラオウを傷つける事は無かったが、自然界ではありえない程の業火が放つ熱まで止める事は出来ない。 ラオウは僅かに眉をひそめる。 だが、一飛びでキュルケを打ち砕く事に支障は無かった。 「無駄だ愚か者が!」 ホームの床を蹴るラオウ。 同時にその目の片隅に微かな輝きを見つける。 飛び道具か、ならばと指を構えて北斗神拳奥義、二指真空把にて投げ返さんとするラオウ。 しかしその飛び道具が高速で回転していると見抜き、空中で伸身宙返り、その飛び道具の軌道から外れ、線路の上に着地する。 キュルケはラオウが炎に構わず飛び込んできた事に驚き、魔法を解いてしまっている。 そんなキュルケの前に、高速で近づく者が居る。 片足に付けた回転する何かの力で疾走し、キュルケの前で急停止。 同時に大きく弧を描きながら戻ってきた飛び道具を、その指に引っ掛けラオウを見下ろす。 「そのぐらいにしとけよ」 キュルケの前に突如現れた銀髪の男、赤木シゲルはそう言って何時ものように、口を開かぬまま含むように笑った。 赤木はラオウが文句なりを言い出す前に口を開く。 「よう、ここに黒シャツ黒ズボンの大男は来なかったか?」 ラオウは赤木の言葉を無視する。 「なんだ貴様は?」 代わりに、助けてもらったキュルケが答える。 「あの男なら、電車に乗ってあっちに行ったわ」 乗ってというか掴まってなのだが、意図は通じるのでキュルケはそれで良しとした。 赤木は勇次郎の恐ろしいまでの戦闘ペースに半ば呆れながらラオウに言う。 「俺の名は赤木、赤木シゲルだ。何故あんたは殺し合いに? 優勝して欲しい物でもあるのか?」 そんな話を振りながら、赤木は背中に回した手を使ってキュルケに出口を指差して合図する。 「今死ぬ貴様に語った所で詮無きことよ」 どうやら話し合いの余地は無いらしい。 戦闘中という事もあり、気が高ぶっている状態での交渉事だ。こういう事もあろうと赤木は予測していた。 「向こうで蹲っている男を連れて学校へ行け。そこに俺の仲間が集まっている」 小声でキュルケにそう言う。 「無理よ、あの男からは逃げられないわ。私も戦う」 言い合っている暇は無いとばかりにぴしゃりと言い放つ赤木。 「奴は俺が引き付ける。急げ」 そこまで言うと、手に持ったモーターギアをラオウへと投げつけた。 同時に動き出すキュルケ。確かに言い合っている暇は無い。 ラオウはそれを跳躍してかわしながら赤木に飛び蹴りを放つ。 自分は一挙動もせず、足に付けたモーターギアの回転だけで大きく移動し、それを避ける赤木。 外れたラオウの蹴りが、ホームの壁を大きく打ち砕く。 (五分も保たせられれば御の字だな) 移動しながらモーターギアを回収し、こちらを睨むラオウへと突進する。 その攻撃範囲は見ていた。 そこをぎりぎりかすめるように、モーターギアで壁を登っていく赤木。 案の定ラオウの拳は届かず、壁を伝ってラオウの背後へと抜ける。 「まるで闘牛だな。赤い旗でも振ってやろうか?」 そう挑発する赤木。 振り返ったラオウは、しかし笑っていた。 「それでかわしたつもりか?」 同時に赤木の腹部が大きく裂ける。 やはり、赤木の見立てどおり、ラオウは赤木ごときで手に負える相手ではなかった。 傷を労わっている暇は無い。大きく踏み込んでくるラオウに対し、モーターギアを二つ足に付け、全速で後退する赤木。 (やはり、モーターギア二つならば、奴の移動速度より速い) だがここは細長いホーム。モーターギアの速度を活かし切るには幅が狭すぎた。 あっという間にホームの端まで追い詰められる。 途中何度か横をすり抜けようと狙ってみたのだが、ラオウの歩法がそれを許さなかったのだ。 すぐ横には上へと上る階段がある。 (ここで逃げたらあの二人は逃げ切れない。もう二回、こいつをかわす必要がある……か) 床だけでは幅が狭い。ならば、床と壁の二面を使えば、走行可能面は倍になるのだが、実はこれはただの見せ掛けである。 壁を走った所で、赤木の体は床に居る状態からでも攻撃可能なのだから。 ここでの真の選択肢は、上か下かの二ルートだ。 下に居ながらにして、天井すれすれを走る者を攻撃する事は出来ない。 逆に上に跳んでしまったなら、床すれすれを通る者を攻撃出来ない。 実は赤木はこの場には少し前から着いて居たのだ。 そして、じっとあの四人を観察していた。 