大切なのはゲームのやり方◆NIooiMe9JM



「ったく…信じられねえよ…」

繁華街、それは朝昼晩関係なく、とても賑やかの所である。
しかし今この場所、バトルロワイヤルでの繁華街ではとてもそんな風には行かない。

いつ何時殺されるかわからない殺し合いの中
繁華街と言う隠れる場所が多い中で
そんな風に賑やかにいたら、真っ先に標的にされる事はまず間違いないだろう。

しかし鳴海とエレオノールが見ている光景はあまりにも異常。
男二人がそんなもの関係なしに、
まるで殺伐としたバトルロワイヤルを盛り上げているかの如く
戦いをしている男二人の姿を見て、動揺を隠せないのであった。

「この様子を見ると、花火を打ち上げたのはあの二人のどちらかだな…」
エノオノールが少し息を殺しながら、鳴海に話しかける。
エノオノール自身は、相手が殺し合いに乗った人物がいた場合、
少しでも才賀勝を優勝させる可能性を高めるために、
その人物を殺すという事も考えていた。
しかし、何度も言うがあの二人はエレオノールが考えていた以上に異常だった。
「多分そうだろうな…しかし俺たちだけで何とかできる問題じゃねえぞ…」
鳴海が少し情けなさそうに返事を返す。
それもそのはずだった。
鳴海は赤木がせっかく作ってくれた情報交換と
有益な関係を築くチャンスを、自分勝手な判断で行動し、
そのチャンスを潰してしまった。
しかも赤木がせっかく警告を促したくれたのにだ。
さすがに、鳴海は自分勝手な行動に飽きれた。

(せっかく赤木の作ってくれたチャンスを…情けねえ…
自分が嫌になってくるぜ…)

おそらくだが、鳴海も少しだけエレオノールと同じような事、
つまり、殺し合いに乗っている奴だったら殺すという考えを持っていただろう。
しかし相手は二人、しかも見るからに強者、
さすがにこれではしろがねとなった鳴海とて難しい。

「しかしあいつらはどこまで行く気だよ…1フロア以上移動しているぜ…」
エレオノールと鳴海はしばらくの間、二人に戦いを見ていた。
もし片方がやられたら、疲れているもう片方を襲撃するという事を考えていたからだ。
しかし一向に決まる気配が無い。
それもそのはず、この二人は激しく戦っているが、100%の力で戦っているわけ
ではなかったからである。
勇次郎と刃牙の二人は、このバトルロワイヤルが自分たちに仕掛けられた、
制限によっていつものように戦えない事が、勇次郎は花山との戦いで、
刃牙はDIOとの戦いで気付いていた。
勿論二人が制限を掛けられているとしても、
恐るべき力を持っている事には変わり無いが、
それでも二人は制限に対する不安を、自分が気付かないほどの心の奥底で、
思っていた。
人間は一度でもそれを、この場合は制限に関する何かを感じてしまったら、
その考えから完全に抜け出す事は極めて困難である。
それが地上最強と言われている勇次郎にも、その息子の刃牙であってもだ。
だから二人は100%の力が出せず、戦いをD-2からE-2まで広範囲に戦場を広げ、
数十分と長い戦いをしてしまったのである。

「鳴海…喫茶店に戻るぞ…」
「ああ…」
エレオノールの短い言葉に対して、さらに短い言葉に返す鳴海。

鳴海はこう考える。
あの二人とはいずれ戦うことになるだろう、しかし今二人が争っている中、
あの二人に向かっても無意味。
最悪の場合、二人が組んで自分たちを殺そうとするかも知れない。
そんな事よりも、今は赤木達がいる喫茶店に戻り、
きっちりとした情報を手に入れ、このふざけた殺し合いを、
止める確率を高めたほうがいいだろう。
エレオノールもほぼ同じことを考える。
この繁華街に才賀勝がいないとわかっているのに、
長居するのは意味が無い。だから喫茶店に戻るべきだと。

