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**主のために♪ ◆kNPkZ2h.ro 東の空が明るくなり始めたころ、再び駅前デパートの自動ドアが開く。 出てきた二人は対照的な表情を浮かべていた。いや、表情よりも先に特筆すべきところがあるが、それは少し置いておこう。 「それにしても使えそうなもの、ほとんどありませんでしたね。地下の食料品売り場は米の一粒さえありませんでしたし、日用品売り場も全滅。せめてフォークとかでも置いてればよかったんですが……」 出てきた一人であるハヤテが暗い表情でため息を一つつく。 それほど期待していたわけではなかったが、いざ何もないと分かるとやはり多少落胆するものである。もっともハヤテのため息の理由はそれだけではなかったが……。 「そうかな? 私はなかなか楽しい経験をさせてもらったよ」 一方のこなたは時たまチラリと横を歩くハヤテに視線を向け、満足そうな表情を浮かべている。 その視線と表情の意味に気づいて、もう一度ハヤテはため息をつき、そして諦めたように頭を振る。 「それでこれからどこに向かっているんですか?」 「ん? 私はハヤテについていってるだけだけど?」 「僕もこなたさんについていってるだけなんですけど……」 「…………」 「…………」 「……とりあえず駅に向かおうか」 「そうですね……」 □ ■ □ ■ 「さて、繁華街に着いたけど、どこに向かおうか……」 幸か不幸か道化師に会ってからS3駅まで他の参加者に出会うことはなかった武藤カズキは、今後の行き先について悩んでいた。 「いつも言ってるだろ。キミと私は一心同体。 キミが死ぬ時が、私が死ぬ時だ!」 斗貴子さん…… 「人間・武藤カズキを蝶・サイコーの俺が斃す。 これが俺の望む決着だ」 蝶野…… 「善でも、悪でも、最後まで貫き通せた信念に偽りなどは何一つない。 俺の信念は、一人でも多くの命を守るコト」 キャプテンブラボー…… カズキの頭に3人の姿がよぎる。 蝶野はともかく、斗貴子さんとブラボーは殺し合いに乗ったりはしない。 むしろ、俺と同じで弱い人や襲われている人がいたら守ろうとするだろう。 仲間とすぐに合流したいという気持ちはもちろんあるが、フェイスレスと名前も知らぬ道化師に立て続けに襲われて、カズキは少し考えを改めた。 理由はともかく、殺し合いに乗っているやつは確実にいる。なら俺がみんなの命を救ってみせる。これ以上一人の犠牲も出してたまるか! 拾える命は全部拾う! 「よしっ!」 気合を入れてカズキは立ち上がる。 その時だった、話し声が聞こえてきたのは。 カズキは武装錬金したサンライトハートを手に持ち、様子を伺う。 どうやら話している二人は駅に近づいているようである。 入り口からその二人を確認し、危険性は低いと判断したカズキは、接触を試みようとこちらから近づいていく。 向こうの二人も駅の入り口から出てきたカズキのことに気づいたようだ。 「えっと……始めましてでいいのかな。オレは武藤カズキ、よろしく」 そうカズキは二人の「少女」に声をかけた。 □ ■ □ ■ 時間を1時間ほど巻き戻してみよう。 ハヤテとこなたの二人は食料品売り場、日用品売り場を回った後、次の売り場である衣料品売り場を歩いていた。食料品や日用品はまったく無かったが、衣料品売り場にはなぜか普通のデパートとは変わらぬくらい商品がそろっていた。 「なんで服とかは置いてあるんでしょうか?」 「あんまり役に立たないと思ってるんじゃない? それより執事ってどんな生活をしているの?」 「そうですね。初めのころは虎やロボと戦ったり女装をさせられたり大変でしたが、今はもうだいぶ慣れて毎日楽しいですよ」 「へえ……」 このとき、こなたの目が光ったことにハヤテは気づかなかった。 「ところでハヤテ、ネトゲーって知ってる?」 「へ? ええ、知ってます。僕はしたことありませんが」 突然話が変わったことに戸惑いながらもハヤテは言葉を返す。 「じゃあネカマは?」 「確かネットゲームとかで男性が女性の振りをすることですよね? お嬢様から聞いたことあります」 「そうそう。じゃあなんでネカマなんてしてる人がいると思う?」 「え?」 なぜこなたがこんな話をするか分からないながらも、根が真面目なハヤテはこなたの質問について考えこむ。 「えーっと、普段の自分とまったく違うことをしてみたいからとかじゃないですか?」 「ふむふむ。