その動き、その攻撃手段、性癖、全てをだ。 遠間を攻撃する手段を、少なくともラオウという男は見せていない。 仮にあのケンシロウという男と同じ地を這う衝撃波を使えたとしても、モーターギアの速度ならば逃げきれる。 ならば後は上か下かのギャンブルだけだ。 赤木はモーターギアを後ろに向けて回転させる。 そのまま背後の壁を登り、頂点で壁面から離れる。 真下へ落下し、その速度を維持したまままっすぐにラオウへと走り出す。 助走は充分。既にトップスピードだ。 ラオウは不敵に笑いながら赤木を待ち構えている。 赤木には格闘技に関する知識が無い。 それは間合いの取り方であったり、四肢を含む体の運用方法であったり様々であるが、それを系統立てて学ぶ機会が無かった。 赤木の頭脳とセンスなら、基礎だけでもその身に修めていれば、その先を想像する事が出来たであろう。 街のチンピラ相手ならば、それでも赤木の持つ洞察力と感性で充分相手取れる。 更に言うならば、並の格闘家であっても街角でのケンカならばどうとでも処理出来たであろう。 だが、この場所で相手にしているのは、専用の訓練を受けたその道の猛者と呼ばれる者達である。 斗貴子もそうであったが、赤木が強力な武器を用いても彼等に敵わないのはその為である。 そして、今回の不幸は、その斗貴子ですら問題にしない程の相手を迎えた事である。 ラオウの技は、赤木の想像の及ぶ範囲ではなく、それがどれほどのものか彼には認識する事すら不可能だったのだ。 それと知っていれば、赤木は別の手を選んだであろう。 ラオウの手の届かない場所から攻撃する、もしくは何かの手段を用いてラオウの行動を阻害する等である。 そう、赤木はラオウの眼前に姿を現した瞬間に、既に詰んでいたのだった。 (上も下も左も右も、そして後ろの階段も、全てアウトだ) それでも尚、赤木は上下の選択肢を選ぶ。 上と見せかけて下。相手の飛ぶ瞬間を見極めて、ぎりぎりまでそれを伏せておく。 壁の側まで走り、斜めに壁を走り上る。 ラオウはまだ動かない。 ギリギリまで引っ張る。自分が下を抜けるギリギリではない、ラオウが飛ぶ瞬間ギリギリまでだ。 僅かにラオウの体がぶれた。その瞬間に赤木はコースを変更、床すれすれを抜けるコースに切り替える。 驚くべき事に、その瞬間には既にラオウは宙を舞っている。 そうする、と読んでいなければラオウのその速さに反応出来なかったであろう。 その上で、ラオウには上を通ろうと下を抜けようと関係なかったのだ。 飛び蹴りの体勢から空中で体を捻って裏拳を赤木に放つ。 ラオウの巨体で赤木のモーターギアすら上回る素早さなのだ。 間近でそれを見た時の迫力たるや、想像を絶する。 赤木は、その裏拳をまともに受けて壁際へと殴り飛ばされた。 赤木の体では、この男の拳を一撃でも受ければ致命傷となる。 その一撃を、遂にもらってしまったのだ。 その場に着地したラオウは吹っ飛んだ赤木を見る。 「まだ息があるか。運の良い奴よ」 そんなラオウを見ながら、赤木は苦しそうにしながら笑う。 「運だって? 俺がたまたま下にあったバッグを盾にしてあんたのパンチをもらったのも、吹っ飛んだ先に網製のゴミ箱があって、それがクッションになって壁に叩きつけられずに済んだのも偶然? 随分おめでたい頭だな」 赤木が下のルートを使ってラオウを抜こうとしたのは、そこに置いてあったバッグを盾にパンチを防ぐ為。 そして、さきほどモーターギアで背面の壁を駆け上がったのは、その動きで怪しまれずにゴミ箱を倒しておく為。 ラオウは少し呆れて言った。 「それで死なずに済んだのは良い。だがこの後はどうする?」 赤木は首を横に振る。 「こうして、アンタが俺に興味を持ってくれれば、それで良かった」 赤木の物言いに訝しげな顔になるラオウ。 「どういう事だ?」 足に装着していたモーターギアを外し、核金に戻す。 「もう充分だという事さ。俺の仕事はあの二人を逃がす事だ」 ラオウはちらとケンシロウが倒れていた場所を見ると、既にそこに彼の姿は無い。 キュルケも居なくなっている。 振り返って赤木を見下ろすラオウ。 何時もならば怒りに任せて赤木を叩き潰していたであろう。 だがラオウはここに来てから疑問に思ってきた事を、こいつならば答えられるやもと思い訊ねる事にした。 「お前はケンシロウ達とは知り合いか?」 