「これは千載一遇の大チャンス…」
ここで二人と全く違う考えを持った男、
赤木しげるが二人の前に現れる。

「赤木…お前も来ていたのか…」
鳴海は驚きと情けなさの両方の感情を出しながら、
赤木に話しかけた。

「ああ…一応お前とはこの殺し合いの中一番長く行動を共にしてきたからな…!
これくらいの事なら当然だろ…?」
「そうか…すまねえな…勝手に動いちまって…」
「お前らしくない返事の仕方だな…!さっきまでのあの熱血が無くなっているぞ…!」
赤木は少し謝ってきた鳴海に対して少しだけ笑いながら返事を返した。

「貴様はなぜこの場が、チャンスと言える…?」
エレオノールが赤木が現れたときの事に触れる。
普通に考えたら、何も収穫がなく、ただ時間の消費をしただけで何も得することは無い。
強いて言うなら、あの二人は自分たちの居場所がばれていないと言うだけだ。

「くく…あの大きい方…つまり勇次郎が最初の場所に現れたときに、
主催者と顔見知りだった…
つまり、勇次郎ががこのふざけた殺しあいに関する何かを知っているはず…
だから勇次郎と接触するべき…そうすれば、俺たちが目的を達成できる可能性が、
格段と上がる…」
赤木という人物を知らないものが、
赤木のこの発言を聞いて納得できる人など、ほぼ無いに近い。
勿論エレオノールもその一人だった。
「でもよ赤木…お前の行っていることはもっともだと思うぜ…
だがよ…あの二人のところに行くことはさすがに自殺行為だぜ。
危険を回避できるときは、しっかりと回避しておくべきなんじゃないか?」

100人中100人が思っていることを、鳴海は赤木に対してそう言う。
わざわざ自分から死地に飛び込む必要が無い。それが当然であり必然だ。

しかし赤木しげると言う男は、そんな必然や、当然が全く通用しない男である。


「馬鹿だなぁ…もともとリスクゼロで得られる情報なんて価値が無いに等しい…、
リスクを賭けて得られる情報にこそ意味がある…!」

「しかし、そんなことをして自分が死んだらどうするんだ」
今度はエレオノールが赤木に問う。
「…まあ死んじまったら…それまでだな…勝利の女神が俺に勝つなと
言っていたのだろう…!」
「なっ…!!」
赤木のこの発言は、鳴海は何度か同じようなことを聞いて驚かなかったが
エレオノールには、とっても衝撃的なことだった。
常人では考えられない思想を持つ男、それが赤木しげるである。

「まあもっともあんた─…エレオノールって言ったかな…にとっては、
俺みたいな奴は早く死んでほしいと、思っているはず…
だから、あんたが心配するべきことではない…」
「………」

まるで、エレオノールの心理を読み取るかの発言。
確かにエレオノールにとっては、勝を優勝させるため、後々赤木を殺すかもしれない、
だからと言って、普通はそんなことは言わない。

しかし、何度も言おうが赤木しげるという男に、普通は存在しない。
「ま…俺はあんたがその無表情の顔で、無闇に殺すと言う感じには見れない…
もっとこう…勝って奴の母親みたいな存在だと俺は思っているがな…」

赤木しげるとしては意外な発言だった。
赤木は初めてエレオノールに会っていた頃から気づいていた。
才賀勝を救うための精神、根性、努力に。
だからこそ赤木はエレオノールの心理を操っていく。
エレオノールを正義に導くために。

「あんたがやっていること─つまり
この殺しあいに対して中途半端な態度で挑んでいることはな…
結果的に才賀勝を救おうとしている訳ではない…」
「馬鹿な!!そんなはずは無い!私は…私はお坊ちゃまを守るために…この戦いに挑んでいる。」

赤木の発言にもちろん否定をするエレオノール。
しかし、エレオノールのこの反応は赤木の策略には待ったの同然。
エレオノールの心はもはや赤木の手の中にある。

「くく…やっぱりあんたは脅えている…自分自身を守るために…
そうやって大義名分を掲げて殺し合いに乗ろうとしているのが言い証拠…」
「だから…何だというのだ…!」
「あんたはな…ただ脅えているだけなんだ…あんた自身は気づいていないと思うがな…
心の奥底では自分を助けてほしいと言うサインを出している…
何だかんだ言って、おまえは死にたく無いんだ…
死にたく無いから殺したい…だけどそれでは自分自身が許せない…
そこでお前は…自分が守るべき存在である…才賀勝を救うと言う大義名分で、
人を殺そうとしている…自分を守るために…」
「そんなことは…絶対に…無い…」
赤木に否定をしたエレオノールだが、その声は先程までとは違い
少し弱々しかった。

