よっ、唐突だが、オレはふつうによくいるロケット団団員!
今日も幼……萌えっ娘たちをつかって悪さをするぜぃ!
さて、今日はどんなことしよっかなーなんて悪巧みしてると、我らが首領サカキ様が直々の命令を与えてくださったのだ!
~今日の指令~
おつきみ山で化石ほってこーい。
「おつきみ山……化石?」
オレは、ふとあることに気づき、部屋の片隅に放りだされているリュックに目をやった。
中から出てきたもの。それは、サカキ様の指令にあった“化石”そのものだった。
これは、すこしさかのぼること、数週間前だ。
――こっから回想だぜ。
そうだ、あれはたしか、トキワシティでロケット団の入団式の帰りだったかな。
ハナダに住むばぁちゃんにこのことを早く伝えたくって、おつきみ山を歩いているときだったか。
がつっ
「んあっと……?」
オレは、洞窟の中でなにかにつまづいたようで、もっていた懐中電灯で足下を照らすと、なにやら変わった形の石が、見たところふたつならんでたんだよな。ぱっと見変わった石だなぁとおもって、持ち帰っていたんだ。
――回想終了。
あのときはよく見えなかったし、今まで忘れていたが、よく見たらコレ、なんか化石っぽいよなぁ……。
とりあえず指令だし、もし違ったとしても、とにかくみせるべきだろう。そうおもい、オレはそのふたつの化石をもって、サカキ様のもとへむかった。
結果、本物でした。
研究所の職員によると、『みまごうことなく本物です』だそうだ。
めっちゃサカキ様がほめてくれた。なぜかふしぎなアメくれたから、とりあえず食いながら通路を歩いていると、
「あっ」
「きゃっ」
廊下で誰かにぶつかった。
「いつつ……」
「いったぁ……」
声のしたほうをみると、そこには同じくしりもちをついているピッピがいた。
「あぁ、わるいな、前を見ていなかったよ」
「あうぅ……こちらこそごめんなさい。急いでいたので」
「大変ですね」
オレは立ち上がり、かわいくしりをさすってるピッピに、手を差し出す。
「あ、ありがとうございます」
差し出した手をつかみ、立ち上がる。
「気をつけてくださいね、この辺は結構人いますから」
「はい、本当にすいませんでした」
オレに一礼してさっさか走り去っていった。うむ、礼儀正しい娘でなによりだが、走るのは危ないぞ!
さあ、やはりいいことしたあとはすっげぇ気分がいいな! 部屋に帰ってシャワーでも浴びるかとおもいながら、オレは通路を歩いていた。
……続く?
最終更新:2008年08月20日 14:46