「いいや、今会ったばかりだ」 「ならば、何故そんな者の為に命を捨てる?」 ラオウから即座の殺意を感じられなくなった赤木は、胸ポケットからタバコを取り出し火をつける。 この男からどれだけ意識的な隙を引き出そうと、赤木がここから逃げ出す事は出来ない。 そしてこの男は殺人を忌避しない。それを当然として生きてきた者の血臭が漂っている。 ならば、後は死を待つだけだ。 「俺の目的はこのイベントを潰す事だ。その為にはあのケンシロウという男は欠かせない戦力だ」 「それで貴様が死ぬ事になってもか?」 「結果そうなるのなら仕方が無い。その時はただ、死ねばいい」 ふーっと大きく煙を吐く。まるで喫茶店でアイスティーを飲みながら一息ついているかのように寛いだまま。 「……貴様は他人の為に何故死ねる? ましてや知己ですら無い者の為に」 赤木はラオウの言葉から何かを感じ取ったのか、ラオウに問い返す。 「そういう奴に会ったのか?」 「…………」 「そいつと俺が同じ理由とは思わないが、俺の理由で良ければ話してやる」 そう言ってもう一度大きくタバコを吸い、煙を吐く。 「別に他人の為じゃない。俺は他人に俺の運命を決められるのが気に喰わない」 そこでラオウを指差す。 「あんたも一緒だろ。ただ手段が違うだけだ」 これ以上もう語る事は無い。タバコを線路の上に投げ捨てる。 「これで終わりだ。さっさと殺れよ、止めやしない」 ラオウは右手で抜き手の形を作り、それを赤木へと振りぬいた。 赤木の後ろにあった壁が砕け、埃が舞う。 すぐに赤木が聞いた。 「何のつもりだ?」 ラオウは赤木の顔の真横を貫いた手刀を抜いて、赤木に背を向ける。 「ただ死ねばいい、か。言った通りだったな。自らの最後の瞬間を目を逸らさず見つめられる男、そうは居ない」 口ではそんな理由を述べたが、本当の所はラオウにもわかってはいない。 死を覚悟し、他人の為と言って散っていった男達の顔が脳裏に浮かんだのは事実だが、だから赤木を見逃すという論理がラオウの中で成立しないのだ。 だから何故かと問われれば、何となくとしか答えようが無い。 赤木が見たラオウは、彼が望み続けていた命のやりとりを何度も何度も、それこそ気が遠くなるぐらい繰り返してきた男である。 そんな男が敵を生かしておく事の意味を知らないわけはない。 その上でそうするというのなら、赤木にとって、滅多に無い事ではあるが、この男に借りを作ったという事になる。 壁によりかかったまま赤木はラオウに声をかける。 「おい!」 振り返るラオウに、核金を放り投げる。 「そいつを怪我した場所に当てておけば治療してくれる。使えよ」 やってる事が矛盾していると気付いてはいたが、敬意を払える相手、それも敵に負い目を作りたく無かったのだ。 ラオウはそれを受け取ると、ケンシロウ達が上っていった階段へと向かった。 ホームを飛び越えて向こう側に渡る前に、一度だけ赤木を見る。 ラオウは赤木を自らの配下に欲しいと思ったが、何者かの配下になった赤木を見るのも不愉快だと思い、声をかけるのを止める事にした。 こんな思考もまた、ここに来てからのものだとラオウはまだ気付いていなかった。 ラオウが去った後、ふらふらになりながら赤木は立ち上がって階段を登る。 「……一つ、死線は越えたか……」 いつもなら、これで運は引っくり返る。 だが、ここには麻雀とは違う流れがある。 「もう一つ、って所か」 それはあくまで感性の話、何か根拠があってそう言っているのではない。 血が垂れ滴るわき腹を押さえ、自らの惨状を見下ろし苦笑する。 「武器の大半を失い、わき腹からは出血、体中は痺れてまともに動きやしない……」 鳴海、あの頼れる大男が居ればまた話は違ったのであろう。 奴ならばどんな死線であろうと乗り越えられる、そんな気概と力を感じた。 彼にケンシロウという男が加われば、今地下鉄駅で大暴れした連中が相手でも遜色は無いはず。 倒すべき敵も確認した、情報は着々と集まっている。 後一つ、恐らく今以上の死線となるそれを越えれば、これらの情報が活きる。それまで生き残れるかどうか。 それがわかっていながら、核金を手放してしまう。そんな自分を省みて自嘲する。 (こればっかりは性分だからな、どうしようもねえ) 一度立ち止まって、タバコを取り出し火をつける。 