5スレ>>517


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「おーい、草むらに入っちゃいかん!」
街を出ようとして、この言葉をかけられた奴は何人居るんだろう…

かく言う俺もそのうちの一人で、
隣町へ買い物に行こうとするところをオーキド博士に呼び止められた。

そして今、長々と説教を受けているわけだ。
野生の萌えもんが出るから~…こちらも萌えもんを持っていれば~云々…

…萌えもんなら既に持ってるんですけど。



「マスターも災難ねぇ、こんなおせっかいジジィに捕まっちゃって~」

そう言って現れたのはゴース。
物心ついたころから俺に取り付いていた萌えもんだ。
何故か俺以外の人には見えないらしい… だから今説明に困っているのだ。

「気の毒に思うなら実体化のひとつもしてくれよ、そうすりゃ一発で納得してもらえるさ」
「面倒だから嫌。…やり方知らないわけじゃないんだからね!」
「はいはい分かった分かった」
「そ、その代わり…その…憑依なら、してあげてもいいわよ?」
「何されるか分からないからヤダ」

…そんなこんなで、解放されるまで3時間かかった。
博士はやけに萌えもん図鑑を勧めてきたが、旅なんてする気はないので丁重にお断りした。



「マスター、なんで図鑑もらわなかったのよ?」

トキワシティへの道すがら、ゴースが問いかけてくる。

「何でってそりゃ…旅とか面倒だし? 俺はマサラを出る気はないよ」

やっぱり住み慣れた街が一番だと思う。
考え方が年寄りくさいとよく言われるが、それで何が悪いというんだ。

だがコイツが言っているのはそういうことではないらしい。

「ほら、あんな便利機械なんだし…売れば相当なお金になったんじゃない?」
「お前…悪魔だな」
「失礼ね、幽霊よ!」
「あっそう」




トキワシティに着くとすぐ、トレーナー(短パン小僧)に勝負をふっかけられた。
一応腰につけてる萌えもんボールで、こちらがトレーナーであるとバレたようだ。
無視したが追ってきて勝負しろと言ってくる。しつこい。ウザい。

こういう時は少し遊ぶことにしている。

「やめてよね、君ごときを相手にするのに萌えもんなんて出さなくても十分だよ」

無視しても追っかけてくるトレーナーは大抵単純な奴なので、こう言うとすぐキレるのだ。

「…ふざけやがって! いけコラッタ、「ひっさつまえば」!」

そこをゴースが背後から不意打ちする。不可視性を活かした戦法だ。
そして困惑しているトレーナーにさいみんじゅつをかけ、賞金を貰って(奪って)そのまま逃げる。

ゴースいわく、
「アンタねぇ…ロケット団にでも入った方がいいんじゃない?」
と呆れ顔。
ノリノリで共犯やってる君が言いますか。




「なぁゴース、何か欲しいものあるか?」

予定の物は買ったが、先ほどの臨時収入があったので金が余った。
そこでゴースに何か買ってあげよう!と思ったわけだ。

「マスターからもらえるなら何でも……何でもないわよっ!」

可愛い。

うん、可愛いのでやっぱり何か買ってあげよう。

「そっかー。残念だなー、お金余ってるのになー(棒読み)」
「ぅ… い、いらないんだからねっ! 帰るわよ!!」
「あ、ちょっと待って。 店員さーん、これください」

…………

「ふ、ふんだ! こんなペンダントでご機嫌取ろうだなんて甘いんだからね!」
その割には超ご機嫌なゴースである。
「だ、大体… 私がつけたってどーせ見えないんだから!」

そこで追い討ちをかけてみる。

「うん、俺だけは見えるんだけどね。つまり俺専用」
「…ば、バッカじゃないの!? …~♪」

やっぱり可愛い。



さて、予定のものも全部買ったし…

「そろそろ帰ろうか?」
「ちょちょちょちょっと待った! まだ買い忘れてるものがあるかも」
「えー? 買い物リストに書いたのは全部買ったよ」
「く、来る途中でそれが書き換えられたかもしれないじゃない!!」

ないない。
あまりにも必死なその様子に、笑いをこらえることができなかった。

「な、なに笑ってんのよ!」
「いやー、やっぱどっか寄ってこうか? 暗くなるまでまだ時間あるしね」
「……そう? ならそれでもいいんじゃない。」
「素直じゃないなぁ」
「誰が!!」




結局家についたのはあたりがどっぷり暗くなってからで、母さんにすごく叱られた。
でもいいや、あの子が楽しそうだったから。

いつも一緒にいるけれど、あんな楽しそうな姿は久しぶりに見た。
これからは、もっと一緒にお出かけとかしてみようか。
彼女に言ったら興味ないそぶりを見せるだろうけど…きっと喜んでくれると思う。
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