マダオはマダオであってマダオ以外の何者でもない ◆6ISSEEVTM2


空が少しずつ、赤みを増してきた頃。
未だ動かない少女を背負い、神楽は一心不乱に走り続けている。
彼女の想いは病院へ向かい、少女を何とか手当すること、ただ一つであった。
そのために、大きなことーとてもとても重大なことーを忘れていた。

神楽がその重大なことに気がついたのは、太陽の光が少しずつ差してきた頃。
少女を支えていた腕が、何かの液体で塗れていた。
(…あ…!)

木刀で少女を叩きのめした時から、彼女の頭部からは血が流れていたままであったのだ。
神楽の顔がみるみる蒼ざめていく。
(まさか、まさか…)
恐る恐る少女を地面に降ろし、様子を伺ってみる。
顔色はやや悪いが(ムカつく位デカい)その胸は、上下に動いていることから、最悪の事態は避けられたことが判る。
それでも安心はできない。何せ今まで、ずっとここまで出血していたのを放置していたのだから。
(とにかく、すぐに止血しないと…!)
神楽はまたも一心不乱にディパックを漁り、包帯になりそうな布か何かを探す。
しかし、少女のディパックにもそれらしきものは見つからず、途方に暮れようとした時、
「…これネ!」
彼女の背中を覆うマントに気がついた。

しばらく走っただろうか。
神楽の視線の向こうに、割と大きな建物が姿を現した。
それがマンションであると判ると、神楽は何か思いついた様に目を見開く。

そうだ、マンションだ。
マンションに行けば、医療用品の一つぐらいはあるかもしれない。
わざわざ更に遠い病院に向かうよりも、医療用品があるのなら、マンションで今よりももっと良い手当てが出来る筈だ。
それに、マダオも、自身だって休ませる事が出来る。
病院にはその後でも良い。

神楽は、マンションの方へと方向を変え、再び走り出す。

(…変な子。)
神楽に背中の上で、少女ーキュルケは、薄らと目を醒ましていた。
自分で殴り掛かっておきながら(挑発した自分も悪いのだけれど)、その相手を助けようとしている。
(さっきとの行動が真逆じゃない…)
色々、心の中で先程の怒りや苦言が溢れ返る。
しかし、一生懸命な彼女の表情を見ていると、何となくそんな気持ちが消えていくような気がした。
何となく、だけど。

「私が絶対に助けてあげるネ。…だから死ぬんじゃないヨ、マダオ!!!!!!」
前言撤回。
誰がマダオだ誰が。
やはりこの娘には、教育が必要の様だとつくづく思う。

(でも、その前に。)
(少しだけ、休みたいわね…)

(少し…すこし……)

人の事をマダオ(まるでダメなオッパイお化け)扱いをする、無礼にも程々しいこの少女に、心の中で毒づきながら。
猛烈な睡魔に襲われて、半ば気絶するように、キュルケは再び眠りに落ちた。

夜は完全に明け、空には明るさが戻る。
それは希望の兆しを意味するか。
新たなる惨劇の幕開けを意味するか。


【F-5 南部 一日目 早朝】
【キュルケ@ゼロの使い魔】
{状態}気絶中 後頭部打撲(止血済) 頭部がマントの一部でグルグル巻き マントが破られている
{装備}タバサの杖@ゼロの使い魔
{道具}支給品一式
{思考}
1:取り敢えず休憩したい。
2:神楽をどうにかする。せめて呼称だけでも言い改めて欲しい
3:タバサ、サイト、ルイズと合流する
4:危害を加えて来ない限りは仕掛けない。
基本行動方針
学院に四人で帰る。

【備考】
脳震盪を起こしている危険があります。

【神楽@銀魂】
{状態}疲労気味 
{装備}木刀正宗@ハヤテのごとく 
  ジャッカル・13mm炸裂徹鋼弾予備弾倉(30×2)@HELLSING
{道具}支給品一式 拡声器@BATTLE ROYALE
{思考}
1:マンションへ行き、マダオ(キュルケ)を手当。
2:銀ちゃん(銀時)と新八とヅラ(桂小太郎)を探す。
3:帰る方法を考える
4:殺し合いに乗る気は無い。
基本行動方針
殺し合いに乗っていない人は守る。乗っている人は倒す。

【備考】 原作18巻終了後から参戦。


067:MY DREAM 投下順 069:ハッキング
067:MY DREAM 時系列順 069:ハッキング
055:ピンクの髪のペッタンコ娘、そしてマダオ キュルケ 087:悪魔の子
055:ピンクの髪のペッタンコ娘、そしてマダオ 神楽 087:悪魔の子