1スレ>>814

「1スレ>>814」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

1スレ>>814」(2007/12/11 (火) 21:50:29) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

   ニビシティ、それは駆け出しトレーナーが最初に突き当たる壁。 町を囲む2箇所の天然のダンジョンを擁し、周囲の町からの初心者を阻む壁。 そんなダンジョンに阻まれたトレーナーと萌えもんが、ここにも一組。 ピ「暖かい食事ができたのは何日前までだったでしょうか。」 さ「7日前まで~」 ――誰のせいだと思っている。 さ「ぽかぽかのお風呂に入ったのは何日前だったかなぁ~」 ピ「8日前から水浴びだよ。」 ――だから誰のせいだと思ってるの。 その言葉すら口に出す体力もない。 そんな馬鹿なと思うそこの人、水と木の実だけで1週間生きてごらん。 少しは判るはず、その上でこのトキワの森の足場の悪さと長い道……。 さ「それにしても~無口ですね~、ご主人さま~?」 今、何か切れる音がした、気がする。 ――でもまだ我慢、する、まだ緒が切れただけ……。 主「……君らは元気だね、私にも分けて。」 心を落ち着かせて、2日ぶりに吐いた台詞がこれ。 我ながら、ずいぶんと人がいいと思う。 さ「そんな~あれだけ毎日木の実食べてれば~十分ですよ~」 ピ「私達よりも若いのに、そんな年寄りみたいなこと言って。」 まだ……我慢……。 さ「それはそうと~さっきからあの竹光ってませんか~?」 指差す先には光る竹。 かぐや姫なんて生易しいものじゃない。 フシを貫いている上に、思い切り膨らんでる。 まるで5歳くらいの子供のサイズに……。 ピ「見てきます、お姉さまは疲労が抜けていないでしょうしここで待っててくださいね。」 ピカチー……なんて優しい子なの?  翻訳しないと理解に困るほど、舌っ足らずなのも素敵な美点よ。  素直に座って待つこと15分。 ピ「こんなの入ってました、お姉さま。」 ――ピカチーが抱えて来たのは、燃える様に(萌える様に)赤い…… 主「ミニリュウゲットぉぉ!!」 思わず、眠りこける赤色のミニリュウにグリグリとモンスターボールを押し付けたのでした。 ずいぶん眠りが深いミニリュウである。 いや、こんな事言うのはグリグリ押し当てたせいじゃない。 手持ちのモンスターボールも後5個。 使用済み失敗ボールの数、およそ80個。 この間太陽が中天より、緋色の空を見せる色に変わりつつある。 主「……さくら。」 ――この時私は貯金をはたいて買ったボールの代金と、 初心者講座のゲット法を思い出していた。 さ「は~い~」 のんきにお茶すすってピカチーと遊んでいたさくらを呼び寄せる。 主「このミニリュウのお肌に傷のつかない方法で攻撃。」 さ「は~い~」 ミニリュウの尻尾を掴み木の陰に歩いて行くさくら。 ――思い出したのは、程よく弱らせること、ゲット方法の第一段階だ。 い、い、い、やぁぁぁああ!!! 何かの悲鳴? いや、おそらくさくらがミニリュウに攻撃しているのだろう。 そういえばあの子の攻撃方法を見たことが無い。 何故かそこそこのレベルがあった為に、レベルの低かったピカチーをもっぱら使っていたためか。 およそ30分ほどが経過し……。 さ「これくらいで~いいですか~?」 やはり尻尾を掴んだまま出てくるさくら。 いや、それはいいんだけど。 ――ミニリュウのその赤くなった顔と、さくらの妙に艶やかな顔は何だろう。 確かにミニリュウは弱って? いた、足腰も立たずフラフラのようだ。 ――あまり考えてはいけないわ。 主「ありがとう、さくら。」 残り少なくなったボールを手にして投げようとし……、 さ「私がやりたいです~」 興味深々ですかさくらさん。 確かにさくらのボールは、オーキド博士手製の流通していないボールで、 通常のボールとは若干機能も違った。 さ「ご主人様ぁ~」 ――だから美貌で潤んだ上目遣いは武器だと何度言ったら…… つい、渡してしまった。 いや、だって。 あの可愛い顔で上目遣い、それも潤んで若干赤み差してたらどう? 女でもいちころだと思うのです。←結論。 でも、これが間違いであったり、これのおかげで無事ニビシティにいけたりもしたんだけど……。  5日後……  無事ニビシティに到着し、ポケモンセンターの宿舎の個室でようやく一休みしていると……、 ミ「‘マスター’お風呂準備できたですよ~☆」 実はこれは私を呼んでいるわけではない。 さ「は~い一緒にはいろ~」 そう、いや、懸命な人ならとっくに判ってるはず。 ボールを使ったのはさくら、捕まえて最初に出したのも、さくら。 ミ「ついでだから‘使用人’も一緒にどー?」 ――いや、ね……確かに私はさくらの世話するけどそれはないんじゃ……。 ミ「ピカチーさんは男の人だからダメー★」 ピ「ちょ、入るなんて一言もいってないはずだけど。」 ミ「鼻の下伸びてたもん★」  その後、おつきみ山を踏破する頃まで、この軽いノリの珍しい赤色のミニリュウに、  私は使用人呼ばわりされ続けるのでした。 ミ「マスターったらぁそんな所自分で洗いますよぉ♪」 さ「だめぇ~しっかり私が洗うの~」 ミ「きゃぁん☆」 ――後日さくらに言われるまであのミニリュウが♂だとは一切気付きもしなかったです。 ――終 CAPRI

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。