Reckless fire  ◆bnuNxUeVnw



「なぁ~服部、そろそろ行こうゼェ~。僕ちゃん疲れちゃった。」
「ジョセフはん、あんた自分からこの駅のまわりを探す言うたやないかい。」
「だってよぉー、めんどくさいんだもん」

S3駅周辺で三人の男たちが疲れた様子で周囲の捜索を行っていた。わずか数時間前に誤解と偶然によって危うく互いに殺し会うところだったとは到底思えない三人組み。
色黒の西の名探偵、服部平治。
リサリサを師とする波紋の戦士、ジョセフ・ジョースター。
アルター能力「絶影」を操るHOLYの誇り高き隊員、劉鳳。
彼らは当初神社に向かおうとしていたが、綾崎ハヤテの死から自分たちには情報が必要だと思いとりあえず主にE-2の北の繁華街を捜索していた。が結局何も見つけられず今現在S3駅の周りにいるということだ。


しかしながら三人はとても仲が良い仲間とは言い難く劉鳳はジョセフの怠慢な態度に怒り心頭になっているようだ。もっともとうのジョセフはまったく涼しい顔なのだが。
服部はかつてアミバと劉鳳の間で起きた喧嘩を思いだし、そしていまのこの険悪なムードから前のようにこの二人の仲を取り持つかと思うと頭痛がしてきた。

「ジョセフ、真面目にやれ!服部、E-3の近くまで見に行ったが猫一匹いなかった。」
地面にダルそうに横たわるジョセフに迫りながら劉鳳はその不機嫌さを隠さずに言い放つ。
「劉鳳よ、俺はいつだってマジだぜ。たがらこれ以上の探索は無駄だって言ってんだぜ。無駄なことは嫌いなんだよぉー、無駄無駄ァ。ところで無駄無駄って繰り返してるとダムって聞こえない?」
「そうゆう態度が真面目じゃないと言っているのだ、ジョセフ!」
「そんな怒んなってぇ~。ほら、スマイルスマイル。せっかくの美男子が台無しだゼェ~。あ、小ジワみィーっけ!」
「――ッ!!絶影ッ!!」
「だぁぁぁーっ!二人とも落ち着いて、とりあえず……」
とその時二人を止める服部の言葉が止まる。
なぜならこの殺し合いの場では場違いなほど派手な花火が綺麗な夜空に咲いたからだ。

漫画キャラバトルロワイアル 第230話 Reckless fire


「もっとこのバイクとばせねーのかよ?未来の世界ってぇのも大したことないんだな」
「これで精一杯、文句言わんでしっかりつかまっときや!」
エリアE-2とF-2の境目を一台のバイクが夜道を疾走している。
本来一人用のバイクは大の男二人の重みを抱えうなり、なんとか速度をあげようとそのエンジンをフル回転させている。
あの花火の元にはなにがあるのだろう?
再開?
遭遇?
戦闘?

なにがあるかわからない。さきほどから二人の脳裏にさまざまな想像が浮かんでは消える。
二人とも不安からであろう、走行中の風に負けないように互いに大声で話し合っている。
その表情はたった今バイクの速度について文句を言いあった男たちのものではなく真剣な表情そのものだった。

「劉鳳のやつ、大丈夫なんだろうな?」
「大丈夫や。あの人はわいがこのゲームで一番長く一緒にいて、一番信頼できる人や。強い人なんや。」
時は少し前にさかのぼる…。


 ◇  ◆  ◇


先ほどからこの調子のままだ。
ジョセフはあの花火の下には確かに誰かいるかもしれないがそれよりも今確実に神社いるであろう村雨の元からかがみを救うべきだと主張した。
一方劉鳳は村雨の性格とクルーザーという乗り物のふたつからジョセフとの闘いを待たずしてどこか獲物を探しまわっているかもしれない、その場合あの花火を見て動きだすだろう。
それにあの花火の元にいる悪を断罪しなければさらに危険が広がるとの言い分だ。


「じゃ、お前はかがみが心配じゃネェーってのかッ!?かがみはただの女の子なんだぞッ?あの赤虫野郎、なにするかわからんぜッ?!」
「だからこそあの花火の元へ向かうべきだと言ってるんだ!!」
「じゃあお前のその予想が当たってるって証拠はあんのかよッ?エエ?賢い劉鳳さんよォ」
「どっちみちお前が来なかったらあの戦闘狂はお前を探しにくるだろう。今は確実にいるであろうあの花火の下の悪を断罪しにいくのが優先だ」
「ほぅ、おめーの言う正義っての弱者を簡単に見切るものってのよ~くわかった。大変ですな、立派な正義を掲げる頭でっかちさんは」
「なにッ!?貴様ッ……、この俺の正義を馬鹿にするのかッ?!」
「やるってなら相手してやるぜ、この正義馬鹿が!!」


