5スレ>>103(1)

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http://moemon.sakura.ne.jp/mms/src/ms3692.jpg 「これでよしっと」 「ようやく終わりか」  ヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガメが踊りつかれてへたり込むそばで、カメラを持った少年が満足そうに頷く。  それをそばで見ていたピジョンが三人にジュースを渡したあと、少年のそばにきて話しかけた。 「それで、その記録をどうするつもりだ」 「萌えもん投稿グランプリに送る! これなら大賞をきっと取れるっ」  撮ったものによほど自信があるのか、きっぱりと言い切った。 「そんなに大賞がほしいのか。  お前がそういう名誉を欲しがるのは珍しいな」 「大賞というか、ほしいのは賞金。  もちろん、うちの子たちの可愛さを世に知らしめたいけどな」  前半部分を聞いてピジョンは首を傾げる。 「賞金って最近連勝して懐は暖かいだろう」 「知ってるか? お金って、一箇所に留まらないようになってるんだ」  遠い場所を見ながら少年は言う。頬に流れる一筋の汗が、この話題には触れられたくないと示しているようだ。  そんなことは無視してピジョンは聞く。 「そういえばそのカメラ」  ビクッと少年が反応する。それだけで、なんとなく原因がわかる。 「そうか、カメラを買い換えて金なくなったのか」  わずかに顔を下に向けたピジョン。髪に目が隠れて、表情が読めなくなっている。  それでも声に込められた感情はわかるわけで。 「すんませんっ」  やばいものを感じ取った少年は、即座に土下座。 「謝るくらいなら始めから買うな」 「お前たちをもっと可愛く撮りたくて」  少年は土下座で見えてないが、ピジョンの顔が僅かに赤く染まる。  もっとということは、今も可愛いと思ってもらえているとわかったから。 「全部使ったのか?」 「生活費は残してます」 「次はないからな」 「ありがとう! ピジョン愛してる!」 「なっ!? なに言ってるんだお前は!」  少年が顔を上げると見えたのは、さらに赤くなった顔を見られないように、横を向いたピジョン。  横を向いている理由がわからない少年は、そのことを聞きたそうにしていたが、余計ないことを言って許しが取り消されるのを恐れて、何も言わずに立ち上がる。  撮った踊りを送るために少年がその場を離れても、ピジョンは顔を赤くしたままその場にいたのだった。

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