5スレ>>752-1

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原案 曹長氏 執筆 吸血の人 「さて、座談会でも開きませんか?」 「座談会?なんでまた」  先の戦闘で傷ついた手持ちを、ジムに備え付けてあった回復マシンにて治療中の一言。  ちなみにちゃっかりエドもその回復マシンにお世話になってなりする。 「いや、なんだかんだであの悪霊も無意味なことはしないからさ。  アキラと仲良くなっとけってことだと思うんだ」 「よくわからないな」 「そんな一言の元に切り捨てないでよ。異世界の人間と交流を深めておいて損はないと思うよ?」 「……なんだって?」  アキラとしてはいろいろとついていけない話である。  だが、異世界人というのが本当なら、確かにその提案も妥当なものに思えた。 「やれやれ、責任重大じゃないか」 「いや、別に侵略するとか、そういうことはないけどね」  アキラのこぼした一言にも律儀に反応するエド。  普段はお調子者な部分が目立つが、その性根はわりかしいい奴だったりする。  座談会は、うまくいきそうな気がする。  ~エドワードとヴァージニアとホウの場合~ 「やあやあ奥さん、ヌルポ」 「……ガッ……!」  のっけから自重しないエドと、普通に返すホウ。 「旦那が優柔不断で4股5股してたりしないかい?」 「……なかに誰も……ううん、ボクのなかにはいるよ……」 「おやおや。旦那が浮気したらそれこそ鮮血の結末になったりしないだろうね?」 「……悲しみの……向こうへと……」  しかしホウさん、どこでそんな知識を手に入れたのだろうか。  いつまで続くのかと思われた会話も、1人が介入することでベクトルを変える。   「……ん……エディ……」 「え、ここで? うーん……まぁ、いいか」  切な気なヴァージニアの声に、短くはない付き合いと確かな絆とでその意味を理解し、  人前であることに抵抗を覚えつつ、許可を出す。 「はい、どうぞ」 「いただきます」  エドの腕の中のヴァージニアは、その掲げられた左腕に手を添えると、かみついた。 「っ、」 「……ちゅ、む……」  その仕草は妖艶で、ホウをして反応に困ったほどである。 「さて、それじゃ僕も……ああ、失礼。人前ですることではないのだけれど、  止められない理由があってね。不快になるかもしれないが、許してくれ」  さらにそう断ったエドも、ヴァージニアの首の付け根あたりに顔を埋める。  当然、邪魔な服は剥いており、肩の近くまではだけている。 「ん……! むぅ……」 「……ふ、は……」  真正面から拝まされることとなったホウは、しかし興味深げに見つめる。 「……血を、すってるの?」 「……っ、ヤ。慣れるとこれが病みつきになってしまってね。いや、お見苦しいところをお見せして申し訳ない」  見ればわかりそうな質問に、エドは肯定で返す。  そのうえ二度目の謝罪すらしてみせる。  その態度にますます興味がわいたのか、さらに質問するホウ。 「……気持ち、いいの?」 「まあね。こんな気持ちいいことをしてくれるなんて、僕はきっと彼女にとって特別な存在だと感じました。  彼女に返すのももちろんコレ。なぜなら彼女もまた、特別な存在だからです」  応えるエドは茶化してはいるが、その顔は赤い。羞恥心からか、それとも。 「……はぁっ、エディ……」 「ジニー……ん……」  名を呼び合い、口付けを交わす相手に興奮を覚えているからか。 「(……ゲン……)」  そんな2人にあてられらのか、自身の伴侶が恋しくなるホウ。  無言のまま立ち上がり、その非礼を詫びることもせずに彼の元へ向かった。  ~恋歌とメリィとサイホの場合~ 「乾杯っ」 「なにに?」 「……得難い友人を得たことに!」  キィン、とコップ同士のぶつかる音がする。  その中身を、レンは一気に、メリィはゆっくりと飲む。 「いやー、しかし破壊光線とはねー。正直あの時はもうだめかもしれないなーって思っちゃったよ」 「私も、あの時耐えきれるかわからなかったよ。でも、マスターは信じてくれた。  なら答たえなきゃだよね!」 「うんうん。ボクも、リンが勝負を託してくれたからこそ、あそこで耐えられたようなもんだよ。  もしボクが1人で戦ってたら負けてたかも」 「それは私もおんなじだよ。マスターがいなかったら、きっと負けてた」 「……あはは」 「……えへへ」  一番手として戦闘に参加しながら、最後の1vs1でもあった2人。  