「もっと確実に行こう…才賀勝があんたに会ったときに、
涙を流して喜んでくれる為に…」

この発言がエレオノールの心を変えた。
ここのエレオノールは、才賀勝を救う為にいる、
だから勝のことだけを思って、殺し合いに乗っていた。
だけど感情の無いエレオノールでもこの殺し合いは少しばかり怖かった。
自分が死ぬことによって、勝がどう思うか。
また先程の綾崎ハヤテ(実際は才賀勝本人)に言われた、
自分が殺しをやったときに勝は何を思うか。
これがエレオノールにはわからないかった。
考えても考えてもわからなかった。
この事によって、エレオノールは一種の錯乱状態に陥っていたのかも知れない。
赤木の言ったことは、100%までとは言えないが、エレオノールの心情を、
広く表したものであった。もちろんエレオノールは否定するだろう、
しかし、先程までの声の覇気のなさが、それが図星だと言うことを表している
一番の表現だった。

「どう…すれば良い…お坊ちゃまが…私に会うときに…喜んでくれるためには…」
「そのためにはな…あんたの顔や、
手を…殺し合いに乗って無いきれいな血で汚してはならねえよ…
お前の手と顔はな…平気で殺しをする悪党どものな…血が着くべきなんだよ…!
頑張ろうぜ…完璧な勝利を目指して…」

完璧な勝利、エレオノールが目指すべきはそれなのである。
ただ勝を優勝させるためだけに、奔走すべきではない。
勝に笑顔を保たせる為に、涙を流させない為に、奔走をすべきである。

人間はいつかは死ぬ、その死ぬときに何を思い、何を感じるか…
何も感じ取れていなければ、それは即ち生きていても死である。
逆になにかを思い感じれば、人生は事実上完成する…
それが、20代でも10代でも・・
人生とは結果よりも過程重視なのである。
例え勝を生き残らせたとしても、納得できるだけの材料を持っていなければ0である。
それでは何も満ちないし感じ取れない…即ち生殺し…

だからこそ、完璧な勝利を得るべきなのである…
勝と共に感動し、共に怒り、共に楽しみ、そして共に笑う…
エレオノールが目指すべき勝利はこれなのである。

「赤木…」
鳴海は一人感服していた、赤木しげると言う男に。
先程まで喫茶店にいたエレオノールと、今のエレオノールは全く違う。
主を守るがために人殺しを進んでしようとしていた彼女が、
ほんの数分の間に、主が望む勝利を目指し、そして主の笑顔が見たいが為に戦う…
まさに先程赤木が言ったとおり、エレオノールは勝を愛する母親的存在に変わっていたのだ。
実は鳴海は赤木に対して勘違いを持っていた。
赤木は一度殺し合いに乗った奴は容赦なく殺し、
確実に勝利への階段を上っていく奴だと思っていた。
しかし、実際はどうか?赤木は一度この殺し合いに乗った、
エレオノールを見事に改心させた。
もちろん、少しばかり先程の気持ちはあるだろうが、
それでも、エレオノールが主を優勝させるために、
罪無き者を殺すと言う考えは皆無と言っていいだろう。

(深い…深すぎる…赤木…お前は本当にただの遊び人なのかよ…)
鳴海は自分の心の浅はかさを脱帽した。
この殺し合いを乗り切るための、
信念 決意 希望 考察 努力 理想 現実 策略
これらの全てが赤木に劣っていると感じた。
自分が赤木に勝っていると感じ取れたのは、敵と戦うときの力のみだった。

(赤木は…赤木しげると言う男は…誰よりもこのふざけた
殺し合いを止めようと思っている…間違いねえな…)
鳴海は確信した、この赤木しげるという男が、この殺し合いについて
一番深く考えていることを…
先程の発言も含めて、赤木は0を1にする方法をいくつも持っている。
だからこそ先程の無謀な発想、それが自分の命を捨ててでも、
このふざけた殺し合いを止めたいと考えていると思った一番の証拠であった…