お互いに人を救いたいという気持ちは一緒のはずがこんなにも対立するのはもう、二人の根本的なとこが合わないということだろう。
劉鳳とカズマ、ジョセフと会ったばかりのシーザーのように。
進展しない話し合いにしびれをきらした劉鳳が服部に矛先を向けた。
「お前はどう思う、服部?」
それまでおとなしく聞いていた服部は笑みを浮かべはっきりと言った。
「二人とも納得できるような方法があるんやけど聞くか?」
その言葉に二人の注目が服部へ向く。
「少し長くなるかもしれへんけど聞いてくれや」

服部が提案したのは劉鳳が神社へ向かい、自分とジョセフは一緒に花火の元へ向かうということだった。最初はこの話に猛反対だった二人も服部が話していくうちに説得力ある話にしぶしぶながらも納得せざるを得なかった。


服部が劉鳳を神社に向かわせるには二つの大きな理由からだ。
まず一つに絶影の早さだ。
最大限にとばせばバイクとは比べものにはならないほどのスピードがでるはずだ。
また周囲の捜索、把握も宙に浮いているため簡単に行えるだろう。
なおかつバイクではでる走行音がないため、神社に何者かがいたとしても容易には接近を悟られないという利点もある。

次に戦闘を行う場合を考えてのことだ。
今現在ジョセフと劉鳳、両者とも体力の消耗と肉体へのダメージは相当大きい。だがマイクロチェーンや肘にセットされている手裏剣を使いこなし、圧倒的な再生力をもつ村雨に対して波紋の力を使った拳や蹴りを得意とするジョセフでは部が悪いのは明白だ。
それに比べ劉鳳は一度破れたとはいえ、闘い相手の出方がわかるという経験は大きいだろう。
以上の理由から現在劉鳳は神社へ、服部とジョセフは花火の元へ向かっている。


別れ際に服部はスティッキィ・フィンガーズのDISCを託す。
「アミバはんが拾ったこのDISC、きっとあんたに力を貸してくれるで。お守りとして持ってきや」
「あぁ…」
そういって劉鳳はそれをデイバッグに滑り込ませる。
三人は最後に固い握手を交し合った。第五回放送時に市役所で集合という約束を交わして。


 ◇  ◆  ◇


「それにしてもジョセフはん、劉鳳はんにつっかかりすぎとちゃいますか?もう少し仲良うなってもらわなあかんで」
「そりゃあの鉄仮面野郎が悪いんだぜ、服部。あいつのあのなにかとキザな部分はこのジョセフさんは認めれねぇ~な~」
「そんなこと言うても…」
劉鳳の性格と今のジョセフの言葉で二人の仲は絶望的だと服部はがっかりしたが次のジョセフの小さな呟きは聞き逃さなかった。
「だからよ、劉鳳のやつにはまた会わねーとな…。このジョセフさんのことを馬鹿にした罪はカガミンを助けたらチャラにしてやらぁ。」
そしてそれが仲間のことを真剣に思う言葉であったことが嬉しかった。


バイクは走る。二人を乗せて。
彼らが向かう先に鬼がいるとも知らず。

喜びに満ちた梟の鳴き声が聞こえた気がした。


【E-2とF-2の境目(バイクで移動中)/二日目/黎明】
【服部平次@名探偵コナン】
[状態]:肉体疲労中、精神疲労大、全身コールタールまみれ、三村を殺したことから大分立ち直りました
[装備]:スーパー光線銃@スクライド、携帯電話、核鉄ニアデス・ハピネス@武装練金、クレイジー・ダイヤモンドのDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:支給品一式(食料一食消費)、首輪、「ざわ……ざわ……」とかかれた紙@アカギ(裏面をメモ代わりにしている)、
    色々と記入された名簿、ノート数冊、ノートパソコン@BATTLE ROYALE、バイクCB1000(現地調達品)
    ジャギのショットガン@北斗の拳(弾は装填されていない)、綾崎ハヤテ御用達ママチャリ@ハヤテのごとく(未開封)、
    ギーシュの造花@ゼロの使い魔、
    キュルケの杖、拡声器、 核鉄ソードサムライX@武装錬金、包帯・消毒薬等の治療薬、点滴用セット(十パック)
    病院内ロッカーの鍵(中に千切れた吉良の左手首あり)、才人のデイパック(内容は支給品一式、バヨネット×2@HELLSING、
     紫外線照射装置@ジョジョの奇妙な冒険(残り使用回数一回)未確認)
[思考・状況]
基本:江戸川コナンよりも早く首輪のトリック、事件の謎を解除する。三村や仲間達に恥じることの無い行動をする。
1:花火の元へ向かう。
2:ルイズの最後の願いについてはどうするか。
3:三村をちゃんと埋葬してやりたい
4:範馬勇次郎以外の光成の旧知の人物を探り、情報を得たい。
5:自分自身にバトルロワイアル脱出の能力があると偽り、仲間を集める(一時的に保留)
6:第5回放送時に市役所で劉鳳を待つ。
[備考]
※劉鳳と情報交換を行い、シェリスの名前を知りました。
※劉鳳、コナン、神楽、ジョセフの事は全面的に信用しています。
※自分自身にバトルロワイアル脱出の特殊能力があると偽る策を考えています。
※バトルロワイアル脱出の特殊能力は10人集まらないと発動しません。(現時点での服部設定)
※脱出作戦を行うかどうかは考え中。
※銀髪銀眼の人物が殺し合いに乗った事を知りました。
※コナンと二人で立てた仮説、「光成の他の主催者の可能性」「光成による反抗の呼びかけの可能性」「盗聴器を利用した光成への呼びかけの策」 等について
 は、まだ他の人間に話していません。又、話す機会を慎重にすべきとも考えています。
※スーパーエイジャが、「光を集めてレーザーとして発射する」 事に気づきました。
※三村信史の死ぬ直前の記憶を見ました。
※第四回放送の内容は劉鳳からの又聞きでしか記憶にありません。
※ハヤテとナギは一緒に死んだと推理しています。


