風前の灯火 ◆bnuNxUeVnw



「今から話すことを真面目に、かつ冷静に聞いて欲しい。
俺の名は―――すまない、言うことは出来ない。 だが、信じて欲しい――
言いたくないのではなく、言えないんだ。」
(これはなに……?もしかしたらなにかの機械?私が宝石を触ったから?)
もしかしたら泥棒に間違えられたかもしれないと思い、一人焦るキュルケ。留守電に録音されたものなのだが、あいにくキュルケは魔法の世界出身。
(盗難防止だったのかしら?ケンを…)
だがケンシロウを呼ぼうと開けた口が次の言葉を聞いてぐっと閉じられる。

 「あの女に俺が生きていることを気付かせるには、まだ早すぎるからな。……これがどういう意味かは、今から説明しよう。
 参加者名簿に、『柊かがみ』という名が載っているだろう? 彼女はこのプログラム――いや、この殺し合いに乗って――――」

聞いていくうちに男の声とその内容に真剣に耳を傾けるキュルケ。
マーティン・ジグマール。ひとりの男が彼女にこのゲームでの情報の大切さを経験させてくれたのだ。
そして情報を過信しすぎないことも。
電話のスピーカーから職員室に響く一人の男の声。しかし彼の確固たる決意がこもった情報を遮るものがあった。
「さて諸君、午後18時の定時放送を始める。調子はいかがだろうか?」
――――第四回放送が始まった

「マリア
タバサ
防人衛
――――」

え……
今なん…て…?
手足が振るえ、自分の体重を支えきれずその場に座り込む。
嘘よ、嘘よ、嘘よ……

しかし現実は非常である。
彼女に心の整理をさせる暇を与えず、ひとつの名前を読み上げる。

「…村新八
才賀勝
ルイズ
――以上10名じゃ。」

その時切れた。
彼女の中で「なにか」が切れた。決定的な「なにか」が。

一個借り、そう言って酒場を出て行くタバサの小さな背中。
ガリアの屋敷で苦しそうにうなされているのを抱いてあげたときのタバサの顔。
夏でも汗ひとつかかず涼しげに本を読んでいて、キュルケに冷風の魔法を唱えてくれたタバサ。
「あぁ……」

「――――から、十字架型の炎を吐き出していた。それで車を炎上させたんだ。
 信じられないかもしれないが、真実なんだ。信じてくれ、頼む!
 もうアイツのような被害者は出したくないんだ!!」
もうなにも聞こえない。耳には入るが聴こえないのだ

貴族の誇りを胸に巨大なゴーレムに立ち向かったルイズ。
才人のことをからかって顔を真っ赤にしながらわめくルイズ。
馬鹿にされながらもいつでも一生懸命だったルイズ。

震えがとまらない。
口から意味のない言葉がつむぎだされていく。
「…うあぁ…………」

どこか自分と世界が違い、それに惹かれた愛しい人 才人

犬猿の仲のはずがいつのまにか仲良くなっていた悪友 ルイズ

妹のようであり、いつも側にいてくれた一番の親友 タバサ


このゲームは彼女から全てを奪った。愛しい人も、悪友も、親友も。なのに自分は生きている。キュルケはもうただ泣くことしか……泣くことさえできずに自分の内側から沸き起こる「なにか」を叫ぶ。
「――――ッッ!! ――――ッッ!! ――――ッッ!!」


「微熱」の名をもつキュルケ。彼女の心の炎は風前の灯だった。


暗い夜に月が浮かび、ひとつの建物を照らしている。
本来なら勉強や部活動が終わり、生徒たちが談笑しながら帰宅に向かうであろう学校からふたつの人影が出てくるのが見える。