なるほど、確かにそういう人もいるね。私もそんな感じだし。でも、一番の理由は女性だったら周りのみんなが優しくしてくれるからなんだよ。装備とか譲ってくれることもあるし」 「へえ、なるほど……確かにそうかもしれませんね。それで、こなたさんはどうしてそんな話を?」 なんとなく嫌な予感を感じながら、ハヤテは尋ねる。 「いやさぁ、今の状況ってネトゲーしてるときと似てるなーって不意に思ったんだ。まったく知らない人と出会ったり、パーティーを組んだり……」 「はぁ……」 段々とハヤテの中で嫌な予感が大きくなってくる。 「だからさぁ、ネカマの理由ってここでもいえると思うんだ」 「まさか……」 ハヤテがこなたの顔を見ると、ニヤリと擬音がつきそうな笑顔でこちらを見ていた。 「そう。私が考えてることとハヤテが考えてることは同じだと思うよ」 「で、でも……」 「ハヤテ自身の死ぬ危険性をできるだけ下げることが、お嬢様たちを助けることに間接的につながるんだよ」 「なるほど、確かにそう言われてみると…………分かりました」 数十分後、こなたの前に一人の美少女が姿を現した。 □ ■ □ ■ 「よろしくね、カズキ」 「え、えっと……よろしくお願いします。カズキさん」 「お、おう……こちらこそよろしく。こなた、ハヤテ」 カズキの持つ槍(サンライトハート)に最初は警戒していたが、それに気づいたカズキがすぐに武装解除し何とか情報交換ができるようになった。 その間にも、こなたが同学年だとカズキが知って驚いたり、ハヤテの笑顔にカズキの顔が少し赤くなったりといくつか小さな問題はあったものの、無事情報交換を終えた3人は当然のごとく一緒に行動することにした。 (カズキさんを騙すようで悪いけど、これも生き残ってお嬢様たちを助けるためなんだ。なんか腑に落ちないけど……) (ハヤテって子、可愛いな……って何をこんな状況で考えてるんだオレは。それにオレには斗貴子さんがいるじゃないかっ!) (ふむふむ。ランサーが仲間になってだいぶパーティーのバランスもよくなったかな。それにしても女装キャラがこんなに萌えるとは思わなかったね。帰ったら積んであるお○ボクをしなくちゃ) 【D-2 S3駅構内 一日目 早朝】 【チーム高校生主人公(?)】 共通行動方針 全員でもとの世界に帰る 【泉こなた@らき☆すた】 {状態}ごきげん {装備}猫草inランドセル@ジョジョの奇妙な冒険 {道具}支給品一式 フレイム・ボール@ゼロの使い魔(紙状態) {思考・状況} 1:新たな萌え発見ってやつだね、これは 2:前衛もそろったし満足満足 3: かがみ、つかさ、みゆきを探して携帯を借りて家に電話 ※猫草の『ストレイ・キャット』は、他の参加者のスタンドと同様に制限を受けているものと思われます。 【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく!】 {状態}健康。女装。 {装備}.454カスール カスタムオート(7/7)@HELLSING {道具}支給品一式 執事服一式 13mm爆裂鉄鋼弾(35発)、ニードルナイフ(15本)@北斗の拳 {思考・状況} 1: 何かこなたさんにだまされたような…… 2:こなたを守る 3:ナギ、マリア、ヒナギクを一刻も早く探し出し合流する 4:出来るだけ多くの人を助けたい 【武藤カズキ@武装錬金】 {状態}健康 {装備}サンライトハート@武装錬金  {道具}支給品一式 水分4/5  音響手榴弾・催涙手榴弾・黄燐手榴弾 {思考・状況} 基本:みんなを守ってみせる 1: オレには斗貴子さんが…… 2: こなたとハヤテを守る 3: 道化師の正体が気になるけど…… 4: フェイスレスの約束を守る 5:勝君とエレオノールに会ってみたい {備考} ・ハヤテの女装には気づいていません。 |047:[[ハレ晴レフカイ(DIOver)]]|[[投下順>第000話~第050話]]|049:[[上がれ!戦いの幕]]| |046:[[希望の砦]]|[[時系列順>第1回放送までの本編SS]]|050:[[摩天楼の死兆星]]| |032:[[しょってけ! ランドセル]]|泉こなた|062:[[立ち止まるヒマなんかないさ]]| |032:[[しょってけ! ランドセル]]|綾崎ハヤテ|062:[[立ち止まるヒマなんかないさ]]| |037:[[信じるこの道を進むだけさ]]|武藤カズキ|062:[[立ち止まるヒマなんかないさ]]| ----