[服部平次と劉鳳の共通備考]
※劉鳳、服部の持つ名簿には以下の内容が記載されています。
 名簿に青い丸印が付けられているのは、カズマ・劉鳳・シェリス・桐山・杉村・三村・川田・才人・
 ルイズ・防人・カズキ・斗貴子・タバサ・キュルケ・コナン・服部 ・灰原
 ハヤテ、かがみ、こなた、ナギ、鳴海、エレオノール、ヒナギク、覚悟
 赤い丸印が付けられているのは、ジグマール・DIO・アーカード・散・村雨
 緑色の丸印+青色の丸印が付けられているのは、蝶野
※劉鳳、服部、コナン、神楽は吉良がスタンド使いということを知りました。
※ルイズをF-3の川岸に埋葬しました。折れた軍刀は墓標として刺してあり、キュルケの杖、拡声器は服部が所持しています。
※ルイズの最後の願いについてはまだ話し合っていません。
※アミバの持っていた支給品一式×3 (食料一食消費) は、F-2民家の中にあります。
※アミバの持っていたノートパソコンには、大東亜共和国謹製のOSが組み込まれています。


【E-2とF-2の境目(バイクの後ろに乗っている)/二日目/黎明】
【ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:左手骨折、全身打撲、精神疲労大、体力消費極大、深い悲しみ、脇腹にダメージ大、全身コールタールまみれ
[装備]:マジシャンズレッド(魔術師の赤)のDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:七原秋也のギター@BATTLE ROYALE(紙状態)、支給品一式×2、木刀正宗@ハヤテのごとく
[思考・状況]
基本:BADANとかいうボケ共を一発ぶん殴る。
1:花火の元へ向かう。
2:かがみを助け、村雨は殺す。
3: マップの端を見に行く。
4:一応赤石も探しとくか……無いと思うけど。
5:第5回放送時に市役所で劉鳳を待つ。

[備考]
※劉鳳と服部の名簿に、追加事項を書き込むときに、今まで丸を付けられた人物を覚えました。
 二人から得た情報は今のところそれくらいです。スーパーエイジャの存在などは聞いていません。
※ハヤテ+零が出合った人間のうち、生き残っている人物及び知り合いの情報を得ました。
 (こなた、パピヨン、ナギ、鳴海、エレオノール、ヒナギク、覚悟)
※二部終了から連れてこられていますが、義手ではありません。
※吉良の名前に何か引っかかっているようです。
※水を使うことで、波紋探知が可能です。
※三村の留守電を聞き逃しました。
※主催者の目的は強者を決めることであり、その中にはイレギュラーもいると考えています。
※少なくともかがみとは別の時代の人間であるということを認識しました。
※波紋の力を使うことで対象のディスクを頭部を傷つけることなく強制排出することができます。
 ただし、かなりの集中力を要求します。
※マジシャンズ・レッドの火力は使用者の集中力によって比例します。
 鉄を溶かすほどの高温の炎の使用は強い集中力を要します。
 火力センサーは使用可能ですが精神力を大きく消耗します
 また、ジョセフのマジシャンズ・レッドは通常の炎の威力の調節が極端に難しい状態です。
 ただし、対象に直接マジシャンズ・レッドの手を当てて炎を出した場合に限り調節が可能です。
 修練をすれば通常の炎の精度が上がる可能性があります。

※S7駅がかなり脆くなっていることを発見しました。
※ジョセフとハヤテの約束。
 ハヤテはナギと会った後、ジョセフは仲間を募った後、必ず11時30分にS1駅に集合。
 その後、かがみ救出のために神社へ攻め込む。
※絶影をスタンドだと思っています。
※第四回放送は劉鳳からの又聞きでしか記憶にありません。
※以下のBADANに対する考察を服部と劉鳳に伝えました。

【ジョジョとハヤテのBADANに関する考察及び知識】
このゲームの主催者はBADANである。
BADANが『暗闇大使』という男を使って、参加者を積極的に殺し合わせるべく動いている可能性が高い。
BADANの科学は並行世界一ィィィ(失われた右手の復活。時間操作。改造人間。etc)
主催者は脅威の技術を用いてある人物にとって"都合がイイ"状態に仕立てあげている可能性がある
だが、人物によっては"どーでもイイ"状態で参戦させられている可能性がある。
ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外にある。放電している。
 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。
 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。
※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。