「さてと…話しはこれまでにしてだな、俺は勇次郎から情報を入手する…」
赤木は本題に戻した。エレオノールと鳴海とっては、先程が一番重要な話しかもしれないが、
赤木のとって一番重要なのはこちらであった。
「まあ止めても無駄だと思うが、そろそろ放送が始まってもいいころじゃねえか?
それを聞いてからも遅くはねえだろ?」
鳴海には、もう赤木を止められる自身はなかった。
ただ放送がもうすぐ始まると言うのは事実であった。
「ん…それもそうだな…確実に情報が手に入る時をどぶに捨てるのはもったいないな…」
ちょうど赤木がそう言い終わったときだった…

『気分はどうかの諸君?』
あの憎たらしい声が聞こえた
つまり第二回放送が始まったのだ…

◇  ◆  ◇

…正直言葉が出ねえよ、あの空条が話していた「カズキ」と言う奴が死んだのは、
あいつらにとってかなり衝撃だろうな…
それにあんまり気に入らなかったが、フェイレスも死んじまったか…
おそらくだが、あの二人のどちらかも、今呼ばれた奴らを殺したかも知れねえな…
まったく…いつまで続くんだよ…このふざけた殺し合いは…

鳴海は放送を聞いてまたもや憤怒を表した
が、前回とは違い冷静が憤怒に勝っていた。
鳴海は気づいたのだ…自分がいくら憤怒しても何も変わらないと言うことを。
ここで怒りを表して、怒りに身を任せあの二人に喧嘩を売ることは、
それこそ主催者側の思う壺だ。
もちろん主催者がやっている行為は許されざる悪…
だからこそ自分の感情、つまり憤怒と言うう感情を押し殺しているのだ。
赤木の言う完璧な勝利のために…


お坊ちゃまの名は呼ばれていない…
早いうちに合流しなければ…
しかし優勝者には何でも好きな願いをかなえられる…か…
一応覚えてはおこう…

エレオノールはもちろん、才賀勝のことを心配していた。
が同時にある言葉も気にしていた。
『優勝者の褒美として一つだけどんな願いも叶えられる権利が与えられる』
この言葉が気になって仕方がなかった。
万が一勝が死んだときは自分が優勝して、勝を生き返らせることが可能…
だが完璧な勝利を目指すにはまったく関係ないことだったが
一応この言葉を、心に残していくことを決めた。

さて、この放送を聞いて9割以上のの生存者が、自分の知人の
安否か優勝賞品について考えたはずだろう。
しかし赤木はそんなことを気にもしなかった、
赤木が一番気になったこと…それはなぜ今となって優勝賞品について語ったことだった。
実は第一回放送のときも気になったことがあった、
6時間ごとに放送が行われると言うことだ。
そして第二回放送のときに言った優勝賞品のこと…
実はこれらのことは、最初に言っておかなければならいないことだ。

定時放送をあることを最初に伝えておけば、
定時放送前には、対主催者たちは確実に手を止める。
つまり手を止めて油断しているときを狙う輩も出てくるはずだ。
それこそまさに、主催者がやって欲しいことなのであろう。

そして優勝賞品もだ。
最初に言った場合、もっと多くの奴が乗っていた場合が多い。

いまさらそんなことを言われても、余程のことが無い限りは、
絶対に心を入れ替えない。
だったら最初から方針を一本に定められるように、最初に言っておくべきだと。

ではなぜ最初に言わなかったのか?
こんなことは赤木に取っては赤子の手をひねるようなことである。

言わなかったんじゃない…言えなかったんだと…!

「なあ鳴海…やっぱり勇次郎と交渉する必要は無くなった…」
少しの沈黙を打ち破ったのは、赤木だった。
「ってことは…喫茶店に戻るのか?」
「いいや…」
「じゃあ何をするんだよ…」
「くく…そんなはとっくに決まっている…
俺は勇次郎と一つ騒ぎを起こすんだよ・・・!」
「おい…赤木それは本気で言っているのかよ…」
「ああ…本気さ…」
赤木の発言には毎度驚かされる鳴海だが、
この発言は今までで一番驚かされた。
「エレオノール、あんたのナイフをちょっとばかり…いやできれば全部俺にくれないか…」
「別に今は必要ないからいいが…しかしお前は本当に行くつもりなのか…?」
「ああ…嘘だったら俺はあんたの鞄を借りていく…」
赤木は、確実に勇次郎にけんかを売るつもりだ、
そのためにナイフを借りたのであった。

