5スレ>>333

「5スレ>>333」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

5スレ>>333」(2008/04/11 (金) 21:36:00) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

この世界には3種類の人種がいます。  ひとつは都会で生活する近代の人。  ふたつは旅をし行く先々で仕事をしその日の生計を立てる人。  みっつは静かな辺境に住み都会の喧騒を嫌う人。  それぞれ生き方や決まりもあります、その中で生活する人に誰も文句は言いません。 ――でも、そこから外れた人は、どうなるのでしょうか。 ――――――――――――――――――――   この腕の中で眠りなさい、静かな夢を見、穏かに……。  聞こえたフレーズは記憶に残る古い子守唄。 小さい頃母親が歌っていたの覚えてる、しかしこの歌声はそれよりも遥かに耳を優しくくすぐっている。 心地よい歌を聴きながら、私は気だるい体を起こす気にもなれず目を閉じたまま、頭の下にある軟らかな感触と共に再び眠りに……、……眠り、に? 大きな違和感があった、元より私は鎖に繋がれていたはず、眠りに落ちても横になれるはずは……? 「お目覚めになられましたか?」 身じろぎした事で目が覚めたのが判ったのだろう、子守唄を奏でていた声で私に問いかけてきた。 柔らかく心を穏かにさせてくれる美声、天使の囁きでもあればまさにこういう声なのだろう。 「あのような場所に居られては満足に寝る事も出来ませんでしょう。」 私の髪を細い指で撫でているようだ、仄かに冷たさのあるその指と頭の下の感触に彼女? が人で無い事をやっと悟った。 柔らかな感触は恐らく太もも、だろう、しかし柔らかい中に形容し難い感触があるのも、事実。 瞼をそっと開けた私の視界に映り込んだ物は、予想の範疇をを少しばかり飛び出していた。 今まで、写真や風景画以外に見る事が叶わなかった光景が広がっていたのだから。 「どうかなさいましたか?」 一面に広がる風景を目にした私は言を失った、当たり前だ、砂漠に生まれ砂漠に死ぬ者はこんなもの滅多に見られるものじゃない。 言葉だけなら聞いた事はある、恐らくこれの事を言うのだろう。 ――地底湖 水の満ち溢れたそこは、涼やかな空気に締められ、“そこここ”に生い茂る草木は砂漠に生息するものではない。 砂でなはい地面に覚束ない足を抑え付け、寝起きの頭を必死に動かそうとする。 天井より滴る水が水面に落ちる水音が、寝る直前に聞いた物だと判ったが、正直な所それよりも飛び込み気の済むまで喉を潤したかった。 「ここは……?」 やっと出た言葉に少し自分でも間抜けだな、と思いながら、まだボケた思考で考えをめぐらしていく。 まず、私を介抱?していた彼女はやはり人では無かった。 ――ミロカロス 水辺に生息する珍しい子で世界でも随一の美しさを誇っている、と聞いた。 特徴的な双房だけ色の違う頭髪、絵で見た姿より凛々しく貞淑とした雰囲気を備えた様相、天上の生物と言われても実際目の当たりにすれば否定など出来まい。 村の守り神も、伝承にある水の女神も彼女と同じ種族のはずだ。 砂漠になど生息出来るはずもないし、その足は水を泳ぐ為に特化した尾びれだ、私の違和感を覚えた柔らかさは彼女の尾びれにある鱗だったのだろう。 冷たい肌もそのはずだ、彼女は恒温生物ではないのだから。 「ここは貴方方の言う村の地下にある地底湖です、私がずっと住んでいる場所でもありますわ。」 村に地底湖……? そんな話は今まで生きてきて一度も聞いた事は無い、ましてやそこに彼女のようなのが居るなんて。 落ち着け私、考えろ、まず私は地下牢に居たんだ、どうして今地底湖なんかに居る? そこからだ。 「ふぅ……そうだ、どうして私は君の住処に居るの? 地下牢に居たはずなんだけど。」 まだ頭が回らない、言葉を選ぶ余裕が余り無い、少し棘があるかもしれない。 自分の置かれた状況を把握せずに動けない私の悪い癖が出ている……、他に聞く事もあるだろうに。 「私が助け出しました、それにお話をしたかったのですよ、ここ数百年は誰も来て下さいませんから。」 ――数百年……、はい……? 再び思考の凍った私は動かない理性を無理に動員し考えを整理し始めたのだった。 ――――――――――――――――――― 2話あとがき 手抜きって言ってるじゃないのー、えぇ、技量とか言っちゃダメよ、思いつきなんだから。 さて2話上がりました。 本来1週間刻みのはずでしたが間に合わなかった次第。 もっとコンスタントにあげないとなぁ……。 そして1話のクオリティを2話でガタ落ちさせるのは仕様かしらねぇ。 気分屋でありますし、その時の気分で大分変化ありますかるぁ~。 やっと萌えもん出ましたね、ミロカロス、はい。 今回の執筆時間ー……、えーと……2週間? ……もっと早くしないとね。 短く早く上げる為の作品だしほら、読者に呆れられても困るしー。 って事で今回はこの辺りで。 ~次回予告風の何か~ 私は走った、腕も足も悲鳴を上げているが気にしていられない。 立ち止まれば有るのは村の掟によって行われる処罰、死ぬのは免れられまい。 ――――― 業火を持って滅びを撒く彼女を腕の中の人は似合わぬ大声で呼びかけた。 ――――― ……自分でハードル上げてるなぁ……。  ByCapri

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。