3スレ>>948

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ようこそ、ヨノワールハウスへ。 ここはお客様を癒すために作られた場所でございます。 さあ、疲れた身も心も、ここで存分に休めていって下さいませ。 お気に召されたようでしたら、ずっとご滞在していただいても構わないのですよ? そう、何でしたら  えいえんに、ね ――――― 『 ヨノワールの館 』 カランカラン ――― 扉についた小さなベルが夜闇に鳴り響き、客がやってきたことを私の耳に知らせる。 定位置のカウンターから動き、私は新たなお客様を出迎える。 「いらっしゃいませお客様。  こんな時間にいらっしゃるとは、道にお迷いにでもなられましたか?」 「ええ、まあ、そんなところです。  すみません、予約はしていないのですが…」 「大丈夫ですよお客様、ご心配なく。  ここはヨノワールハウス。いらっしゃった全てのお客様を『癒す』のが  目的の場所でございます。誰であろうと、お客様であれば大歓迎でございますよ」 さあ、こちらでございます と、新たな客を空いている部屋へと案内する。 いつでもお客様を迎えられるようにと、この施設では毎日全ての部屋を清掃している。 もちろん空いている部屋もだし、廊下やエントランスの掃除も欠かしたことは無い。 新しくやってきた客…中肉中背の、スーツを着込んだ若い男性は そんなヨノワールハウスの小奇麗さを気に入ったらしい。 さっきからキョロキョロと、感心したような笑みを浮かべて辺りを見回している。 しかしある一点を目にしたとき、その表情から前向きな感情がわずかに消えたのが分かった。 「あ、あの…あの窓は?」 彼の視線が捉えていたのは、木の板を複数枚 釘で打ち付けて閉ざしているガラス窓だった。 台風でもないのに何で…とでも言いたげな目線が、こちらに向けられた。 「ああ、アレはですね、逃がさない為ですよ」 「に…逃がさない?」 「そうでございます。何を、かと申しますと…  聞きたいですか?」 「い…いえ、結構です!」 ちょっと意地悪そうな笑みを向けて、いかにもいわく有りげにそう呟いてやると 男性は少しだけ怖さを感じたようだった。 さっきまでの、その歳にしては珍しい無邪気な笑みは引っ込んでしまい、 すっかり引きつった笑みになっていたのだから丸分かりだ。 (今宵も面白い者がやってきたものだ…) 空き部屋のある二階へと案内するため、階段を登ろうとしたところ 随分前から宿泊している客が、ふらふらとした足取りでこちらにやってきた。 「おやおや、どうなされましたモンジャラさま。  夢見でも悪かったのでございますか?」 「……の…は……」 「はい、こちらの方は今夜いらっしゃったお客様です。  お名前は確か…」 「あ、はい。リンノスケといいます。よろしくお願いしま」 お願いします。と彼が話終える前に会話は止まった。 いや、止められたというべきか。 唐突に彼…リンノスケ氏にモンジャラ嬢がしがみついたのだ。 「わたしの…わたしのますたー…どこ? どこなの、ますたー…  マスター、マスター…どこ? どこ? 私はここよ、ここ、ここよ…!」 「…あ、あの、大丈夫ですかお嬢さん」 「どうして、どうしていないのマスター?  ねえ、どうして、どうして? どうしてどうしてどうしてっ!?  私はここにいるのに! マスターまだ迎えに来てくれないのっ!!  待っても待っても待ってもずっと来ないの! ねえ、知らない?  貴方私のマスター知らないどこに行ったか知らないっ!?」 「ええ!? いや、そんなこと急に言われても…!」 いじらしくも本気で心配しているリンノスケ氏に、モンジャラ嬢は すっかり錯乱した様子で掴みかかった。 まあ、いつものことなので私は平気だが、この客は何せ今日やってきた存在だ。 驚かない方がおかしい。ここはひとつ…。 「おお、おいたわしやモンジャラさま。  主のご不在をそこまで嘆き悲しむとは…主さまもそんなモンジャラさまに導かれ、  きっともうすぐこちらにやって来ることでしょう。  