ハレ晴レフカイ(DIOver) ◆VACHiMDUA6


 月が微笑む。
 ここは夜宴。化け物共の世界。
 繰り広げるは極限の闘い。
 ―――さあ、戦争の時間だ。

――――――――――――――――――――――

 ―――吸血鬼DIO
 先ほどまでの火傷は粗方回復したが、肌には若干のケロイドが、体には若干の疲労が見られる。
「平賀……才人」
 帝王は南へ歩く。目的は復讐。
 『世界』の真の力をもって、平賀才人を完封無きまでに勝利すること。

 ―――吸血鬼アーカード
 先ほどまでの醜い姿ではないものの、体は万全とまではいかない。
「帝王……DIO」
 領主は北へ歩く。目的は闘争。
 先ほどの犬が語った、『帝王DIO』の名、実力。まさに闘争にふさわしい。
 そのために戦闘機は打ち捨ててきた。

 南を目指すDIO。
 北を目指すアーカード。
 そして二人は月の下、出逢う。

「貴様が、DIOか?」
 先に宣したのはアーカード。

「フン」
 応じたのはDIO。心中には先ほどの少年、平賀才人。
 大方名前は平賀才人から聞いたものだろう、とDIOは考えた。
 しかし、この帝王DIOの名を聞き、何故私に向かうか?
 ただの愚者、この一言ではすまないものだ。

「そうか」
 にいい、とアーカードが微笑む。微笑みというには禍々し過ぎるそれだが。

 自分の名を聞いて微笑む者がいることは、DIOにとって益々理解不能である。
 が、大方自分の腕を過信して、挑みに来た類いだろう、そうDIOは結論付けた。
「このDIOに何のようかは知らんが……関係ないッ!貴様はここで死ぬのだッ!」

 『『『世界(ザ・ワールドッ)』』』
 掛け声とともに、金色の人型が姿を現す。

「素晴らしい。実に素晴らしい」
 それを見て、尚一層恍惚にアーカードは微笑む。
 拍手と、静寂。

 月の下、吸血鬼の狂宴が始まる。
 覚悟はいいか―――

「さあ、戦争の時間だ」 
 ―――俺は出来てる。

 地を蹴り、行動を先したのはDIO。
 先ほど才人にしたような油断はない。
 一撃、腕を振るう。

 対してアーカード、動かない。
 ただの寸分も動かず、『世界』の前に立ち尽くす。

 ごき。
 『世界』の力の前に、アーカードの体が軋む。
 そのまま更に一撃、『世界』は腕を振るう。

 みし。
 アーカードの骨が、歪む。
 更に一撃。

 べき。
 アーカードの骨が、砕ける。
 更に一撃。
 更に一撃。
 更に一撃。
 更に一撃。
 更に一撃。

「貴様がなんであろうと『世界』の前では、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄―――――ッ!!!!」
 拳の弾幕。
 暴風暴雨、というよりは暴雷。金色の奔流。
 なすすべもなく釣瓶打ちにあうアーカード。

「先ほどの小僧も貴様も何故かスタンドが見えるがどうでもよいッ。
 そしてッ!これでチェックメイトだッ!『ザ・ワールドッ』!」

 DIOの叫びに呼応して、振るわれた『世界』の腕は無防備なアーカードの鳩尾を貫いた。

「終わったな」
 だらん、と崩れるアーカード。
 DIOは腕を振って、その死体を投げ棄てる。

 いや、否。
「つかまえた」
 既に死体だがアーカードは止まっていない。
 もとよりの動く死体は、もとより受け止め気でいた。
 アーカードは自身を貫く黄金の腕を掴み、

「何ィ!」

 ぼぎり、と断絶した。

「このDIOが……またしてもこんな輩に……このDIOが」
 スタンドを伝わるダメージは、その本体のDIOにも伝わる。
 噴き出す鮮血。
 分断される右腕。
 苦痛、恥辱に歪む麗顔。
 屈辱。
 屈辱。
 屈辱。
 怒り。自身へかけられた汚辱への怒り。
「貴様……ザ・ワールドの真の能力を味わうがいいッ!
 ザ・ワールドッ!『時よ止まれ』」