 ◇  ◆  ◇

やはりジョセフ・ジョースターは範馬勇次郎の引力にひかれたか……。
イヤホン越しに聴こえた三人の会話と範馬勇次郎の首輪の音声からジョースターが花火の元へ向かうのがわかった。

ジョースター家は代々短命の一族。その運命を唯一克服したのが「私がいた時代」のジョセフ・ジョースターか……。
そう、わたしは信じているのだ。人間の幸福において克服しなければならないのが「運命」だと…。
わたしとDIOにとっての「運命」とは「ジョースターの血統」なのだ。ジョースター家を克服する、すなわち私の目的のために利用する。
DIOとジョースター家にまつわる奇妙な「因縁」は天国という「運命の夜明け」には持ち込めないのだ。

そのためにも必ずジョセフ・ジョースターは私自身が始末したい。
そうだ、はい上ってこい。一族の中でも一際強い引力はわたしを押し上げてくれるだろう。その時こそ天国の完成の瞬間であろう。


そしてもうひとつ、わたしがジョースターを見張っていた理由、正確にはジョースター「たち」を見張っていた理由は……

「…よし」
耳に神経を集中させ暗闇大使の足音が聞こえないことを確認したあと、夕方綾崎ハヤテの元へ向かうために使った魔方陣を同じように使う。ホワイトスネイクを発動させ、慎重に中心に動かす。眩い光とともに消えていくホワイトスネイク。
思えば自分はなんとも危ない綱渡りをしてきたものだ。この魔方陣の仕組みを理解するため何度か利用したが、仮にBADANに感づかれたとでもしたら今ごろわたしの命はないだろう。つくづくわたしは神々に愛されている。

……どうやらホワイトスネイクが目的地へ無事到着したようだ。E-2の繁華街に。
ジョセフ・ジョースターと劉鳳、そして服部平治。
愚治独歩、桂ヒナギク、村雨良と柊かがみ。
彼らの行動次第でうまくいかなくなりかねたが、やっと安心できる。三人がE-2を探し始めたときには冷や汗が出たが、何とかうまくここまできた。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


ホワイトスネイクがゆっくりとその目的の物へと近づく。
「久しぶりだね…DIO。再び会えてとても嬉しいよ」
がらにもなく興奮しているようだ。独り言がもれてしまうとはな。
目的の物を手に入れたホワイトスネイクが再び魔方陣の力でわたしの元へ戻ってきた。
その手にDIOの骨をもって。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

必要なものは『私のスタンド』である。我がスタンドの先にあるものこそが人間がさらに先に進むべき道なのである。
必要なものは信頼できる友である。彼は人の法よりも神の法を尊ぶ人間でなくてはならない。
必要なものは14の言葉である。
必要なものは『勇気』である。スタンドを一度捨て去り新しいものとなる勇気が。

そして必要なものは36名以上の魂である。

つまりそれは強化外骨格に納められている魂!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

落ち着け…落ち着くんだ…
素数を数えろ、素数は誰にもわることはできない…

2…3…5…7…11…13…17…

これは試練だ…BADANを裏切ることを誰にも悟られてはならない。
運命の夜明けのため、我が大いなる目的を達成するまでわたしは死ぬわけにはいかいのだッ!
そうだ、これは試練だ。
リンプ・ビズキットのDISCを使いDIOの意思を蘇らせ、強化外骨格の魂を吸収。
その先にあるのは天国…そうだ、天国だ…。
あとは期を待つのだ…リンプ・ビズキットのDISC、首輪を外すタイミングと方法、ジョセフ・ジョースター。
「DIO、見ていてくれッ!!君が目指した夢、必ずわたしは叶えてみせるッ!!全人類のためにもッ!!」


【??/?? 二日目/黎明】

【エンリコ・プッチ@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]健康 強い決意
[装備]
[道具]死神13のDISC@ジョジョの奇妙な冒険 リンプ・ビズキットのDISC@ジョジョの奇妙な冒険 DIOの骨
[思考・状況]
基本:天国に行く。
1:19…23…骨は手に入れた…29…あとは天国の時を待つだけだ!!
2:暗闇大使に首輪を起爆されるのは、避けねばならない。なんとかして解除を。
3:ジョセフ・ジョースターよ、私を押し上げてくれ。
4:盗聴ッ!聴かずにはいられないッ!
[備考]
※首輪をつけています。



 ◇  ◆  ◇


「思ったよりも時間がかかってしまったな…。急がねばかがみという少女が危ない」
手がかりを探しさらに広範囲の捜索、繁華街の周りなど神社へと続く道を飛び回ったのでので時間をくってしまった劉鳳は闇夜を急いでいた。
劉鳳は道中、ホテルの近くでの村雨との戦闘を思い返していた。あの時は負けた。あの時自分は死んでいた。だが生き残ったのだ。平賀才人の命を代償に。
(今度は負けない、いや負けてはならない!彼らのためにも必ず柊かがみを救ってみせる!)
熱い気持ちを胸に、拳を握った劉鳳は急ぐ。