「これで準備は完了…鳴海、お前は喫茶店に戻って、
あの空条たちとパピヨンたちと合流後…
学校を拠点とすることを提案してくれ…」
ついに赤木はグリモルディまでかばんから取り出しいてた。
一秒も無駄にしたくない、そんな気配が感じられた。
「おいおい…ってもう何言っても無駄か…」
「…俺は8時前後に学校へ行く…おそらく何人かの対主催者を引き連れてな…」
「赤木…死ぬなよ…」
「くく…お前こそな…」
そういうと、赤木は勇次郎と刃牙の戦っている所に向かって行った。

赤木がいなくなって、数十秒立ったとき
鳴海が口を開いた。
「エレオノール、さっさと喫茶店に戻るぞ…」
鳴海がエレオノールに話しかける。
「………………………………………」
が、まったく聞こえていないみたいだった。
「鳴海…貴様はそれでいいのか…」
エレオノールの返事はそれだった。

「何がだ…」
「貴様は…自分を非力だと言っていた、赤木を行かせ自分は安全圏まで逃げるつもりか…」
「………………………………………」
今度は鳴海が沈黙する
「例え赤木が戻れといっても…いずれ戦うこと奴らを見逃してはならない…
これは千載一遇のチャンスなのだぞ…!」
「……………………………………………………」
「赤木が何をしようとしているかはわからない…だが私はそれを黙って見てる様な…
そんな中途半端な心はもう捨てた…!」
エレオノールは鳴海が押し黙っている中さらに話し続ける。
「だから私も…奴らのところまで行く…!例えお前が何と言おうと…!」

「俺もだ…!」
ついに鳴海も口を開く
「赤木が何を考えているのは知らんが…
赤木ばっかりに危険なことを任せてらんねえ!!」
さらに鳴海は話す。
「行こうぜエレオノール!!俺たちも奴らと一戦交えるべきだぜ!!
完璧な勝利を一歩でも早めるためにな!!」
それを言い終わった後、二人は互いに決心した顔を見せ合い、
そして赤木あとを追うのであった。

放送が流れようと流れまいと範馬の二人は、戦いを止めなかった。
もともと誰が死んだなんて興味が無い。
そんな事よりも、二人は闘争を楽しんでいたのであった。

「親父!!だいぶ力が落ちたな!!」
刃牙が少しだけ楽しそうに話しかけている。
「そんなことはどうだっていい!!」
それに同じように、楽しそうに答える勇次郎。
何度も言うが二人はお互いに闘争を楽しんでいる。
がその闘争も今まさに終わろうとしていた。
「!???!」
それは突如やってきた。

「…なぜ人の闘争の邪魔をする!!」
勇次郎が刃牙との闘争を止めた。
なぜなら後ろから来た変な乗り物乗っている銀髪が、
範馬勇次郎に向かって、ナイフを投げてきたからであった。
「………………………………」
銀髪は何も言わずただ黙っている。
そして少しだけ口元が笑った感じになり、
変な乗り物で東側に行くのであった。

「人の闘争を止めておきながら…自分が逃げるとはな…
俺はそういう曲がった根性を持った奴が大ッ嫌いなんだよ!!」
何も言わずただ自分たちの闘争を止めに来ただけの、
銀髪を勇次郎は許せなかった。
「逃げるなら・・・追いかけるまでよ!!!」
そうして、勇次郎は銀髪を追いかけに行ってしまった。

「おーい親父…ま、いっか…親父とはDIO様の力を貰ってから
戦いたかったし。」
そう独り言を言って、刃牙は銀髪と勇次郎が向かったほうと
逆側に向かいだした。
親父を追いかけてもよかったが、その前に一刻も早くDIOへの食料を探しておきたかった。

刃牙が歩き出そうとしたその時であった、
二人の男女が、範馬刃牙の目の前に現れたのは。

「へぇ…なかなか強そうじゃん…」
二人を目の前にして、刃牙は思う。
二人とも自分にとって戦いたかった、強さを持っているものだった。

「やっぱり赤木は何考えてるかわかんねえな…」
「赤木なら大丈夫だろう…それより…目の前のことに集中するぞ…!」
エレオノールと鳴海は思うのであった、
赤木との約束を守るために、この男を倒さなければならないと…

今ここにしろがねと範馬の血を引くものが対決する…!