さあさあ、もう夜も更けていることですし、今夜はゆっくりとお休みなさいませ…」 「…っ ひっく…ま、マスター…帰ってくるの?」 「ええ、きっといつの日か。  モンジャラさまの主人さまがいらっしゃいましたら、すぐにお知らせいたします。  ですから今日はもう、お部屋にお戻りくださいませ…」 「すん、くすん…わかった。もう、寝ます…」 「それが宜しいでしょう。では、お休みなさいませ」 モンジャラ嬢をリンノスケ氏から引き剥がし、いつものように説得するとだいぶ落ち着いてきたらしい。 大人しく私の言葉に従い、一階にある自室へと戻っていった。 「お騒がせしました、リンノスケさま。  さ、改めてお部屋へご案内させていただきますね」 「…あ、あの…さっきのあの子、マスターがどうとか言ってましたけど…まさか…」 「――― あの方は、モンジャラさまといいまして。  随分前に、ここにやってきたお客様でして…何でも、ご自分の主人が  ある日突然、いなくなってしまったのだそうです。」 「……」 「気がついたら、このヨノワールハウスの前にいたとのことで…  今もああして、健気にも主人を待っておられるのですよ」 「…そう、だったんですか…」 ちらりと顔色を伺ってみると、彼はモンジャラ嬢を哀れんでいるのか。 少しだけ泣きそうな顔で、モンジャラ嬢の通っていった廊下の先を見ていた。 さっきの、無邪気な笑顔といい 彼は随分、感情的なタイプのようだった。 (まあ、それを悪いというほど、私も無粋じゃあないけどね。  しかし、その余裕が いつまで持つのやら ―――  …楽しみなことだ) 「さあ、こちらへ…リンノスケさま」 二階へ続く階段を、言葉もそこそこに私は登っていく。 リンノスケ氏はまるで疑わずに  私の後へとついてきた。
私は、どのくらい走っているんだろ、周りはもう暗く雨も上がっている、 だけど私の中にある喪失感は無くならない、博士は何処に居るの? お月見山に居るって聞いたけど、何処で居なくなったのか私には判らない、 ただ、何かがこっちに博士が居るよって言っているから、私はそっちに向かって走る ロコン(以下ロ)「はぁはぁ、はかせぇ」 博士を求めて走っていた私の前に明かりが見えてきた、 ロ「はぁはぁ、センター?」 そこに見えたのはセンターだった、その隣には何かの入り口が見える、 センターの前に何人か人が居た、オーキド博士とその助手達だ。 彼らは何かしゃべっているけど、私はそこに行かずに坂を上がっていく、 だって、私の中で何かが言っているの、こっちだよって、 不思議と私はそれを信じていた、だってその何かはなつかしい物を感じていたから、 それはきっと、私が萌えもんになる前の姿が博士と一緒に居たロコンだったのかも、 そのつながりが、私を博士の所に連れて行こうとして呼んで居るのかもしれない、 もしくは、そのロコンの想いが私を連れて行こうとしているのかもしれない。 どっちでもいい、私は萌えもんになる前の記憶がない、だからどっちだったとしても 私は変わらない、思い出したとしても私は博士と一緒にいたい気持ちは変わらないと思うから。 ロ「はぁはぁ、何処に居るのはかせぇ」 坂を上り続けてどのくらい時間が経ったんだろ、未だに博士は見当たらない、 でも近くに居る、坂を上って少ししたら何処からか博士のにおいがしてきたの 私はそのにおいを追ってここまで上ってきた、最初はうっすらだったけど今ははっきり判る こっちに博士は居る、私はにおいのするほうにむかい、広い場所に出た。 ロ「ここは………」 広い場所に出た私の前に博士を見つけた、 ロ「はか…せ……」 私は博士の所に行こうとした、だけどそこで見たのは倒れている博士と青い姿をした萌えもんだった。 あの姿は見たことがある、私と一緒にあの場所から外に出て私を追い出した萌えもんの一人 何の種族はわからないけど、何でここに居るの?どうしてこんな事になっているの? 青い萌えもんが博士に近づいていく、 ロ「だめぇぇぇぇぇぇぇぇ」 私の中で博士の危険を感じて、私は近づいて青い萌えもんにひのこを使っていた。 