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「5スレ>>717」(2009/05/23 (土) 00:41:25) の最新版変更点
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これは、まだ旅立つ前。
ある大雨の日のことである。
ここはマサラタウン。
研究所以外特に目立つものも無い町、あまり住居も建っていない。
そのうちの一つに駆け込んでゆく影が二つ。
「つ、着いたぁ・・・・・・」
「ほんとお疲れさま姉さん・・・
それにしても酷い雨だな・・・・・」
見れば二人の体からこれでもかというくらい水滴が滴っている。
天気予報の『今日は一日中晴れです』という言葉を信じた結果がこれだ。
にわか雨どころか"にわか台風"とでも呼ぶべき壮絶さだった。
あわてて買った傘も外に出た瞬間未知なる世界へと旅立ってしまった。
「とりあえず何か着替えを・・・あっ!!」
忘れてた。
いい天気だったから洗濯物をまとめて干していたのだ。
この天気では全てダメになっていることだろう。
「うぅ・・・服びしょびしょだよぅ」
「そうだな・・・姉さん。とりあえず風呂入ってきてくれ。
一応着替えは俺のなら何かあるかもしれないから」
「うん、そうさせてもらうね・・・」
とぼとぼと歩いていく。
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お風呂から上がってなんとかリリュ君の部屋まで着いたのはいいけど・・・
「サイズが全く合わないわ」
深刻な問題だった。
リリュ君の服はみんなわたしには大きすぎてずり落ちそうになってしまう。
「むぅ・・・これもダメみたいね」
洗濯しちゃったばかりでほんの4,5着しかないのにそれすら着れないなんて。
わたしの服も全部駄目になってるし・・・
「何か別の無いかな・・・」
クローゼットを開くとそこにあったのは・・・
「これならいけるかも?」
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俺が風呂から上がった後、
俺の寝巻き(脱衣所に脱ぎ捨ててあったので奇跡的に無事だった)を着て姉さんの様子を見に行く。
扉を開けて中に入ってみれば、
「あ!ねえねえリリュ君!!
サイズが合わなくてこれしか着れなかったんだけど、どう?」
俺のワイシャツを着ただけの、(元)巫女姉がいた。
「ね、ねえさん!?何を!!」
「あれ?駄目だったの?」
「いや、そういうことじゃなくてだな・・・」
その、姉さんの今の格好が、なんていうか・・・
・・・・・・恥ずかしすぎて目を背けたくなる。
まだ少し大きいのか、袖が少し長すぎる。
そこまではまだいい、まだ可愛いで済ませることが出来る。
まっさらな平野には、ワイシャツが透けて何か豆粒みたいのが・・・・!
裾の間からチラチラと見える、目を引く白さの太ももが・・・・・・!!
「くっ・・・」
落ち着け!!落ち着くんだ俺!!
姉さんに欲情でもしたら俺もあの爺と同格になるぞ!!!
「ねぇどうしたのリリュ君?さっきから顔真っ赤よ?」
「いや、だからな・・・」
自覚してるのか、してないのか・・・
「ねぇってば」
頼む!動くな!
さっきから裾がひらひらしてかなり危ないんだよ・・・!!
「はいはい着るもの見つかってよかったですね。
それじゃ俺は寝ますからおやすみなさいねお姉さま」
「む・・・・・・」
実際眠いことには変わりないし俺自身これ以上平静を保っていられるか自信が無かった。
いや、姉さん相手にそんな感情ぶつけるのもアホらしいけどな。
「・・・・・・いいわ、リリュ君がそんな態度取るんだったら。
こっちにだって考えがあるんだから」
姉さんが何か言ったような気がするが完全に寝ることに意識を割いていた俺には聞き取れなかった。
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朝日が沁みる。どうやら昨日の大雨は止んだようだ。
眩しい日差し、生物としての本能か、目が覚めてしまう。
動きたくない。でも動かなくてはならない。飯の用意は俺しか出来ないのだ。
「よっこいせ・・・?」
何故だか体が重い。
風邪をひいたとかではなく、物理的に重圧がかかっている。
いや、何かに引っ張られてる・・・?
