5スレ>>636

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カボチャ頭の2人は言いました。 「金を出せ!!」 そう、今日はハロウィンです。 「ねぇ、マスター、まだなんですか~?」 ふわふわと浮いているゴースが小声でそう問いかけてきた。 なぜ小声かというとここが銀行だからだ。 ハロウィンのことなどすっかり忘れていた僕は、少し前にゴースに言われて、ようやく今日がハロウィンだと思いだした。 しかし、ハロウィンをみんなで存分に楽しむためには手持ちのお金だけでは足りないと思い、時間ぎりぎりに銀行にやってきたのだった。 きっと待つのに飽きてしまったんだろう。 そういえば、僕も子供のころは銀行で待つのが苦手だったな。と思いだす。 騒いではいけない雰囲気だからジッとしていようと思うんだけど、そうすると余計に時間が長く感じるんだよな。とか考えつつ 「受付は終わったからもう少しだよ。」 と答える。 そんな答えを聞いても退屈なのが変わるわけはなく不満そうな顔のゴースに、 「部屋に戻ったら買い物に行こう。今日はラプラスにごちそうを作ってもらおうね。」 と声をかけ、この後の予定、ハロウィンの飾りつけや食材、お菓子はどんなものを買おうか。と考えていると 「金を出せ!!」 と叫びながらカボチャ頭が2人入ってきた。 そういえば銀行強盗って銀行が閉まる直前に多いって聞いたことがあるようなないような。 いや~、ハロウィンにカボチャの被り物で強盗か~ハロウィンって感じがするな~。 などと軽く現実逃避をしてからハッと気づいてゴースのいた場所を見たがゴースはいない。 咄嗟に姿を隠したかな?と思ったのもつかの間、 「まだ夜には早いですよ~」 とノンキな声がした。 まさかと思い声のしたほうを見ると、 「それに『金を出せ』じゃなくて『トリック オア トリート』って言うんですよ~」 案の定そこには半透明な状態でふわふわ浮いて強盗に話しかけているゴースの姿があった。 「なんだてめぇは!?」 強盗はゴースに銃口を向けあっさりと引き金を引いた。 幸い実体化はしていなかったんで弾はゴースの体をすり抜けた。 「マスター。あの人なんだか怖いです~。」 どうやら銃で撃たれたことではなく怒鳴られたことが怖かったのかいつもとあまり変わらない調子で僕のもとに戻ってくるゴース。 「てめぇの萌えもんか!?」 強盗犯の一人がこちらに銃を向ける。 さっきのことといい、相当短気な強盗のようである。だが、 「さいみんじゅつ」 僕の指示を受け即座に実行するゴース。 ゴースの素早さに人間がかなうはずもなく、2人組はあっという間に眠らされた。 さて、そんなわけで多少のアクシデントはあったものの、無事にハロウィンのパーティーを始めることが出来た。、 だが、本日の主役のゴースは、パーティーが始まってしばらくしたころにきた、 近所のゴースト達のいきなり天井、床、左右の壁から一斉に飛び出してくる、 ド派手な「トリック オア トリート」に驚いて気絶してしまい、僕もラプラスも近所のゴースト達もみんなで大慌てした。

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