**主のために♪ ◆kNPkZ2h.ro 東の空が明るくなり始めたころ、再び駅前デパートの自動ドアが開く。 出てきた二人は対照的な表情を浮かべていた。いや、表情よりも先に特筆すべきところがあるが、それは少し置いておこう。 「それにしても使えそうなもの、ほとんどありませんでしたね。地下の食料品売り場は米の一粒さえありませんでしたし、日用品売り場も全滅。せめてフォークとかでも置いてればよかったんですが……」 出てきた一人であるハヤテが暗い表情でため息を一つつく。 それほど期待していたわけではなかったが、いざ何もないと分かるとやはり多少落胆するものである。もっともハヤテのため息の理由はそれだけではなかったが……。 「そうかな? 私はなかなか楽しい経験をさせてもらったよ」 一方のこなたは時たまチラリと横を歩くハヤテに視線を向け、満足そうな表情を浮かべている。 その視線と表情の意味に気づいて、もう一度ハヤテはため息をつき、そして諦めたように頭を振る。 「それでこれからどこに向かっているんですか?」 「ん? 私はハヤテについていってるだけだけど?」 「僕もこなたさんについていってるだけなんですけど……」 「…………」 「…………」 「……とりあえず駅に向かおうか」 「そうですね……」 □ ■ □ ■ 「さて、繁華街に着いたけど、どこに向かおうか……」 幸か不幸か道化師に会ってからS3駅まで他の参加者に出会うことはなかった武藤カズキは、今後の行き先について悩んでいた。 「いつも言ってるだろ。キミと私は一心同体。 キミが死ぬ時が、私が死ぬ時だ!」 斗貴子さん…… 「人間・武藤カズキを蝶・サイコーの俺が斃す。 これが俺の望む決着だ」 蝶野…… 「善でも、悪でも、最後まで貫き通せた信念に偽りなどは何一つない。 俺の信念は、一人でも多くの命を守るコト」 キャプテンブラボー…… カズキの頭に3人の姿がよぎる。 蝶野はともかく、斗貴子さんとブラボーは殺し合いに乗ったりはしない。 むしろ、俺と同じで弱い人や襲われている人がいたら守ろうとするだろう。 仲間とすぐに合流したいという気持ちはもちろんあるが、フェイスレスと名前も知らぬ道化師に立て続けに襲われて、カズキは少し考えを改めた。 理由はともかく、殺し合いに乗っているやつは確実にいる。なら俺がみんなの命を救ってみせる。これ以上一人の犠牲も出してたまるか! 拾える命は全部拾う! 「よしっ!」 気合を入れてカズキは立ち上がる。 その時だった、話し声が聞こえてきたのは。 カズキは武装錬金したサンライトハートを手に持ち、様子を伺う。 どうやら話している二人は駅に近づいているようである。 入り口からその二人を確認し、危険性は低いと判断したカズキは、接触を試みようとこちらから近づいていく。 向こうの二人も駅の入り口から出てきたカズキのことに気づいたようだ。 「えっと……始めましてでいいのかな。オレは武藤カズキ、よろしく」 そうカズキは二人の「少女」に声をかけた。 □ ■ □ ■ 時間を1時間ほど巻き戻してみよう。 ハヤテとこなたの二人は食料品売り場、日用品売り場を回った後、次の売り場である衣料品売り場を歩いていた。食料品や日用品はまったく無かったが、衣料品売り場にはなぜか普通のデパートとは変わらぬくらい商品がそろっていた。 「なんで服とかは置いてあるんでしょうか?」 「あんまり役に立たないと思ってるんじゃない? それより執事ってどんな生活をしているの?」 「そうですね。初めのころは虎やロボと戦ったり女装をさせられたり大変でしたが、今はもうだいぶ慣れて毎日楽しいですよ」 「へえ……」 このとき、こなたの目が光ったことにハヤテは気づかなかった。 「ところでハヤテ、ネトゲーって知ってる?」 「へ? ええ、知ってます。僕はしたことありませんが」 突然話が変わったことに戸惑いながらもハヤテは言葉を返す。 「じゃあネカマは?」 「確かネットゲームとかで男性が女性の振りをすることですよね? お嬢様から聞いたことあります」 「そうそう。じゃあなんでネカマなんてしてる人がいると思う?」 「え?」 なぜこなたがこんな話をするか分からないながらも、根が真面目なハヤテはこなたの質問について考えこむ。 「えーっと、普段の自分とまったく違うことをしてみたいからとかじゃないですか?」 「ふむふむ。なるほど、確かにそういう人もいるね。私もそんな感じだし。でも、一番の理由は女性だったら周りのみんなが優しくしてくれるからなんだよ。