吉良吉影の発見 ◆hqLsjDR84w



「さて……」

 マリアさん達による私への質問攻めも終わり、『屋上から周囲を観察してみる』と言って、屋上に出てきた。
 しかし実際は、周囲の観察が目的ではない。
 この殺し合いの舞台から私が帰還する方法を考えるために、周囲に人がいない場所に来たかったのだ。

「まず考えるべきことは……美形についてだな」

 あの美形――名前はマーティン・ジグマール、19歳で蟹座のB型……だったか?
 奴はスタンド(奴はアルターと呼んでいたが)を所有していた。
 確認した能力は、3つ。

 1つ目はワープ。
 移動範囲は1~2mと短いが、それなりの速さで次のワープを発動できるらしい。
 武器を持ってのワープも可能ときている。
 バズーカを奪われたのは、かなりの失態だった。あれだけ連射していれば、残りの弾丸は少ないだろうが……

 2つ目は衝撃波。
 『キラークイーン』で防御すれば防げるくらいの威力だが、それでも十分隙が出来てしまう。
 かといって防御しなければ、坂田のように吹き飛ぶだろう。

 そして3つ目は、『ギャラン=ドゥ』と呼ばれていたスタンドのヴィジョン。
 おそらくは『キラークイーン』や『スタープラチナ』のような、近距離で力を発揮するタイプ。
 私の『第3の爆弾』のように、何らかの発動条件を満たすと勝手に発動するタイプらしい。
 美形の場合は……『本体に危険が訪れる』などだろうか?

「……厄介だな」

 心からそう思う。
 あの美形自体は、少女を人質にとるような小物だが……能力が強すぎる。
 それだけではない。奴の言葉を思い出すと、さらに懸念すべき事象が存在することに気付く。

――君の『アルター』は近距離で力を発揮するタイプ。 そしてスピードは殴り合いならともかく、接近するほどの移動速度を持たない。 劉鳳の『絶影』のようにはいかんな。

 美形と戦闘中に、奴が漏らした言葉。
 参加者名簿を確認してみれば、やはり『劉鳳』という名がある。美形の言葉を信じれば、こいつもスタンド使いという事になる。
 スタンド名は『絶影』というらしい。美形にアレだけ言わせるのだから――かなりの強さだと思われる。

「坂田の剣術はかなりのもの。私と協力したとはいえ、あの美形に一撃当てるほどだ。
 病院を振るわせるほどのパワーを持つ『スタンド使い』、葉隠覚悟。
 『爆破』の能力を持つ『スタンド使いかもしれない』、ルイズという少女……」

 やれやれ、この殺し合いの参加者は化物ばかりか……と言いたくなって来る。
 しかし、それだけでは終わらない。
 先程、『劉鳳』という名があるか確認するため、参加者名簿に目を通し――驚愕した。

 異常なまでのパワーとスピードを誇り、時を止められる『スタープラチナ』を持つ『空条承太郎』。
 あの忌々しい男が参加しているのだ。

「クソッ……」

 自分がイラだっているのが分かる。
 激しい『喜び』はない……そのかわり深い『絶望』もない……そんな『植物の心』のような人生を送っていればいい。
 そう願っていたのに……何故、こんな化物ばかりの殺し合いに巻き込まれたのか…………
 心拍数が上昇していくのが感じられる。

「……落ち着け」

 そうだ、とりあえず落ち着こう。
 承太郎と出会う前に、参加者名簿に目を通したことを幸福と思うんだ。
 平穏を取り戻すには、この殺し合いで最後の1人にならなくてはならない。
 私は、絶対に平穏な日々を取り戻す。
 平穏を求めている私が、心を乱してどうする。

「……フゥ」

 上昇していた心拍数が、正常に戻る。
 今までトラブルに陥った際のことを思い出して――落ち着いた。
 この吉良吉影が乗り越えられなかった、困難やトラブルなど――今までに1度だって無いではないか。


 それにしても葉隠覚悟と志村新八の帰りが遅いな。
 彼らの姿が見え次第、1階に戻るつもりだったのだが……
 これでは、私の計画が崩れてしまうじゃあないか…………

【F-4 病院屋上 1日目 昼】
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:全身に中程度の負傷。疲労小。
    『キラークイーン』第一の爆弾起動(ルイズの首輪に)。
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考]
基本:普段どおり平穏に過ごす。
1:覚悟と新八が見えたら、1階に戻る。
2:覚悟とルイズが近寄った瞬間、爆破する。
3:その後、マリアの手を手に入れる。コナンは『バイツァ・ダスト』の為に最後。坂田は優先的に殺す。
4:マーティン=ジグマールを殺す。
5:自身を追うもの、狙うもの、探るものなど自身の『平穏な生活』の妨げになると判断した者は容赦なく『始末』する。
6:できる限り力無き一般人を演じる。
7:自分が殺すまでの間、マリアを傷つけるかもしれない輩も皆殺し。
8:もし脱出できるのであればしたい。マリアの手を手に入れてから。
[備考]
※『バイツァ・ダスト』拾得直後からの参戦です。
※『バイツァ・ダスト』が使用不可能であることに気づいていません。
※覚悟、ルイズ、ジグマール、劉鳳をスタンド使いと認識しています。(吉良はスタンド以外に超人的破壊力を出す方法を知りません)
※承太郎の参加を知った際の驚愕で、下半身が健康じゃなくなりました。


118:未来の僕。過去のあなた。 投下順 120:拳王の夢 暴凶星の道
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100:気に入らない奴ほど、コンビネーションの相性はいい 吉良吉影 130:絡み合う思惑、散る命