それから少ししてようやく劉鳳は目的の物を見つけた。
予想外なものを見つけると同時に。
遠目から見ても目立つ立派な鳥居。そしてその下筋骨隆々たる巨漢が座禅を組み、瞑想を行っている。
そのただならぬ雰囲気、一目でわかるほどの圧迫感と数多の戦場を切り抜けたものが漂わせる人殺しの匂い。
そしてこのプログラムの始めに確かな存在感を示した男。


劉鳳は大男から数メートル離れた地点に絶影の背より静かに飛び降り、声をかける。
「訪ねたいことがあるっ!!綾崎ハヤテ、村雨良、柊かがみというものの名に心当たりはないか?!」
その言葉に大男はゆっくりと閉じていた目を見開き劉鳳の鋭い目を見つめる。
数秒の間、二人の瞳が交錯する。
そして立ち上がった。
その姿はまさに圧巻。
あふれでる闘気に劉鳳は蛇に睨まれた蛙という言葉を思い出す。
天の道を目指す覇王、拳王の名を誇るラオウ。

「うぬは北斗七星の脇に輝くあの蒼星が見えるか?」
「質問を質問で返すなぁ――っ!!今言った3つの名に心当たりはないかて聞いているんだッ!!」
仁王立ちをし、闘気を発するラオウに負けないよう劉鳳は強く言う。
自分の本能が騒ぎ立てる。この男は不味い。
そのうえ一見したところ村雨もかがみもいない。
劉鳳の頭に最悪のイメージが流れる。
デイバッグを放り投げ戦闘体制を整える。


「村雨良、綾崎ハヤテ…やつらは強かった、この拳王に地をつけるほどに。だが所詮この拳王に及ぶものではなかった。我が拳の前に打ち砕けぬものはないわ!!」
「!…貴様ッ…!!この毒虫がッ!!」
「再び問おう。うぬは天に輝く北斗七星の脇に輝くひとつの星が見えるか?」
「答える義務はないッ!!絶影!!」

こうして二人の闘いの火蓋がきって落とされた。

ラオウが殴る、絶影が避ける。ラオウが打つ、絶影が身をかわす。
スピードを生かし、ラオウの空振りを誘い隙をうかがう絶影。ラオウも相手が相当の実力者であることを理解し、徐々に拳の速度を上げていく。
確かに絶影は速い。だが劉鳳は本調子でないうえに今頭の中は疑問で満ちている。
(どうゆうことだ?やつの言い方ではまるで綾崎ハヤテと村雨良が共闘したかのようだった。状況しだいでは確かにやつらはともに戦うかもしれんが、だとしたら柊かがみはどこに行った?そして村雨は?なぜ綾先ハヤテは約束を守らなかったんだ?)
迷いがある攻撃では敵を捉えることはできない、ラオウが相手ならなおさら。それがわずかなものであっても。ラオウにとってもっと速く、もっとすばやい相手は見て来た。対処できない相手ではない。


ラオウが攻める、絶影は紙一重でかわす。ラオウが蹴る、危うく粉砕されかける。
明らかにペースはラオウにある。先ほどから絶影は攻めるに攻められず、苦しい状況に立たされている。
かすかにあたった拳が絶影の身体を削る。その威力に劉鳳の顔が険しくなる。
不利な状況を打破しようと不用意に仕掛けた攻撃をラオウは見逃さず、すばやく身をかわしカウンター気味に左足を振るう。避けきれずに絶影の身体にひびが入り、さらに衝撃で吹き飛ぶ。
だがこれは逆にチャンスでもあった。

「これ」は隙が大きすぎるためあの距離では打てなかったのだ。
またラオウも相手が距離をおいたからといって攻撃をやめてくれるほど親切ではない。
「剛なる左拳“臥龍”、剛なる右拳“伏龍”!!」
「北斗剛掌波!!」

闘気の衝撃波を裂くように両拳が飛ぶが、それはまるで小さな台風の中を飛ぶようなもの。
瞬く間に失速していき、衝撃で削られていく両の拳。
「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!」
だがアルターは意志の力。劉鳳の意志を止めるには台風では物足りない。
波を切り裂きラオウを粉砕せんと宙を舞う。その様はまさに牙をむく龍。
凶暴な二つの拳。ラオウに危機が迫る。
「なにッ?!」
だからラオウは逆に向かっていく。その巨体からは想像できないほどの速さで剛掌波の後を追い、自ら迎え撃つ彼の中に“逃走”という言葉はない。そしてこれは彼が最良とはじき出した方法でもあった。
結果、伏龍は避けられ臥龍は地に叩き落された。そして絶影に鋭く重い一撃が入れられる。
さらに衝撃で絶影が動けない間にラオウはその尾をつかみ、砲丸投げのように投げ飛ばす。
狙いは本体である劉鳳!
爆発音のような音とともに立ち上る砂埃。
「貴様も人形遣いか…この拳王に二度も同じ手は通じぬわ…」


互いの姿がゆっくりと見えてきた。その姿は対照的。地に伏せる劉鳳。止めを刺そうと近寄るラオウ。
ふたりの距離が縮まった時劉鳳が顔を上げた。その顔には絶望の欠片もない。あるのは闘志のみ、ふっきれた表情であった。
(今の俺には考えている暇もないッ!!この男はこの俺が倒す!!グダグダ考えるのはその後だッ!!)