装備とか譲ってくれることもあるし」 「へえ、なるほど……確かにそうかもしれませんね。それで、こなたさんはどうしてそんな話を?」 なんとなく嫌な予感を感じながら、ハヤテは尋ねる。 「いやさぁ、今の状況ってネトゲーしてるときと似てるなーって不意に思ったんだ。まったく知らない人と出会ったり、パーティーを組んだり……」 「はぁ……」 段々とハヤテの中で嫌な予感が大きくなってくる。 「だからさぁ、ネカマの理由ってここでもいえると思うんだ」 「まさか……」 ハヤテがこなたの顔を見ると、ニヤリと擬音がつきそうな笑顔でこちらを見ていた。 「そう。私が考えてることとハヤテが考えてることは同じだと思うよ」 「で、でも……」 「ハヤテ自身の死ぬ危険性をできるだけ下げることが、お嬢様たちを助けることに間接的につながるんだよ」 「なるほど、確かにそう言われてみると…………分かりました」 数十分後、こなたの前に一人の美少女が姿を現した。 □ ■ □ ■ 「よろしくね、カズキ」 「え、えっと……よろしくお願いします。カズキさん」 「お、おう……こちらこそよろしく。こなた、ハヤテ」 カズキの持つ槍(サンライトハート)に最初は警戒していたが、それに気づいたカズキがすぐに武装解除し何とか情報交換ができるようになった。 その間にも、こなたが同学年だとカズキが知って驚いたり、ハヤテの笑顔にカズキの顔が少し赤くなったりといくつか小さな問題はあったものの、無事情報交換を終えた3人は当然のごとく一緒に行動することにした。 (カズキさんを騙すようで悪いけど、これも生き残ってお嬢様たちを助けるためなんだ。なんか腑に落ちないけど……) (ハヤテって子、可愛いな……って何をこんな状況で考えてるんだオレは。それにオレには斗貴子さんがいるじゃないかっ!) (ふむふむ。ランサーが仲間になってだいぶパーティーのバランスもよくなったかな。それにしても女装キャラがこんなに萌えるとは思わなかったね。帰ったら積んであるお○ボクをしなくちゃ) 【D-2 S3駅構内 一日目 早朝】 【チーム高校生主人公(?)】 共通行動方針 全員でもとの世界に帰る 【泉こなた@らき☆すた】 {状態}ごきげん {装備}猫草inランドセル@ジョジョの奇妙な冒険 {道具}支給品一式 フレイム・ボール@ゼロの使い魔(紙状態) {思考・状況} 1:新たな萌え発見ってやつだね、これは 2:前衛もそろったし満足満足 3: かがみ、つかさ、みゆきを探して携帯を借りて家に電話 ※猫草の『ストレイ・キャット』は、他の参加者のスタンドと同様に制限を受けているものと思われます。 【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく!】 {状態}健康。女装。 {装備}.454カスール カスタムオート(7/7)@HELLSING {道具}支給品一式 執事服一式 13mm爆裂鉄鋼弾(35発)、ニードルナイフ(15本)@北斗の拳 {思考・状況} 1: 何かこなたさんにだまされたような…… 2:こなたを守る 3:ナギ、マリア、ヒナギクを一刻も早く探し出し合流する 4:出来るだけ多くの人を助けたい 【武藤カズキ@武装錬金】 {状態}健康 {装備}サンライトハート@武装錬金  {道具}支給品一式 水分4/5  音響手榴弾・催涙手榴弾・黄燐手榴弾 {思考・状況} 基本:みんなを守ってみせる 1: オレには斗貴子さんが…… 2: こなたとハヤテを守る 3: 道化師の正体が気になるけど…… 4: フェイスレスの約束を守る 5:勝君とエレオノールに会ってみたい {備考}  ハヤテの女装には気づいていません。 |047:[[ハレ晴レフカイ(DIOver)]]|[[投下順>第000話~第050話]]|049:[[上がれ!戦いの幕]]| |046:[[希望の砦]]|[[時系列順>第1回放送までの本編SS]]|050:[[摩天楼の死兆星]]| |032:[[しょってけ! ランドセル]]|泉こなた|062:[[立ち止まるヒマなんかないさ]]| |032:[[しょってけ! ランドセル]]|綾崎ハヤテ|062:[[立ち止まるヒマなんかないさ]]| |037:[[信じるこの道を進むだけさ]]|武藤カズキ|062:[[立ち止まるヒマなんかないさ]]| ----

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