そして前回も一番手として戦ったのだ。  互いに電気タイプであるという親近感も手伝って、打ち解けるのに時間は必要なかった。 「……ところで、そこでオドオドしてる子は?」 「え? ……ああ、サイホちゃん。大丈夫だよ、レンちゃんはいい人だから、こっちにおいで?」  この2人からほど近い壁の端にいた少女のことをレンが指摘すると、メリィが柔らかく誘導する。  その様子に、しっかりした姉と人見知りの妹、と感想を付け改めて少女……サイホに目を向ける。  メリィの言葉に安心したのか、オドオドとした様子は程よく薄くなり、本来の魅力が見え始める。 「……っかわいいーー!!」 「……!?」  ビクリ、と身をすくめるサイホに抱きつくレン。これでもか、と言わんばかりに……いや、実際いいそうだ……  頬ずりはするわ頭はなでるわ、傍目にははた迷惑である。 「……♪」 「……♪」  だが案外サイホのほうも悪い気はしないようで、笑って受け入れている。  その様子にレンはすっかり緩みきっている。 「あー、ずるーい! 私もー!」  そういってメリィも同じように抱きついてくる。  しっかりしているのではなく、やさしくて甘いのかな、とレンは認識を改めた。  ~凛悟とゲンの場合~ 「……乾杯」 「……なににだよ?」 「……仲間に出会えたことと、その仲間と、友人になれるであろうことに」  くしくもレンと同じことをしているリン。こちらはどちらもゆっくりと杯を傾ける。 「……苦労話は、乾杯の席には似合わないな。何を話そうか?」 「俺に振るなよ。……まぁ、そうだな……」  リンは、ゲンが一応は考えてくれることを分かっていて話題を求め、  ゲンは、リンが謝りも取り下げもしないことを分かっていて否定の言葉を口にした。  すでに相互理解のあるいい友人そのものである。 「……名前、についてでも語ってもらうとするかな」 「……名前? 子供が生まれる予定があるのか?」 「ああ、ホウ……あっちのヨルノズクだよ。あいつと俺の子供だ」 「そうか。おめでとう」 「くすぐってえよ、そう言うのは無事うまれてからにしてくれ」  ……いや。青春をともにした友人、だろうか。  その老成した雰囲気は、この中にあって一種異様ですらある。  もっとも当人たちは自分等がカオスの一因であるなど夢にも思ってはいまい。 「名前、ねぇ。音の響きでつけるもよし。どんな子になってほしい、って願いを字に込めてもいい。  その子が将来、誇りとまではいかなくても、名付け親に感謝できるようなもの。ただそれだけでいいんだ」  リンゴ。果物と同じ音の名前を持つ彼が言うと、説得力がある。 「だから、珍しいものってのはセンスが問われるだろうね。ありきたりなものは、  十分いいものだからこそ使われるんだからね。新しくいいものを作るのは難しい」  しんみりとした雰囲気の中、リンは告げる。 「まぁ、うちのアレを反面教師にしてくれ。夫婦の最初の共同作業ってことで、奥さん」 「!?」 「……ありがとう」  いつの間にかゲンの背後を取っていたホウ。  いつからいたのか、毛ほども感づかせない2人に舌を巻くゲン。 「ゲンも……子供のこと、考えてくれてたんだ……」 「……あたりまえだろ」 「ふふ……うれしい……あむ」  寄りかかるように抱きつきながら、甘えたような声を出すホウ。  若干の違和感を感じた刹那、ゲンはその首筋に吸いつかれていた。 「んなあ!? おま、なんだよ!?」 「ちゅ……んん……むぅ」 「おい、きけって……や、やめ」  突如目の前で始まった奇妙な事態に、しかし凛悟はうろたえず、  ただ元凶であろう2人をにらみつけるだけで済ませた。 「まぁ、あれだ。悪い、うちのバカップルに奥さんがあてられたみたいで。  邪魔はしないから、ごゆっくり」 「いや、とめてくれよ……!」 「そんなうれしはずかし情けなしな声で言われてもねぇ」  とりあえず凛悟はコップの残りをなくすことに専念することにした。  ~ルクとデルの場合~ 「(っく……!)」 「なぁに、人の胸をそんなに見つめて。そんなに欲しいなら掻っ捌いて直接もっていけばぁ?  ああ、でもあんまり詰め込んでも……ねぇ?」  厭味ったらしくデルのコンプレックスたる胸についてしゃべるルク。  デルとて反撃しなかったわけではない。そのたびに迎撃されてきたので、  すでに反撃する気力すらないのである。 「やっぱり彼に大きくしてもらうのが一番かしら? それともそんな彼もいないのかしら?」 「……!」 