それだけの事に随分と苦労したが、大きく吸い込んで煙を吐く。 その味が、ホームで吸った時と同じ味に感じられる。それが赤木シゲルという男なのであろう。 マーティン・ジグマールは地下鉄駅の入り口を見張っていた。 先ほど出てきたケンシロウは何やら怪我を負っているようだったが、ジグマールのトレビアンセンスが警告を発したため、手を出すのはやめる事にした。 一度逃げ出した自分を受け入れてくれるとも思い難く、また二人が病院とは反対方向に歩いていった為、ジグマールは判断に迷う。 そうこうしている間に、二人は急いでいるのか足早に駅を離れて行った。 少しして、金髪の大男が出てきた。 怪我は最初から負っていたようなので、下でそれ以上に怪我を受けたかどうかはわからない。 彼は辺りを見回した後、北西へと進路を取った。 後下に残っているのは、黒シャツ黒ズボンの男と人間ワープ使い疑惑の男だ。 もう一人入って行った銀髪の男も居る。 こいつらの動きを見張り、その上で隙があるようなら殺す。 ジグマールは息を殺してそんな自分にとって都合の良い展開を待ち続けていた。 【F-4 S7駅階段/1日目 午後】 【赤木しげる@アカギ】 [状態]:脇腹に裂傷、全身打撲 [装備]:基本支給品、 ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス (残り9本) [道具]:傷薬、包帯、消毒用アルコール(学校の保健室内で手に入れたもの) 始祖の祈祷書@ゼロの使い魔(水に濡れふやけてます) キック力増強シューズ@名探偵コナン 水のルビー@ゼロの使い魔 [思考] 基本:対主催・ゲーム転覆を成功させることを最優先 1:対主催を全員説得できるような、脱出や主催者、首輪について考察する 2:強敵を打ち破る策を考えておく 3:このバトルロワイアルに関する情報を把握する (各施設の意味、首輪の機能、支給品の技術 や種類など。) 4:鳴海たちと合流するため、8時前には学校に行く ※光成を、自分達同様に呼び出されたものであると認識しています。 ※参加者をここに集めた方法に、 スタンド・核鉄・人形のいずれかが関係していると思っています。 ※参加者の中に、主催者の天敵たる存在がいると思っています (その天敵が死亡している可能性も、考慮しています) ※斗貴子は、主催者側の用意したジョーカーであると認識しています。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました 【F-3 民家の中/1日目 午後】 【津村斗貴子@武装錬金】 [状態]:しろがね化 精神崩壊、判断力低下(本人は極めて正常だと思っている)、右手消失、全身大火傷、頭部に刺し傷     非常に危険な状態であり、早急に処置しなければ死ぬ可能性もある。 [装備]:核金(サンライトハート)@武装錬金 [思考・状況] 基本:最後の一人になり、優勝者の褒美としてカズキを蘇らせる。 1:とりあえず休む 2:カズキを殺したアカギを、この手で殺す。 3:強者との戦闘は極力避け、弱者、自動人形を積極的に殺す 4:吉良、勇次郎、軍服の男(暗闇大使)は最終的に必ず殺す。 ※本編終了後、武装錬金ピリオド辺りから登場 ※全身に酷い火傷を負っており、右手も消失と、かなりの重傷です。  今は気力で持ちこたえてますが、早急に処置をしなければ、命の危険があります。 ※セーラー服はボロボロに焼け焦げており、所々に穴が空いています。 ※軍服の男(暗闇大使)は参加者の一人だと勘違いしています ※斗貴子が飲んだ液体は生命の水(アクア・ウィタエ)です また斗貴子は生命の水の事は知らず、只の治療薬の一種かと思っています ※カズキの死体は暗闇大使に掘り起こされました。 また暗闇大使は大首領の力を借り、ワープ能力を使いました 今後暗闇大使が介入するかは不明です ※しろがねとなったため、身体能力、治癒力が向上しています また斗貴子はまだその事に気付いていません ※核鉄の異変に気づきました ※アカギがカズキを殺した張本人だと、思っています。 【E-3 地下鉄の中/1日目 午後】 【DIO@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]:エネルギー枯渇(ザ・ワールドで時を止められる時間が1秒になる程) [装備]:スタンド『世界』、 [道具]:ダーツ(残弾数1)、デルフリンガー@ゼロの使い魔     参加者顔写真&詳細プロフィール付き名簿。