ゆらりと立ち上がりポケットに入っていた「モノ」を握り締める。
これは自分の罪の証。断ち切ることができない鎖。自らが背負った十字架。
(後悔するのは後からでいい…たとえこの身が朽ちようとも!!)
空高く舞い上がるタバサのめがね。あたりを照らさんばかりの眩い光。
それは新しい力。強制された進化の力。自らの命を削る力。
(見ていてくれ、タバサ。今度は、今度こそは守りぬいてみせる!!)
そして叫ぶ。

『s.CRY.ed』

「……こいつは! この光は! 俺とタバサの!!! 輝きだァッ!!!!!」
言葉と供に光が劉鳳を包む。
全身を包む群青色の鎧。首の周りから頭部を守るヘッドギア。そして本人の意思に通じる全てを貫き通す鋭利な刃。
絶対正義武装。彼の信念の形であった。


「敵わぬとわかってなおも歯向かうか…小僧、名をなんと言う?」
その言葉はラオウが相手を認めた証拠。名を聞くに値する相手ということ。
「劉鳳…特殊部隊『HOLY』の誇り高き隊員、劉鳳だ!」
「劉鳳よ、死に行くうぬに訊ねよう。うぬにとって『愛』とはなんだ?」
その言葉はラオウが興味を持って聞いた言葉。
その言葉に劉鳳は思い出す。一人の女性、彼が愛を誓った相手。
「守り抜く、そして支えられる。そして…」
だが守れなかった、彼女を。


シェリス…


「…話はおしまいだ、俺に残されている時間は少ないのでな。」
「そうか、ならば見せてみろ。愛の力を!!」
第二ラウンドの始まりを告げるものは雨だった。


繰り出される剛拳。しかし今の劉鳳にとってその攻撃はあまりにスロウリィ。
跳躍してその攻撃を避けられたラオウはさらに攻め立てようとするが、その姿が見えない。
そう、ラオウの動体視力をもってしても捕らえきれない速さ。
その速さはバルキリースカートを使った本郷と同等、いやそれ以上。
境内をとびまわって相手をかく乱する劉鳳。後ろと思えば前。右かと思えば左。上かと思えば足元。
その動きはまさに縦横無尽。
だがラオウは慌てない。本郷のときと同じように相手が攻撃してきたところを避け、カウンターの一撃をぶつけるのが最善策と考える。
地を蹴り、宙を跳ねる音が響く中ラオウは目をつぶり集中する。
捉えきることことができないならば視覚などに頼っても意味がない。自分の第六感を研ぎ澄ます。

刹那、身をかわす。気配を感じ取ったラオウの読みはあたり劉鳳の攻撃は空振る。
瞬間拳が迫る。が、そこに劉鳳の姿はない。劉鳳の速さはもはやラオウの拳でさえも上回っていたのだ。


「お前に足りないものッ!!それはッ!!」
言葉とともに背をとられたことに気づいたラオウの自分の中の緊急信号が騒ぎ立てる。振り向く。
「情熱ッ」直後、上体を大きくのけぞらせて腰から顔にかけての斬りを避ける。
「思想ッ」だがその場で回転し、切りつけられた攻撃は避けられず左腕に傷をつけられる。
「理念ッ」そのときに繰り出された蹴りでバランスを崩しかけたラオウに劉鳳は攻撃の手を緩めない。
「頭脳ッ」地を蹴った反動での突きを心臓めがけてくりだす。わきの下をえぐる。
「気品ッ」ラオウの肘打ちを避けきれず地面に叩かれるが、逆にそのまま膝を切りつける。なにかが削れるようないやな音が響く。
「優雅さッ」膝元から崩れたラオウの顔に猛スピードで刃が迫る。反射的にクロスした腕に受け止められる。
「勤勉さッ」そのまま顔面に膝蹴り。これは止められ足を掴まれる。
「そしてなによりもッ!!」が、足を掴まれたままの状態で逆立ちのような体勢をとり腹部に突き刺す。しっかりと刃は肉を切り刻む。さすがのラオウも苦悶の呻きをあげ、劉鳳の身体を離す。

「速さが足りないッ!!」空中で宙返りをし、横一文字の斬。胸に大きな傷を刻む。そこから多量の血が噴出す。地の雨と雨が混じり劉鳳を濡らす。
間合いを取った劉鳳。そして足を切りつけられ動けないラオウ。戦況は一目瞭然。
だがここから戦いは均衡状態に入る。