「銀髪!!!!どこだああああああ!!!」
範馬勇次郎は今、F-3の大通りにいる。
簡単に言うと、勇次郎は銀髪を見失ったのだ。
しかし道路の真ん中に光ナイフがわざとらしく南側を向けて置いてあった。
このナイフが示している場所…そうそれは勇次郎でさえ見たことがある建物であった。

「おもしろい…おもしろいぞ…銀髪…」
勇次郎が少し笑いながら、独り言を言う。
「病院か…室内でなおかつ医療道具もそろっている場所で戦うのか…この俺と…
この地上最強の範馬勇次郎と!!」
そして深呼吸をしてさらに言う。
「銀髪!!この俺に自分の得意とする場所で挑むのか!!
おもしろい!!おもしろすぎるぞ銀髪!!!傑作だ!!
いいだろう!受けて立とうじゃねえか!この範馬勇次郎が!!!!」
大きな声でそれを言うと、勇次郎は病院のほうへと歩いていった。
恐れ多くもこの範馬勇次郎に喧嘩を仕掛けようとした、銀髪を殺しに行くために。


そのころ銀髪─つまり赤木しげるはと言うと、
病院と反対側のF-3北西部、川の向う側に行っていたのだ。
赤木は自分の力で、勇次郎を倒すにはかなり大変なのである。
そこで赤木は、狙ったのである。強敵同士が潰しあうことを。

もし勇次郎がナイフの意図がわからず、F-3エリアをくまなく探し、
その結果アカギと接触し、対決することもあっただろう。
しかしそれは起こらなかった、つまりアカギは命がけのブラフが成功したのであった。
赤木も病院に行くが、それは今では無い。
30分から1時間、この場所で待機しているつもりだ。
しかしただ待機しているわけではない。
いろいろ脱出や主催者、首輪について考察するためであった。

(…おそらくあの老人…徳川光成は、主催者ではない…
奴はただの捨て駒…だからもう勇次郎と接触する必要も無い…!)
赤木は、光成が主催者ではないことを、早くも理解していた。
その証拠が、放送があることを第一回放送まで伝えなかったことと
優勝賞品の話しを急にしだしたことの二つで十分だった。

(放送の件はただの言い忘れかもしれない…
ただ優勝賞品の件は、確実に言わなければならない事…
おそらく予想以上に、この殺し合い人乗らなかった奴のほうが多かったのだろう…
だから急遽あの話しを出した…)

(そしてこの場所…この大勢の参加者をここに連れて来れた理由は…
核鉄…!スタンド…!人形…!このいずれかが、もしくは複数が係わっているだろう…)

いま、赤木しげるが…この殺し合いを壊すために…完璧な勝利をつかむ為に…
考察を始めるのであった…!

【F-3 北東部/1日目 日中】
【赤木しげる@アカギ】
[状態]:健康
[装備]:基本支給品、グリモルディ@からくりサーカス 、核鉄(モーターギア)@武装錬金
[道具]:傷薬、包帯、消毒用アルコール(学校の保健室内で手に入れたもの)
ヴィルマの投げないナイフ@からくりサーカス (残り9本)、
[思考]
基本:対主催・ゲーム転覆を成功させることを最優先
1:対主催を全員説得できるような、脱出や主催者、首輪について考察する
2:1が終わったら、病院にいく
3:強敵を打ち破る策を考えておく
4:このバトルロワイアルに関する情報を把握する
(各施設の意味、首輪の機能、支給品の技術 や種類など。)
5:鳴海たちと合流するため、8時前には学校に行く

[備考]
※放送主(光成)は、本当は主催者ではないことを感じました。
よって範馬勇次郎と交渉をする必要が無くなりました。
※参加者をここに集めた方法に、
スタンド・核鉄・人形のいずれかが関係していると思っています。