 ド―――――z______ン

 全ての動きは停止し、何もかもは静止する。
 その中でただ一人、DIOだけが動く。

 ダーツを取り出し、『世界』に手渡す。
 そして、投げる。

 アーカードへと向かう一筋の矢。狙いは眉間。
 腕を片方欠いたため、投げるのは一本。だが、確実な死を翔ける弾丸。
 アーカードに動く気配はない。

「今は……3秒がやっとというところか」

 投擲されたダーツは、スタンドパワーを失いアーカードの前で動きを止める。

「2………1………『そして時は動きだす』」

 音を取り戻す世界。
 時の解除と共に、全てが動き出す。
 そして当然ダーツも動き出し、アーカードの眉間を―――

   ドッバァァアァァアアア

 正確に、乾布なきまでに穿った。

 砕ける頭蓋。
 散る脳漿。
 飛び散る鮮血。
 有り余る余剰エネルギーはアーカードの体を塀へと打ち付け、ブロックを砕く。
 ブロック塀へと埋没するアーカードの肢体。
 殺して、尚余りあるほどの破壊力。

「フン、くだらんな。
 所詮このDIOの敵ではなかったか」
 尤も、その程度の輩に片腕をとられてしまったこともDIOには屈辱だった。
 もがれた片腕を拾い上げようとして、気がついた。

 落とした筈の腕が、ない。
 自分の片腕は、確かに先ほどここにあった筈なのだが……。
「な、なんだとッ!どこへいったッ!どこだッ!」
 そこへ、

「探し物はこれかね」
 瓦礫からアーカードの声が。
  轟。
「何ッ!」
 振り返るDIOの顔面目掛けて、DIOの片腕が迫る。

「豚の様な悲鳴をあげろ」

 命中。またしても余剰エネルギーが体を弾き飛ばす。
 今度はDIOがブロック塀へと衝突する。

「ぐうう……貴様……ッ」
 瓦礫から立ち上がるDIOの美しい顔は、嘗ての面影もなく雨上がりの蛙のように潰れ、その足は無惨にも『本来とは真逆』の方向に曲がっている。

「どうした。―――勝負はまだついていない」
 笑い返すアーカードの顔も、道路へ落とした畑の果実のようになっており、体中の骨という骨を打撲、骨折している。


 吸血鬼同士の闘争、
 今のところ―――全く以て五分。

【C-5 路上/1日目 黎明】
【DIO@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:右腕欠損。左脚骨折。顔面骨折。頭部にダメージ中(自然治癒中)。疲労大
[装備]:スタンド『世界』(現在の体力では時止め不可)
[道具]:支給品一式。デルフリンガー(紙状態)、ダーツ(残弾数1)
[思考]
基本:帝王に負けはない。参加者を殺し、ゲームに優勝する
1:アーカードの打倒
2:平賀才人に時止めを使って『勝利』する
3:ジョースターの血統を根絶やしにする
4:ゲームを仕組んだ輩を断罪する
※アーカードとの戦闘で更に鬱憤が溜まりました。
 アーカードにはどんな手を使っても勝つつもりです。
[備考]
 参戦時期は、ジョセフの血を吸った後、承太郎に時を止められるまでの間の時間帯から
 (具体的にはジョジョの奇妙な冒険28巻、DIOの世界17)
 時を止められる時間は約3秒間です

【アーカード@HELLSING】
[状態]:頭蓋陥没、頭部にダメージ大。全身に打撲や骨折、ダメージ中(自然治癒中)。疲労大
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考]
基本:殺し合いを楽しむ
1:DIOと戦い、殺したり殺されたりする
2:誰でもいいので、自分を楽しませてくれる相手と戦いたい
[備考]
 参戦時期は原作5巻開始時です


046:希望の砦 投下順 048:主のために♪
045:ひとりぼっちのエスケープ 時系列順 049:上がれ!戦いの幕
011:吸血鬼 DIO 052:永遠の夢に向かって
011:吸血鬼 アーカード 052:永遠の夢に向かって