あの後ケンシロウは職員室で茫然自失となったキュルケを保健室のベッドに寝かせ、落ち着いた後に次の禁止エリアをメモさせ死亡者のチェックも行った。
視力を失ったケンシロウには気配で人や建物などがわかっても紙が地図か名簿かわからないのだ。
「葉隠散 マリア タバサ 防人衛 坂田銀時 空条承太郎 範馬刃牙 志村新八 才賀勝 ルイズ、の10名だ」
(キュルケにとって先程突きつけられたものを再び認識させられるのは、酷な作業だろう。)
そう思い、ケンシロウは極めて淡々と死亡者を読み上げた。
だがキュルケは表情ひとつ変えず、悲しみのそぶりひとつ見せず名簿に線を書き込む。
それはまさに抜け殻。
ケンシロウにとって別れは日常であった。だが目の前の少女にとっては大きすぎる傷だったのだろう。
結果彼女は魂が抜けた状態のようになってしまった。
「この後どうしたい?」
「神楽に…会いたい…………」
ケンシロウは知っていた。
例え世界中で一番の名医を連れてきても、どんなに希少な薬を使っても、一子相伝の北斗神拳で秘孔をついても心の傷は治せないのだ。心の傷はその本人が乗り越えるしかほかない。
はたしてこんな状態のキュルケの言葉をケンシロウが拒否できようか?いや、できない。

神楽が向かったであろう病院に行くため、ケンシロウは後ろにいるキュルケを気遣いながら東へ向かう。
自分の大切な「友」を傷つけたこの腐ったゲームを潰す決意をさらに強固なものにしながら…………。

猛吹雪から小さなロウソクを守っている大きな囲いがある。
ロウソクの火は今にも消えそうでか細い。
仮に…もし仮に囲いがなくなったらロウソクはどうなるだろう?吹雪に負けまいと再び燃えあがるのだろうか?それとも吹雪の前に消えさってしまうのだろうか?

吹雪はやまない…。

【C-4 学校。一日目 夕方】
【ケンシロウ@北斗の拳】
[状態]:カズマのシェルブリット一発分のダメージ有り(痩せ我慢は必要だが、行動制限は無い)全身各所に打撲傷
    キング・クリムゾンにより肩に裂傷 両目損失。吐き気はほぼ、おさまりました(気合で我慢できる程度)
[装備]:
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1~3、本人確認済み)
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない、乗った相手には容赦しない。
1:キュルケを気遣いながら病院に向かって神楽と合流する。
2:アミバを捜索、事と次第によれば殺害。
3:ジャギ・ラオウ・勇次郎他ゲームに乗った参加者を倒す。
4:助けられる人はできるだけ助ける。
5:乗ってない人間に独歩・ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎の情報を伝える。
[備考]
※参戦時期はラオウとの最終戦後です。
※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました 。
※秘孔の制限に気付きました。
※ラオウが無想天性使えないことに気付きました(ラオウの記憶が操作されていると思っています)

【キュルケ@ゼロの使い魔】
[状態]後頭部打撲(治療済) 貧血気味 マントが破られている
   魔法に使いすぎによる精神の消耗(回復基調にはある)
強い精神的ショック
[装備]タバサの杖@ゼロの使い魔
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本:???
1:神楽に会いたい
2:タバサ…ルイズ…
[備考]
※軽い頭痛。
※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました
※ケンシロウに惹かれています。
※三村の留守電の内容はほとんど聞き逃しました。ケンシロウにも伝えてありません。

<二人の首輪についての考察と知識>
※首輪から出ている力によって秘孔や錬金が制限されていることに気付きました。
ケンシロウは首輪の内部に力を発生させる装置が搭載されていると思っていますが、
キュルケは媒介にすぎない可能性があると思っています。

<二人のDIOの能力について>
※瞬間的に普段の数百倍の速度で動く能力だと思っています(サイボーグ009の加速装置のイメージ)


183:I bet my belief 投下順 185:誰がために
183:I bet my belief 時系列順 186オラトリオ メサイア 第二部終章
164:気付かないのはお約束 ケンシロウ 190:人形の名を名乗った娘
164:気付かないのはお約束 キュルケ 190:人形の名を名乗った娘