【F-3 南西部/1日目 日中】
【範馬勇次郎@グラップラー刃牙】
[状態]体中に浅い銃創 若干の疲れ 闘争に餓えている
[装備]ライター
[道具]食料と水2人分、打ち上げ花火2発
[思考] 基本:闘争を楽しみつつ優勝し主催者を殺す
1:刃牙との闘争を邪魔した、銀髪を殺す
2:1の為に病院に行く
3:首輪を外したい
[備考]
※自分に体力とスピードに若干の制限が加えられたことを感じ取りました。
※アカギの特徴を銀髪しか覚えていない可能性があります。
つまり銀髪の参加者を無差別に襲う確率も0%ではありません。

【E-2 中部/1日目 日中】
【範馬刃牙@グラップラー刃牙】
[状態]:肉の芽による洗脳状態  全身に打撃によるダメージ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考] 基本:DIOに力を授かり、親父を殺す。
1:目の前の男女を殺す
2:親父と決着をつける
3:DIOの食料(参加者)を捜し、S2駅に持ち帰る
4:ラオウ、銀時、覚悟を見つけ、勝負を挑む
5:強者と戦う

[備考]
※地下トーナメント優勝直後。ただしトーナメント戦で受けた傷は治っている
※DIOに受けた傷は、痛みはありますが戦闘に問題ありません
※肉の芽の洗脳により、基本的に己の欲求よりDIOの指示を優先します
※勇次郎と同じように、自分に制限が加えられたことを感じ取りました

【加藤鳴海@からくりサーカス】
[状態]:健康
[装備]:聖ジョルジュの剣@からくりサーカス 核鉄(ピーキーガリバー)@武装錬金
[道具]:支給品一式、 輸血パック(AB型)@HELLSING、グリース缶@グラップラー刃牙、道化のマスク@からくりサーカス
[思考]
基本:対主催・誰かが襲われていたら助ける
1:完全なる勝利の為に、目の前の男を倒す
2:赤木との約束の為に、8時に学校へ行く
3:殺し合いに乗ってる奴を成敗する
4:誰かが襲われていたら救出し、保護する

[備考]
※聖ジョルジュの剣は鳴海の左腕に最初からついていますので支給品ではありません
※参戦時期はサハラ編第17幕「休憩」後です
※サハラ編から参戦しているので勝、しろがねについての記憶は殆どありません
※エレオノールを取りあえずは信用しています、またメイクのせいでエレオノールと
フランシーヌ人形が似ている事に気づいていません
※勝という名前に何か引っかかっています

【才賀しろがね(エレオノール)@からくりサーカス】
[状態]:ピエロの衣装@メイク、からくりサーカス、オリンピア@からくりサーカス、支給品一式
[道具]:青汁DX@武装錬金
[思考・状況]
基本:才賀勝が望む勝利を目指す
1:完璧な勝利を拒む、目の前の男を殺す。
2:本物の才賀勝を探す。
3:強力な武器が欲しい。人形は手に入れたので他の武器。
4:8時に学校へ行く。
[備考]
※参戦時期は1巻。才賀勝と出会う前です。
※才賀勝の事を偽物と勘違いしています。
※赤木のことをかなり信頼しています。
※パピヨン、鳴海、承太郎の事は完全には信用していません
(信頼の度合いはパピヨン<承太郎<鳴海)
※今現在は赤木の言う通りにしていますが、
勝が死んだ場合、どうなるかわかりません。
※また、願いをかなえられる権利が少し気になっています。


128:『Freaks』Ⅱ 投下順 130:絡み合う思惑、散る命
128:『Freaks』Ⅱ 時系列順 130:絡み合う思惑、散る命
113:大切なもの――SOLDIER DREAM―― 赤木しげる 145:銀の意志
113:大切なもの――SOLDIER DREAM―― 加藤鳴海 136:――――降臨
113:大切なもの――SOLDIER DREAM―― 才賀エレオノール 136:――――降臨
113:大切なもの――SOLDIER DREAM―― 範馬刃牙 136:――――降臨
113:大切なもの――SOLDIER DREAM―― 範馬勇次郎 140:激突! ラオウ対範馬勇次郎!!     ……特別ゲスト坂田銀時