ラオウは動けないため一撃必殺のカウンターを狙い、さらなる集中力で辛抱強く劉鳳の隙を窺う。全身に無数の切り傷をつけられ、出血が止まらないその身体を容赦なく雨は体力を奪う。
劉鳳は少しでも動きを止めると北斗剛掌波が襲ってくるため、動きを止めるわけにはいかず攻め続けるが、首輪の影響もあり死が迫ってくるのを実感する。かといって不用意に近づけばラオウのカウンター。よって劉鳳は攻めるに攻めきれない状態だった。
ラオウの集中力と劉鳳の生命力。どちらが先に折れるのだろう。

雨が強くなった。
そしてこれが勝負を分けた。
飛び回る劉鳳。以前その姿をラオウは捕捉できない
(このままではジリ貧だ…やはりここで勝負を仕掛ける。ただし真っ正直からでは無理だ…やはり速さを生かすしかない)
さらに速さを高めようと意識を集中する劉鳳。徐々にラオウとの距離を縮め、期を待つ。
(やつはやはり俺の姿を追いきれていない!こちらに目さえ向けていない)

そして……
(今だッ!!)


だがラオウには見えていたのだ。劉鳳の筋道が。劉鳳の姿が。
なぜか?その答えは雨にあった。
強くなってきた雨は劉鳳の身体が今どこにあるか示す。
貯まってできた水溜まりは劉鳳がどちらに向かうか示す。
いくら劉鳳が速いといっても全ての雨粒を避けきれるわけもなく、しっかりとその身をさらしていたのだ。 ラオウは観察からそのことを導きだし、そして賭けた。
賭けは当たった。
劉鳳がラオウを断罪せんと刃を突き立てようとした瞬間、間合いに入ったラオウの顔がこちらを向き、気づいた時には無様に吹き飛ばされていた。


またしても劉鳳は負けたのだ。あの時と同じように。


叩きつけられた劉鳳は、白濁していく意識のなか。やるだけやったんだから仕方がないと、死を受け入れようとする。
歩み寄ってくるラオウを、ぼんやりと劉鳳が眺めていたその時。
吹っ飛んだ際にデイバッグから出て額に沈んだスティッキィ・フィンガーズのDISCから、真の持ち主の記憶が流れ込む。


――ジョルノ……俺は……生き返ったんだ。
――故郷……ネアポリスでお前と出会ったとき。組織を裏切ったときに……な。
――ゆっくりと死んでいくだけだった俺の心は、生き返ったんだ……お前のおかげでな。
――幸運というのはこういうことだ。これでいい、気にするな……

流れ込んできたブチャラティの記憶に、劉鳳は自分を重ねる。
そして気付く。
(これでいいのか? いや……これだけは、絶対にノゥだ!!
 敗北とは、死ではない! 『弱い考えに負けること』だ!!)

『そうだ、反逆しろ!!』
「カズマッ?!」
突如聞こえた宿敵の声に劉鳳は幻聴かと驚く。しかし、そこにカズマはいた。確かにその足で立っている。
あの反逆を貫いたカズマは目の前に立ちこちらを噛み付くようににらみつけていた。
「今のお前の弱い考えは何だッ!? 生きて帰れないことか! それとも、ラオウとかいう大男に勝てないことか!」
「……違う。違うッ!」
「だったら、何だッ! 言え!!』
「俺自身の信念、正義をそしてアミバから受け継いだ、反逆をッ!貫くことが出来ないことだッ!!」
「だったらよォ……それに反逆しやがれええええええええええ!!」


限界をむかえている足に力を入れる。膝が震え、身体を支えきれずまたその場に倒れる。折れそうになる心をなんとか奮えたたせる。

また起きあがる。また倒れる。その次も。その次も。しかし諦めない。心に「反逆」の言葉をもって。


カズマの横に影が増える。見覚えのある顔だ。
「劉鳳…」
「アミバか…」
「そうだ、自分に反逆しろ。最後の最後まで。この俺のように反逆するんだ!」
「ああ、任せてくれ。」

アミバがゆっくりと劉鳳に近づき、二つの指で身体に激励を込めたやさしい突きを打つ。
ふいに体が軽くなった気がした。足の震えが止まった。今度は倒れなかった。
「今、秘孔を突いた。これはお前の身体を反逆させる秘孔だ。そしてこの秘孔は…。」
さらにもう一箇所。心臓付近をとん、と突かれる。
「お前の信念、正義を確固たるものにするものだ!」
身体中に熱い何かが駆け巡る。


ふと、横をみると何者かが肩を貸し、自分の体を支えていてくれた。
「いいぞ、劉鳳!」
「その声は…ブラボー!ブラボーもいるのか!」
「さぁ、やつに見せてやれ。俺とお前の遥かなる正義を掲げて!」
「もちろんだ!」

決して諦めなかった。
決して恐れなかった。
そして決して折れなかった。
ラオウは問う。
「うぬはなぜ立ち上がる?」
劉鳳は答える。
「自分の信念、正義を貫き通すため。仲間の反逆を掲げるため」
「死が目前に迫っていてもか?」
「もうなにもいらない。自分の命さえ、ただひとつ俺というものの生きた証を残せたら」

