4スレ>>125

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「納得いったり、いかなかったりだな」  やることがなくて、暇つぶしにもえもん図鑑をいじくっていたトレーナー。  暇は潰れたようだが、表情ははれやかではない。  それを見て、仲間たちはなにがあったのかと、話しかけてくる。 「どうしたのさマスター」 「暇つぶしに、お前たちのステータスを見てたんだが、性格の部分で納得いったりいかなかったり」 「ふーん、例えば?」 「ルンパッパのようきは、ぴったりだな。これは納得いく」 「あいつら一族は、ようきとのうてんき以外似合いそうにないな。  おしなしいルンパッパなんか、いないんじゃないか?」  今も楽しそうに歌い踊るルンパッパを見て、全員が同じことを思った。  大人しくできるルンパッパを見つけたら、世界的な発見じゃなかろうか。 「ナゾノクサのさみしがりや。これも納得いく。  よく、くっついてくるし、いまだに一人じゃ寝られないし」 「それはマスターが、甘やかすからだろ。  だからいまだに、一人寝もできないんだ」 「一人で寝ろって言ったときの、あの寂しそうな顔を見たら、誰だってしょうがないなって思うさ」  それを繰り返して、ますます離れたがらなくなっていることに気づくのは、いつの日か。 「次はキュウコン、お前のすなお。お前のどこがすなおだ?」 「えー私すなおだろ? こうやって飾らずに反応返してるし」 「すなおって、もっとこう、おだやかで癖のない感じだと思う」 「わたしのすなおは、そこらのすなおとは、方向性が違うんだ」 「それって、すなおとは違うんじゃ?」  思わずといった感じで、ナゾノクサが突っ込んだ。  だが、小さな声だったので、気づかれることはなかった。 「最後に、ゴーストのおくびょう。性格はぴったりと思うけど」 「けど? どうしたんだ?」 「ゴーストって、訳すと幽霊だろ?  どちらかっていうと、怖がられるほうだ。それなのに怖がりって、納得いかなくね?」 「それは、そうだな」 「そうですね」 「私もそう思うよ~♪」  ゴースト以外全員一致で、意見がそろった。  全員の視線が、ゴーストに集まる。 「理由を聞きたいです?」  トレーナーたちが頷くと、ゴーストはためらうように口を開く。 「だって、首のない半透明なもえもんとか、宙に浮く血まみれの犬とか、昔の姿の人とか、うじゃうじゃ見えるですよ!?  仕方ないでしょ!」 「そっか、そういったものが見えるんなら仕方ないって、見えてんの!?」 「いまもそこらへんに」    大きな悲鳴が上がり、ゴースト以外全員が一箇所に集まって、抱きついている。 「冗談です」 「本当に!?」  皆を代表して、真剣な表情のトレーナーが聞く。 「はいです」 「や、やっぱり図鑑に載ってる性格は、いまいち信用できないな。  からかい好きとか、もっとたくさんの性格を入れときべきだろ」  いっきに寒くなったもえもんたちは、トレーナーの言葉に頷いた。  ちなみに、見えるのか、いないのか、どちらを冗談と言ったのかは、ゴーストだけの秘密。

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