「ねぇマスター」
「なんだ、ギャロップ」
「あなた、少しお腹が出てきたんじゃないかしら」
「ん、言われてみると確かにそうかもしれない」
「この前ジュゴンが美味しい料理作ってくれたからかしら
アワビに伊勢えび、フォアグラフカヒレツバメの巣、ああ、もう一回食べたいわ」
「お前らが俺の財布から勝手に持って行った結果ですがね」
「いいじゃない、沢山あったんだから
金は天下の回り物、エリートトレーナーあるところ金集まるってね」
「結局有り金全部使っちゃったくせに何言ってんだ……」
「最近寒いからって旅も休みがちになってるし
運動不足なんじゃないかしら?」
「そうだなぁそろそろ動かないといけないんだけど、この雪の中チャリは辛い
そうだ、どうせならお前の背中に乗せてくれ、暖かいし」
「嫌よ、寒いしめんどくさいじゃない
私が貴方の背中に乗る、なら考えてもいいけどね」
「ああ、ポニータの時はあんなに健気で世話焼きだったのに
今じゃただの浪費家じゃないか、おじさんビックリだよ本当」
「随分な言われようね、私はポニータの頃から何も変わっていないわよ?
ほら、今日こそ旅を続けるわよ、さっさと支度なさい」
「分ってる、それじゃ今日こそ行くかぁ……寒そうだけど
ええと、手袋はどこだったかな」
「ここにあるわよ、暖めておいたわ、あとマフラーと帽子
全く、しっかりなさいなマスター」
「ういうい了解」
「ああそれと、さっきの話、
やっぱり私に乗るのは構わないけど、それは夜だけにして欲しいわね」
「……毎日お世話になってます」
最終更新:2007年12月11日 21:43