1スレ>>727

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「まったくますたーは、いつもいつも。」 ストライクさんに追いかけられているマスターを見つめて、ため息を漏らす。 ストライクさんと妙な話し合いをして、暴走、 反撃をもらうという、もはや様式美の域まで達した日常の光景。 それを少しだけ、ほんの少しだけうらやましいと思ってしまう。 きっと今、彼の頭の中はストライクのことでいっぱいだろう。 例えそれが、彼女からどうやって逃げるかということであっても。 マスターと旅に出て気付いたことがある。 それは、私がとても嫉妬深いということ。 新しい萌えもんを見るたびに、飛びついていったり、 フリーザーさんやリーフィアさん、ストライクさんと喋ってたり。 そんなマスターを見るたびに、私だけを見ていて欲しいという気持ちが生まれる。 もちろん、新しい仲間が増えるのは嬉しいし、 マスターと他の方が仲良くなってるのも嬉しく思う。 ただ、それでもどこかで私だけを、と思ってしまう。 醜い独占欲、他人が聞いたらそう思うだろう。 私自身、そう思っている。 そんな矛盾がせめぎあい、結局結論が出ないままモヤモヤした気持ちだけが残る。 それを吐き出すように、もう一回ため息を吐き、 「どうした、ロコン?」 マスターが目の前に立っているのに気付いた。 「え、え?え、いや、なんでもないですよ、なんでも。」 「・・・ほんとか、それ?」 「ぇええええ、ほんとうですとも!」 「・・・まぁ、いいや。」 そう言って、マスターは私に背を向けた。 (あーびっくりしました、突然目の前に現れるんですもの。) そう思いつつ、ふぅと息を吐く。 と、背を向けていたマスターが肩越しにこちらを見て、 「なぁ、ロコン。なんかあったらすぐ言えよ。聞くくらいしかできないけどさ、  お前は俺の大切な仲間なんだから。」 そう言った。 あぁ、もう、全く、敵いませんね。 普段はおかしなことばっかりやってるくせに、たまにかっこよくなるんですから。 私は立ち上がり、マスターの背中へと飛びつく。 「ぉ、おい!」 「さぁ、いきましょう、ますたー。みなさんまってますよー」 これからもきっと、私は矛盾を抱えたままでしょう。 それでも、この人がいるなら、私は十分幸せになれると、そう思います。

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