青い萌えもん(以下青)「だれだ、邪魔をするのは………お前は」 ロ「はかせからはなれて」 博士(以下博)「ロコン、どうしてここに……いかん逃げるんだ」 青「そうか、お前はあの時………ふふ、あははははは」 青「私はついている、こんな所でお前に会うとはな。」 ロ「はなれて」 青「……それは私に言っているのか、あの時何もしなかったお前が」 ロ「はなれてぇぇぇ」 青「そうか、なら一つ聞こうお前はこいつの何なのだ?」 ロ「え?」 博士は私のとって何なんだろうか、そんなの決まっている、 ロ「大切な人なの……一緒に居たいから、もうはなれるのはいや」 青「それがお前の答えか………こいつと共にいるつもりなら」 青「お前も我々の憎む存在だ。」 ロ「なんで、何で憎むのわかんないよ」 青「判らないだと、お前は本気でそう言っているのか~~」 青い萌えもんが私に向ってくる、こっちに来たとたん私は飛ばされてた、 何が起きたか判らずに私は後ろの壁にぶつかっていた。 ロ「げほ、げほ」 お腹と背中が痛い、私は痛みのあまり体が動けない 青い萌えもんが近づいてくる、 青「知らないとは言わせないぞ、あいつが我々にしたことがなんなのかを」 博士がこの子にしたこと……萌えもんにしてしまったこと、でもなんで憎むの? ロ「どうして」 青「?」 ロ「どうしてそれではかせを憎むの?」 青「私は、元は人のポケモンだったんだよ」 ロ「え?」 青「他の者だってそうだよ、あそこに居たものは全部人のポケモンだった。」 青「何でそうなったのか教えておく、私を連れてた主がある草むらで珍しい者を見つけたんだよ   それを捕まえようとしてね、そしたら妙な奴らが現れてね私とその仲間たちが連れて行かれたのよ」 ロ「それって……」 青「さすがに分かるよな、あの時の珍しい者はお前だロコン、だから我々はあの時お前を襲ったんだ。」 青「だから我々の主を引き離されてこんな姿になったきっかけを作ったお前とこんな姿にしたあいつを憎む」 青「分かったか我々がお前とあいつを憎む理由だ」 青「それだけではない、あの場所から逃げた我々はどうしたか知っているか?」 青「主の所に皆戻ったのだよ、私も戻ったさ」 青「そこで待ってたのは、私の居場所では無くなっていた、それどころか主は私を見て拒絶したんだよ」 青「分かるかお前に、弱かった私をここまで育てて共に一緒に居た主の拒絶した時の辛さが」 突然、私の体から痛みが来る、どうやら私は蹴られたみたい 青「それだけじゃない、野生に戻ることすらも我々には出来ない、こんな姿だ野生になっても   そこにすんでいる者に襲われる、人として住むには我々の存在は中途半端」 青「何故こうなった、お前が現れなければ共に居られたのに」 青「お前が現れなければ我々はこんな姿にならなかったのに」 青「お前が現れなければ我々は辛い思いをすることが無かった。」 ロ「う、ううぅぅ」 痛い、体中が痛い、一言一言の後に私は彼女に蹴られていた。 青「何のつもりだ………」 ロ「え……はかせ?」 そこで見えたのは、私をかばうように博士がそこに居た、 博「すべては私のせいだ、ロコンではない私を責めろ」 ロ「だめ、はかせ」 青「それは無理だな、すでにそいつはすでに貴様と共に居ることを望んだ」 青「貴様がした行為も、そいつは一緒に受けるべきだ。」 そんなことを言いながら青い萌えもんは攻撃の手を緩めなかった、 ロ「はかせ、どうして………私をかばうの」 博「嬉しかったからだよ」 ロ「うれしかった?」 博「そうだよ、私の勝手な思いで生まれてしまった君が、ここまで私を思っていてくれたことに」 ロ「はかせ……」 青「それほど共に居たいのなら、そうしてやる」 青い萌えもんが離れて、何かを使おうとしている、ダメこのままじゃはかせが…… 博「ロコン何を……ぐ」 ロ「はかせは、そこに居て私がはかせを守るから」 博「何を言ってるんだロコン」 ロ「だって、はかせが居なくなると、私はきっと耐えられないから」 ロ「一人だった時、はかせが迎えに来てくれると信じてたから耐えられた。」 