3スレ>>732(1)

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今日はクリスマス。 いつも賑やかな町中も、いつにも増して人や萌えもんで、ごった返している。 普段戦ってばかりの萌えもん達も、この日ばかりは戦闘を仕掛けようとするトレーナーも少ないので、 トレーナー達と共に買い物やら、パーティの準備やらに勤しんでいるのだ。 所謂、萌えもん達のお休みといったところか。 「~♪~♪」 ここで、鼻歌を歌いながら買い物をしているゼニガメと、その後ろで荷物持ちをしているコラッタもその中の一人、 いつも悩みの種であった主人が、用事でどこかへ行くと言うのでしばらく暇を貰ったのだ。 「はぁ~♪ ご主人様が居ないだけでこんなに心が晴れ晴れとするなんて……やっぱり私、野生に戻ろうかなぁ♪」 「そ、そんなこと言っちゃダメですよぅ……」 主人の陰口を言うゼニガメをコラッタがたしなめる。 だが、ゼニガメはまったく意に介していない。 「いいのいいの! あの変態ご主人様には毎回苦労させられてるんだもん。 このくらい言ったってバチは当たらないよ! ……それより、ニドラン♂はどうしたの? 荷物持ちならあいつに任せれば良かったのに」 実はこの二人の他に、ニドラン♂という萌えもんも主人の手持ちに居るのだが、今はその姿が見えない。 本来なら、力のある彼に荷物持ちを頼みたかったのだが、コラッタが代わりに行くと申し出たのだ。 「あの……えっと……そのニドランさんから頼まれて…… 『イイ男を見つけるために、公園のベンチに行ってくるから、お留守は頼んだぜ』 って……どういう意味なんでしょう?」 ウホッ ♂♂ ゼニガメは放心した! 「あ、あぅ~ ゼニガメさん、大丈夫ですかぁ?」 「ご、ごめん……ちょっとトラウマが……誘わなくて正解……」 顔色が真っ青になったゼニガメを、困惑しながらも心配するコラッタ。 世の中には知らないほうが良いこともあるのだ…… 買い物を終えたゼニガメ達は、あらかじめ予約しておいた宿への帰路についていた。 買い物袋に詰めてあるのはは、クリスマス用品。 ケーキと七面鳥などの他、小さなツリーや簡単なイルミネーション器具も入っている。 わざわざこんな大掛かりなものを買ってきたのも、以前から人間達が行っている面白そうなことを、 自分達も経験してみたいという、二人の意見が一致したからであった。 そして、ホクホク顔で宿への近道の細道へ入り込む二人、 と、そこに一台のトラックが、ゆっくりとしたスピードでゼニガメ達の横をすり抜けようとする。 「…! ゼニガメさん、トラックが来ましたよ。 この道狭いから脇に避けないと……」 「あ、本当だ、危ない危ない」 (今日はクリスマスなのに……こんな日でも忙しい人は忙しいんだ) (人間って大変なんですね~) と、そんなことを思うゼニガメ達の耳に、聞き慣れた人物の声が飛び込んできた。 「ド~ナドナドナドナ~♪」 「「!?」」 ……声の出所はトラックの荷台、 「おお、そこに見えるはマイステディ! 見ませう! この軽やかな歌声を! ランランララランランラン♪」 ……そこには彼女らの主人『劣℃』が、 降りしきる雪の中で、ブリーフ一丁で座禅を組みながら歌を歌いつつ鎮座していた。 「「……ご、ご主人様ぁーー!!?」」 二人の驚愕と絶望の雄叫びが寒空に響き渡った…… つ、つづく?

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