5スレ>>252

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「ここがタマムシジムか……」  タマムシシティについた俺たちはある建物の前に立っていた。  タマムシ華道。建物にはそう書かれた看板が掛かっている。 「ここがジムなのか?」 「地図によるとそのようだぞ」 「……入れば分かるか」  そういって建物の扉を開く、すると――。 「じょ、冗談じゃ……」  樹海。  その言葉がまさしく似合う。樹、樹、樹。どこを見ても樹。アマゾンの密林ももう少しは優しいのではないかというくらいの樹海である。 「あー、帰っていいか?」 「主よ、セキチクを目指すんじゃないのか?」  くっそー、変に知恵をつけやがってサイホーンめ。てか魔改造で有名なアカギ氏だってこれはやらんぞこれは。  いっとぐが俺は面倒が嫌いなんだ。 「まぁ、適当に進むか」  そういって手ごろな草を掻き分けて進もうとしたとき――。  ああっと!  ラフレシアがあらわれた!ラフレシアはおそいかかってきた! 「あら、挑戦者なんて久しぶりね」  いや、別に襲われてhageる様なことはなかったけどね。 「ここのところ挑戦者がこなくて暇なマスターが樹を植えまくったらこうなって、ずぅーっとニートな生活ばっかだったのよ」 「……暇ってだけでここまでやるのか?」 「うーん、まぁうちのマスターは変わった人だから。ま、いいわ。案内するからついてきて」  そう言ってラフレシアはジムの外に出る。そのあとをついていくと建物の周りをぐるりと回って――。 「はい、ここが裏口よ。正門からは……入るの無理だから」  ヲイ。何だったんださっきのは。 「くそう、おちょくられてる気がするぜ」  愚痴りつつ裏口から入る。すると、そこには一人の女性がベットの上に寝転がってパソコンをやっていた。 「……」  思わず言葉を失う。ん……?こいつがジムリーダーですか? 「マスター、挑戦者の人ですよー!」  ラフレシアが言うと女性――いや、まだ幼げの残るその顔立ちから少女というべきか――が面倒くさそうに起き上がり、こちらに歩み寄ってくる。 「あら、久しぶりですわ挑戦者なんて。もちろんポケモン勝負ですわね?」 「そのつもりだぜ」 「あら、随分調子よさそうねぇ。いいでしょう、タマムシジムのエリカ、参ります」  エリカがボールを高々と投げる。ボールの中から光がほとばしり、ウツボットが現れる。 「いけっ、キュウコン!」 「ようやくわらわの出番か?」  艶やかな九本に束ねた髪を靡かせつつ、キュウコンは歩み出る。 「ふん、雑草どもが」 「雑草と侮っていると痛い目をみるわよ?」  ウツボットが流し目をちらりとキュウコンに送る。 「若造が……調子付くなよ!」  キュウコンの九本の髪の先端に火の玉が燈り、ウツボットへと放たれる。 「煉獄の焔よ!狂い咲け、咲き乱れろ!」  キュウコンの哄笑が密林の中に響き渡る。 「燃える……燃えてしまう……!」  ウツボットが火に包まれる。 「火気厳禁ですわよ」  エリカはウツボットをボールにもどすと別のボールを投げた。 「ラフレシア、敵トレーナーを生きて帰してはいけませんよ」 「はーい、っと。じゃ、やらしてもらいますね」  ラフレシアが頭についた花をたたくと同時に紫色の粉が辺りに充満した。 「くっ、う、ますたぁよ、何か…されたようだ」 「大丈夫か?」  おそらく毒の粉だろう。くそっ、力比べじゃ勝てないからって嫌らしい手を使ってくる。 「あらあら、どうしたんですの?」  くそぅ、ぜってぇこいつサドだ。うん、ドSだ。こっちだって嬲られっぱなしじゃ……ん、あー、うー、うん、別にこういうのもいいかもしれない。ていうか踏まれた(ry 「えっちなのはいけないと思いますよ」  はい、自重します。  それにしても草といえば補助技のエキスパートである。どうしたものか……。  ん?粉……そうか、一か八かだがやってみよう。 「キュウコン!ラフレシアの花に向かって火の粉を放て」 「?どういうことじゃ?」  キュウコンが怪訝そうにしつつも火の子を放つ。火の粉はラフレシアの頭の花、粉の発生装置に吸い込まれていき――。  大爆発を引き起こした。 「あれは、どうなったんじゃ?」 「空中に待った小麦粉に引火すると大爆発を引き起こす――それと同じだよ」 「考えましたね……」  焔が消え、エリカが現れる。その傍らには満身創痍といった感じのラフレシアが膝をついている。 「ぅっ……やるじゃない」  ラフレシアは再び立ち上がろうとするが、がくりと膝をつく。 「このとおり、私のポケモンはみんな瀕死。あなたの勝ちですわ」  そう言って俺の元へ歩み寄り、俺の胸元にバッチをつけてくれる。 「くやしいですが、久々のバトルはおもしろかったですわ。もう一度戦う機会があればそのときは格安でお願いしますわ」  にこりと微笑んでくるエリカ。うぅ、萌える…萌えてしまう…… 「主?」  余韻に浸っているとサイホーンに釘をさされた。何だ、目つきが怖いぞ? 「じゃ、俺たちはこれで失礼します」 「またいらしてくださいね」 「ええ、わかりました」  そうして俺たちはジムを後にした。  ○ 「さて、次はセキチクシティかな」  ポケモンセンターの部屋でタウンマップを開き俺は言った。 「そのようじゃな」  横ではキュウコンがお茶を啜っている。 「とりあえずサイクリングロードを通っていこうと思うんだがみんないいか?」 「私は主の意向に沿う」 「私も異論はない…なの」 「じゃ、明日はタマムシデパートで回復アイテムをそろえたら出発だ!」  と、元気な調子で解散させようとしたら辺りを怪しい空気が包む。 「ところで主、今日のジムでのことだが」 「ふむ、鼻の下を伸ばしておったのぅ」 「……」  オヤ、ミンナノシセンガオレヲセメテイルヨウダ。俺はこの空気に絶えられず逃げてもいいし、逃げなくてもいい。 「じゃ、じゃあ、今日は解散だ。明日は早いからしっかり休めよ」  そう言って立ち去ろうとする俺の服の裾をサイホーンがつかむ。あれ、逃げれないよ。逃走率うpにスキルポイントをふっといたんだが。てか顔怖いよサイホーン。 「さて、どういうことかしっかり聞かせてもらおうか!」  じょ、冗談じゃ……  あとがき    フッフッフ、二話の執筆が大分遅れたぜ。理由は世界樹Ⅱ以外の何物でもなくて、しかもhageまくり。  その影響もあって今回は世界樹ネタ多し。気になる人はwikiにでも行ってもいいし行かなくてもいい。  だが、やはり俺はレイヴンのようだ。ACネタは懲りずに盛り込まれているんだぜ。  世界樹やってるから三話の執筆は気長に待ってくだされ。  最後になったけど以外に反響多くて嬉しいんだぜ。  ではノシ

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