5スレ>>811-1

「5スレ>>811-1」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

5スレ>>811-1」(2009/12/17 (木) 19:40:40) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「主、朝じゃぞ! 起きぬか!」 「ご主人様、すでに目覚ましも沈黙しています」  僕のややこしい毎日は、こんな風に始まる。  ~るぎゃーとほーおー・てーるおぶからー~ 「……誰のせいで眠れなかったと思ってるんだよ、まったく……」  2人してくっついてきやがって……  なんだっけ、父と母が子供を引っ張り合って、先に放した方がなんちゃらってやつ。  あんな感じ。引っ張るというかひっつくというか。 「こ奴のせいじゃ」 「阿呆王のせいです」  いやそこでそんな風に即答しないでほしい。どう突っ込めというんだ。 「阿呆王とはなんじゃ阿呆王とは」 「わかりました。どあほうおう、と訂正しましょう」  うん、とりあえず。 「あんまりあほとかいわないの。ホウオウも、責任転嫁しないの」  両方叱っておこう。同じだと喧嘩しそうだから理由を変えて。 「うむぅ……わらわが悪かったのか……?」 「あうぅ……ごめんなさいご主人さま……」  うん、一応どっちも反省してるみたいだし、こんなもんでいいか。 「はい、反省したら朝ごはんにしましょう。さ、2人ともしたくして」  今日の朝ごはんはトーストにバターやシナモンやらを塗りたくった、簡素ながら美味しいメニュー。 「んぐ、そういやホウオウは色違いなんだね」  顔を突き合わせてのご飯。何も話さないのはあまりにも寂しいので、適当に気になっていたことを尋ねる。 「うむ。どうじゃ、主は好きかの、わらわの色」 「うん、好きだよ。赤と銀。いいじゃないか」  肯定、そして返される質問に同じく肯定。  それだけでなぜか調子に乗る。 「うむうむ。やはり孤島の引きこもりなんぞよりわらわが好きか。うむ!」 「いや、色合いが好みってだけでなんでそうなるかな」  控えめではあるが、ここには突っ込みを入れなければなるまい。 「なにをいう。萌えもんの色と言えばすなわちそのまま魂の色。  それを好きだというなら、それはすなわち、わらわを好きだというの同然じゃろう」 「いやいや。第一銀はルギアにも入ってるし、僕は青も好きだよ」  こう言ってやると、いままで黙って──それもかわいいしぐさで──トーストにかじりついていたルギアが。 「むぐ、ご主人様……私の色、好きですか?」  なんて言ってくるものだから、僕はすかさず答えていた。 「うん。ルギアの青は、特に好きだな」 「…………はぅ」  自分で言っておいて、すこし照れたくらいだ。  ルギアにとってはもっと恥ずかしかったろう。 「……むぅ。わらわの赤と、どちらがすきなのじゃ主」  なんて、ホウオウが突っかかってきたときは、軽く感謝してしまったくらいだ。 「ん、どっちも同じくらい好きだよ」  これ幸いと答えたのはいいが、それっきり2人とも口をきいてくれなくなった。  まぁご飯が終わるまでだったけど、はたして僕は何か失言をしただろうか……?

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。