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**自分の選んだ道を行け! ◆7jHdbxmvfI 朝日が上り始めた早い時間の繁華街。 本来なら一部から喧騒が、人のざわめきが、そういったものが聞こえてくるはずだがこの地ではそれはない。 人工的に作られた『人が人を殺す』ためだけの地では人の無駄な声など聞こえるはずも無い。 そのはずだった。 だが物事には必ず『例外』というものが存在する。 そう、この二人のように。 「なああんた、本当にここに居たのか?誰も居ないんだけど」 刃牙の声は大きいわけでも無く、小さいわけでもない。 全く何時も通りの大きさの声で銀時に問いかける。 「いや、さっきは確かに居たぜ。もう時間かなり経っちまったからどっかにでもいったんだろ」 刃牙の問いを銀時は軽くかわす。 事実銀時が出会ったのは林の方なので正反対のこちらには誰も居なくて当たり前なのだが。 「そうか……しょうがないな。……ところでさ、やっぱりあんたは俺と戦う気は……」 「くどい!俺はお前と戦う気は無い!!」 刃牙がまたしても自分との戦いを望むので、言い切る前に遮る。 語尾を強めて全力で否定する。  冗談じゃねえ。大体こんな筋肉バカと戦うなんてありえねーっての。 そう強く思う。 そしてその銀時の様子を見ては、さすがの刃牙も戦いを望めそうに無いと感じ諦めざるを得ない。 「……残念だな。……それであんたはどうする?」 「俺か?とりあえず仲間を探さねーとな。知ってる奴が三人居るから面倒な事にならねーうちに見つけねーと。お前はどうすんだ?」 「俺は……とりあえず電車で西のほうに行くよ。何となくだけど誰かが居る気がする」 それだけ言うと刃牙は背を向けてその場を去っていく。 「おお。じゃあな……っとちょっと待て。……この剣サンキュな。代わりに何かすきなの持ってくか?」 銀時は自分の支給品を思い出して刃牙を呼び止めた。 そして礼を言い、刃牙に向けて二つの紙を差し出した。  どうせ俺の使えそうな物じゃねえし、邪魔なだけだからな。 そういう意図もあってのことだった。 「どっちもピカピカの新品だぞ。なに遠慮すんな」 「いや……いいよ。俺は武器必要ない」 でも刃牙はその申し出は丁寧に断る。 その言葉に銀時もすぐに紙を引っ込める。 「分かった。じゃあな」 「ああ。機会があったら戦ってくれよ」 「……それだけは御免だ。さっさと行け!」 「はは。分かったよ」 銀時はやはり戦いというと口調が厳しくなる。 そしてそのお決まりの反応に少しだけ刃牙も笑みをこぼし、その場を去っていった。 「……武器か。この二つ別に武器じゃねえんだけどな」 銀時は刃牙が去って言ったのを見届け呟いた。 そして手の中にある、二つの紙を見つめる。 「それにしても、あるるかんって名前のからくり人形とか、ハーミット・パープルのDISCとか主催者ふざけてんのか? まともな武器用意してくれってんだ。人形やDISCって、こんなんで戦えとか銀さん怒っちゃうよ。いやマジで、冗談抜きで」 愚痴をこぼすと、再び二つの紙はバッグの奥深くへと消える。  さてと。とりあえず南下して探してみるか。新八や神楽はさっさと見つけねーとな。ついでにヅラも。  はあ、一体どうしてこう、厄介ごとに巻き込まれるかね。ホントついてねーな。 思わずため息を漏らしながらも、刃牙から貰った剣を握り締めて、銀時は南へと歩を進める。    ☆   ☆   ☆ 駅のホームで電車が来るのを待ちながら刃牙は零へと話しかけた。 「結局あの人……なんだったんだろうな」 『さあな。だが覚悟も同じように反応したかも知れん。争いは極力避けるもの。覚悟もそういっていたからな』 「へえ、やっぱり親父とはまるで考え方が違うな」 『そうだな。さっきの男もきっと似た考えなのだろう。あの目を見れば分かる』 「確かにあの人の目、凄く光ってた。ふざけてたけど、何か違った」 傍目から見れば気持ち悪い独り言に見えたかもしれない。 でもこの場には刃牙と零しかいない。 二人の男の語らいは続く。 銀時と刃牙。 性格も境遇もまるで違う二人が同行したのはほんの一瞬。 だが、その一瞬が二人に何らかの強い影響を与えたのも事実。 それが今後の二人にどういう未来をもたらすのか、今は神のみぞ知る。 【E-2 南部 一日目 早朝】 【坂田銀時@銀魂】 [状態]健康  [装備]蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン [道具]支給品一式 ソードサムライX@武装錬金(攻撃に使う気はない)     あるるかん(紙状態)@からくりサーカス ハーミット・パープル(隠者の紫)のDISC(紙状態)@ジョジョの奇妙な冒険 [思考] 基本:このゲームをどうにかする 1:とりあえず南下してみる。 2:新八、神楽を捜す。ついでに桂も 3:ラオウには会いたくない {備考} 零のことはよく分かっていません あるるかんとハーミット・パープルのDISCについては説明書をほとんど読んでいません。また読む気もありません。 ※ソードサムライX エネルギーを使う攻撃を吸収し、攻撃に転用します 制限、効果の対象となる攻撃は任せますが、少なくとも「魔法」には効果アリです 【D-2 S3駅ホーム 一日目 早朝】 【範馬刃牙@グラップラー刃牙】 [状態]:健康 [装備]:強化外骨格「零」(カバン状態)@覚悟のススメ。 [道具]:支給品一式 [思考] 基本:親父を超える。 1:自分の勘に従い、強者を探す為にS6駅方面の電車に乗る。 2:覚悟を見つけ、勝負を挑む 3:強者と戦う。ただしゲームには乗らない 4:銀時と機会さえあれば戦いたいけど……(銀時の性格から実現は困難と思っている) {備考} 地下トーナメント優勝直後。ただしトーナメント戦で受けた傷は治っている。 |071:[[風を切る感覚]]|[[投下順>第051話~第100話]]|073:[[帝王と死神]]| |071:[[風を切る感覚]]|[[時系列順>第1回放送までの本編SS]]|073:[[帝王と死神]]| |029:[[好きなら素直にスキと言え]]|坂田銀時|081:[[第一印象がいい殺人鬼にロクな奴はいない]]| |029:[[好きなら素直にスキと言え]]|範馬刃牙|083:[[逢鬼ヶ刻]]| ----

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