博「ロコン」 ロ「はかせが居なくなったら私は耐えられない、だから守るの」 青「そんな心配などしなくてもいい、すぐに同じ場所につれてってやる」 ロ「守る、絶対に守るんだ~~~~~」 叫びと共に、私が持っていた石が光りだした、 なんだろ、体の奥から何かが沸いてくる、痛みも消えていく、 これなら博士を守れる 青「なんだこれは、まさか進化………だったら進化が終わる前にそのまま終わらせる」 青「くらえぇぇぇぇぇぇ」 ロ「やあぁぁぁぁぁぁぁ」 青い萌えもんと私が使った技が衝突する、まだダメ私に博士を守れる力を ロ「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 私は叫びながら私の中にある物をすべて出そうとして、そのまま気を失ってしまう ?「起きろ、起きるんだ」 誰かが呼ぶ声が聞こえる、この声は博士の声 ロ「はか……せ?」 博「ああ、よかった」 博士は私を抱きしめてきた、 ロ「はかせ……あの萌えもんは?」 博「君が抵抗して追い払ったんだよ、ロコ……いや、今の君はキュウコンだったな」 ロコン改めキュウコン(以下キュ)「え……私、進化したの?」 博「ああ、そうだよ」 キュ「私…進化できたんだ…」 博「よかった…本当によかった」 キュ「はかせに喜んでもらって私もうれしい」 キュ「ねぇ、はかせもう離れないよね?」 博「………そうだ、もう離れない」 キュ「よかった、それを聞いたらなんか眠くなってきちゃった。」 博「キュウコン……」 キュ「私が、眠って起きても隣に居てね」 博「ああ、わかった」 私は空を見る、月が見えた、 キュ「はかせ……月が見える……とてもきれい…」 博「ああ、そうだな」 キュ「はか…せ……泣いてる……どうし…て?」 博「うれし泣きだよキュウコン、さぁもう寝なさい」 キュ「うん……そう……する……ね…はか……せ」 私はそのまま眠りにつく。 暗闇の中を私は漂っている ここは何処? ?「……………………ン」 誰かの声が聞こえる ?「お………………コ…」 はっきり聞こえないけど呼んでる? ?「…き…………ウ…ン」 こっちから声がする ?「お…ろ…キュ…コ…」 声がする方に行くと、明かりが見えたそこから声が、 ?「おきろ、キュウコン」 キュ「あれ、主………どうして?」 主「どうしてじゃないぞまったく、お前が月が見たいとか言ってここまで連れて来たんじゃないか。」 キュ「あ~、そうでしたね。」 主「そうでしたねじゃないよ、ここに着いて月見てたらお前眠ったと思ったら泣くんだもんびっくりしたよ」 キュ「私泣いてました?」 主「ばっちり泣いてるぞ、ほれ」 キュ「本当だ……」 主「それにしても、どうしてここが分かったんだ?」 キュ「え?」 主「他のトレーナーから聞いた話なんだけど、お月見山の何処かに曇りの日も雨の日も関係なく   月の光が当たる場所が有り、そこに辿り着いたトレーナーと萌えもんはベストパートナーになるって噂」 キュ「そんな噂があるんですか」 主「うん、あくまでも噂、誰もその場所に辿り着いた者は居ないから」 キュ「誰も辿り着いた者は居ないのに何でそんな噂が……」 主「何人かは辿り着いた者がいたんだろうね、現に僕達は辿り着いている」 キュ「え?」 主「えって、今日の空は曇り、本当は月なんて見えないはずなんだよ、だけど君はここに連れてきた   だから聞いたんだよ、どうしてここが分かったんだって」 そういえばどうして私は、ここに連れて来たかったんだろ、誰かが私を呼んでたような気がして そして主も連れて来て欲しかったような気がしてそれで…… 主「キュウコン?」 ああ、そうか キュ「主、私も一つ聞いた話があるんです。」 それはきっと共に居ることの幸せを、気付かせる為に私をここに主と共に来させて 夢を見せたんだと、それは夢に出てきたロコンの思いなのか、それともロコンと共にあった石が この地に記憶を刻んだのか私には判らない、だけど私が見た夢はきっと過去にあった出来事、 何時の頃の過去なのか分からない、 それは彼方から私たち萌えもんに見せる記憶。                                 おわり

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