「まぁいたとして、いまから押しかけても迷惑でしょうけど?」  ねちっこい。すごく……ねちっこいです……。 「ま、そんな幼女体系じゃ向こうも気にするでしょうし? 大きくしてもらえるかもわからないわねぇ?」  もうやめて! デルのライフはもうゼロよ! 「せいぜい牛乳でも飲んでなさいな」 「……ええ、飲んでやるわよ」  急に言葉づかいが代わったように思えるのは、気のせいだろうか。  気のせいでなければそれはおそらく、追い詰められて本性が出た、といったところか。 「……なんですって?」  この発言はルクもつい聞き返した。 「だからっ! 今この場で牛乳を飲んで見せてあげると言っているのっ!  ええ、そりゃぁ毎日欠かさず飲んでるわよ! すぐにとって来るから、待ってなさいっ!?」  そういって台所があるのだろう方向へ言ってしまう。 「……さすがにいじめすぎたかしら?」  ルクの反省は一歩遅かった。  ~アルバートとアキラの場合~ 「………………」 「………………」  互いに無言。ただコップを時折傾けるだけである。 「止めなくていいのか。いろいろと」 「いい。そっちはどうなんだ」 「かまわん」  ただ静かな時間。2人は、今得られるだけのそれを得ようとしていた。  言葉はなくとも、それがわかり合えるぐらいには、2人は似ていた。 「……なぁ」 「ん? なんだ?」  アルバートは、アキラに声をかける。それがなぜなのか、自分でも理解しないうちに。 「あんたは、あの2人……メリィとデル、だったか。あいつらとそういう関係なんだろう?」 「そうだけど……それが?」  アキラは若干顔をしかめている。その心情が、なんとなく理解できたことで、  自分が何を聞こうとしているのかも理解できた。 「……無礼は承知だ。どこまでいっているのか、尋ねてもいいか」  より一層のしかめつらになるアキラ。 「……あまり答えたい質問じゃないな」 「そうか。わかった」  アルバートは、自分とよく似たアキラが何を考え、先の一言につなげたかを分かっていた。  ゆえに、次の質問に移った。 「……相手は、どちらも幼い容姿をしている。躊躇いはなかったのか?」  かなり踏み込んだ質問だ。逆上して殴ってきたとしても、文句は言えない。  それでも、アキラはやはり、アルバートの考えをわかっていたのか、答えてくれた。 「そりゃあったさ。でも、本当に好きだったから、そんなの手綱程度にしかならなかったよ」  明快な答え。アルバートはその答えに、知らず笑みをもって返した。 「……ありがとう。いつか俺も質問をされたとき、自分なりの答えがだせそうだ」 「そうか。それはよかった」  アキラも、晴れやかな笑みをもってアルバートにこたえていた。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ~あとがき~  遅すぎる前回のあらすじ。  シオンジムリーダー・アキラに負けたエド達。  帰還した世界で待っていたエリカ嬢から託される、新たな仲間。  父親よりいくつかの支援物資をもらい、リベンジに再び世界を渡る。  そしていくつかの戦略と卑怯なだまし討ち、そして強運と気合で見事勝利を勝ち取った。  そして次回予告。  それぞれの時間を過ごすエド達とアキラ達。  言ノ葉とリースは一体何をしているのか?  原案と執筆が暴走した結果、切り離されたもう一つの視点!  吸血節全開! 君は付いてこれるか!  うん。まぁ期待せずに見てくれよ?  以上、執筆担当の吸血でした。 ━━━━━(ここから曹長のターン!)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ども、カップリング(違)とシチュエーション考案担当の曹長(笑)です。  いやもう何といいますか、楽しくクロスオーバーできて良かったですw  というか前回も前々回もほぼ出番の無かったホウとサイホも雑談に上手く混じれたようで良かったなぁ。  ……組み合わせに関して真っ先に思いついたのがホウで最後がサイホってのもアレだけどね!(ぇ  それにしても最後の男二人、何気にロリコンコンビである(ヲイ  というか先を行く者として良いアドバイスができたようで。良い役目もらったもんだw  さて残された二人、リースと言ノ葉さんは……まぁ、うん。想像はつくよね(黒笑)  それでは、後半の後書きにて。

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