ふいに劉鳳の姿が、信念を貫いた坂田銀時、正義を掲げた本郷猛の二人に重なった気がした。
ラオウはわかった。言葉ではなく心で理解できたのだ。

「認めよう、うぬがこの拳王の強敵(とも)であることを。かかってこい、劉鳳よ。貴様の信念、しかとこの拳で受け止めよう」
「ほざけぇぇえええッ!!」

もう当初のスピードとは比べ物にならないほど遅く直線的な攻撃。
しかし鬼気迫る攻撃。
二人の間の距離が縮まる。

あと15メートル。
10メートル。
6メートル。

ラオウが拳を振るう。劉鳳が叫ぶ。
「貫けぇぇえええ―――ッ!!」

そして貫いた。
雨は降り続いていた。神社のあちらこちらに水溜まりができ始めていた。劉鳳の足元にもひとつ、大きな水溜まり。

どす黒い、赤い血の水溜まり。
ラオウの右腕が劉鳳の腹を貫いた。
劉鳳の手刀はわずかにぶれ、ラオウの左肩に突き刺さり、その手を朱に染めていた。
吐血する劉鳳。


彼を覆っていた鎧が雨粒に流される塗料かのように少し、また少し剥ぎ取られていく。そのさまで魂が、残りの命が確実に劉鳳の身体より離れていくのを物語っていた。まぶたが重くなり、意識が暗転しかける。
だが、だがそれでも。
劉鳳は…


「………ッ!!スティッキー・フィンガーッ!!」
「?!」
劉鳳の腕よりさらにもうひとつ異形の腕が浮かび上がり、それはラオウの腕を固定する。貫かれた自分の身体をジッパーで閉じることで。それはかつてサン・ジョルジョ・マジョーレ島でDISCの持ち主、ブローノ・ブチャラティがディアボロに対して行ったことと同じ。
ゆっくりと残りのすべてを左腕に託す。周りの雨粒、砂や風が消え去り新たな刃が再構築されていく。
カッと目を見開き睨みつける。目の前の断罪すべき相手を。
腕をゆっくりと挙げ後ろに引き、腰を回転させ自らの全体重を乗せた全力の拳。
劉鳳最後の一撃。

「…貴様の……負けだぁぁああああああああ―――――ッ!!」
「ぬん!!」


ぶつかり合う拳と拳。
そして

轟音とともに立ち上る砂埃と水しぶき。まるで巨象が倒れたかのような音とともにひとつの影が倒れる。
地に伏せたのはラオウ。
「見事なり……!」

雨が降り続いていた。

劉鳳は動かない。
身動きひとつしない。
劉鳳は立ったまま絶命していた。

意識を手放す瞬間、ラオウは思った。
戦闘を行う前から相手は満身創痍だった。自分も完璧でないとはいえ、瞑想を相当の時間を行い体調はよかった。にもかかわらず、あの一撃。残された全てを賭けた全身全霊の戦い。
仮に万全の状態で戦っていたら…
これが…愛の力か…

最後に彼がなにを思ったかは誰にもわからない。
ただ彼は微笑んでいた。今までにない優しさをこめた微笑を浮かべていた。


雨は降り続いていた。
まるでひとりの男の暴力に満ちた心を洗い流すかのように。
雨は降り続いていた。
まるでひとりの男の死に天が涙するかのように。

【劉鳳@スクライド 死亡】
【残り14人】

【D-1 神社/2日目 黎明】
【ラオウ@北斗の拳】
[状態]内臓に小ダメージ 、鼻の骨を骨折、 胴体に刀傷、全身に無数の切り傷、胸に大きな切り傷、左膝・左肩・左拳に大きなダメージ、大量出血中
[装備]無し
[道具]支給品一式
[思考・状況] 気絶中
1:????????

[備考]
※自分の体力とスピードに若干の制限が加えられたことを感じ取りました。又、秘孔を破られやすくなっている事にも
※ラオウ・勇次郎・DIO・ケンシロウの全開バトルをその目で見ました
※自らが認めた相手に敬意を払いその生き方をも認める事をしました
※コーラに対する耐性がつきました。
※さらに強くなるにはもしかしたら愛が必要なのかもしれないと思っていますが、表面上では愛を否定しています。
※村雨との闘いを切に願っていますが、移動し、別の参加者とも闘おうという気もあります。
※BADANの存在を知りました
※劉鳳との戦いがラオウにどのような影響を与えたかは次の書き手さんにお任せします。

※スティッキー・フィンガーのDISCは劉鳳の死に引きずられました。
※雨が降っています。
※D-1の神社に劉鳳の遺体が立ち尽くしています。


229:心を縛るものを ひきちぎればすべてが始まる 投下順 231:悪鬼
229:心を縛るものを ひきちぎればすべてが始まる 時系列順 231:悪鬼
213:Real-Action ラオウ 233:決戦
224:贖罪の拳、煉獄の炎 劉鳳 死亡
224:贖罪の拳、煉獄の炎 服部平次 233:決戦
224:贖罪の拳、煉獄の炎 ジョセフ・ジョースター 233:決戦