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Cool or Fool?」(2008/08/16 (土) 00:05:02) の最新版変更点

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**Cool or Fool?  ◆ga/ayzh9y 静かな夜道に、一つのエンジン音が鳴り響く。 三村は繁華街を目指して、依然北上を続けていた。 このペースならば、もうしばらくで繁華街に到着できるだろう。 繁華街の様な場所ならば、そこが禁止エリアにでもされていない限り、確実に誰かしら人はいるに違いない。 それが自分と同じく脱出を目指す者か、ゲームに乗った者かまでは流石に分からない。 万が一後者と、それも強力なのと出会った場合は、柊かがみの抹殺という目的を果たすどころではなくなるかもしれない。 (でもよ……怖がってちゃ、何も出来やしないんだ。 その程度のリスクがどうした……!!) しかし三村に恐怖心はない。 先程も感じたように、それぐらいでビビッてて、あの怪物に勝てるわけがない。 今の三村にとって柊かがみはもはや、先刻出会ったアーカードと並ぶ、最大最強の敵として位置づけられつつあった。 彼女達に並ぶ恐怖というものは、今の三村には無かったのだ。 このまま彼女を放置しておけば、犠牲者は確実に増える。 一刻も早く、誰かと接触しなければ。 そう思い、三村は更にスピードを上げようとする……が。 「何……!?」 そんな彼の考えとは、真逆の事態が起こった。 急に、原付のスピードが落ち始めたのだ。 もしかしたら、どこか故障しているのではないだろうか。 三村はすぐさまクレイジー・ダイアモンドを発現させ、直そうとする。 だが……直らない。 スピードは、依然落ち続けている……直すことが出来ない。 「何でだよ……どうして、直すことが出来ないんだ? それとも故障じゃなくて、何か別の……あっ!?」 原因を調べるべく、三村は原付から降りた。 そして、キーを抜こうとした時……彼はその原因を知った。 彼の目に入ったのは、空になっていたガソリンのメーターだった。 原付が止まった原因は、ガソリン切れによるものだったのだ。 これを見て、三村は直せなかった理由を理解する。 ガソリンは消耗品、使えば使うほど消えていく。 幾らクレイジー・ダイアモンドといえど、無い物を直すことは不可能なのだ。 「ガス欠かよ……」 急ごうと思っていた矢先にこの事態。 三村の受けた精神的なダメージは大きかった。 放送を聞き逃して以来、どうにも不幸続きだ。 強力な力を持つ人外の怪物には襲われ、柊の危険性を説いた相手には殺されかけて。 これも全て、彼女の所為である。 そう思わなければ、正直やっていられなかった。 やり場のない怒りと苛立ちとを乗せ、足で強く地面を踏む。 それから、数秒が経過した後。 三村は大きく深呼吸をして、空に浮かぶ月を見上げる。 (いけねぇな……クールだ、クールになれ。 ここで焦っても、しょうがねぇ……前向きに考えねぇとな) 過ぎた事をどうこう言っていても、仕方ない。 気持ちを切り替えるべく、三村は両手で自分の頬を軽く叩いた。 ここで焦っては、冷静に物事を考える事は出来ないし、それに……更なる不幸を呼びかねない予感がした。 とりあえず三村は、原付をその場に残して歩き出した。 地図を見た限りでは、繁華街には給油の出来る施設は無い。 ならば押していっても、ただの荷物になるだけである。 (無いものは直せない、か……言われてみればその通りだけど、こいつは盲点だったぜ) それにしても、意外なところにクレイジー・ダイアモンドの弱点があったものだ。 ガソリンの様な消耗品は、どう足掻いても直しようが無い。 万能な能力は存在しないということを、三村は深く実感させられるが……その時だった。 彼の脳裏に、ある閃きが過ぎる。 (待てよ……能力? そういえば、柊の奴は……) 彼女の能力は、自分が見る限りでは『火炎を操る』という、シンプルだが強力な代物だった。 しかし……果たしてそれだけなのだろうか。 あの魔性の女の事だから、それとは別に何かしらの能力を隠し持っていたのではないのだろうか。 つい、三村はそう考えてしまった。 もしそうだとしたら、どんな能力を持っているのだろうか。 そう思った三村の脳裏に、真っ先に浮かんだのは……『他人を操る』能力。 (……ありえねぇ話じゃねぇよな。 俺達と離れてからの短時間で、奴は川田の仲間達からあれだけの信頼を得てた。 一体、どんな手を使いやがったんだって思ったが……) 三村は、柊かがみには文字通り他人を操る能力があるのではないのかと考えた。 それならば、先程対峙した二人があれ程の激怒を見せたのも納得がいく。 話術だとか演技だとか、そんなチャチなレベルじゃない……最悪の能力である。 尤も、そうだと断言する事は出来ない。 ならば何故、自分とジョセフにそれを使わなかったのかという疑問が残るからだ。 そうなると、やはり単なる話術や演技じゃないのかと考えられるが……だからと言って、切り捨てる事も出来ない。 能力を発動させるのには、何かしらの条件が必要だという可能性だってある。 可能性の一つとして、十分ありえるのだ。 「どちらにせよ、意のままに人を操れるのには違いねぇな。 とんだ魔女……いや、悪女だな」 どうこう考えているうちに、三村は繁華街に足を踏み入れていた。 ここからが正念場……より一層気を引き締めて、三村は他の参加者を探し始めた。 これは、幸なのか不幸なのだろうか。 三村が足を踏み入れたこの繁華街には、彼の推測した「人を操る能力」の存在を知る者達がいる。 そして、柊かがみの親友たる人物もいる。 果たして三村は、この先彼等と接触を果たせた時……何を見出すのだろうか。 【E-2/一日目/夜中】 【三村信史@BATTLE ROYALE】 [状態]:精神疲労(中)、鼻の骨を骨折、顎にダメージ有り(大)、原チャリで移動中 [装備]:トランプ銃@名探偵コナン、クレイジーダイヤモンドのDISC@ジョジョの奇妙な冒険、銀時の原チャリ@銀魂 [道具]:七原秋也のギター@BATTLE ROYALE(紙状態)支給品一式×2 [思考・状況] 基本:老人の野望を打ち砕く。かがみはどんな手段を使ってでも殺す。 1:仲間になってくれそうな参加者に会う。 2:参加者に出会ったら第三放送の内容を訊く。そして「柊かがみという女は殺し合いに乗っていて、人を一人殺した」と伝える。 3:参加者にあったら柊かがみと一緒にいる、3人(覚悟、ヒナギク、川田)が柊かがみに騙されて、かがみを信じきっている。   もしくは、柊かがみに操られているかもしれないと伝える。 4:再度ハッキングを挑む為、携帯電話を探す。 5:集められた人間の「共通点」を探す。 6:他参加者と接触し、情報を得る。「DIO」は警戒する。 7:『ハッキング』について考える。 8:アーカードは殺す。 [備考] ※かがみは、人を操る能力を持っているのではないのだろうかと推測しています。 ※つかさをかがみと誤認しています。 ※つかさ、覚悟、ヒナギク、川田が柊かがみに、完全に騙されている。  もしくは、操られていると思っています(説得不能だと考えています)。 ※覚悟、ヒナギクの名前を知りません。 ※本編開始前から連れて来られています。 ※クレイジーダイヤモンドは物を直す能力のみ使用可能です。  復元には復元するものの大きさに比例して体力を消費します。  戦闘する事も可能ですが、大きく体力を消費します。 ※ジョセフは死亡したと思っています。 ※マップの外に何かがある、と考えています。 ※彼が留守番電話にメッセージを残したのは、以下13ヶ所です。なお、メッセージは全て同一です。  老人ホーム(A-1)、市役所(D-3)、病院(F-4)、消防署(D-4)、学校(C-4)  総合体育館(D-5)、ホームセンター事務室(H-5)、総合スーパー事務室(D-6)  変電所(A-8)、汚水処理場(B-8)、ホテル(D-8)、パブ(F-8)、ボーリング場(G-8) ※第三放送を聞き逃しました。 ※ジョセフの話(波紋、吸血鬼、柱の男 etc)を信じることにしました。(どの程度まで詳しく話したかは任せます) |193:[[求めたものは]]|[[投下順>第151話~第200話]]|195:[[月下の死闘、そして……]]| |193:[[求めたものは]]|[[時系列順>第4回放送までの本編SS]]|195:[[月下の死闘、そして……]]| |185:[[誰がために]]|三村信史|199:[[蜘蛛の糸~キラキラと輝くもの]]| ----

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