「5スレ>>522-1」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「5スレ>>522-1」(2008/08/14 (木) 12:16:46) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
「あれ? 何してんのよ」
荷物の整理も佳境に入ったところで、ゴースに話しかけられた。
「何って…見ての通り引越し準備」
「はぁ!? ちょ、ちょっと待って、引っ越しって…!」
大学の寮に空き部屋ができたので、めでたく寮に入れる事になった。
そんなわけで引っ越す準備をしている。
…と伝えると、彼女はなぜか怒り出した。
「なんで私に教えてくれないのよ!?」
正直なところ、どう言い出したらいいか分からなかったのだが…
「君なら放っといても勝手についてくるでしょ?」
そう考えていたところも確かにあった。
「~~~……なによ! 絶対ついて行ってやらないんだから!」
「ふーん、そう」
「寂しくて泣いたって知らないんだからね!」
「誰が」
「アンタが!」
「ないない。一人暮らしをエンジョイさせていただきますとも」
「ッ…! ばかーーーーーーーーーーーっ!!」
出ていってしまった。
…ちょっと言い過ぎたかもしれない。
でもあの子の過剰反応はいつものことだし、別にいっか。
そう思ったあの日から引越しの日まで、一度もゴースの姿を見ることはなかった。
「はー…あそこまで怒ることかなぁ。」
ため息をつきながら荷物を開封していく。
「ちょっと心配だけど、ここまで来たらもうどうしようもないし…」
あまりの箱の多さに少しうんざりしてくる。
「…ま、日々を過ごしながらのんびり考えますか」
ゴースのことも、部屋の片付けも。
学校へ行って授業を受ける。
部屋に戻り、コンビニ弁当の夕飯。
予想していたほどの変化もない、平凡な日々。
…ただ違うのは、ゴースがいないことくらい。
学校へついてきてくれたり。
そうでないときは、帰ったとき「おかえり」と言ってくれたり。
授業中に教室内を飛び回って目障りなこともあるけど…いないとほんの少し寂しい。
そして数日が過ぎたころ。
いつものように授業を終え、部屋に戻ると…
綺麗に片付いた部屋、並べられた料理。
それに…
「アンタねぇ! いくら引越し直後だからって、もう少し部屋片付けなさいよ!」
「食事もずっとコンビニ弁当だったわね!? お金かかるし栄養偏るからダメ!」
「それでも私のマスターなの? しっかりしてよね!!」
うるさいけど、少し懐かしいゴースの小言。
結局ついてきてんじゃん、とか
色々してくれてありがとう、とか
言うことは色々思いついたけど。
とりあえず、
「ただいま」
「……おかえりっ」