ルイズの杖。     イングラムM10サブマシンガンの予備マガジン9。ライドル。     スタングレネード×2。時計型麻酔銃(1/1)。麻酔銃の予備針8本。     デイバック×4(DIO、桂、灰原、みゆき) [思考] 基本:帝王に負けはない。参加者を殺し、ゲームに優勝する 。アーカードのボディを乗っ取り、太陽を克服する 1:夜になるまで地下で英気を養う。及び、地下鉄に乗りにやって来た参加者を各個撃破し体力を回復 2:デルフリンガーから平賀才人他の情報収集・デルフリンガーを用済み、又は障害と判断した場合破壊する。 3:どんな手を使ってでもアーカードを打倒し、ジョースター家を根絶やしにする 4:魔法使い・しろがね等の血に興味 5:ゲームを仕組んだ輩を断罪する [備考] ※ジャギの腕はほぼ馴染みました ※時を止められる時間は約3秒間です ※首輪の他に、脳内に同様の爆弾が埋め込まれています ※S5駅方面の列車は途中で地上に出ることを確認しました ※デルフリンガーはコミックス2巻のフリッグの舞踏会の最中から召還されたようです。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました 【E-4 S7駅を出て西へ 一日目 午後】 【ケンシロウ@北斗の拳】 [状態]:カズマのシェルブリット一発分のダメージ有り(痩せ我慢は必要だが、行動制限は無い)全身各所に打撲傷     キング・クリムゾンにより肩に裂傷 両目損失 頭部への直接衝撃により激しい嘔吐感 [装備]: [道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1~3、本人確認済み) [思考・状況] 基本:殺し合いには乗らない、乗った相手には容赦しない。 1:キュルケと共にラオウから逃れる。 2:アミバを捜索、事と次第によれば殺害。 3:ジャギ・ラオウ・勇次郎他ゲームに乗った参加者を倒す。 4:助けられる人はできるだけ助ける。 5:乗ってない人間に独歩・ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎の情報を伝える。 [備考] ※参戦時期はラオウとの最終戦後です。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました 【キュルケ@ゼロの使い魔】 [状態]後頭部打撲(治療済) 貧血気味 マントが破られている [装備]タバサの杖@ゼロの使い魔 [道具]支給品一式 [思考・状況] 基本:学院に三人で帰る、殺し合いには乗ってない人を守る、乗っている人は倒す 1:ラオウからケンシロウを連れて逃れる 2:タバサ、ルイズと合流する。ルイズが殺し合いに乗っているか確認する。 3:サイトを殺した人物が乗っていた場合容赦はしない。 4:帰る方法を考える。 [備考] ※軽い頭痛と出血により、行動に支障。 ※首輪をマジックアイテムだと思っています。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました ※ケンシロウに惹かれ始めています 【F-4 S7駅を出た所 一日目 午後】 【マーティン・ジグマール@スクライド】 [状態]:全身に負傷中 美形+アフロ状態 [装備]: 本部の鎖鎌@グラップラー刃牙 アラミド繊維内蔵ライター@グラップラー刃牙(未開封)     法儀礼済みボールベアリングのクレイモア地雷(リモコン付き)@HELLSING(未開封) [道具]:支給品一式 [思考・状況] 基本:生き延びて全宇宙の支配者になる 1:S7駅出口で待ち伏せ 2:ギャラン=ドゥの言うとおりに行動する 3:ギャラン=ドゥが活動できるまで戦闘は避ける 4:匿ってもらう(美貌が使えそうなら使う) 5:素性を知っている吉良、コナン、マリア、銀時、ルイズたちの悪評をばら撒く [備考] アフロ状態が次の話まで続くかどうかは他の書き手に任せます ※人間ワープにけっこうな制限(半径1~2mほどしか動けない)が掛かっています 