「う・・・ん」
「!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
体が重い原因がその声で分かってしまった。
姉さんが、俺の腕にしがみついていた。
「これは、どうするべきか・・・」
もちろん、昨日のワイシャツのままだ。
別に何も無かったはずなのに何故だか顔が赤くなる。
その瞬間、俺の部屋ではない別のどこかに転送された錯覚がした。
天の声「ゆうべは おたのしみ でしたね」
俺は何もしていないぞ!!いや、していないはずだぞ!!
天の声「またまた~
あの状況で手を出さないはずが無いだろが」
何で姉さんに手を出さなきゃならないんだ!
天の声「それがお前の義務だからだよ!!
いつもイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャ・・・
見せ付けられる俺の気持ちになりやがれってんだ!!!」
だから何なんだ!!
別にイチャイチャしてるつもりなど無い!!というよりお前は何を考えてるんだっ!!!
天の声「自覚無し、重症だなこりゃ。
何を考えてるかだって?決まってるだろ!
身内間でのラブロm(ry」
もう声すら聞こえない。
俺は何も聞かなかった。天の声なんて無かった。
そうでもしないと俺の頭まで毒されそうだ。
とりあえず喉をつぶしてやった。当分喋れないだろ。
「んぅ・・・?」
おはよう姉さん。頼むからそのまま寝ぼけていてくれ。
「あ~・・・りりゅくんだぁ~」
完全に寝ぼけてるな、よしよし。
「えへへ~・・・・・・」
だらしない笑顔を浮かべたまま、
「!?」
腕を、俺の腕ではなく、背中に回してきやがった。
「りりゅくん、あったかぁ~い・・・」
そのまま俺に顔をうずめてくる。
「すぅ・・・すぅ・・・」
もう寝てやがる。なのに、
「動けん・・・」
寝てるくせにしっかりとした力でしがみついている。
だからって振りほどくわけにもいかないしな・・・
「まぁ、いいか・・・」
なんかもう眠いし。姉さんもあったかいし。
このままもう一度寝ちまおう。
あとがき的な何か
姉「な、なに、なんなのこれ・・・」
リ「全部姉さんがやってたことだ。一部始終」
姉「違う!!お姉ちゃんこんなことやってないもん!!
こんな恥ずかしいこと出来るはずないもの!!!」
筆「何を仰いますか。
結構ノリノリだったくせに」
姉「絶対違うもん!!
これはわたしじゃない別の誰かなの!!」
筆「ほう・・・つまりこういうことか
"これはわたしではないのでどうぞ誘惑した方リリュを持ってってください"と」
姉「それは・・・・その・・・」
リ「オイ筆者。何当事者ほったらかして話進めてやがる。
だいたい姉さんがそんなこと」
筆「黙れヘタレ、姉だからってあの状況下で手を出さないでどうする。
その一歩が正当化される魔法の言葉があるだろ、近親相k(潰」
リ「お前こそ黙れ。誰がヘタレだ!
というより明らかにお前の趣味だろ!!!
姉さんの服装といい、あの展開といい・・・」
筆「ガハッ、ゲホッ・・・二度も喉を潰されるなんてな、少し花畑が見えたぜ。
何言ってんだリリュ、"男物のワイシャツはロマン"って偉い人も言ってたんだぞ?
それに姉にしろ妹にしろ近親でのカップリングは最きょ(殺」
リ「少し死んでろ。お前月○のやりすぎだ。
大体姉さんと俺なんてありえないだろ・・・なぁ姉さん」
姉「・・・・・・・・・(////」
リ「姉さん?」
姉「えっと・・・その・・・あの・・・
もしお姉ちゃんがいいって言うなら・・・その・・・いい・・・よ?」
リ「・・・・もしもーし。
何を考えてるんですかお姉さま?
まさか筆者に買収でもされましたか?」
姉「・・・・・・えへへ」
リ「駄目だ人の話聞いちゃいねぇ。筆者も死んだし仕方ない、俺が〆るか。
え~まず始めに、こんな駄文にも付き合っていただいた皆様方、心より感謝申し上げる。
見ての通り筆者はあんな奴なので俺が粛清しておいた。
正直、この話は今回の祭の趣旨に反していないという自信も無い。
途中での天の声など迷惑極まりなかったしな。
本編から脱線しすぎだろ、ったく・・・
・・・・・・そろそろ話すことも尽きてきたか。・・・む、筆者からのメモがあった。
"皆様、よろしければこれからもお付き合いいただければ幸いです"だそうだ。
今度こそ何も無いな、よし。
それでは、これにて。」