4スレ>>242

「4スレ>>242」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

4スレ>>242」(2008/01/22 (火) 21:48:26) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

…見る夢は、いつも同じ。 横たわる自分を、見下ろす少女。 少女の目には涙。 後から後から溢れては、私の顔に降り注ぐ。 夢……?いいえ、これは。 私が私になる前の記憶。 今の私に残っている、最後の記憶。 『───っ……、やだよぅ、返事をしてよぅ、───っ……』 呼ばれているのは、私。 なのに、自分の名前だけは聞き取れない。 今の私は、忘れてしまったから。 『元気になって、また一緒に遊ぼうねって、そういったのにっ……』 どうして私が横たわっているのか、どうして小女が泣いてるのか。 当時の私は何だったのか、その少女は私にとっての何だったのか。 もう、わからなくなってしまった。 ただ、覚えているのは。 彼女の泣き顔が、とても哀しいものだったことだけで。  泣かないで 笑顔を見せてよ そう言ったはず、だがつもりだけで言葉は出なかったのだろう。 少女の涙は止まらない。 涙と嗚咽に見送られ、私の意識は遠のいていく。 …夢の終わりはいつも、少女の哀しい泣き顔で。 目覚めれば、掛けられていた言葉も忘れてしまう。 この世界に強い想いを残して逝った萌えもんの心が、私たちになるのなら。 私たちが強く想いを残したまま終わったとき、その心は何になるのだろう。 「行くぞ、ゲンガー。寝ぼけてるのか?」 その時は、今の主は泣いてくれるだろうか。 夢の中の、彼女のように。 「ゲンガー……?どうかしたのか?」 「何でもありません。行きましょう、主」 今は、この主の下、己の使命を果たそう。 さようなら。最早名も思い出せぬかつての主にして親友、優しかったであろう少女よ。 もしもこの身が終わり、次に生まれ、再びめぐり合うことが叶ったなら。 その時こそは、互いの心を、暖かい笑顔で満たし合えることを願って……

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。