連続ワープは可能ですが、疲労はどんどんと累乗されていきます (例、二連続ワープをすれば四回分の疲労、参連続は九回分の疲労) ※ルイズと吉良吉影と覚悟はアルター使いと認識しました ※沖田のバズーカ@銀魂(弾切れ)をS8駅の車掌室に放置しています 【ギャラン=ドゥ@スクライド】 [状態]:ジグマールに潜伏状態 全身に負傷小(自己治癒中) 小程度の疲労 [思考・状況] 1:成り行きを観察中 [備考] ※ギャラン=ドゥは制限によりジグマールと命運を共にしています  そのため、ジグマールを生かしています ※ギャラン=ドゥは制限により、30分前後しか表に出られません(それ以降は体力を大幅に消費してしまいます) ※表に出られる時間はギャラン=ドゥ本人の体力と精神力に依存しています ※一度引っ込んだら2、3時間ほど間を置かないと、表に出られません(無理をすれば出られますが、体力を大幅に消費してしまいます) ※人間ワープにジグマールほどではないが、けっこうな制限(半径3~4mほどしか動けない)が掛かっています 連続ワープは可能ですが、疲労はどんどんと累乗されていきます (例、二連続ワープをすれば四回分の疲労、参連続は九回分の疲労) 【E-3 S7駅北西/1日目 午後】 【ラオウ@北斗の拳】 [状態]内臓に小ダメージ 、鼻の骨を骨折、 胴体に刀傷 限界に近い程の全身フルボッコ(強がって気にしないフリをしている) [装備]無し 核鉄(モーターギア)@武装錬金 [道具]支給品一式 [思考・状況] 1:ケンシロウを追う。 2:強敵を倒しながら優勝を目指す。 3:覚悟の迷いがなくなればまた戦いたい。 4:本郷、銀時の死に様に思う所あり 5:赤木が気に入った [備考] ※自分の体力とスピードに若干の制限が加えられたことを感じ取りました。又、秘孔を破られやすくなっている事にも ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました ※無意識にですが、その戦闘技術如何によらず、自らが認めた相手に敬意を払いその生き方をも認める事をしました 【E-3 地下鉄線路内/1日目 午後】 【範馬勇次郎@グラップラー刃牙】 [状態]体中に浅い銃創 闘争に餓えている 左腕欠損 胴体に刀傷 全身フルボッコ(強がって気にしないフリをしている)  [装備]ライター [道具]食料と水2人分、打ち上げ花火2発 [思考] 基本:闘争を楽しみつつ優勝し主催者を殺す 1:首輪を外したい 2:左腕をくっつける医者を見つけたい [備考] ※自分の体力とスピードに若干の制限が加えられたことを感じ取りました。 ※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました [[前編>大乱戦]] |148:[[『歯車』が噛み合わない]]|[[投下順>第101話~第150話]]|150:[[地獄の季節]]| |148:[[『歯車』が噛み合わない]]|[[時系列順>第3回放送までの本編SS]]|152:[[【裏】貴重な貴重なサービスシーン]]| |145:[[銀の意志]]|赤木しげる|171:[[十九九九九九九~史上最大の同い年~]]| |145:[[銀の意志]]|津村斗貴子|151:[[小さな死 ~ La Petite Mort ~]]| |143:[[揺らいでいく未完成の『メモリー』]]|DIO|165:[[ターミネーターゼクロス]]| |137:[[漫画キャラバトルロワイアル0点・家出編]]|ケンシロウ|164:[[気付かないのはお約束]]| |137:[[漫画キャラバトルロワイアル0点・家出編]]|キュルケ|164:[[気付かないのはお約束]]| |137:[[漫画キャラバトルロワイアル0点・家出編]]|マーティン・シグマール|171:[[十九九九九九九~史上最大の同い年~]]| |142:[[激突! ラオウ対範馬勇次郎!!     ……特別ゲスト坂田銀時]]|ラオウ|167:[[ラオウ敗れる]]| |142:[[激突! ラオウ対範馬勇次郎!!     ……特別ゲスト坂田銀時]]|範馬勇次郎|158:[[一瞬のからくりサーカス]]| ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー